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V候補筆頭は4階級とも日本勢、超豪華トーナメント組まれた63kg級は田代未来が階級のリーダー獲りに挑む・グランドスラムパリ2018第1日女子プレビュー

(2018年2月10日)

※ eJudoメルマガ版2月10日掲載記事より転載・編集しています。
V候補筆頭は4階級とも日本勢、超豪華トーナメント組まれた63kg級は田代未来が階級のリーダー獲りに挑む・グランドスラムパリ2018第1日女子プレビュー
(48kg級、52kg級、57kg級、63kg級)
■ 48kg級・渡名喜風南とムンフバット・ウランツェツェグによる世界選手権決勝の再現に期待
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ブダペスト世界選手権を制した渡名喜風南

(エントリー24名)

近藤亜美(三井住友海上)が右膝の負傷により欠場、渡名喜風南(帝京大4年)とのライバル対決はひとまずお預けとなった。

優勝候補の1番手は現役の世界チャンピオンである渡名喜。近藤が不在の今大会でしっかりと優勝を飾り、代表選考上のアドバンテージを得た上で4月の最終選考会に臨みたいところ。対抗馬としては日本勢の宿敵としておなじみのムンフバット・ウランツェツェグ(モンゴル)の名前が挙がる。かつては寝技の選手であったが、最近は長い手足を生かしての隅返や奇襲の「韓国背負い」など立技が充実してきており、寝技の得意な日本勢にとってはむしろこちらの方が脅威。両者が対戦するのは決勝であり、ブダペスト世界選手権決勝のような熱戦に期待したい。

第2シードである渡名喜の位置はプールCの一番上、プール内にはそれほど障害となるような選手は見当たらないが、準決勝では恐らく昨年のヨーロッパチャンピオンであるダリア・ビロディド(ウクライナ)と戦うことになる。弱冠16歳で欧州を制したこの選手は、昨年11月のグランプリ・ハーグ大会、今年1月のグランプリ・チュニス大会と目下ワールドツアー2連勝中であり、今まさにメキメキと実力をつけてきているところ。長身のビロディドに上から抑えつけられて「横三角」の形に持ち込まれる展開は危険、十分注意して戦いたい。

ほか、注目選手としては52kg級から「出戻り」で出場するロンドン五輪金メダリストのサラ・メネゼス(ブラジル)を挙げておきたい。メネゼスは2回戦で前述のビロディドと対戦するが、上の階級で1年間を過ごしたことで柔道にどのような変化が見られるのか、メネゼスの48kg級における現在位置を探る意味でも初戦からしっかりと観察したい。

【プールA】
第1シード:ムンフバット・ウランツェツェグ(モンゴル)
第8シード:カン・ユジョン(韓国)
有力選手:モニカ・ウングレアヌ(ルーマニア)

【プールB】
第4シード:メラニー・クレモン(フランス)
第5シード:ノア・ミンスカー(イスラエル)
有力選手:ジュリア・フィゲロア(スペイン)

【プールC】
第2シード:渡名喜風南(帝京大4年)
第7シード:マリーナ・チェルニアク(ウクライナ)

【プールD】
第3シード:ダリア・ビロディド(ウクライナ)
第6シード:シラ・リショニー(イスラエル)
有力選手:サラ・メネゼス(ブラジル)

■ 52kg級・阿部詩がグランドスラム連勝に挑戦、角田夏実は敗れた相手と連戦する過酷な配置からのスタート
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阿部詩は東京大会に続くグランドスラム2連勝に挑む

(エントリー26名)

マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)をはじめとする海外トップ層は揃って出場を回避、トーナメントはブダペスト世界選手権2位の角田夏実(了徳寺学園職)と12月のグランドスラム東京大会王者である阿部詩(夙川学院高2年)を軸に組まれることとなった。

最重要トピックは阿部のグランドスラム連勝なるか。出場者をネームバリューだけで測ればそれほどハードな陣容という印象は受けないが、両者ともに組み合わせ上にそれぞれ課題が設定されており、決して一筋縄ではいかないトーナメントとなっている。

まず角田だが、準々決勝ではワールドマスターズで敗れたジェシカ・ペレイラ(ブラジル)、そして準決勝ではグランドスラム東京大会で敗れたアモンディーヌ・ブシャー(フランス)と、決勝までに直近の大会で黒星を喫している2選手と続けて対戦せねばならない非常に過酷な組み合わせ。現在角田は、巴投から寝技へ繋ぐという基本戦術が世界に周知されたことと、東京五輪世代である阿部の台頭によってキャリア上のターニングポイントを迎えており、今年の世界選手権代表争いに踏みとどまるためには、是が非でも今大会に優勝する必要がある。リベンジを果たしたうえで阿部に勝利すれば一気に評価を上げることも可能であり、ここがまさに角田にとっての正念場だ。上記の2大会は足首負傷の影響で決してベストパフォーマンスではなかった角田、健闘に期待したい。

一方の阿部は、準々決勝でディストリア・クラスニキ(コソボ)、準決勝でシャーリン・ファンスニック(ベルギー)と、階級を代表するパワーファイター2名と対戦する可能性が高い。阿部は実はこれまで本格的なパワーファイターとは戦っておらず、この両者は阿部のパワーファイターに対する適性を測る恰好の物差しとなってくれるはずだ。国内の団体戦では階級が上の相手も豪快に投げ飛ばしている阿部だが、同階級の海外産パワーファイターを相手にどのような戦いを見せるのか。阿部の今後を占う意味でもしっかりチェックしておきたい2試合だ。

【プールA】
第1シード:アモンディーヌ・ブシャー(フランス)
第8シード:アンジェリカ・デルガド(アメリカ)
有力選手:エヴェリン・チョップ(カナダ)

【プールB】
第4シード:角田夏実(了徳寺学園職)
第5シード:ジェシカ・ペレイラ(ブラジル)
有力選手:パク・ダソル(韓国)、アストリーデ・ネト(フランス)

【プールC】
第2シード:ディストリア・クラスニキ(コソボ)
第7シード:阿部詩(夙川学院高2年)

【プールD】
第3シード:ギリ・コーヘン(イスラエル)
第6シード:シャーリン・ファンスニック(ベルギー)
有力選手:エカテリーナ・グイカ(カナダ)

■ 57kg級・芳田司のミッションは優勝、カナダから出場の出口クリスタは2大会連続の表彰台狙う
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ライバルのドルジスレンが不在、芳田司は優勝が至上命題

(エントリー28名)

ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)とラファエラ・シウバ(ブラジル)の世界王者2名は不在だが、それ以外の有力選手はほとんどが参戦。パリ大会というビッグゲームとしてはやや物足りないものの、レベル自体はこれぞ「グランドスラム」といった陣容の充実したトーナメントとなった。

優勝候補は第1シードに座る芳田司(コマツ)。ブダペスト世界選手権にワールドマスターズと2大会連続でドルジスレンに苦杯を喫している芳田としては、今大会にしっかりと優勝して階級2番手の座をキープしておきたいところ。次回の対戦までドルジスレン以外の選手には絶対に負ける訳にはいかない。準々決勝で対戦するテルマ・モンテイロ(ポルトガル)がやや煩いが、純戦闘力で考えれば優勝はそれほど難しくないはずだ。

芳田以外で注目したい選手は、先週のヨーロッパオープン・オディベーラス大会でカナダ籍初優勝を飾った山梨学院大4年の出口クリスタ(カナダ)。2回戦で昨年の本大会優勝者である難敵クォン・ユジョン(韓国)と対戦する厳しい配置からのスタートだが、実力が十分に出せれば負けることはないはず。2週連続の表彰台に期待したい。

【プールA】
第1シード:芳田司(コマツ)
第8シード:テルマ・モンテイロ(ポルトガル)

【プールB】
第4シード:ノラ・ヤコヴァ(コソボ)
第5シード:ネコダ・スミス=デイヴィス(イギリス)
有力選手:キム・チス(韓国)

【プールC】
第2シード:エレン・ルスヴォ(フランス)
第7シード:ルハグヴァトゴー・エンフリーレン(モンゴル)

【プールD】
第3シード:クォン・ユジョン(韓国)
第6シード:ティムナ・ネルソン=レヴィー(イスラエル)
有力選手:クリスタ・デグチ(カナダ)

■ 63kg級・超豪華トーナメント、田代未来が階級の頂点獲りに挑む
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ワールドマスターズでアグベニューを破った田代未来。久々63kg級に「日本人が引っ張る時代」の到来なるか、今大会は歴史的ターニングポイント。

(エントリー27名)

今大会の目玉階級。ブダペスト世界選手権チャンピオンのクラリス・アグベニュー(フランス)、リオデジャネイロ五輪金メダリストのティナ・トルステニャク(スロベニア)、そして、ワールドマスターズ王者の田代未来(コマツ)と、現在この階級を代表するトップ選手3名が欠けることなく顔を揃えた。これに加えて鍋倉那美(三井住友海上)、マルティナ・トライドス(ドイツ)、バルドルジ・ムングンチメグ(モンゴル)といった表彰台クラスの強豪も密度高く参加しており、「これぞグランドスラム・パリ大会」とでも評すべき超豪華トーナメントが組まれることとなった。

最大の注目ポイントは田代の優勝なるか。長期にわたってアグベニュー、トルステニャク、日本勢による「三すくみ」の関係が続いてきた本階級だが、昨年8月のブダペスト世界選手権でアグベニューがトルステニャクを破ったことでこの構図が崩壊。さらに12月のワールドマスターズで田代がアグベニューに勝利したことにより、本階級の力関係再編の気運はより一層高まっている。今大会で田代がアグベニューとトルステニャクを倒して優勝すれば、新たに田代を頂点とした3強の構図が完成することになり、階級の行方を占うという意味でも注目度は極めて高い。もし田代がこのシナリオを実現すれば、日本人が63kg級をリードするのは谷本歩実-上野順恵時代以来。2020年までの63kg級勢力図編成におけるターニングポイントになり得る大会だ。

第4シードである田代は準決勝でトルステニャク、決勝でアグベニューと対戦する配置になっており、まずはトルステニャクに良い形で勝利して勢いをつけたいところ。

第3シードの鍋倉は準々決勝に山場があり、マルティナ・トライドス(ドイツ)との対戦が濃厚。昨年のグランプリ・デュッセルドルフ大会で破れている強敵だが、田代の独走を阻止するためにもここを勝ち抜き、準決勝でアグベニューに挑戦したい。

【プールA】
第1シード:ティナ・トルステニャク(スロベニア)
第8シード:ルーシー・レンシャル(イギリス)
有力選手:キヨミ・ワタナベ(フィリピン)

【プールB】
第4シード:田代未来(コマツ)
第5シード:バルドルジ・ムングンチメグ(モンゴル)

【プールC】
第2シード:クラリス・アグベニュー(フランス)
第7シード:ユール・フランセン(オランダ)
有力選手:ケトレン・クアドロス(ブラジル)

【プールD】
第3シード:鍋倉那美(三井住友海上)
第6シード:マルティナ・トライドス(ドイツ)
有力選手:カタリナ・ヘッカー(オーストラリア)



文責:林さとる、eJudo編集部

※ eJudoメルマガ版2月10日掲載記事より転載・編集しています。

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