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ワールドマスターズサンクトペテルブルグ2017・第1日男子3階級プレビュー

(2017年12月15日)

※ eJudoメルマガ版12月15日掲載記事より転載・編集しています。
ワールドマスターズサンクトペテルブルグ2017・第1日男子3階級プレビュー
(60kg級、66kg級、73kg級)
eJudo Photo
日本勢はブダペスト世界選手権金メダリスト橋本壮市(写真)ら8名が出場する。

ワールドランキング上位16名のみが参加を許される(※上位選手辞退の場合以降繰り上がり)IJFワールドツアーの最上位イベント「ワールドマスターズ」がきょう16日にロシア・サンクトペテルブルグで開幕する。

秋口を過ぎてから急遽決まった大会ということもあり1次エントリーの段階で16名が埋まった階級は皆無、開催の意義が問われかねないところだったが、蓋を開けてみれば集った陣容は豪華そのもの。グランドスラム東京直後で派遣選手を絞った(男女合わせて8名)日本勢以外はこれぞという強豪がほぼ一通り揃ったという印象。かつてオフシーズンとされたこの時期にありながら参加する五輪、世界選手権の優勝経験者は実に14名。新旧世界チャンピオンが2日間に渡って入り乱れる、ここ数年のワールドマスターズの中では間違いなくもっともレベルの高い大会となった。

日本代表選手8名の属性は二色。ひとつは、橋本壮市や渡名喜風南らブダペスト世界選手権で優勝あるいは好成績を残し、かつグランドスラム東京で優勝を逸して来年度世界選手権代表内定を逃した選手たち。もうひとつはグランドスラム東京で決勝に進んで上り調子と認定された選手たちだ。

前者にとっては、世界選手権代表選考3次予選である欧州シリーズを前に1つ「追試」という形で大きなアドバンテージを貰った形。欧州シリーズから選抜体重別へと続く代表決定シーズン開幕前にランキングポイント1800点を事前に上積みできる大チャンスである。

後者はグランドスラム東京90kg級で優勝した長澤憲大と、63kg級優勝の田代未来、そして同準優勝の鍋倉那美が該当者。いずれもブダペストでは日本が代表派遣を見送った重点強化階級からの選出だ。ここで勝利することがあれば得られるアドバンテージは計り知れない。長澤は実力者揃いのトーナメントでまずは上位に勝ち残ることが目標。田代と鍋倉は、増地克之女子監督が「この選手に勝てるかどうかが(世界選手権代表)選考の大きな基準」と話して憚らぬ、日本代表がどうしても勝てぬ天敵クラリス・アグベニュー(フランス)打倒を目指す。

リード:古田英毅
各階級展望:林さとる/古田英毅

■ 60kg級 永山竜樹に試練の組み合わせ、初戦の相手は因縁のウロズボエフ
(エントリー16名)

髙藤直寿(パーク24)はエントリーしておらず、イェルドス・スメトフ(カザフスタン)は現在世界ランク25位のためそもそも出場資格なし。両チャンピオンの不在のために世界選手権からはレベルが一段落ちた形となったが、階級の層の厚さがトーナメントに直截に反映。この日行われる男子3階級のなかで最も密度の濃い組み合わせとなった。

具体的な優勝候補を挙げることが難しい大混戦模様だが、有力選手がプールCDに偏っているという組み合わせ重心上の有利に鑑み、まず第1シードのオルハン・サファロフ(アゼルバイジャン)を推すのが妥当かと思われる。サファロフは素晴らしいパフォーマンスで準優勝を果たしたブダペスト世界選手権以来の試合出場であり、あの活躍がスポット的な好調であったのか、それとも地力が一段上がっているのか、その真価が試されることになる大会。

日本代表の永山竜樹(東海大3年)はグランドスラム・パリ大会から続くクジ運の悪さにまたもや泣かされ、なんと初戦で、欧州シリーズで出世に蓋をされてしまったディヨルベク・ウロズボエフ(ウズベキスタン)と戦うという非常に過酷な位置を引いてしまった。勝ち進んでも準決勝でも過去2敗と相性の悪いガンバット・ボルドバータル(モンゴル)とマッチアップする可能性があり、つまりはこの短いトーナメントの中で、決勝までに過去敗れたことのある海外勢2名(他の海外勢には無敗)と戦わねばならない。しかし、世界選手権とグランドスラム東京で思うような結果を残せなかった永山はどのみち背水の陣。覚悟を決めて今年の総決算に臨んでもらいたい。今大会を勝ち抜くことができれば殻を一枚破ることができるはずだ。

【プールA】
第1シード:オルハン・サファロフ(アゼルバイジャン)
第8シード:ベキル・オズル(トルコ)
有力選手:シャラフディン・ルトフィラエフ(ウズベキスタン)、エリック・タカバタケ(ブラジル)

【プールB】
第4シード:フランシスコ・ガリーゴス(スペイン)
第5シード:ムフリディン・ティロヴォフ(ウズベキスタン)
有力選手:セドリック・ヘヴォル(フランス)、イスラム・ヤシュエフ(ロシア)

【プールC】
第2シード:ロベルト・ムシュヴィドバゼ(ロシア)
第7シード:永山竜樹(東海大3年)
有力選手:ワリーデ・キア(フランス)、ディヨルベク・ウロズボエフ(ウズベキスタン)

【プールD】
第3シード:ダシュダヴァー・アマーツヴシン(モンゴル)
第6シード:ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)
有力選手:フェリペ・ペリム(ブラジル)、グスマン・キルギズバエフ(カザフスタン)

■ 66kg級 第2グループによる序列争い、トップ3選手はいずれも出場せず
(エントリー16名)

直近3年間の世界チャンピオンである阿部一二三(日本体育大2年)、ファビオ・バジーレ(イタリア)、アン・バウル(韓国)が3名とも欠場。その結果として、第2グループの選手たちが序列を争う戦国トーナメントが出現した。

優勝候補の一番手は世界選手権3大会連続銀メダル獲得中のミハイル・プルヤエフ(ロシア)。今回ロシアはプルヤエフを筆頭にアブドゥラ・アブドゥルザリロフ(ロシア)、ヤクブ・シャミロフ(ロシア)、アンザウル・アルダノフ(ロシア)と4名もの選手を送り込んでおり、かつ全員が実績十分の実力者。プルヤエフはパフォーマンスにムラがある選手だが、地元開催の大会で国内の選手に遅れを取ることはできないはず。今大会にはベストに近い状態で出場すると考えて良いだろう。

プルヤエフの次に優勝争いで名前が挙がるのは、タル・フリッカー(イスラエル)とヴァジャ・マルグヴェラシヴィリ(ジョージア)のブダペスト世界選手権銅メダリスト2名。グランドスラム・アブダビ大会に圧勝して好調継続のフリッカーに、グランドスラム東京大会で表彰台を逃したマルグヴェラシヴィリと世界選手権以降明暗が分かれている両者だが、どちらも上位戦に絡んでくることは間違いない。フリッカーとプルヤエフが対戦する準々決勝が予選ラウンド最大の山場だ。

また、ダヴァドルジ・ツムルフレグ(モンゴル)、ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)、ガンボルド・ケーレン(モンゴル)と3名の選手が出場するモンゴル勢の国内序列争いにも注目したい。

【プールA】
第1シード:タル・フリッカー(イスラエル)
第8シード:ミハイル・プルヤエフ(ロシア)
有力選手:ガンボルド・ケーレン(モンゴル)、セルジュ・オレイニック(ポルトガル)

【プールB】
第4シード:ズミトリー・ミンコウ(ベラルーシ)
第5シード:バルチ・シュマイロフ(イスラエル)
有力選手:ヤクブ・シャミロフ(ロシア)、ダニエル・カルグニン(ブラジル)

【プールC】
第2シード:ヴァジャ・マルグヴェラシヴィリ(ジョージア)
第7シード:ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)
有力選手:アンザウル・アルダノフ(ロシア)

【プールD】
第3シード:アブドゥラ・アブドゥルザリロフ(ロシア)
第6シード:ダヴァドルジ・ツムルフレグ(モンゴル)
有力選手:イェルドス・ズーマカノフ(カザフスタン)、チャールズ・チバナ(ブラジル)

■ 73kg級 優勝候補は橋本壮市、挑戦権賭けて強豪が争う下側のプールに注目
(エントリー16名)

グランドスラム東京大会で立川新(東海大2年)に敗れた橋本壮市(パーク24)がワールドツアーに連続出場。これは渡名喜風南(帝京大4年)と同じく、「追試」的な意味合いでの派遣と推測される。来季の世界選手権代表内定を逃してしまったばかりの橋本としてはこのチャンスをモノにして改めて存在感を示したいところだ。同大会で2016年アジア選手権以来のワールドツアー連続優勝が途切れてしまった橋本だが、敗れた相手が日本選手ということで、実は海外勢への連勝は継続中。これが続くのかどうかが大きなトピック。まずは地元ロシアの強豪デニス・イアルツェフ(ロシア)との初戦に注目したい。

橋本の対抗馬は揃ってプールCDに詰め込まれており、同じ側に配されたのは前述のイアルツェフと準決勝で対戦するヒダヤット・ヘイダロフ(アゼルバイジャン)のみ。下側の山ではルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)、ガンバータル・オドバヤル(モンゴル)、ラシャ・シャヴダトゥアシヴィリ(ジョージア)らのトップ選手が橋本への挑戦権を賭けて潰し合う。ガンバータルとシャヴダトゥアシヴィリが対戦する準々決勝が序盤戦の大きな見どころだ。

順当にトーナメントが進行すれば決勝は橋本とオルジョフによるブダペスト世界選手権決勝の再現になる可能性が高いと見ておく。両者は獲得ポイントでも小差の鍔迫り合いを演じており、今大会の勝敗が直接年末段階での世界ランク1位と決定することになる。IJFは昨年、年間の最終世界ランクが1位だった選手に5万ドルの報奨金を授与しており、これは今年も同様のはず。それを見越したオルジョフのハイコンディションも予想されるだけに、実現すれば非常に楽しみなカードだ。世界選手権のような微妙な「技有」での決着ではなく、「一本」による完全決着に期待したい。

【プールA】
第1シード:橋本壮市(パーク24)
第8シード:アーサー・マルゲリドン(カナダ)
有力選手:デニス・イアルツェフ(ロシア)、モハマド・モハマディ(イラン)

【プールB】
第4シード:ヒダヤット・ヘイダロフ(アゼルバイジャン)
第5シード:トミー・マシアス(スウェーデン)

【プールC】
第2シード:ルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)
第7シード:ギヨション・ボボエフ(ウズベキスタン)
有力選手:ピエール・デュプラ(フランス)

【プールD】
第3シード:ガンバータル・オドバヤル(モンゴル)
第6シード:ラシャ・シャヴダトゥアシヴィリ(ジョージア)
有力選手:マルセロ・コンティーニ(ブラジル)、ディルク・ファンティシェル(ベルギー)

※ eJudoメルマガ版12月15日掲載記事より転載・編集しています。

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