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平成29年度講道館杯全日本選抜柔道体重別選手権・女子7階級展望

(2017年11月10日)

※ eJudoメルマガ版11月10日掲載記事より転載・編集しています。
平成29年度講道館杯全日本選抜柔道体重別選手権・女子7階級展望
■ 48kg級 遠藤宏美の再浮上カーブ確定なるか、梅北眞衣は早くもキャリアの分水嶺迎える
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実業個人に優勝、グランプリ・ザグレブも制して久々存在感を発揮した遠藤宏美

近藤亜美と渡名喜風南の世界チャンピオン2人は出場せず。この2名が極端に突出し、以下は大枠「浅見八瑠奈世代以後」の再編成期と総括されるべき国内戦線の状況を反映して、今回の陣容は少々小粒の感否めず。

注目株としてピックアップされるべきは遠藤宏美(ALSOK)と梅北眞衣(山梨学院大1年)の2名。遠藤は9月のグランプリ・ザグレブでリオ五輪金メダリストのパウラ・パレト(アルゼンチン)を破って優勝しており、序列上昇の権利を得たばかり。今大会に優勝すればこの実績は十分追い風になり得る。担ぎと足技主体の繊細なスタイルは「取り味」という点ではどうしても脆弱さが伴うが、すべての選手が手練れの講道館杯で何を上昇のテコとして勝ち上がるのか、注目したい。

梅北はユニバーシアードでシニアのメダリストを次々下して優勝、9月の全日本ジュニアも制してブレイク間近かと思われたが、以後は世界ジュニアに全日本学生体重別と2大会連続で初戦敗退を喫して失速中。直近2大会の敗戦を「事故」の域に留めて今年の成果を出世に繋げるには、実はこの講道館杯を勝ち抜くしかない厳しい状況にある。

第1シードに配された遠藤の山場は準決勝で、こちらもついに復活基調に乗りつつある山﨑珠美(自衛隊体育学校)との対決が濃厚。第2シードは森﨑由理江(宮崎大教)、こちらは準々決勝で坂上綾(三井住友海上)、準決勝で梅北との決戦が待ち受ける。新人枠では、1年生でインターハイを制した古賀若菜(南筑高)の活躍に期待。

■ 52kg級 第1シード阿部詩の「勝ちぶり」に期待、注目新人は2連勝中の古瀬舞
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金銀メダリストを追いかける立場の阿部詩は、結果と内容がともに求められる

グランプリ・デュセルドルフの覇者にして今季の世界ジュニア選手権金メダリストの阿部詩(夙川学院高2年)が第1シードに配置、もちろん優勝候補の筆頭だ。背中を追いかけるべき志々目愛と角田夏実のライバル2人が今夏の世界選手権で決勝を争っている状況を考えれば、単に勝つだけでなく、持ち味である投げの威力をアピールできるような内容の良さまでが求められる難しい大会だ。阿部には状況が厳しければ厳しいほど力を発揮するスター適性があり、この中で迎える今大会は相当にテンションが上がっているはず。注目だ。

若返りが進むこの階級、追いかける勢力は内尾真子(筑波大4年)、立川莉奈(福岡大3年)、前田千島(三井住友海上)とやはりいずれも若手。

その中でひときわ注目しておきたいのは急成長中の古瀬舞(帝京大1年)。9月の全日本ジュニアを制するもあまりの無印ぶりゆえか、2人を送り込んだ世界ジュニア代表には選ばれず。しかしこの勝利で自信を得たか、続いて全日本学生体重別選手権も制してもっか絶好調。「3強」以外では貴重な、上昇カーブの渦中にある選手だ。久々登場の宮川拓美(北陸綜合警備保障)との2回戦が最初の山場。

■ 57kg級 優勝候補は宇高菜絵、コマツと三井住友の「二強激突」構図
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第1シードの宇高菜絵が優勝争いの軸

優勝候補は第1シードの宇高菜絵(コマツ)。これを同門の石川慈(コマツ)と、玉置桃(三井住友海上)が追い、世界ジュニア王者の舟久保遥香(三井住友海上)が割って入らんとするというのが優勝争い大枠の構図。

山本杏(パーク24)、柴田理帆(筑波大3年)、谷川美歩(山梨学院大3年)ら有力選手の名を挙げることは容易だが、いずれも上記4人が作る世界を崩すことは難しそう。トーナメントはベテランのコマツ、若手の三井と、実業団二強による対決と評すべき構図だ。宇高-舟久保、玉置-石川で準決勝が争われることが濃厚、会場の応援合戦も相当に盛り上がるのではないだろうか。

■ 63kg級 田代未来が戦線復帰、次代のリーダー候補顔を揃えた注目階級
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田代未来が久々畳に復帰

リオデジャネイロ五輪田代未来(コマツ)の復帰が大きなトピック。シード選手は津金恵(筑波大4年)、田代、能智亜衣美(筑波大4年)、鍋倉那美(三井住友海上)のシニア大会で実績を積んできた4人で、これがそのまま優勝候補となる構図。

4名のうちもっとも厳しい組み合わせに置かれたのは鍋倉。準々決勝では鬼門の世界ジュニア王者・荒木穂乃佳(兵庫県警察)、あるいは米澤夏帆(龍谷大3年)の挑戦を受けねばならない。投げの威力は抜群だが、機動力ある相手に後塵を拝することが多い悪癖をどう払拭するかに注目。能智も初戦で土井雅子(環太平洋大4年)、3回戦で貝沼麻衣子(JR東日本)か伸び盛りの嘉重春樺(東大阪大敬愛高3年)となかなかハードル高き配置だ。

■ 70kg級 新添左季が絶対の優勝候補
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新添左季は2連覇が濃厚

連覇を狙う新添左季(山梨学院大3年)が優勝候補筆頭。昨年12月のグランドスラム東京まで見せていた凄まじい勢いは少々減じた印象だが、「モノ」の良さは隠しようなく、世界選手権団体戦では日本代表を務め、地力の高さをテコに10月の学生体重別もあっさり優勝して見せた。ただし一貫して決して出来は良くなく、10月末の学生体重別団体は明らかな不出来。今大会は優勝を大前提に、これから打ち続く国際大会を前にしっかり内容を見せたいところ。

対抗馬となり得るのは、こちらもパワーが武器のベテラン大野陽子(コマツ)。そしてグランドスラム東京枠「3」のうち最後の1つはなかなか顔が見えてこない混戦。前田奈恵子(JR東日本)や中江美裕(筑波大2年)のシード選手はもちろん、戦いぶりに大物感十分のジュニア王者青柳麗美(環太平洋大2年)らにも期待。

■ 78kg級 再びの国際舞台挑戦に道開けるか、第1シード濱田尚里に注目
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実業個人4連覇、グランプリ・ザグレブでも得意の腕緘を極めまくって優勝した濱田尚里

純戦力で考えれば、第1シード評価を受けた濱田尚里(自衛隊体育学校)の戦闘力が頭ひとつ抜けているはず。男子選手すら辟易するという力強い寝技は圧倒的。ここぞという場面でのミスの多さゆえなかなか代表を任せてもらえないが、戦闘力だけならすでに世界選手権で表彰台に載っていてまったくおかしくないレベルにあるはず。今大会を勝ち抜いて、国際大会への道を再び開くことが出来るか。

濱田と優勝を争うのは高山莉加(三井住友海上)、緒方亜香里(了徳寺学園職)。そしてこれに吉村静織(三井住友海上)を入れたシード選手4人が、グランドスラム東京代表争いの軸。

新人枠では、夏以降一皮むけた印象のある和田梨乃子(大成高3年)に注目しておきたい。

■ 78kg超級 「確認試験」課されたホープ素根輝の戦いぶりに注目集まる
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素根輝は選抜体重別に続く国内シニア2連勝を狙う

高校2年生で選抜体重別を制した素根輝が第1シードに配置。国内体重別最高峰大会を制し、かつ世界選手権団体戦の代表も務めた素根がグランドスラム東京出場の権利を与えられずにこの講道館杯出場を課せられた理由は、その実力を再証明する必要があるとの強化の判断に他ならない。あまりの急成長ぶりに実績のほうが追いついていないゆえ、「形」を踏まねばならないということだろう。というわけで、いわば「確認試験」に挑むこの人の戦いぶりが、この階級最大の注目ポイントだ。

田知本愛(ALSOK)が直前で欠場を表明し、素根に立ちはだかる難敵は準々決勝でマッチアップ濃厚な市橋寿々華(大阪府警察)、準決勝の山本沙羅(ミキハウス)と、決勝での対戦濃厚な稲森奈見(三井住友海上)の3人。この厄介な3選手に「ターゲット」として警戒された際に素根がどのような試合を見せるか、非常に楽しみ。

最重量級に新時代到来を告げるがごとく、世界ジュニアで素晴らしい勝ち上がりを見せて素根と決勝を争った本格派・児玉ひかる(三井住友海上)は初戦で月波光貴穂(帝京大4年)とマッチアップ。勝ち抜けば2回戦で市橋との対戦が待ち受ける。

文責:古田英毅

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