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グランドスラムアブダビ2017・男子7階級レポート

(2017年11月6日)

※ eJudoメルマガ版11月6日掲載記事より転載・編集しています。
グランドスラムアブダビ2017・男子7階級レポート
■ 60kg級 ロベルト・ムシュヴィドバゼが優勝、好調のフェリペ・キタダイは決勝で散る
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60㎏級決勝、ロベルト・ムシュヴィドバゼがフェリペ・キタダイを右大内刈で攻める。

(エントリー19名)

【入賞者】
1.MSHVIDOBADZE, Robert (RUS)
2.KITADAI, Felipe (BRA)
3.LUTFILLAEV, Sharafuddin (UZB)
3.GARRIGOS, Francisco (ESP)
5.KYRGYZBAYEV, Gusman (KAZ)
5.PAPINASHVILI, Amiran (GEO)
7.LIMARE, Vincent (FRA)
7.BOQIEV, Sukhrob (TJK)

世界大会のメダリストを除く有力選手のほとんどが出場したハイレベルトーナメント。決勝へは2012年ロンドン五輪銅メダリストのフェリペ・キタダイ(ブラジル)と今年のヨーロッパ選手権王者であるロベルト・ムシュヴィドバゼ(ロシア)が勝ち上がった。担ぎ技主体の正統派キタダイと変幻自在の組み手技術を持つ戦術派ムシュヴィドバゼによる対決は、組み手巧みに相手の技を封じたムシュヴィドバゼが「指導3」の反則(3:39)で勝利。ムシュヴィドバゼは上位候補に挙げられながら初戦で敗れたブダペスト世界選手権の汚名返上を果たした形だ。

一方のキタダイ、決勝こそほとんど何もできないまま敗れてしまったが、この日の主役は間違いなくこの選手。密着柔道が主流となっている階級のトレンドに取り残されて近年なかなか結果を出せずにいたが、今大会ではその密着スタイルの典型的体現者であるアミラン・パピナシヴィリ(ジョージア)を右袖釣込腰「技有」からの腕挫十字固「一本」(3:59)で破るなど大活躍。切れ味鋭い担ぎ技を次々に決めて会場を大いに盛り上げていた。

準々決勝以降の結果は下記。

【準々決勝】
アミラン・パピナシヴィリ(ジョージア)○GS技有・釣込腰(GS0:21)△ヴィンセント・リマール(フランス)
フェリペ・キタダイ(ブラジル)○優勢[技有・大内刈]△グスマン・キルギズバエフ(カザフスタン)
シャラフディン・ルトフィラエフ(ウズベキスタン)○優勢[技有・小外掛]△フランシスコ・ガリーゴス(スペイン)
ロベルト・ムシュヴィドバゼ(ロシア)○GS指導2(GS0:17)△スフロブ・ボキエフ(タジキスタン)

【敗者復活戦】
グスマン・キルギズバエフ(カザフスタン)○優勢[技有・内股]△ヴィンセント・リマール(フランス)
フランシスコ・ガリーゴス(スペイン)○横四方固(3:13)△スフロブ・ボキエフ(タジキスタン)

【準決勝】
フェリペ・キタダイ(ブラジル)○腕挫十字固(3:59)△アミラン・パピナシヴィリ(ジョージア)
ロベルト・ムシュヴィドバゼ(ロシア)○GS技有・小外掛(GS0:53)△シャラフディン・ルトフィラエフ(ウズベキスタン)

【3位決定戦】
シャラフディン・ルトフィラエフ(ウズベキスタン)○内股(1:34)△グスマン・キルギズバエフ(カザフスタン)
フランシスコ・ガリーゴス(スペイン)○GS縦四方固(GS0:58)△アミラン・パピナシヴィリ(ジョージア)

【決勝】
ロベルト・ムシュヴィドバゼ(ロシア)○反則[指導3](3:39)△フェリペ・キタダイ(ブラジル)

※日本代表選手の出場はなし。

■ 66kg級 タル・フリッカーが優勝、「戦術派」の評価一段越える技の切れ味披露
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66kg級決勝、タル・フリッカーがニジャット・シハリザダから鋭い左背負投「一本」。

(エントリー31名)

【入賞者】
1.FLICKER, Tal (ISR)
2.SHIKHALIZADA, Nijat (AZE)
3.ABDULZHALILOV, Abdula (RUS)
3.MARGVELASHVILI, Vazha (GEO)
5.DAVAADORJ, Tumurkhuleg (MGL)
5.ZHUMAKANOV, Yeldos (KAZ)
7.BASSOU, Imad (MAR)
7.NOURIZADEH, Ghassem (IRI)

ミハイル・プルヤエフ(ロシア)、ヴァズハ・マルグヴェラシヴィリ(ジョージア)、タル・フリッカー(イスラエル)とブダペスト世界選手権のメダリスト3人が顔を揃え、彼ら以外にも有力選手が多数出場した豪華トーナメント。前述の3人のうちプルヤエフは2回戦でイマド・バッソウ(モロッコ)に左の「一本大外」で一本負け(2:27)を喫し、マルグヴェラシヴィリも準々決勝でニジャット・シハリザダ(アゼルバイジャン)に左一本背負投「技有」、左方向の肩車「一本」(1:31)と2度立て続けに投げられて優勝争いから姿を消した。

荒れ気味のトーナメントを決勝まで勝ち上がったのはフリッカーとシハリザダの2人。ともにこの日好調であった両者の激突は投技の応酬となり、得意の左背負投で「技有」と「一本」(3:35)を獲得したフリッカーが優勝を果たした。試合巧者のイメージが強いフリッカーだが、決勝でシハリザダを投げた左背負投は単なる戦術派の範疇に留まらない鋭い技。世界選手権では銅メダル獲得の大躍進も名の通った強敵からの勝利は3位決定戦のゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)のみとフロック的な色合いも濃かったが、今大会の優勝で実力を改めて証明した格好だ。

準々決勝以降の結果は下記。

【準々決勝】
タル・フリッカー(イスラエル)○優勢[技有・肩車]△ダヴァドルジ・ツムルフレグ(モンゴル)
イェルドス・ズーマカノフ(カザフスタン)○横四方固(2:40)△イマド・バッソウ(モロッコ)
ニジャット・シハリザダ(アゼルバイジャン)○一本背負投(1:32)△ヴァズハ・マルグヴェラシヴィリ(ロシア)
アブドゥラ・アブドゥルザリロフ(ロシア)○GS指導2(GS1:07)△ガセム・ノウリザデー(イラン)

【敗者復活戦】
ダヴァドルジ・ツムルフレグ(モンゴル)○体落(0:18)△イマド・バッソウ(モロッコ)
ヴァズハ・マルグヴェラシヴィリ(ロシア)○優勢[技有・払腰]△ガセム・ノウリザデー(イラン)

【準決勝】
タル・フリッカー(イスラエル)○GS指導2(GS1:18)△イェルドス・ズーマカノフ(カザフスタン)
ニジャット・シハリザダ(アゼルバイジャン)○優勢[技有・浮技]△アブドゥラ・アブドゥルザリロフ(ロシア)

【3位決定戦】
アブドゥラ・アブドゥルザリロフ(ロシア)○袖釣込腰(0:59)△ダヴァドルジ・ツムルフレグ(モンゴル)
ヴァズハ・マルグヴェラシヴィリ(ロシア)○反則(2:21)△イェルドス・ズーマカノフ(カザフスタン)
※いわゆる「ブリッジ反則」。

【決勝】
タル・フリッカー(イスラエル)○背負投(3:35)△ニジャット・シハリザダ(アゼルバイジャン)

※日本代表選手の出場はなし。

■ 73kg級 ガンバータル・オドバヤルが優勝、階級を上げて出場のファビオ・バジーレは5位を獲得
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73kg級決勝、ガンタータル・オドバヤルがムサ・モグシコフから小外掛「技有」。

(エントリー34名)

【入賞者】
1.GANBAATAR, Odbayar (MGL)
2.MOGUSHKOV, Musa (RUS)
3.ORUJOV, Rustam (AZE)
3.BUTBUL, Tohar (ISR)
5.VAN TICHELT, Dirk (BEL)
5.BASILE, Fabio (ITA)
7.IARTCEV, Denis (RUS)
7.MACIAS, Tommy (SWE)

ブダペスト世界選手権2位のルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)と同大会3位のガンバータル・オドバヤル(モンゴル)が参加するなど、66kg級に続いて非常に面白いメンバーが揃った本階級。準々決勝で小内刈「技有」優勢によりオルジョフを倒したムサ・モグシコフ(ロシア)と、下側の山を順当に勝ち上がったガンバータルの2人が決勝進出を果たした。

決勝ではガンバータルが1分16秒に左大外刈からの右小外掛で「技有」を奪うなど地力の高さを生かして終始圧倒、最後はスリップした際に足首を痛めたモグシコフが棄権を表明する形で試合が決着した。優勝したガンバータルは袖口グリップに比較的寛容な2017年試行ルールを追い風に一段序列を上げた選手。今年は個人戦ではアン・チャンリン(韓国)以外には負けておらず、今大会の優勝を以て完全にトップ層の仲間入りを果たしたと考えてよいだろう。

今回階級を上げて参加したリオデジャネイロ五輪66kg級金メダリストのファビオ・バジーレ(イタリア)は、準々決勝で優勝したガンバータルに敗れたものの、敗者復活戦では肩車で「技有」2つを奪う快勝でトミー・マシアス(スウェーデン)を下して3位決定戦に進出。この最終戦はトハル・ブトブル(イスラエル)の前にGS延長戦での袖釣込腰「技有」(GS0:18)で敗れたが、堂々5位入賞を果たして見せた。再度66kg級に階級を戻すものと思われるが、この選手は順調に実力を伸ばしてきており、次の戦いが非常に楽しみだ。

準々決勝以降の結果は下記。

【準々決勝】
ムサ・モグシコフ(ロシア)○優勢[技有・小内刈]△ルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)
トハル・ブトブル(イスラエル)○優勢[技有・小内巻込]△デニス・イアルツェフ(ロシア)
ガンバータル・オドバヤル(モンゴル)○背負投(3:55)△ファビオ・バジーレ(イタリア)
ディルク・ファンティシェル(ベルギー)○小外掛(2:28)△トミー・マシアス(スウェーデン)

【敗者復活戦】
ルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)○上四方固(2:29)△デニス・イアルツェフ(ロシア)
ファビオ・バジーレ(イタリア)○優勢[技有・肩車]△トミー・マシアス(スウェーデン)

【準決勝】
ムサ・モグシコフ(ロシア)○GS技有・浮技(GS1:22)△トハル・ブトブル(イスラエル)
ガンバータル・オドバヤル(モンゴル)○GS技有・小外掛(GS0:27)△ディルク・ファンティシェル(ベルギー)

【3位決定戦】
ルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)○払巻込(1:08)△ディルク・ファンティシェル(ベルギー)
トハル・ブトブル(イスラエル)○GS技有・袖釣込腰(GS0:18)△ファビオ・バジーレ(イタリア)

【決勝】
ガンバータル・オドバヤル(モンゴル)○棄権(1:58)△ムサ・モグシコフ(ロシア)
※足首を負傷。

※日本代表選手の出場はなし。

■ 81kg級 フランク・デヴィトがグランドスラム・パリ大会以来となる優勝を飾る
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81㎏級決勝、フランク・デヴィトがオトゴンバータル・ウーガンバータルから右小内刈「技有」。

(エントリー30名)

【入賞者】
1.DE WIT, Frank (NED)
2.OTGONBAATAR, Uuganbaatar (MGL)
3.KHUBETSOV, Alan (RUS)
3.MOLLAEI, Saeid (IRI)
5.REKHVIASHVILI, Zebeda (GEO)
5.NYAMSUREN, Dagvasuren (MGL)
7.RESSEL, Dominic (GER)
7.BRIAND, Etienne (CAN)

ブダペスト世界選手権では世界ランク124位のアレクサンダー・ヴィークツェルツァク(ドイツ)が優勝するなど大荒れとなった本階級。今大会は世界選手権を荒らしたダークホースたちが出場しなかったこともあり、普段のワールドツアーでお馴染みの選手たちが上位に顔を揃えた。

決勝を争ったのは今年2月に行われたグランドスラム・パリ大会の王者であるフランク・デヴィト(オランダ)とブダペスト世界選手権5位のオトゴンバータル・ウーガンバータル(モンゴル)。ともにパワーを生かした密着勝負を得意としている両者の対決は、デヴィトが右小内刈「技有」を先行した末に縦四方固「一本」(3:09)で勝利を果たした。決まり技となった縦四方固は抑え込みの条件を満たしているか微妙な形であったが、前述のグランドスラム・パリ大会制覇以来表彰台から遠ざかっていたデヴィトにとっては非常に嬉しい優勝。勝ち上がりを見る限り柔道の質に大きな変化は見られないが、ひとまず長いトンネルをひとつ抜けた格好だ。すっかりツアーでは常連として定着しているデヴィトだがまだ21歳と伸び盛りであり、今後の活躍にも大いに期待したい。

準々決勝以降の結果は下記。

【準々決勝】
オトゴンバータル・ウーガンバータル(モンゴル)○GS反則[指導3](GS2:12)△ドミニク・レッセル(ドイツ)
ニャムスレン・ダグヴァスレン(モンゴル)○GS技有・小内刈(GS0:26)△アラン・フベトソフ(ロシア)
ゼベダ・レフヴィアシヴィリ(ジョージア)○GS指導2(GS2:17)△サイード・モラエイ(イラン)
フランク・デヴィト(オランダ)○反則[指導3](1:34)△エティエンヌ・ブリオン(カナダ)

【敗者復活戦】
アラン・フベトソフ(ロシア)○大外刈(1:16)△ドミニク・レッセル(ドイツ)
サイード・モラエイ(イラン)○不戦△エティエンヌ・ブリオン(カナダ)

【準決勝】
オトゴンバータル・ウーガンバータル(モンゴル)○優勢[技有・裏投]△ニャムスレン・ダグヴァスレン(モンゴル)
フランク・デヴィト(オランダ)○GS釣腰(GS0:55)△ゼベダ・レフヴィアシヴィリ(ジョージア)

【3位決定戦】
アラン・フベトソフ(ロシア)○優勢[技有・小外刈]△ゼベダ・レフヴィアシヴィリ(ジョージア)
サイード・モラエイ(イラン)○GS技有・小外掛(GS2:08)△ニャムスレン・ダグヴァスレン(モンゴル)

【決勝】
フランク・デヴィト(オランダ)○縦四方固(3:09)△オトゴンバータル・ウーガンバータル(モンゴル)

※日本代表選手の出場はなし。

■ 90kg級 ニコロス・シェラザディシヴィリが優勝、ベカ・グヴィニアシヴィリとの同期対決を「一本」で制す
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90kg級決勝、ニコロス・シェラザディシヴィリがベカ・グヴィニアシヴィリの裏投を透かし浴びせて「一本」。

(エントリー21名)

【入賞者】
1.SHERAZADISHVILI, Nikoloz (ESP)
2.GVINIASHVILI, Beka (GEO)
3.MEHDIYEV, Mammadali (AZE)
3.BURT, Zachary (CAN)
5.ROSLYAKOV, Alexander (RUS)
5.USTOPIRIYON, Komronshokh (TJK)
7.KUKOLJ, Aleksandar (SRB)
7.KLAMMERT, David (CZE)

ニコロス・シェラザディシヴィリ(スペイン)とベカ・グヴィニアシヴィリ(ジョージア)の「同学年」2人が揃って決勝に進出。2015年世界ジュニア選手権決勝と同じ顔合わせとなった決勝は、シェラザディシヴィリが左内股「技有」を先取した末にグヴィニアシヴィリの裏投を透かして隅落「一本」(2:48)で勝利。見事リベンジを果たして6月のグランプリ・カンクン大会に続く2度目のワールドツアー優勝を決めた。

ベイカー茉秋(日本中央競馬会)、クリスティアン・トート(ハンガリー)、グヴィニアシヴィリと20代前半に実力者が揃っている本階級だが、この中にシェラザディシヴィリが新しく加わることとなったと理解しておくべきだろう。この選手は長身から背中を持って放たれる威力抜群の左内股のほか、逆方向への技として低い右袖釣込腰も保有しており、技構成も非常にバランスが良い。今後階級のトップ選手へと成長することはほぼ間違いないだろう。

準々決勝以降の結果は下記。

【準々決勝】
ザッカリー・バート(カナダ)○横四方固(3:22)△アレクサンダー・クコル(セルビア)
ニコロス・シェラザディシヴィリ(スペイン)○優勢[技有・浮落]△ママダリ・メディエフ(アゼルバイジャン)
アレクサンドル・ロスリャコフ(ロシア)○GS技有・腰車(GS1:19)△ダヴィド・クラメルト(チェコ)
ベカ・グヴィニアシヴィリ(ジョージア)○横四方固(3:38)△コムロンショフ・ウストピリヨン(タジキスタン)

【敗者復活戦】
ママダリ・メディエフ(アゼルバイジャン)○優勢[技有・背負投]△アレクサンダー・クコル(セルビア)
コムロンショフ・ウストピリヨン(タジキスタン)○反則[指導3](3:43)△ダヴィド・クラメルト(チェコ)

【準決勝】
ニコロス・シェラザディシヴィリ(スペイン)○優勢[技有・袖釣込腰]△ザッカリー・バート(カナダ)
ベカ・グヴィニアシヴィリ(ジョージア)○GS技有・浮落(GS0:18)△アレクサンドル・ロスリャコフ(ロシア)

【3位決定戦】
ママダリ・メディエフ(アゼルバイジャン)○隅落(0:41)△アレクサンドル・ロスリャコフ(ロシア)
ザッカリー・バート(カナダ)○GS肩固(GS0:45)△コムロンショフ・ウストピリヨン(タジキスタン)

【決勝】
ニコロス・シェラザディシヴィリ(スペイン)○隅落(2:48)△ベカ・グヴィニアシヴィリ(ジョージア)

※日本代表選手の出場はなし。

■ 100kg級 無印のニイアズ・ビラロフが驚きの優勝、強豪多数の豪華トーナメントを制す
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100㎏級決勝、ニアズ・ビラロフ(ロシア)がトマ・ニキフォロフ(ベルギー)から左大内刈「一本」。

(エントリー21名)

【入賞者】
1.BILALOV, Niiaz (RUS)
2.NIKIFOROV, Toma (BEL)
3.DENISOV, Kirill (RUS)
3.PALTCHIK, Peter (ISR)
5.LOPORCHIO, Giuliano (ITA)
5.CIRJENICS, Miklos (HUN)
7.REMARENCO, Ivan (UAE)
7.BUZACARINI, Rafael (BRA)

日本勢を除く上位選手がほとんど参戦。全階級を通じて最も豪華なメンバーが揃った本階級だが、有力選手同士による潰し合いの結果次々と優勝候補が消えてゆき、最終的には2014年チェリャビンスク世界選手権3位で今大会第8シードのトマ・ニキフォロフ(ベルギー)と、ノーシードから大会をスタートした伏兵のニイアズ・ビラロフ(ロシア)の2人が決勝進出を果たすこととなった。

決勝はまずビラロフが右背負投で「技有」をリードしたものの、試合終盤にニキフォロフが得意の片手絞(通称「ボーアンドアローチョーク」)で逆転の「一本」を獲得。しかし、これは「待て」の後だったのか取り消されてしまい、直後にビラロフがニキフォロフの裏投を左大内刈に切り返して一本勝ち(3:19)を果たした。やや疑問が残る決着ではあったが、ビラロフはワールドツアー初優勝。優勝に関しては組み合わせに恵まれた感が否めないものの、ホルヘ・フォンセカ(ポルトガル)やラファエル・ブザカリニ(ブラジル)など複数の強豪に勝利しており、当面は注目選手として観察を続けていく必要がありそうだ。

準々決勝以降の結果は下記。

【準々決勝】
トマ・ニキフォロフ(ベルギー)○優勢[技有・背負投]△イワン・レマレンコ(UAE)
ミクロス・サーイエニッチ(ハンガリー)○横四方固(3:38)△キリル・デニソフ(ロシア)
ニイアズ・ビラロフ(ロシア)○優勢[技有・袖釣込腰]△ラファエル・ブザカリニ(ブラジル)
ジュリアーノ・ロポルキオ(イタリア)○横四方固(4:00)△ペテル・パルチク(イスラエル)

【敗者復活戦】
キリル・デニソフ(ロシア)○優勢[技有・隅落]△イワン・レマレンコ(UAE)
ペテル・パルチク(イスラエル)○反則[指導3](3:22)△ラファエル・ブザカリニ(ブラジル)

【準決勝】
トマ・ニキフォロフ(ベルギー)○優勢[技有・外巻込]△ミクロス・サーイエニッチ(ハンガリー)
ニイアズ・ビラロフ(ロシア)○優勢[技有・内股]△ジュリアーノ・ロポルキオ(イタリア)

【3位決定戦】
キリル・デニソフ(ロシア)○優勢[技有・小内刈]△ジュリアーノ・ロポルキオ(イタリア)
ペテル・パルチク(イスラエル)○優勢[技有・支釣込足]△ミクロス・サーイエニッチ(ハンガリー)

【決勝】
ニイアズ・ビラロフ(ロシア)○大内刈(3:19)△トマ・ニキフォロフ(ベルギー)

※日本代表選手の出場はなし。

■ 100kg超級 階級を上げて臨んだシリル・マレが最重量級初優勝
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100㎏超級決勝、シリル・マレがマチェイ・サルナッキから右払腰「技有」。

(エントリー16名)

【入賞者】
1.MARET, Cyrille (FRA)
2.SARNACKI, Maciej (POL)
3.SASSON, Or (ISR)
3.KRIVOBOKOV, Anton (RUS)
5.HARMEGNIES, Benjamin (BEL)
5.VAKHAVIAK, Aliaksandr (BLR)
7.KOKAURI, Ushangi (AZE)
7.VOLKOV, Andrey (RUS)

第1シードで優勝候補のラファエル・シウバ(ブラジル)がアントン・クリボヴォコフ(ロシア)に右大外巻込「一本」(2:23)で敗れるという波乱の幕開けとなった本階級。決勝には階級を上げて出場したリオデジャネイロ五輪100kg級銅メダリストのシリル・マレ(フランス)と、準決勝でリオデジャネイロ五輪銅メダリストのオール・サッソン(イスラエル)を右方向への肩車「一本」(0:32)で破ったマチェイ・サルナッキ(ポーランド)が勝ち上がった。

ともに優勝候補外から勝ち上がった両者による決勝は、マレが右払腰「技有」からの崩袈裟固「一本」(1:36)でサルナッキを一蹴。ひとつ上の階級ながら全試合「一本」(「指導3」反則2つを含む)という抜群の内容で見事優勝を飾った。マレは無差別世界選手権にもエントリーしており、今大会の100kg超級参加はこれを見据えた調整かと思われる。今大会の試合内容を見る限り超級の大型選手相手でも十分戦えるパワーと技術を有しており、本番でどのような戦いを見せてくれるのか非常に楽しみだ。

準々決勝以降の結果は下記。

【準々決勝】
アントン・クリボヴォコフ(ロシア)○大外巻込(1:47)△ベンジャミン・ハーメグニース(ベルギー)
シリル・マレ(フランス)○横四方固(3:26)△ウサンギ・コカウリ(アゼルバイジャン)
マチェイ・サルナッキ(ポーランド)○反則[指導3](3:16)△アンドレイ・ヴォルコフ(ロシア)
オール・サッソン(イスラエル)○袖釣込腰(2:19)△アリアクサンドル・ヴァハヴィアク(ベラルーシ)

【敗者復活戦】
ベンジャミン・ハーメグニース(ベルギー)○縦四方固(3:34)△ウサンギ・コカウリ(アゼルバイジャン)
アリアクサンドル・ヴァハヴィアク(ベラルーシ)○大内刈(GS0:29)△アンドレイ・ヴォルコフ(ロシア)

【準決勝】
シリル・マレ(フランス)○反則[指導3](3:40)△アントン・クリボヴォコフ(ロシア)
マチェイ・サルナッキ(ポーランド)○肩車(0:32)△オール・サッソン(イスラエル)

【3位決定戦】
オール・サッソン(イスラエル)○優勢[技有・袖釣込腰]△ベンジャミン・ハーメグニース(ベルギー)
クリボヴォコフ(ロシア)○崩袈裟固(3:36)△アリアクサンドル・ヴァハヴィアク(ベラルーシ)

【決勝】
シリル・マレ(フランス)○崩袈裟固(1:36)△オール・サッソン(イスラエル)

※日本代表選手の出場はなし。

文責:林さとる/eJudo編集部

※ eJudoメルマガ版11月6日掲載記事より転載・編集しています。

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