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素根輝がライバル児玉ひかるを破って女子最重量級を制覇、梅津志悠は全試合一本勝ちで優勝を飾る・世界ジュニア選手権2017第4日4階級即日レポート

(2017年10月22日)

※ eJudoメルマガ版10月22日掲載記事より転載・編集しています。
素根輝がライバル児玉ひかるを破って女子最重量級を制覇、梅津志悠は全試合一本勝ちで優勝を飾る・世界ジュニア選手権2017第4日4階級即日レポート
(男子100kg級、100kg超級、女子78kg級、78kg超級)
■ ユニバーシアード王者のゼリム・コツォイエフが優勝、山口貴也は3位を確保
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100kg級決勝、ゼリム・コツォイエフがアルマン・アダミアンから隅返「技有」。

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3位決定戦、山口貴也がジョン・ジェインから左大外刈「一本」。

(エントリー31名)

決勝へと勝ち上がったのは、先月のヨーロッパジュニア選手権でも決勝を争ったゼリム・コツォイエフ(アゼルバイジャン)とアルマン・アダミアン(ロシア)の2人。同大会ではコツォイエフが横四方固「一本」により勝利しているカードだが、今回もコツォイエフが試合終盤に右方向への隅返「技有」で優勢勝ちを収め、見事優勝を果たした。

コツォイエフは今年8月のユニバーシアード大会決勝で飯田健太郎(国士舘大1年)を内股「技有」で破って優勝した選手。アゼルバイジャンは若手世代の育成にも非常に力を入れており今大会でも4階級で決勝に進出。そしてこの100kg級ではエルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)とエルハン・ママドフ(アゼルバイジャン)がブダペスト世界選手権の3位決定戦を争うなど世界でも屈指のレベルの高さを誇っている。ハイレベルかつ恵まれた環境の中でコツォイエフが今後どのようなキャリアを進むのか、注目しておくべきだろう。

日本代表の山口貴也(長崎日大高3年)は準々決勝でテムル・ラヒモフ(タジキスタン)に大外返「一本」(1:51)で敗れたものの、敗者復活戦を勝ち上がって3位を獲得した。

【入賞者】
1.KOTSOIEV, Zelym (AZE)
2.ADAMIAN, Arman (RUS)
3.RAKHIMOV, Temur (TJK)
3.YAMAGUCHI, Takaya (JPN)
5.ZORN, Daniel (GER)
5.JAYNE, John (USA)
7.ODBAATAR, Khangal (MGL)
7.FARA, Aaron (AUT)

【3位決定戦】
テムル・ラヒモフ(タジキスタン)○GS反則[指導3](GS1:00)△ダニエル・ツォーン(ドイツ)
山口貴也○大外落(1:15)△ジョン・ジェイン(アメリカ)

【決勝】
ゼリム・コツォイエフ(アゼルバイジャン)○優勢[技有・隅返]△アルマン・アダミアン(ロシア)

【日本代表選手勝ち上がり】

山口貴也(長崎日大高3年)
成績:3位


[1回戦]
山口貴也○優勢[技有・内股]△ダニエル・ムケテ(ベラルーシ)

[2回戦]
山口貴也○大外刈(0:56)△オットー・イマラ(スイス)

[準々決勝]
山口貴也△大外返(1:51)○テムル・ラヒモフ(タジキスタン)

[敗者復活戦]
山口貴也○横四方固(1:24)△アーロン・ファラ(オーストリア)

[3位決定戦]
山口貴也○大外落(1:15)△ジョン・ジェイン(アメリカ)

■ 100kg超級 香川大吾破ったイナル・タソエフが優勝
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100kg超級決勝、イナル・タソエフがステファン・ハイギから右袖釣込腰「技有」を先制。

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3位決定戦、香川大吾がユール・スパイカーズから左内股「技有」

(エントリー27名)

【入賞者】
1.TASOEV, Inal (RUS)
2.HEGYI, Stephan (AUT)
3.KAGAWA, Daigo (JPN)
3.MARINIC, Enej (SLO)
5.SPIJKERS, Jur (NED)
5.YUSUPOV, Alisher (UZB)
7.BARBOZA, Arthur (BRA)
7.BATJARGAL, Lkhagvadorj (MGL)

ヨーロッパジュニア選手権1位のイナル・タソエフ(ロシア)と同大会2位のステファン・ハイギ(オーストリア)が決勝に進出、100kg級に続いて決勝はヨーロッパジュニア選手権決勝の再現となった。

両者の対戦成績はカデ時代も含めてタソエフの4戦4勝。今回もタソエフが序盤に右袖釣込腰と右大内刈で「技有」2つを奪い、終盤のハイギの追い上げを内股透「技有」に留めて優勝を飾った。タソエフは準々決勝で香川大吾に腕挫十字固「一本」(0:20)で勝利しており、どうやら実力は本物。原沢久喜(日本中央競馬会)と上川大樹(京葉ガス)の撃破やグランプリ・ザグレブ大会での2位獲得など既にシニアでも結果を出し始めているハイギとともに、今後は100kg超級の有力選手にのし上がる可能性が高そうだ。

日本代表の香川は前述のとおり準々決勝でタソエフに敗退。開始直後に肩車「技有」を失い、横四方固から逃れようとしたところで腕挫十字固「一本」を奪われるという完敗だった。香川はここから敗者復活戦を勝ち上がって3位を獲得したものの、同じ東海大所属の影浦心(東海大4年)と太田彪雅(東海大2年)が国内外で結果を出していることを考えるとなんとしても優勝が欲しかったところ。香川は敗れた試合以外すべてで一本勝ちを収めるなど調子自体は悪くなく、国際大会におけるキャリアの空白を一気に埋めるチャンスであっただけに非常に痛い敗戦となってしまった。

【3位決定戦】
香川大吾○袈裟固(2:47)△ユール・スパイカーズ(オランダ)
エネイ・マリニッチ(スロベニア)○GS技有・一本背負投(GS0:08)△アリシェル・ユスポフ(ウズベキスタン)

【決勝】
イナル・タソエフ(ロシア)○優勢[技有・大内刈]△ステファン・ハイギ(オーストリア)

【日本代表選手勝ち上がり】

香川大吾(東海大3年)
成績:3位


[1回戦]
香川大吾○内股(1:32)△ヤホール・クハレンカ(ベラルーシ)

[2回戦]
香川大吾○横四方固(0:46)△サンジャル・ジャボロフ(カザフスタン)

[準々決勝]
香川大吾△腕挫十字固(0:20)○イナル・タソエフ(ロシア)

[敗者復活戦]
香川大吾○横四方固(2:15)△アルトゥール・バルボサ(ブラジル)

[3位決定戦]
香川大吾○袈裟固(2:47)△ユール・スパイカーズ(オランダ)

■ 78kg級 梅津志悠が全試合一本勝ち、圧勝で優勝飾る
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78kg級決勝、梅津志悠が腕を極めながらテレザ・ツェンカーを抑え込む。

(エントリー24名)

【入賞者】
1.UMEZU, Shiyu (JPN)
2.ZENKER, Teresa (GER)
3.BUKREEVA, Marina (RUS)
3.SAMPAIO, Patricia (POR)
5.LEON, Karen (VEN)
5.GOBEC, Lea (CRO)
7.SON, Jeongyeon (KOR)
7.HOELTERHOFF, Julie (GER)

梅津志悠(三井住友海上)とテレザ・ツェンカー(ドイツ)が決勝に進出、梅津が崩上四方固「一本」(1:17)で勝利して見事優勝を飾った。この日の梅津は寝技が冴えており、戦った5試合すべてで寝技による「一本」を獲得するという圧巻の内容。大きく弾みをつけた状態で来月の講道館杯を迎えることとなる

梅津は社会人1年目の昨年に国内最高峰の大会である皇后盃で3位という好成績を残したものの、以降は実業個人選手権で2年連続2回戦負けなど安定して結果を残すことが出来ず、あと一歩のところでブレイクの機会を逃してきた。ブダペスト世界選手権での惨敗により佐藤瑠香(コマツ)が大きく後退している現状は梅津や濵田尚里(自衛隊体育学校)らこれまで2番手グループに甘んじてきた選手たちにとって大きなチャンスであり、梅津にとってもここがキャリアの分岐点のひとつになるはず。まずは講道館杯でどのような戦いぶりを見せるのかに注目したい。

【3位決定戦】
マリーナ・ブクレエワ(ロシア)○横四方固(1:56)△カレン・レオン(ベネズエラ)
パトリシア・サンパイオ(ポルトガル)○GS技有・浮技(GS0:54)△レア・ゴベッチ(クロアチア)

【決勝】
梅津志悠○崩上四方固(1:17)△テレザ・ツェンカー(ドイツ)

【日本代表選手勝ち上がり】

梅津志悠(三井住友海上)
成績:優勝


[1回戦]
梅津志悠○横四方固(3:01)△ファニ・トート(ハンガリー)

[2回戦]
梅津志悠○片手絞(3:11)△イロナ・ルカッセン(オランダ)

[準々決勝]
梅津志悠○袈裟固(2:12)△パトリシア・サンパイオ(ポルトガル)

[準決勝]
梅津志悠○横四方固(1:21)△カレン・レオン(ベネズエラ)

[決勝]
梅津志悠○崩上四方固(1:17)△テレザ・ツェンカー(ドイツ)

■ 78kg超級 素根輝が優勝、決勝でライバル児玉ひかるを破る
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78kg超級決勝、素根輝が児玉ひかるの左大外刈を大外返。

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そのまま巻き込んで「技有」を奪う。

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素根は左体落で何度も海外の大型選手を畳に這わせた。

(エントリー22名)

【入賞者】
1.SONE, Akira (JPN)
2.KODAMA, Hikaru (JPN)
3.AGUILAR, Eliannis (CUB)
3.SOUZA, Beatriz (BRA)
5.BERLIKASH, Kamila (KAZ)
5.FORMELA, Anita (POL)
7.BAUERNFEIND, Ina (GER)
7.SOMKHISHVILI, Sophio (GEO)

女子最重量級を決勝まで勝ち上がったのは素根輝(南筑高2年)と児玉ひかる(三井住友海上)の日本勢2人、ともに全試合「一本」という抜群の内容での決勝進出となった。ライバル同士でもある両者の対決は体格に勝る児玉が上から組んで2分8秒までに「指導2」をリードするが、その直後の2分22秒に勝ち急いだ児玉が釣り手を殺された状態から仕掛けた左大外刈を素根が巻き込んでの大外返に切り返して「技有」、このポイントを最後まで守り切った素根が見事世界ジュニア選手権王者の座に輝いた。

素根は全試合で相手に上から持たれながらも決して圧されることのない強靭な体幹の強さを発揮、下から釣り手で突き上げながら前進を続け、引き手の牽引を効かせた左体落で巨体の海外勢を何度も畳に這わせた。今年3月の皇后盃九州地区予選で一本負けを喫している児玉に対しても素根はほとんど崩れる場面を見せず、指導ポイントをリードしているはずの児玉が逆にどんどん手詰まりになっていく様にはすさまじいまでの地力の高さが感じられた。

敗れた児玉も持ち前のパワフルな柔道で準決勝までの4試合中3試合を1分以内に決める圧倒的な強さを見せており、素根に負けじと大きな存在感を示していた。児玉が全日本ジュニア選手権後のコメントで「素根選手はこれから一番戦っていく相手」と話したとおり、両者のライバル関係は当分続くと思われる。双方刺激し合っての切磋琢磨に大いに期待したい。

【3位決定戦】
エリアニス・アギラル(キューバ)○小外掛(2:45)△カミラ・ベルリカッシュ(ロシア)
ベアトリス・ソウザ(ブラジル)○反則[指導3](2:43)△アニタ・フォルメラ(ポーランド)

【決勝】
素根輝○優勢[技有・大外返]△児玉ひかる

【日本代表選手勝ち上がり】

素根輝(南筑高2年)
成績:優勝


[2回戦]
素根輝○横四方固(2:43)△ホマーヌ・ディッコ(フランス)

[準々決勝]
素根輝○腕緘(2:41)△ベアトリス・ソウザ(ブラジル)

[準決勝]
素根輝○横四方固(1:15)△カミラ・ベルリカッシュ(ロシア)

[決勝]
素根輝○優勢[技有・大外返]△児玉ひかる

児玉ひかる(三井住友海上)
成績:2位


[1回戦]
児玉ひかる○崩袈裟固(4:46)△マッケンジー・ウィリアムス(アメリカ)

[2回戦]
児玉ひかる○崩上四方固(0:38)△カタリナ=ルシヤ・ヴォコヴィッチ(クロアチア)

[準々決勝]
児玉ひかる○崩上四方固(2:36)△エリアニス・アギラル(キューバ)

[準決勝]
児玉ひかる○内股(0:45)△アニタ・フォルメラ(ポーランド)

[決勝]
児玉ひかる△優勢[技有・大外返]○素根輝

※写真は権利者の許諾を得て掲載しています

文責:林さとる/eJudo編集部

※ eJudoメルマガ版10月22日掲載記事より転載・編集しています。

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