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【ブダペスト世界柔道選手権2017特集】「リオー東京」期の方向性いまだ定まらぬ混戦、羽賀龍之介とウルフアロンの日本勢2人が金メダルレースの先頭走る・男子100kg級概況×有力選手紹介

(2017年9月2日)

※ eJudoメルマガ版9月2日掲載記事より転載・編集しています。
【ブダペスト世界柔道選手権2017特集】「リオー東京」期の方向性いまだ定まらぬ混戦、羽賀龍之介とウルフアロンの日本勢2人が金メダルレースの先頭走る・男子100kg級概況×有力選手紹介
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100kg級実力推測マップ

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羽賀龍之介とウルフアロン、2人の日本代表はともに優勝候補

ロンドンーリオ期に本階級を牽引したルカシュ・クルパレク(チェコ)が100kg超級に転向。ツアーを観察する上ではさほどの影響を感じなかったが、いざクルパレク不在の世界選手権を迎えてトーナメントを眺めてみると、この選手が過去4年間における階級の核であったということをあらためて痛感させられる。海外の有力選手を並べたときに、序列上最上位に位置づけられる選手がエルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)というのは、いかにも物足りない。ウルフアロン(東海大4年)や羽賀龍之介(旭化成)も実力的には十分に強者の要件を満たしているが、階級の軸とまで位置づけられるかというと難しい。あくまで優勝の可能性がある(あるいは王座に就いた実績がある)「強豪選手の一」と規定するのが正当なところで、実は現在の100kg級は中心となるべき存在が不在の戦国時代と規定することができるだろう。

だからと言って今大会を単に新たな核となる選手を決めるイベントと規定してしまうのも、少々早計の感がある。

例えばリオデジャネイロ五輪における90kg級は特定の核となる選手が存在したわけではないが、様々なキャラクターを持った上位陣の凌ぎ合いという属性のまま輝き続けた、なかなかに魅力的な階級だった。現在の100kg級は核となる選手を失ったというよりも、「クルパレク(を基準として力関係や序列が語られる)の時代」が終わって、例えば新たな核を頂く時代がやってくるのか、混戦が高い位相で固定されたまま続くのか、特定の国や技術グループがメインストリームを張る時代がやってくるのか、まだ方向性が定まっていないと捉えるべきだろう。

多士済々、多くの有力選手が在籍している本階級。今大会ではこの階級の属性に少なくとも何らかの方向付けがなされるはずであり、優勝争いや日本選手の活躍だけでなく、今後の本階級を規定するものが何かを考えながらトーナメントの進行を見守るのはなかなかに面白そうだ。いずれかの選手が自分の時代を作り上げるのか、それとも「戦国時代」がより激しさを増していくのか。ちなみに、この混沌を収束させて階級の基準点という位置に座ることが出来る実績とキャラクターを備えているのは唯一アスタナ世界選手権の覇者・羽賀龍之介のみ(たとえば、ガシモフが優勝したからと言ってこの位置には就けないはず)。あとは例えばウルフアロンが他をまったく寄せ付けない力を見せつけて勝利した場合に、階級の方向性自体を大きく揺らがせる可能性があるかとは考えられる。

さて、群雄割拠の混沌にあるこの階級だが、優勝争いの中心は最高到達点の高さで第1グループを形成しているウルフと羽賀の日本勢2人に、爆発力こそないもののいずれも安定した成績で第2グループを形成しているリオデジャネイロ五輪銀メダリストのガシモフと同大会銅メダリストのシリル・マレ(フランス)、そして、2015年アスタナ世界選手権3位のディミトリ・ぺータース(ドイツ)の計5人。(右掲、「実力推測マップ」を参照されたい)

ペータースはリオ五輪には出場していないものの、依然としてここに名前を挙げた強者たちと正面から伍するだけの力を十分に持っていると考えられる。

第3グループのメンバーも表彰台に絡むところまでは可能性十分、階級変更組のキリル・デニソフ(ロシア)にヴァーラム・リパルテリアニ(ジョージア)、新興勢力であるマイケル・コレル(オランダ)やミクロス・サーイエニッチ(ハンガリー)など実力者は多々挙げられるが、
わけても注目したいのは、爆発力が売りながら、最近は安定感も身につけてきているホルヘ・フォンセカ(ポルトガル)。1試合限定ならウルフや羽賀も含めた全選手を破るだけの力を持っている、階級屈指のジョーカーだ。

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ウルフアロン(日本)

ウルフアロン(日本)
WOLF Aaron
21歳 1996/2/25
WR:31位 組み手:左組み
得意技:左内股、左大内刈
使用技:左大外刈、左小外掛、隅返、肩車、横落、裏投

今年の全日本選手権準優勝者。高校時代から東海大浦安高のエースとして活躍、1学年上の先輩であるベイカー茉秋(日本中央競馬会)とともに大きな注目を集めた。今年の全日本選手権では100㎏級ながら決勝進出を果たし、大学の先輩である王子谷剛志(旭化成)と激闘を繰り広げた。

100kg級では小柄な体格ながら、搭載したパワーは階級随一。力自慢の海外選手を相手の土俵である力勝負でねじ伏せることができる。相手ごと畳に突っ込む左内股や、体を開いて一気に刈り取る左大外刈など技の威力はもちろんだが、最大の持ち味は体の力を活かした密着勝負の強さ。呼び戻す、切り返すといった「際」の攻防が非常に巧みであり、これがウルフが体格で大きく勝る相手にも五角以上に立ち回れる最大の要因だ。自ら密着して「際」を作り出し、そこに強力な一撃を叩き込む。奇襲技としての肩車や横落、隅返も得意としている。

【おもな戦績】
2017年4月 全日本選手権 2位
2016年 グランドスラム・パリ 3位
2014年 世界ジュニア選手権3位
選抜体重別選手権 2連覇(2016年、2017年)

【最近の成績】
2017年2月 グランプリ・デュッセルドルフ 2位
2016年 グランドスラム東京 7位

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羽賀龍之介(日本)

羽賀龍之介(日本)
HAGA Ryunosuke
26歳 1991/4/28
WR:10位 組み手: 左組み
得意技: 左内股
使用技: 左大内刈、左小外刈

高校時代からその圧倒的な成績と勝ちぶりの良さで、将来の日本代表間違いなしと期待を集めた大物。大学時代は怪我に苦しんだが、2015年の冬季ヨーロッパシリーズでついにブレイク。勢いそのままに乗り込んだ8月のアスタナ世界選手権でついに世界一の座を手にした。世界王者として乗り込んだリオデジャネイロ五輪では準々決勝で優勝したルカシュ・クルパレク(チェコ)に敗退、敗者復活戦を勝ち上がって銅メダルを獲得した。今大会で王座復権と世界選手権連覇を目指す。

【おもな戦績】
2016年 リオデジャネイロ五輪 3位
2015年 グランドスラム東京 優勝
2015年 アスタナ世界選手権 優勝
2015年 グランプリ・デュッセルドルフ 優勝

【最近の成績】
2017年6月 グランプリ・フフホト 優勝

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エルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)

エルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)
GASIMOV Elmar
26歳 1990/11/2
WR:5位 組み手:右組み
得意技:左小外掛、横落、肩車
使用技:谷落、浮落、隅落、隅返、右袖釣込腰

リオデジャネイロ五輪銀メダリスト。ワールドマスターズ大会を2015年、2016年と連覇している謂わずと知れた強豪選手。階級全体として非常にレベルの高い100kg級にあって、ワールドツアーで15回表彰台に登っている。リオデジャネイロ五輪では決勝でルカシュ・クルパレク(チェコ)に左大内刈「一本」で敗れた。

柔道スタイルはパワーをベースに「後の先」を狙う典型的な「アゼルバイジャン柔道」。背中や肩口を持って膠着を作り、小外掛や横落、肩車を仕掛ける。相手の懐に潜りこみながら肩車風に仕掛ける独特の左小外掛が得意であり、2015年グランドスラム東京大会ではこの技でウルフアロン(東海大4年)から「一本」を奪った。返されるリスクの少ない捨身技で展開上の優位を作り、焦れた相手が仕掛けてきたところを谷落、浮落、隅落といった返し技で仕留める。右袖釣込腰も得意としており、遠間で袖口を持たれた状態には要注意だ。

【おもな戦績】
2016年 リオデジャネイロ五輪 2位
ワールドマスターズ 2連覇(2015年、2016年)
ワールドツアー 3位入賞15回(1位5回、2位3回、3位7回) ※五輪を除く

【最近の成績】
2017年4月 ヨーロッパ選手権 5位
2017年3月 グランドスラム・バクー 2位

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シリル・マレ(フランス)

シリル・マレ(フランス)
MARET Cyrille
30歳 1987/8/11
WR:2位 組み手:右組み
得意技:右払腰、右大外刈、寝技
使用技:肩車、右釣込腰、右釣腰、右体落、巴投、左小外掛

リオデジャネイロ五輪銅メダリスト。レベルの高い100kg級にあってワールドツアーでの表彰台16回と、ガシモフ同様安定した強さが売りの強豪。その安定感がかえってマイナスに働いてしまったのか、昨年まではいまひとつ突き抜けることができず、リオ五輪でメダルを獲得するまで世界選手権5位1回、7位2回となかなか世界大会の表彰台に手が届かなかった。

典型的なヨーロッパ型オールラウンダーであり、代名詞となる技がない代わりにほとんどの技が使用できる。釣り手側への肩車を得意としており、組み際には注意が必要。右大外刈からの二の矢として左小外掛を備えている。昨年から投げの威力が向上してきており、それが銅メダル獲得の一因。立技から寝技への移行が早く、「際」で腕挫十字固や片手絞を狙う場面も多い。地元である


【おもな戦績】
2016年 リオデジャネイロ五輪 3位
2016年 ワールドマスターズ・グアダラハラ 2位
グランドスラム・パリ 3連覇(2014年〜2016年)
ワールドツアー 3位入賞16回(1位5回、2位5回、3位6回) ※五輪を除く

【最近の成績】
2017年4月 ヨーロッパ選手権 2位
2017年2月 グランドスラム・パリ 2位
2016年 グランドスラム東京 2位

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ディミトリ・ペータース(ドイツ)

ディミトリ・ペータース(ドイツ)
PETERS Dimitri
33歳 1984/5/4
WR:46位 組み手: 右組み
得意技:寝技
使用技:右払腰、右大外刈右大内刈

2012年ロンドン五輪銅メダリスト。これまでに世界大会で3回表彰台に登っている強豪。カールリヒャード・フレイ(ドイツ)との代表争いに敗れてリオデジャネイロ五輪には出場できなかった。柔道スタイルはパワーと懐の深さを生かして奥襟や背中を持ち、右払腰や右大外刈を仕掛けるオーソドックスなもの。階級随一の圧倒的なパワーと非常に高い寝技技術を持っており、相手を圧殺して寝技で取るパターンでの勝利が多い。大ベテランとなった現在でも強豪として存在感を放っている。

【おもな戦績】
2015年 アスタナ世界選手権 3位
2013年 チェリャビンスク世界選手権 3位
2012年 ロンドン五輪 3位

【最近の成績】
2017年6月 ヨーロッパカップ・ツェリェ・ポッチェトルテク 3位
2017年2月 グランドスラム・パリ 2回戦敗退

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ホルヘ・フォンセカ(ポルトガル)

ホルヘ・フォンセカ(ポルトガル)
FONSECA Jorge
24歳 1992/10/30
WR:26位 組み手:右組み
得意技:右背負投、右袖釣込腰、裏投
使用技:右一本背負投、右大外刈、右小外掛、右大外刈、出足払、右小内刈

昨年来ワールドツアーを荒らしまわっている業師。業師タイプの例に漏れず意外な受けの脆さがあり、強豪を豪快な「一本」で下した直後にあっさり敗れることも多い。リオデジャネイロでは優勝したルカシュ・クルパレク(チェコ)と2回戦で対戦、最終盤まで「有効」をリードしていたものの、残り14秒に隅返「技有」で逆転を許して敗れた。

切れ味鋭い右背負投に右袖釣込腰といった担ぎ技に加えて、相手を高く持ち上げて叩きつける豪快な裏投が得意技。足技も非常に切れるため注意が必要。最近は両袖で相手を押し込んで仕掛ける右大外刈も多用している。

【おもな戦績】
2017年2月 グランドスラム・パリ 3位
2016年 リオデジャネイロ五輪 2回戦敗退
2016年 グランプリ・デュッセルドルフ 5位

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マイケル・コレル(オランダ)

マイケル・コレル(オランダ)
KORREL Michael
23歳 1994/2/27
WR:1位 組み手:右組み
得意技:右小内刈
使用技:右一本背負投、右袖釣込腰

リオデジャネイロ五輪前後の空白期間に台頭した新興勢力の筆頭格。今年に入ってからもビッグトーナメントで安定して好成績を残しており、ついに世界ランク1位の座まで上り詰めた。

柔道のベースはサイボーグのような鍛え抜かれた肉体。左構えで引き手で襟、あるいは両袖を持った状態からパワフルな右担ぎ技を仕掛ける。最も取り味があるのは組み際に一本背負投の形に腕を抱えて仕掛ける右小内刈であり、ここぞという場面での得点は殆どがこの技。

【おもな戦績】
2017年3月 グランドスラム・バクー 優勝
2016年 グランプリ・ザグレブ 2位
2016年 グランプリ・ブダペスト 優勝

【最近の成績】
2017年4月 ヨーロッパ選手権 5位
2017年2月 グランプリ・デュッセルドルフ 3位
2017年2月 グランドスラム・パリ 5位

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ミクロス・サーイエニッチ(ハンガリー)

ミクロス・サーイエニッチ(ハンガリー)
CIRJENICS Miklos
27歳 1990/3/11
WR:4位 組み手:右組み
得意技:右払巻込、寝技
使用技:右払腰、右小外掛、隅落、谷落、浮落、右一本背負投、隅返

地元ハンガリーの本階級における第一人者であり、リオデジャネイロ五輪前後の空白期間に台頭した新興勢力。この選手もコレルと同様に柔道のベースは鍛え抜かれた肉体。引き手で襟を持った左構えで相手の技を待ち、これを返す「後の先」の柔道が基本形だ。相手にぶら下がるようにして仕掛ける右払巻込は威力があり注意が必要。ハンガリー選手らしく寝技を得意としており、伏せた相手から片手絞(通称「ボーアンドローチョーク」)で「一本」を奪っての勝利も多い。

【おもな戦績】
2017年5月 グランドスラム・エカテリンブルグ 優勝
2017年3月 グランドスラム・バクー 3位
2016年5月 グランドスラム・バクー 2位

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カズベク・ザンキシエフ(ロシア)

カズベク・ザンキシエフ(ロシア)
ZANKISHIEV Kazbek
25歳 1992/5/23
WR:10位 組み手:右組み
得意技:右袖釣込腰
使用技:右内股、右大外刈、右小外刈

今年に入ってから台頭した新興勢力。昨年までは地元ロシアで行われるグランドスラム・チュメン大会以外にはほとんどワールドツアー自体に出場しておらず、まったく目立つ存在ではなかった。右組みながら両袖や引き手で襟を得ての左構えを基本形としており、ここから放つ右袖釣込腰が得意技。変則ファイターであり、技はないものの、左組みで組むことも多い。鎌足で引っ掛けてすくい上げる右小外刈は切れ味があり、注意が必要。

【おもな戦績】
2017年6月 グランプリ・フフホト 3位
2017年4月 ヨーロッパ選手権 3位
2017年3月 グランプリ・トビリシ 優勝
2017年2月 グランプリ・デュッセルドルフ 3位

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トマ・ニキフォロフ(ベルギー)

トマ・ニキフォロフ(ベルギー)
NIKIFOROV Toma
24歳 19931/25
WR:17位 組み手:右組み
得意技:右払巻込、右外巻込、寝技
使用技:右袖釣込腰、右内股、右大外刈、裏投、右一本背負投、右小外掛、右腰車、左内股

2015年世界選手権3位。タイプ位的にはヨーロッパ型オールラウンダーだが、巻き込み技に担ぎ技としっかり「一本」を取れる投技を保有している。潰れかけても最後まで仕掛ける巻込技には特に注意が必要。立技から寝技への移行が早く、今年2月のグランプリ・デュッセルドルフ大会決勝ではウルフアロン(東海大4年)を開始僅か35秒の片手絞(いわゆる「ボーアンドローチョーク」)「一本」で破っている。アスタナ世界選手権3位決定戦では試合途中で指を負傷するも、手心を加えたシリル・マレ(フランス)を試合終盤に2度投げつけ勝負の厳しさを教えた。

【おもな戦績】
2015年 アスタナ世界選手権 3位
2015年 ワールドマスターズ・ラバト 3位
2016年 ヨーロッパ選手権 2位

【最近の成績】
2017年3月 グランドスラム・バクー 優勝
2017年2月 グランプリ・デュッセルドルフ 優勝

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ヴァーラム・リパルテリアニ(ジョージア)

ヴァーラム・リパルテリアニ(ジョージア)
LIPARTELIANI Varlam
28歳 1989/2/27
WR:16位 組み手:右組み
得意技:右外巻込、右払巻込、右内股巻込
使用技:横車、裏投、隅落

90kg級からの階級変更組。リオデジャネイロ五輪90kg級銀メダリスト。リオ五輪では決勝でベイカー茉秋(日本中央競馬会)に右大内刈「有効」で敗退。表彰式では、例え負けても笑みを浮かべることの多い海外勢にあって、悔しさを全面に出して涙を流す姿が話題となった。今年からは100kg級に階級変更を行い、ワールドツアー初出場となった2月のグランドスラム・パリ大会でいきなり3位を獲得した。

柔道界屈指の「巻込師」であり、ありとあらゆる体勢から巻込技を仕掛けることができる。下げて、動かして、あるいは止めてと作りを行い、遠間から一気に飛び込む。結局最後は巻き込み、と相手が十分備えていても掛かってしまうこの技の威力は脅威。肩が非常に柔らかく、腕を残して右払腰や右内股を仕掛け、相手が耐えたと思ったところから巻き込みに変化する「時間差巻き込み」の使い手でもある。階級変更後は隅落や横車など後の先の技による勝利も増えている。

【おもな戦績】
2016年 リオデジャネイロ五輪 2位 ※90kg級
2013年 リオデジャネイロ世界選手権 2位 ※90kg級
世界大会 4年連続3位以上(2位2回、3位2回) ※90kg級

【最近の成績】
2017年5月 グランドスラム・エカテリンブルグ 3位
2017年4月 ヨーロッパ選手権 7位
2017年2月 グランドスラム・パリ 3位

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キリル・デニソフ(ロシア)

キリル・デニソフ(ロシア)
DENISOV Kirill
29歳 1988/1/25
WR:7位 組み手:左組み
得意技:左内股
使用技:左払腰、支釣込足、左小外刈、浮落

90kg級からの階級変更組。90kg級時代にはロッテルダムとアスタナの2度の世界選手権で銀メダルを獲得、2009年から2015年まで7年連続で世界大会で5位以上(2位2回、3位2回)に入っている。階級変更後も昨年12月のグランドスラム東京大会でいきなり優勝を飾り、以降階級上位として定着している。

ゆったりとした柔道着の着こなしとくたびれたような独特の立ち姿が特徴。常に人を食ったような飄々とした表情をしている。やや猫背気味の構えから奥襟を持って体幹と牽引力の強さを存分に活かした力強い柔道を展開する。実は長身選手を非常に得意としており、釣り手を巻き返しては100kg級の強豪たちを懐に抱き込んで無力化してしまう。表情を変えずにテンポよく大きな相手を投げる様は圧巻。

【おもな戦績】
2015年 アスタナ世界選手権 5位 ※90kg級
2009年 ロッテルダム世界選手権 2位 ※90kg級
世界大会 7年連続5位以上(2位2回、3位2回、5位3回) ※90kg級

【最近の成績】
2017年6月 グランプリ・フフホト 2位
2017年4月 ヨーロッパ選手権 3位
2016年 グランドスラム東京 優勝

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エルハン・ママドフ(アゼルバイジャン)

エルハン・ママドフ(アゼルバイジャン)
MAMMADOV Elkhan
35歳 1982/2/26
WR:3位 組み手:右組み
得意技:左袖釣込腰
使用技:横落、肩車、左大外刈、左大外巻込、右小外刈

2013年リオデジャネイロ世界選手権金メダリスト。35歳の大ベテランだが、いまだ衰える様子はみせていない。リオデジャネイロ五輪にはエルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)との代表争いに敗れて出場できなかった。アゼルバイジャン選手らしく密着して相手のミスを誘い、「後の先」や「際」で仕留める柔道スタイルをとっている。組み際に仕掛ける左袖釣込腰や横落を得意としており、今年のヨーロッパ選手権決勝では「橋本スペシャル」でシリル・マレ(フランス)を破って優勝。初のヨーロッパ王者に輝いた。

【おもな戦績】
2013年 リオデジャネイロ世界選手権 優勝
2010年 東京世界選手権 3位 ※90kg級
ワールドマスターズ 2回優勝(2011年、2013年) ※2011年は90kg級

【最近の成績】
2017年4月 ヨーロッパ選手権 優勝
2017年4月 グランプリ・アンタルヤ 3位
2017年3月 グランドスラム・バクー 3位

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ラマダン・ダーウィッシュ

ラマダン・ダーウィッシュ(エジプト)
DARWISH Ramadan
29歳 1988/1/29
WR:28位 組み手:左組み
得意技:左内股
使用技:左大内刈、左小内刈

2009年ロッテルダム世界選手権3位。アフリカ選手権で2010年から2017年まで8年連続で決勝に進出、そのうち5回優勝を飾っているアフリカの王者。使用する技のほとんどが左内股。相手にわかられていても、体幹の強さとパワーをテコに強引に投げ切ってしまう。
左内股を起点とした切り返しての左大内刈と左小内刈にも一定以上の警戒が必要。

【おもな戦績】
2015年 ワールドマスターズ・ラバト 3位
2009年 ロッテルダム世界選手権 優勝
アフリカ選手権 優勝5回(2010年〜2013年、2016年)

【最近の成績】
2017年4月 アフリカ選手権 2位

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マクシム・ラコフ(カザフスタン)

マクシム・ラコフ(カザフスタン)
RAKOV Maxim
31歳 1986/2/7
WR:9位 組み手:左組み
得意技:左背負投、右一本背負投
使用技:支釣込足、左小内刈、左小外刈、出足払、巴投

2009年ロッテルダム世界選手権金メダリスト。全盛期には及ばないものの担ぎ技の威力は健在であり、足技の切れ味も鋭い。トーナメントを終盤まで戦い抜くスタミナはないが、序盤戦で対戦すると非常に怖い相手だ。今年はアジア選手権で自身初となる優勝を飾っており、上り調子で今大会に臨む。

【おもな戦績】
2012年 ワールドマスターズ・アルマティ 優勝
2011年 パリ世界選手権 2位
2009年 ロッテルダム世界選手権 優勝

【最近の成績】
2017年5月 アジア選手権 優勝
2017年4月 グランプリ・アンタルヤ 2位

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マーティン・パチェック(スウェーデン)

マーティン・パチェック(スウェーデン)
DVARBY Joakim
30歳 1987/4/28
WR:12位 組み手:右組み
得意技:巴投
使用技:右払巻込、右大外巻込、右内股巻込、右内股

階級屈指の長身を誇る巴投ファイター。両足、片足、「横巴」など入り方はもちろん、持ち上げた相手をどうコントロールするかの手立ても多彩だ。巴投の弾幕を張り、試合を作ることも、ポイントを奪うこともこの技一つで賄うことができる。巴投にばかり目がいきがちだが、実際には長身を利しての右払巻込による勝利も多く、こちらにも注意が必要。

【おもな戦績】
2014年 チェリャビンスク世界選手権 5位
2016年 ワールドマスターズ・グアダラハラ 3位
2015年 ワールドマスターズ・ラバト 5位

【最近の成績】
2017年6月 グランプリ・フフホト 5位
2017年3月 グランプリ・トビリシ 2位

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ヨアキム・ドファービー(スウェーデン)

ヨアキム・ドファービー(スウェーデン)
DVARBY Joakim
28歳 1989/3/20
WR:28位 組み手:右組み
得意技:巴投、寝技
使用技:左一本背負投、左払巻込、左小外掛

スウェーデン選手らしい巴投ファイター。昨年12月のグランドスラム東京大会ではウルフアロン(東海大4年)を巴投からの腕挫十字固「一本」で破っている。右組みながら使用するのは左技ばかりであり、左払巻込や左一本背負投を得意としている。長身から仕掛ける左一本背負投は意外な威力を秘めており、特に注意が必要。

【おもな戦績】
2016年 グランドスラム東京 5位
2016年 グランドスラム・アブダビ 3位
2013年 リオデジャネイロ世界選手権 5位

【最近の成績】
2017年6月 グランプリ・フフホト 3位

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イワン・レマレンコ(UAE)

イワン・レマレンコ(UAE)
REMARENCO Ivan
29歳 1988/8/7
WR:38位 組み手:右組み
得意技:右小外掛、左小外掛
使用技:右大外刈、隅落、谷落

2014年チェリャビンスク世界選手権銅メダリスト。モルドバからのUAE移籍組の一人。「後の先」の選手であり、密着して相手の技を誘い、小外掛や隅落、谷落でこれを返す。最大の武器は相手の技の軸足に作用足を絡みつかせる小外掛であり、左右どちらにも仕掛けることができる。チェリャビンスク世界選手権では突如大爆発してノーマークから表彰台登攀を果たしたが、それ以降は現在に至るまで低調なパフォーマンスが続いている。

【おもな戦績】
2014年 チェリャビンスク世界選手権 3位

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カヨル・レイズ(カナダ)

カヨル・レイズ(カナダ)
REYES Kyle
23歳 1993/10/10
WR:66位 組み手:左組み
得意技:左内股
使用技:左小内刈、左大内刈、左小外刈、左背負投

2013年世界ジュニア王者。同年には全日本学生柔道体重別選手権でも優勝している。前橋育英高から日本大に進学し、現在は日本中央競馬会に所属。日本生まれ日本育ちだが国籍はカナダにあり、今大会もカナダ代表として出場している。

左内股が主な武器だが、切り返しての左大内刈も取り味十分。線の細さゆえかまだシニアツアーでの戴冠はなし。日本選手にとっては国内大会の磁場で試合をすることになりかねず、実力以上に厄介な存在だ。

【おもな戦績】
2016年 リオデジャネイロ五輪 1回戦敗退
2016年 グランドスラム・パリ 2位
2013年 グランドスラム東京 2位

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ダニエル・ディチェフ(ブルガリア)

ダニエル・ディチェフ(ブルガリア)
DICHEV Daniel
26歳 1991/7/12
WR:204位 組み手:右組み

日本大の団体戦レギュラー。国際大会での成績はほとんどないものの、今年6月の全日本学生優勝大会準決勝において明治大学のエース小川雄勢(明治大3年)と対戦。小川を腕挫十字固「一本」で破っており、この一点を以て注目選手にピックアップ。2014年と2015年にブルガリア代表として連続で世界選手権に出場している。

【おもな戦績】
世界選手権 2大会連続出場(2014年、2015年)
2014年 ヨーロッパオープン・ソフィア 3位

文責:林さとる/eJudo編集部

※写真は権利者の許諾を得て掲載しています

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※ eJudoメルマガ版9月2日掲載記事より転載・編集しています。

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