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【ブダペスト世界柔道選手権2017特集】アグベニューが2度目の戴冠、トルステニャクとの本命対決は「指導3」奪取の圧勝・女子63kg級即日レポート

(2017年9月1日)

※ eJudoメルマガ版9月1日掲載記事より転載・編集しています。
【ブダペスト世界柔道選手権2017特集】アグベニューが2度目の戴冠、トルステニャクとの本命対決は「指導3」奪取の圧勝・女子63kg級即日レポート
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クラリス・アグベニューとティナ・トルステニャクによる決勝戦

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アグベニューの圧力の前に、トルステニャクは掛け潰れを繰り返すこととなる

ハンガリー・ブタペストで行われている世界柔道選手権は30日、日程第4日の男子81kg級、女子63kg級の競技が行われ、63kg級はクラリス・アグベニュー(フランス)が優勝した。アグベニューは2014年チェリャビンスク大会以来、2度目の世界選手権制覇。

トーナメントはアグベニューと、リオデジャネイロ五輪金メダリストのティナ・トルステニャク(スロベニア)の二強が順当に勝ち上がって決勝でマッチアップ。

アグベニューは2回戦でイヌバル・シェメシュ(イスラエル)を僅か7秒の大外刈「一本」に仕留めると3回戦はイザベル・プチェ(スペイン)を外巻込「技有」による優勢、準々決勝はバルドルジ・ムングンチメグ(モンゴル)を開始16秒の大外刈「一本」、準決勝はこの日好調のアガタ・オズドバ(ポーランド)を、エンジンをふかすことのないままGS延長戦「指導2」で危なげなく下して決勝進出。一方ケガを押しての出場と伝えられるトルステニャクは調子が上がり切らず、2回戦でクリスティナ・カバナ=ペレス(スペイン)を大外刈「技有」、3回戦でマグダレナ・クルサコワ(オーストリア)をGS延長戦の末に袖釣込腰「技有」、準々決勝でエイミー・リバシー(イングランド)を一本背負投「技有」、準決勝ではヤン・ジュインシュア(中国)を総試合時間9分に迫る接戦を「指導3」の反則で制して決勝進出決定。

リオ五輪決勝の再現カードとなった対決は、アグベニューがこれまで分の悪かったトルステニャクを圧倒。アグベニューの圧力にトルステニャクが偽装攻撃を繰り返すこととなり、3分経たずに3つの「指導」が累積して試合が終わった。

3位にはオズドバと、バルドルジ・ムングンチメグ(モンゴル)が入賞。得意の固技を駆使して「一本」を量産、前半戦の主役だったヤン・ジュインシュアは3位決定戦でバルドルジに一本負けを喫してメダルには手が届かなかった。

二強に続く存在と目されたカトリン・ウンターブルツァハー(オーストリア)は初戦(2回戦)でベテランのケトレン・クアドロス(ブラジル)にGS延長戦の浮落「技有」で敗れて入賞に絡めず。力的には表彰台確保に絡むと思われたマルゴ・ピノ(フランス)は組み合わせに恵まれず、前述の通り3回戦でアグベニューに敗れた。マルティナ・トライドス(ドイツ)は準々決勝でヤン、3位決定戦でオズドバに屈し、最終成績は5位だった。日本代表選手の派遣はなかった。

入賞者リスト、準々決勝以降のスコアと3位決定戦以降の戦評は下記。

■ 63kg級
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63kg級メダリスト。左からトルステニャク、アグベニュー、オズドバ、バルドルジ。

(エントリー47名)

【入賞者】
1.AGBEGNENOU, Clarisse(FRA)
2.TRSTENJAK, Tina(SLO)
3.OZDOBA, Agata(POL)
3.BALDORJ, Mungunchimeg(MGL)
5.TRAJDOS, Martyna(GER)
5.YANG, Junxia(CHN)
7.LIVESEY, Amy(GBR)
7.QUADROS, Ketleyn(BRA)

クラリス・アグベニュー選手のコメント
「まだちょっと信じられない。もう1度世界の頂点に立ててこんなにうれしいことはありません。今日はすべてに準備が出来ていたし、良いリズムで戦うことが出来ました」

【準々決勝】
ティナ・トルステニャク(スロベニア)○優勢[技有・一本背負投]△エイミー・リヴェシー(イギリス)
ヤン・ジュインシア(中国)○崩袈裟固(2:19)△マルティナ・トライドス(ドイツ)
アガタ・オズドバ(ポーランド)○優勢[技有・大内刈]△ケトレン・クアドロス(ブラジル)
クラリス・アグベニュー(フランス)○大外刈(0:14)△バルドルジ・ムングンチメグ(モンゴル)

【敗者復活戦】
マルティナ・トライドス(ドイツ)○GS優勢[技有・小内刈](GS2:24)△エイミー・リヴェシー(イギリス)
バルドルジ・ムングンチメグ(モンゴル)○袈裟固(2:53)△ケトレン・クアドロス(ブラジル)

【準決勝】
ティナ・トルステニャク(スロベニア)○反則[指導3](GS4:56)△ヤン・ジュインシア(中国)
クラリス・アグベニュー(フランス)○GS指導2(GS1:26)△アガタ・オズドバ(ポーランド)

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バルドルジ・ムングンチメグがヤン・ジュインシアから大車「一本」

【3位決定戦】
アガタ・オズドバ(ポーランド)○GS優勢[技有・腰車](GS1:17)△マルティナ・トライドス(ドイツ)
オズドバが右、トライドスが左組みのケンカ四つ。双方先に引き手から得て、腰を差し合いながら激しく釣り手の位置を争う。互いにしっかり組み手が完成する前に掛け潰れてしまうことが続き、ポイントが想起されるような場面はなし。残り30秒からトライドスが得意の左小内刈で度々攻め込むも決め切れず、試合はGS延長戦へ。GS1分17秒、オズドバがトライドスの首を抱えて右腰車を狙うと、トライドスはオズドバの腰を抱いて浮落の要領で返しを狙う。両者縺れるように倒れ込み、見た目上はトライドスの浮落「技有」。しかし、主審は技のコントロール権はオズドバにあるとみなし、オズドバの右腰車「技有」を宣告。非常に微妙な判定ではあったが、オズドバが3位を獲得した。

バルドルジ・ムングンチメグ(モンゴル)○大車(0:43)△ヤン・ジュインシア(中国)
バルドルジが左、ヤンが右組みのケンカ四つ。
序盤はヤンが背負投で先制攻撃、なおも両襟を掴んで前へ。バルドルジは引き手で袖を掴み、体をゆすってヤンの引き手を襟から剥がすと間を置かずに左大車。見事決まって「一本」。

【決勝】
クラリス・アグベニュー(フランス)○反則[指導3](2:48)△ティナ・トルステニャク(スロベニア)
アグベニューが左、トルステニャクが右組みのケンカ四つ。トルステニャクは右内股に得意の左一本背負投と先んじて仕掛けるが、アグベニューはまったく崩れず。1分10秒、左小内巻込を狙って伏せたトルステニャクがこの際相手の足に触れたと判断され、「指導」。直後の1分28秒には左一本背負投に掛け潰れたトルステニャクに偽装攻撃の咎で2つ目の「指導」が追加。トルステニャクは早くも後がない状況となる。これを受けたアグベニューは両襟を握り、間合いを詰めて圧力を掛け続ける。2分45秒、アグベニューに背中を持たれたトルステニャクは堪らず伏せてしまい、偽装攻撃の反則を避けるために無理やり左小内巻込の形を作る。しかしこの動作の際に手が相手の足に脚に触れたとみなされ、2分48秒、トルステニャクに3つ目の「指導」。結果アグベニューが苦手のトルステニャク越えを果たし、2度目の世界の頂点に立った。

※日本代表選手の出場はなし。

文責:古田英毅/林さとる

※写真は権利者の許諾を得て掲載しています

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