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【ブダペスト世界柔道選手権2017特集】パワー偏重が加速傾向、トーナメントの軸はアギアールとチュメオ・女子78kg級概況×有力選手紹介

(2017年9月1日)

※ eJudoメルマガ版8月31日掲載記事より転載・編集しています。
【ブダペスト世界柔道選手権2017特集】パワー偏重が加速傾向、トーナメントの軸はアギアールとチュメオ・女子78kg級概況×有力選手紹介
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78kg級実力推測マップ

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78kg級優勝争いの軸はマイラ・アギアールとオドレイ・チュメオのベテラン2名

五輪連覇者ケイラ・ハリソン(アメリカ)が柔道競技からの引退と総合格闘技への転向を表明。アスタナ世界選手権2位のアナマリ・ヴェレンチェク(スロベニア)も78kg超級へと階級変更を行った。この2名はともに本能に任せたパワー柔道が横行する現在の78kg級に寝技というロジックを持ち込むことで勝利を重ねてみせた、思想レベルでのパイオニアになり得た存在。その両者が抜けたことと、その後勃興した欧州の若手たちが若年ゆえ技術的にも発想的にもいったいに未熟であることが乗算されて、階級のパワー偏重の傾向がさらに強まってしまった印象だ。

とはいえ、前述リオ五輪前後の空白期に台頭して来た若手たちの中には長身で寝技が得意なクララ・アポテイカー(スロベニア)や、パワーファイターながら左右の組み手が利くアナマリア・ヴァグナー(ドイツ)など、面白い特徴のある選手も増えて来ており、これからが非常に楽しみ。

ただし、現実的な序列としては彼女たちはまだまだ中位以下。今大会の優勝争いの柱は、6月のグランプリ・カンクン大会で戦線復帰を果たしたマイラ・アギアール(ブラジル)とオドレイ・チュメオ(フランス)の2人と考えておくべきだろう。階級の第1グループに属する梅木真美(ALSOK)と佐藤瑠香(コマツ)の日本勢、そしてフッシェ・ステインハウス(オランダ)とマルヒンデ・フェルケルク(オランダ)のオランダ勢がその後を追うという構図と捉えておいてまず間違いないかと思われる。日本、オランダともに、国内1番手の選手が固まっておらず、今回の世界選手権では両国内における覇権争いも見どころのひとつだ。

これら、だれもが「鉄板」と認める選手以外で上位進出の可能性の高いダークホースとしては、今年に入って70kg級から階級を上げて来たベルナデッテ・グラフ(オーストリア)を推しておきたい。グラフは階級変更後に出場した2大会でともに優勝。ヨーロッパオープン・ブカレスト大会ではチュメオを「指導3」の反則、グランプリ・フフホト大会では佐藤をGS延長戦での横掛「技有」でそれぞれ下しており、フフホト大会の決勝では中堅選手カレン・スティーフェンソン(オランダ)から豪快な移腰「一本」で勝利を飾っている。この2大会の成績と内容だけで考えた場合には優勝候補にすら挙げられるレベルであり、トップ選手たちが一段力を上げて臨んでくるであろう今大会においても、十分に表彰台レベルの力を持っていると仮定したい。

■ 有力選手
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梅木真美(日本)

梅木真美(日本)UMEKI Mami
22歳 1994/12/6
WR:5位 組み手:左組み
得意技:寝技
使用技:左大内刈、左大外刈、左払巻込

2015年アスタナ世界選手権王者。優勝候補が次々と敗れる荒れたトーナメントをしぶとく勝ち上がり、ノーマークから初出場にして優勝を果たした。結果が先行してしまったためにその後調子を落とし、前年の世界チャンピオンとして臨んだリオデジャネイロ五輪では、初戦で中堅選手のアビゲイル・ヨー(ハンガリー)に敗れた。以後肚が座ったか戦いぶりが一段逞しくなり、内容も成績も上昇傾向。今年は2月のグランプリ・デュッセルドルフ、4月の選抜体重別選手権、5月のグランドスラム・エカテリンブルグ大会と連勝を続けている。

梅木の柔道のバックボーンはパワー自慢の海外勢と正面から組み合っても力負けしない体幹と、それによって生み出される組み力の強さ。必勝パターンは伏せた相手に対して行う「横三角」からの崩上四方固。今年は投げ合いを厭わぬ立ち勝負での積極姿勢が、このフィニッシュを呼ぶという好循環にある。

【おもな戦績】
2016年 アスタナ世界選手権 優勝

【最近の成績】
2017年5月グランドスラム・エカテリンブルグ 優勝
2017年4月 選抜体重別選手権 優勝
2017年2月 グランプリ・デュッセルドルフ 優勝

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佐藤瑠香(日本)

佐藤瑠香(日本)
SATO Ruika
25歳 1992/3/27
WR:7位 組み手:右組み
得意技:左小外刈
使用技:左大外刈、左大内刈、右小外刈、左小内巻込

これまで3度世界選手権に出場(2010年無差別、2013年78kg級、2014年78kg級)。この間幾度かブレイクの兆しを見せたことがあったが、猪突猛進的な試合運びに陥ってしまう精神面の脆さや頻発する故障のために突き抜けられず、ついにメダル獲得のないまま4度目の出場を迎えることとなってしまった。2015年アスタナ世界選手権王者の梅木真美(ALSOK)が復調してきており、かつ同時派遣がなされている今大会はまさにキャリア上の正念場。

今大会63kg級に選手を派遣しないことが物議を醸したが、同時に発表された「同階級からの2枠目」選手はこの佐藤だった。この措置は強化が佐藤を、枠を1つ減らしてまでどうしても派遣せねばならない選手と評価していると理解されるべき。責任感ある戦いを期待したい。

佐藤の柔道スタイルのベースは厳しい組み手管理と、これをベースに据えた前進圧力と足技。袖をしぼりながら圧を掛け、相手がバランスを崩したところに足を引っ掛けて転ばせる。本来スタイル的には戦術派の要素が強い選手でもある。熱くなると周りが見えなくなるメンタル的な不安定さは実はこのスタイルとはもっとも相性が悪いはず、これをいかに抑えることができるかが上位進出のポイントだ。

【おもな戦績】
世界選手権 出場3回(2013年リオデジャネイロ大会の7位が最高成績)
グランドスラム東京 優勝2回(2012年、2016年)

【最近の成績】
2017年6月 グランプリ・フフホト 3位
2017年2月 グランドスラム・パリ 2位

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マイラ・アギアール(ブラジル)

マイラ・アギアール(ブラジル)
AGUIAR Mayra
26歳 1991/8/3
WR:8位 組み手:
得意技:左内股、左体落
使用技:左小内刈、右小内刈、支釣込足、左小外刈

2014年チェリャビンスク世界選手権王者。ロンドンーリオ期にケイラ・ハリソン(アメイカ)の最大のライバルとして階級を牽引してきた実力者だ。ロンドン五輪、リオデジャネイロ五輪とオリンピックでも2大会連続で銅メダルを獲得している。リオ五輪からの復帰戦である6月のグランプリ・カンクン大会ではしっかり優勝を、変わらぬ強さを見せつけた。

主戦武器は強力な左内股と低く鋭く潜り込んで回す左体落。しかし、実は足技が非常に巧みでこちらの方が脅威レベルは高い。決め技として左右の小内刈、さらに相四つ横変形殺しの技術として鋭い支釣込足を保有している。完調であることが前提になるが、今大会は優勝候補一番手に推したい。

【おもな戦績】
2016年 リオデジャネイロ五輪 3位
2012年 ロンドン五輪 3位
世界選手権 4大会連続入賞(2010年東京大会2位、2011年パリ大会3位、2013年リオデジャネイロ大会3位、2014年チェリャビンスク大会優勝)

【最近の成績】
2017年6月 グランプリ・カンクン 優勝

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オドレイ・チュメオ(フランス)

オドレイ・チュメオ(フランス)
TCHEUMEO Audrey
27歳 1990/4/20
WR:2位 組み手:右組み
得意技:右大外刈
使用技:右体落、右大内刈、右内股

2011年パリ世界選手権の金メダリスト、2016年リオデジャネイロ五輪銀メダリスト。長きにわたってこの階級の上位を走り続けて来た超強豪であり、今年2月のグランドスラム・パリ大会でも佐藤瑠香(コマツ)を決勝で破って優勝。変わらぬ強さを見せつけた。

スピードを兼ね備えたパワーファイター。相四つ相手にはきちんと手順を踏み、まず引き手で相手の袖を押し込み、リネールを思わせる畳んで開く動作から右大外刈や右体落を仕掛ける。メンタル面のムラが大きな弱点だが、近年ここ一番の大会にはしっかり心身のコンディションを合わせて来ている印象。引き手による相手のコントロールが柔道のキモである。勝利後に踊る独特なダンスや観客席からフランス選手に激しいジェスチャーを交えて声援をおくる姿など、試合場の外でもひときわ目立つ存在である。

【おもな戦績】
2016年 リオデジャネイロ五輪 2位
2012年 ロンドン五輪 3位
2011年 パリ世界選手権 優勝

【最近の成績】
2017年2月 グランドスラム・パリ 優勝

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フッシェ・ステインハウス(オランダ)

フッシェ・ステインハウス(オランダ)
STEENHUIS Guusje
24歳 1992/10/27
WR:1位 組み手:
得意技:左大内刈、左内股
使用技:左大外刈、左小内刈

もとオランダの2番手選手。マルヒンデ・フェルケルク(オランダ)との代表争いに敗れてリオデジャネイロ五輪には出場できなかった。現在はオランダの1番手ポジションを確立しつつあるが、フェルケルクがいまだ現役を続行していることもあり、今大会で結果を出して立ち位置を確定しておきたいところ。現在グランドスラム・バクー大会を3連覇中。3年間で5つのグランドスラム大会を制しており、実力は折り紙付きだ。

パワーファイターであるが柔道スタイル自体は正統派。しっかりと二本を持って仕掛ける切れのある左大内刈や左内股が得意技だ。左大内刈から繋ぐケンケン内股は懐の深い相手も投げ切ってしまう伸びを持っており、非常な威力を誇っている。強力な引き手の牽引が生命線である。

【おもな戦績】
2016年 グランドスラム・アブダビ 優勝
2016年 ワールドマスターズ・グアダラハラ 3位
グランドスラム・バクー 3連覇(2015年〜2017年)

【最近の成績】
2017年2月 ヨーロッパ選手権 2位
2017年3月 グランドスラム・バクー 優勝
2017年3月 グランドスラム・パリ 3位

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マルヒンデ・フェルケルク(オランダ)

マルヒンデ・フェルケルク(オランダ)
VERKERK Marhinde
31歳 1985/11/21
WR:11位 組み手:左組み
得意技:右一本背負投
使用技:出足払、右大外刈、右小内刈

2009年ロッテルダム世界選手権金メダリスト、長く第一線で活躍した選手であるが、最近は体の力が落ちるとともに成績も下降線を辿っている。フッシェ・ステインハウス(オランダ)との代表争いに勝利してリオデジャネイロ五輪に出場したが、初戦となる2回戦でヤレニス・カスティージョ(キューバ)に敗れた。今年3月のグランドスラム・バクー大会ではステインハウスに一本負けを喫しており、明らかにキャリアの分岐点に差し掛かっている。

左組みだが、両手で釣り手側の襟を煽りながら仕掛ける右一本背負投が得意技。打点高く相手を担ぎ上げる形と低く潜り込んで転がす技法を使い分ける。また、右一本背負投のモーションから入る右大外刈や右小内刈も攻めのバリエーションとしてかなり有効。担ぎ技を繰り出し続けることによってリズムを作る典型的な担ぎ技ファイターである。

【おもな戦績】
2016年 リオデジャネイロ五輪 2回戦敗退
2012年 ロンドン五輪 5位
2009年から2015年までに世界選手権4回入賞 (2009年ロッテルダム大会優勝、2011年パリ大会5位、2013年リオデジャネイロ大会2位、2015年アスタナ大会3位)

【最近の成績】
2017年3月 グランドスラム・バクー 2位

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アビゲイル・エルデリー=ヨー(ハンガリー)

アビゲイル・エルデリー=ヨー(ハンガリー)
ERDELYI-JOO Abigel
27歳 1990/8/6
WR:4位 組み手:左組み
得意技:左内股、隅返
使用技:左小内刈、左払巻込、左大外刈

2010年の東京世界選手権から今回で世界選手権に6大会連続出場。ロンドン五輪、リオデジャネイロ五輪とオリンピックでも2大会連続で代表を務めている、ハンガリーの78kg級第一人者だ。リオ五輪では2回戦で日本代表の梅木真美(ALSOK)を破っている。

長身のパワーファイターであり、手足の長さを生かして背中越しに帯を持って仕掛ける左ケンケン内股や、そこから切り返しての隅返が得意。サリハニ状態から体重を浴びせて相手に乗り上げるように仕掛ける、63kg級のマルティナ・トライドス(ドイツ)ばりの左小内刈も多用する。スタイル抜群の美人柔道家としても有名。

【おもな戦績】
2016年 リオデジャネイロ五輪 7位
2013年 ワールドマスターズ・チュメニ 2位
2011年 パリ世界選手権 7位

【最近の成績】
2017年5月 グランドスラム・エカテリンブルグ 3位
2017年3月グランドスラム・バクー 3位

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ベルナデッテ・グラフ(オーストリア)

ベルナデッテ・グラフ(オーストリア)
GRAF Bernadette
25歳 1992/6/25
WR:24位 組み手:左組み
得意技:裏投、左大腰、左浮腰
使用技:谷落、移腰

躍進期に迎えたリオデジャネイロ五輪では、70kg級で5位を獲得。今年に入ってから階級を78kg級に上げると、その勢いは落ちるどころかさらに加速。6月のヨーロッパオープン・ブカレスト大会では決勝でオドレイ・チュメオ(フランス)を破って優勝。続いて出場したグランプリ・フフホト大会でも圧倒的な勝ちぶりで優勝、国際大会2連勝を飾った。

釣り手で腰を抱く密着パワーファイター。真裏に張り付いての裏投は少々の体格差など関係なく根こそぎ持っていく威力がある。左大腰、谷落など一発技の威力も折り紙付き、もつれ際に胸を合わせて相手の背中を畳に着ける身体感覚も重要な武器となっている。通常この手の選手が階級を上げるとパワー差と体格差に一定の期間苦労するものだが、この選手はよほど力があるのか、はたまた78kg級のトレンドにスタイルが噛み合うのか、むしろ78kg級転向以降は戦いぶり溌剌、水を得た魚といった様子。今回で定まる生息水域が78kg級の序列のどの位置になるのか、非常に楽しみ。

【おもな戦績】
2016年 リオデジャネイロ五輪 5位 ※70kg級
2016年 ワールドマスターズ・グアダラハラ 2位 ※70kg級

【最近の成績】
2017年6月 グランプリ・フフホト 優勝
2017年6月 ヨーロッパオープン・ブカレスト 優勝

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ナタリー・パウエル(イギリス)

ナタリー・パウエル(イギリス)
POWELL Natalie
26歳 1990/10/16
WR:3位 組み手:左組み
得意技:横車
使用技:左内股、左払腰、左大内刈、横車、裏投、谷落

2012年ロンドン五輪以降からワールドツアーに参戦。継続して大会出場に出続けることでメキメキと力をつけ、リオデジャネイロ五輪では7位に辿り着いた。

腰を抱いての攻防が得意な密着型。釣り手で脇を差した密着状態から相手の重心の傾きを見極めては、前後、内外に威力のある技を撃ち込む。背中を抱いた状態からは横車、裏投、谷落と状況に応じて複数の捨身技を使い分ける。78kg級の上位で戦う選手としては比較的線が細く、それでいながら密着を生命線とするスタイルのため、決勝ラウンドの戦いでは力負けしてしまうことが多い。

【おもな戦績】
2016年 リオデジャネイロ五輪 7位
2016年 ワールドマスターズ・グアダラハラ 3位
2015年 ワールドマスターズ・ラバト 2位

【最近の成績】
2017年5月 グランドスラム・エカテリンブルグ 2位

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クララ・アポテイカー(スロベニア)

クララ・アポテイカー(スロベニア)
APOTEKAR Klara
20歳 1997/8/2
WR:18位 組み手:右組み
得意技:隅返
使用技:右大内刈、右払腰

2015年世界ジュニア選手権2位。リオデジャネイロ五輪前後の空白期間に台頭した新興勢力の筆頭格だ。2016年シーズンから本格的にワールドツアーに参戦し始め、以降安定して上位進出を果たしている。

寝技を戦術の中心においた変則ファイター。187センチの長身から長い腕を背中に回しての「サリハニ」から隅返で寝技に引き込む形が基本形。これに加えて「外サリハニ」とでも呼ぶべき、足を相手の膝裏に当てた状態からの横掛も多用する。サリハニ状態からの攻めが印象的であるが、遠間から作用足を当て、体を捨てながら放つ右払腰によるポイント獲得も多い。

【おもな戦績】
2017年2月 グランプリ・デュッセルドルフ 3位
2016年 グランドスラム・チュメニ 2位
2015年 世界ジュニア選手権 2位

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パク・ユジン(韓国)

パク・ユジン(韓国)
PARK Yujin
24歳 1993/6/25
WR:12位 組み手:右組み
得意技:右内股巻込
使用技:右払巻込、右大外刈、右小外掛、

昨年12月のグランドスラム東京大会でノーマークから2位を獲得した韓国の新星。典型的な「歩留まりの良い」選手であり、奥襟圧力と巻き込み技による先手志向で相手の反則を積み上げるスタイル。韓国選手には珍しく、腰技中心に戦う選手だ。泥仕合には滅法強く、昨年12月のグランドスラム東京では高山莉加(三井住友海上)を、今年2月のヨーロッパオープン・オーバーヴェルト大会では緒方亜香里(了徳寺学園職)を、ともに「指導」ポイントで破っている(※グランドスラム東京は旧ルールのため本戦での「指導1」決着)。

【おもな戦績】
2017年5月 アジア選手権 3位
2017年2月 グランドスラム・パリ 5位
2016年 グランドスラム東京 2位

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アナマリア・ヴァグナー(ドイツ)

アナマリア・ヴァグナー(ドイツ)
WAGNER Anna maria
21歳 1996/5/17
WR:21位 組み手:右組み
得意技:右払腰、右内股
使用技:右大外刈、右大内刈、左払腰、左内股、隅落

2015年世界ジュニア選手権3位、リオデジャネイロ五輪前後の空白期間に台頭した新興勢力の一。グランドスラム・アブダビ大会2位、グランドスラム東京大会5位、グランドスラム・エカテリンブルグ大会3位と、昨年来大規模トーナメントで度々上位進出を果たしている。

パワーファイターながら左右の組み手を使い分ける器用な選手であり、主戦武器の払腰と内股も左右が利く。ベースとなるのは右組み。
懐の深さを活かした「際」の攻防の強さも大きな武器。敢えて浅く技を仕掛け、返し技に打って出た相手の上に着地する、あるいは内股を誘っておいて股中で処理するなど、とにかく相手に片足を上げさせてからがこの人の真骨頂。

【おもな戦績】
2017年5月 グランドスラム・エカテリンブルグ 3位
2016年 グランドスラム東京 5位
2016年 グランドスラム・アブダビ 2位
2016年 ヨーロッパジュニア選手権 優勝
2015年 世界ジュニア選手権 3位

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アナスタシア・タルチン(ウクライナ)

アナスタシア・タルチン(ウクライナ)
TURCHYN Anastasiya
22歳 1995/1/3
WR:16位 組み手:左組み
得意技:左大内刈、左釣込腰
使用技:左釣腰、左内股

2015年世界ジュニア選手権5位。リオデジャネイロ五輪前後の空白期間に台頭した新興勢力の一。奥襟圧力型のパワーファイターであり、釣り手を相手の背中深く叩き入れての左大内刈や左釣込腰が得意技。似たタイプに分類されるクララ・アポテイカー(スロベニア)やアナマリア・ヴァグナー(ドイツ)と比較すると、特筆すべきレベルの尖った特徴は持っていない。

【おもな戦績】
2017年3月 グランプリ・トビリシ 優勝
2017年2月 グランプリ・デュッセルドルフ 7位
2016年 グランドスラム・アブダビ 3位

文責:林さとる/古田英毅

※写真は権利者の許諾を得て掲載しています

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