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【ブダペスト世界柔道選手権2017特集】永瀬貴規とハサン・ハルモルザエフの王者2人がプールCに同居、準々決勝で雌雄を決す・男子81kg級直前展望

(2017年8月31日)

※ eJudoメルマガ版8月31日掲載記事より転載・編集しています。
【ブダペスト世界柔道選手権2017特集】永瀬貴規とハサン・ハルモルザエフの王者2人がプールCに同居、準々決勝で雌雄を決す・男子81kg級直前展望
→ブタペスト世界柔道選手権2017組み合わせ(PDF)
→ブタペスト世界柔道選手権2017組み合わせ/live結果(webページ)

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81kg級は永瀬貴規とハサン・ハルモルザエフの一騎打ち構図。

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エントリーは66名。「概況×有力選手紹介」で示した予想からの、シード選手の配置のズレはなし。

ノーシードからのスタートとなる永瀬貴規(日本)が引いたのは、なんと五輪王者ハサン・ハルモルザエフ(ロシア)と同じプールC。上下の山に分かれて配されはしたものの、準々決勝で早くも新旧王者による対決が実現する。ここを勝ち上がった選手がそのまま優勝を果たす可能性が高く、ここが事実上の決勝戦。まさしくトーナメントのハイライトだ。

絶対的な優勝候補でありながらリオデジャネイロ五輪で敗れた永瀬、ここに欠けていたものはいったい何だったのか。これを見つけ出して埋めることは単に永瀬一個の課題に留まらず、「単に競技力が高いだけでは勝てない」ことを十分意識し、王者を生み出すための処方箋を作り出さんとする日本の強化全体の最前線でもある。永瀬のグランドスラム東京大会への強行出場や冬季に敢行されたヨーロッパでの単独武者修行はすべてここに答えを出すために行われたものであり、今大会はいわばその「中間決算」の場。どのような結果に終わろうとも、ここから導き出されるアウトプットは非常な意味を持つ。全階級制覇継続中という比類なきプレッシャー、そしておそらくは審判の心も日本選手から離れ始めるという難しい状況はむしろ望むところのはずだ。永瀬の一挙手一投足から、目が離せない。

【プールA】
第1シード:アラン・フベトソフ(ロシア)
第8シード:エマニュエル・ルセンティ(アルゼンチン)
有力選手:アントワーヌ・ヴァロア=フォルティエ(カナダ)

【選手配置】
アラン・フベトソフ(ロシア)の山。波乱を生むような選手はおらず、ノーシード位置に配された有力選手も戦術派のアントワーヌ・ヴァロア=フォルティエ(カナダ)だけ。フベトソフとヴァロア=フォルティエが対戦する上側の山の3回戦が唯一の山場だ。

【勝ち上がり展望】
上側の山からは順当に行けばフベトソフが勝ち上がるはず。下側の山のシード選手であるエマニュエル・ルセンティ(アルゼンチン)はいまひとつ確実性に欠け、むしろ初戦でルセンティと対戦する地元の強豪ラズロ・チョクナイ(ハンガリー)が勝ち上がる可能性が高い。いずれの場合にも、上側の山の勝者がベスト4へと勝ち上がるはずだ。

【プールB】
第4シード:ヴィクトール・ペナウベル(ブラジル)
第5シード:ハサン・ハルモルザエフ(ロシア)
日本選手:永瀬貴規(旭化成)

【選手配置】
永瀬貴規(旭化成)とハサン・ハルモルザエフ(ロシア)の両世界王者が同居する、本トーナメント最大の激戦区。永瀬とシード選手ヴィクトール・ペナウベル(ブラジル)が対戦する上側の山の4回戦が最初の山場。ハルモルザエフの側には有力選手はおらず、完全な無風状態となっている。

【勝ち上がり展望】
ペナウベルは技の切れる好選手だが、永瀬の対抗馬としては実力不足。永瀬とハルモルザエフが準々決勝で対戦するところまでは既定路線と見るべきだろう。両者の対決は地力的には永瀬に分があると思われるが、ハルモルザエフはケンカ四つの相手に対する釣り手の使い方が非常に上手く、この点が不安要素だ。両者の熱戦に期待したい。

【プールC】
第2シード:フランク・デヴィト(オランダ)
第7シード:サイード・モラエイ(イラン)
有力選手:ゼベダ・レフヴィアシヴィリ(ジョージア)、モハマド・アブデラル(エジプト)

【選手配置】
フランク・デヴィト(オランダ)の山。シード選手を務める上側の山にゼベダ・レフヴィアシヴィリ(ジョージア)が配された。2月のグランドスラム・パリ大会決勝ではデヴィトが帯取返「技有」で勝利しているカードだが、5月のグランドスラム・エカテリンブルグ大会の3位決定戦ではレフヴィアシヴィリが「技有」3つを奪った末に「やぐら投げ」による「一本」でリベンジを果たしている。競った力関係、研究対策のスピードと、この階級の2大特性がわかりやすい形で現れたカードであり、デヴィトがどのような対策を立ててレフヴィアシヴィリに挑むのかに注目したい。下側の山ではパワーが売りのシード選手サイード・モラエイ(イラン)と階級屈指のパワーファイターであるモハメド・アブデラル(エジプト)のカードが4回戦で予定されており、これもなかなかおもしろい組み合わせ。

【勝ち上がり展望】
勝ち上がり候補はレフヴィアシヴィリ。デヴィトはいち早く帯取返を取り入れてグランドスラム・パリ大会でブレイクを果たしたものの、これはどちらかといういと技術が上手く「嵌った」だけ。階級屈指の運動神経と技種の多彩さを持つレフヴィアシヴィリを攻略することは難しいと思われる。一方アブデラルとモラエイの試合は地力勝負で上をいくアブデラルの勝利と考えるが、パワーと並ぶモラエイの持ち味である「意外な器用さ」が発揮されれば勝敗が揺れる可能性もある。パワーファイターがひしめくブロックを引き当てたレフヴィアシヴィリが、技術でこの包囲網をどう突破していくのかが最大の見所だ。

【プールD】
第3シード:アッティラ・ウングヴァリ(ハンガリー)
第6シード:イヴァイロ・イヴァノフ(ブルガリア)
有力選手:ヨアキム・ボットー(ベルギー)

【選手配置】
アッティラ・ウングヴァリ(ハンガリー)がシード選手を務める上側の山にヨアキム・ボットー(ベルギー)が配置された。両者の対戦は3回戦。イヴァイロ・イヴァノフ(ブルガリア)がシードを務める下側の山はエドアルド=ユウジ・サントス(ブラジル)やオトゴンバータル・ウーガンバータル(モンゴル)らワールドツアーの常連組が大量に配置されており、単体で対抗馬となるような選手はいないものの、勝ち上がるのはなかなか骨が折れる組み合わせだ。

【勝ち上がり展望】
準々決勝のカードはウングヴァリとイヴァノフと予想。総合的な戦闘力ではイヴァノフが大きく上回っているが、イヴァノフは積極的に技を出すタイプであるため、ウングヴァリが最も輝くフィールドである立技と寝技の「際」ができやすい。ウングヴァリがこれをどう生かすかが勝負のポイントだ。

文責:林さとる/古田英毅

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※ eJudoメルマガ版8月31日掲載記事より転載・編集しています。

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