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【ブダペスト世界柔道選手権2017特集】髙藤直寿が圧勝で2度目の金メダル獲得、初出場の永山竜樹は持ち味発揮出来ず3回戦敗退・男子60kg級即日レポート

(2017年8月29日)

※ eJudoメルマガ版8月29日掲載記事より転載・編集しています。
【ブダペスト世界柔道選手権2017特集】髙藤直寿が圧勝で2度目の金メダル獲得、初出場の永山竜樹は持ち味発揮出来ず3回戦敗退・男子60kg級即日レポート
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髙藤直寿とオルハン・サファロフによる60kg級決勝

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髙藤が大内刈「一本」

ブダベスト世界柔道選手権は28日、ハンガリー・ブダベストのラスロ・パップ・スポーツアリーナで開幕。初日は男女合わせて2階級の競技が行われ、男子60kg級は日本代表の髙藤直寿(パーク24)が優勝した。髙藤は2013年リオ大会以来となる2度目の世界選手権金メダル獲得。

髙藤は組み合わせに極端に恵まれ、歯ごたえのある相手と思われたロバート・ムシィビドバゼ(ロシア)とフェリペ・ペリム(ブラジル)の2人も対戦前に敗退。強豪との対戦ないまま危なげなく勝ち上がり、迎えた決勝ではこの日絶好調のオルハン・サファロフ(アゼルバイジャン)を相手にせず、大内刈で「技有」「一本」と連取する圧勝で優勝を決めた。3位にはリオデジャネイロ五輪銅メダリストのディヨーベク・ウロズボエフ(ウズベキスタン)と2014年チェリャビンスク世界選手権の覇者ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)が入賞した。

もう1人の日本代表・永山竜樹(東海大3年)は3回戦敗退。初戦から一貫して動きが硬く、この試合ではスピードが売りの永山がスローゲームの得意なガンバットのペースに巻き込まれて失速。窮して仕掛けた巻込技を後の先の隅落に捉えられて「技有」失陥、持ち味を発揮出来ぬままトーナメントから姿を消した。

アスタナ世界選手権の覇者イェルドス・スメトフ(カザフスタン)は準々決勝でサファロフに「指導3」、敗者復活戦でガンバットにGS延長戦の末に巴投「技有」で敗れた。今季の欧州王者ロバート・ムシュビドバゼは初戦でフェリペ・ペリムに縦四方固「一本」で敗れた。

今大会の様相を示すものとして、最激戦区となったプールAの勝ちあがりも簡単に紹介しておきたい。

プールファイナルを争ったのはウロズボエフとガンバット。ウロズボエフは1回戦でダニエル・ベンダビッド(イスラエル)に「技有」2つを失う大ピンチから大会をスタート、後袈裟固「一本」(3:57)でこの試合を切り抜けると、2回戦でナイール・グラシアペドロ(アンゴラ)を袖釣込腰「技有」に巴投「一本」(3:47)で一蹴、勝負どころの3回戦では第1シードのアミラン・パピナシビリ(ジョージア)から衝撃の「巴十字」(腕挫十字固)で一本勝ち (2:58)、準々決勝もガンバットをGS延長戦の腕挫十字固「一本」(GS1:05)に仕留めて調子は尻上がり。しかし準決勝ではサファロフに小外掛け「一本」で敗れ、初の決勝進出には手が届かなかった。
激戦区のプールAの中でもひときわ厳しい位置を配されたガンバットは、まず初戦で厄介なベキル・オズル(トルコ)にGS「指導2」優勢で辛勝。続いてワリーデ・キア(フランス)との激戦をGS延長戦の末、相手の小内刈を浴びせ返す形で「技有」を奪って勝ち抜け。3回戦は永山竜樹を破り、準々決勝のウロズボエフ戦で敗れて敗者復活ステージに回ることとなった。

入賞者リストと渡名喜のコメント、準々決勝以降全試合のスコアと3位決定戦以降の戦評、および日本代表選手全試合の戦評は下記。

■ 60kg級
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60kg級メダリスト。左からサファロフ、髙藤、ガンバット、ウロズボエフ。

(エントリー59名)

【入賞者】
1.TAKATO, Naohisa(JPN)
2.SAFAROV, Orkhan(AZE)
3.GANBAT, Boldbaatar(MGL)
3.UROZBOEV, Diyorbek(UZB)
5.PETRIKOV, Pavel(CZE)
5.TILOVOV, Mukhriddin(UZB)
7.KYRGYZBAYEV, Gusman(KAZ)
7.SMETOV, Yeldos(KAZ)

髙藤直寿選手のコメント
「やはり決勝で、日本人2人で対決した上で優勝したかった。それでも、もう1度世界選手権で勝てて、いまはホッとしています。気づいたら(優勝した2013年大会から)4年も経っていて、オリンピックも終わっていて、勝てていない。僕が一番強いのにという気持ちもあったし、苦しい4年間でした。今回は自分の強さを証明しようという気持ちで出ました。(-ハンガリーはどうですか?)世界カデもここで優勝したし、グランプリ大会でも優勝しているし、やりやすい感覚はあります(笑)。(-決勝を振り返ってください)あの技をやってくるのを切り返すのは、稽古通り。ただ、今取り組んでいる、しっかり組み合ったまま投げるという面をもっと出したかったなというのはあります。(-次の目標は?)尊敬する海老沼匡先輩が3回優勝、それも3連覇しています。まずはここから3連勝して4度目の優勝、そに先にオリンピックが見えてくると思っています」

【準々決勝】
ディヨーベク・ウロズボエフ(ウズベキスタン)〇腕挫十字固(2:58)△ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)
オルカン・サファロフ(アゼルバイジャン)〇反則[指導3](3:30)△イェルドス・スメトフ(カザフスタン)
髙藤直寿〇浮腰(2:26)△モクリディン・ティロヴォフ(ウズベキスタン)
パヴェル・ピエトリコフ(チェコ)〇GS小外掛(GS0:59)△ガスマン・キルギズバイエフ(カザフスタン)

【敗者復活戦】
ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)〇GS技有・小外掛(GS2:04)△イェルドス・スメトフ(カザフスタン)
モクリディン・ティロヴォフ(ウズベキスタン)〇GS技有・小外掛(GS2:07)△ガスマン・キルギズバイエフ(カザフスタン)

【準決勝】
オルカン・サファロフ(アゼルバイジャン)〇小外掛(2:10)△ディヨーベク・ウロズボエフ(ウズベキスタン)
髙藤直寿〇優勢[技有・隅返]△パヴェル・ピエトリコフ(チェコ)

【3位決定戦】
ディヨルベク・ウロズボエフ(ウズベキスタン)○優勢[技有・浮技]△ムフリディン・ティロヴォフ(ウズベキスタン)
両者組み手の左右なく、極端な前傾姿勢の非常に似た形で対峙。序盤はお互いの出方を探り合い、49秒に両者に「指導」。以降も試合のペースは上がらず、ウロズボエフが浮技や両袖の左袖釣込腰を散発的に放つもののポイントの気配はなし。しかし中盤に入るとウロズボエフが急加速。2分2秒に鋭い浮技に滑り込むと、払った方と反対の足で相手を蹴り上げて回旋をフォロー、最後までコントロールし切って「技有」を獲得。さらにこの直後には相手が背中を抱いて前進してくると、いったん背中を見せてクルリと一回転して剥がし、そのまま左背負投に飛び込む異次元の組み立てを披露。この一撃は相手が回りすぎたためポイントには至らなかったが、ここに至って「らしさ」全開で主導権を完全に掌握。最後は相手の隅返を側転で回避したところでブザーが鳴り、ウロズボエフの3位が決定した。

ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)〇優勢[技有・大内返]△パヴェル・ピエトリコフ(チェコ)
右相四つ。しかしガンバットに右袖を与えることの脅威を良く知るピエトリコフは敢えて左に構え、ケンカ四つの形で対峙する。ピエトリコフはガンバットペースのスローな試合を嫌い、肩車に引き込み、手先を絡ませては離れ、右一本背負投を仕掛けては展開を切るという手数志向で動きの激しい試合運び。1分12秒、ガンバットに「指導」。続いていったん技を止めてしまったピエトリコフにも「指導」。
ガンバットは歩みを止めることなく、手をかざしてにじるように前進。ついに近い間合いで両襟を得るとゆするように圧力。ピエトリコフあっという間に膝を屈して2分20秒偽装攻撃の「指導2」。
以後もガンバットはひたひたと前へ。徐々に両者の間合いが詰まり始め、攻撃距離に踏み込めるようになったガンバットは右内股に左一本背負投と技を繰り出し始め、さらにこの技を橋頭保に引き手で腕を手繰り込んで、潮が満ちるかのように間合いを詰め続ける。
我慢出来なくなったピエトリコフ、右大内刈に打って出る。釣り手を背中から奥襟に持ちかえる動作に混ぜ込んだ巧みな技、十分な取り味の感じられる鋭い一撃だったが、ガンバットはヒラリと身を翻すと大内返。これまでの両足に根の生えたような重たい動きから一転加速、華麗過ぎるその体捌きにピエトリコフ吹っ飛ぶ。体側から落ちかかったがガンバット迷いなく体ごと乗り込んで技の効果を引き揚げこれは「技有」。以後ピエトリコフが猛攻もガンバットまったく取り合わず、冷静に捌いて試合終了。会場には母国大応援団の熱狂的なモンゴルコールが響き渡った。

【決勝】

髙藤直寿〇大内刈(3:20)△オルハン・サファロフ(アゼルバイジャン)
左相四つ。サファロフはこの日の好調の一因である右出足払を早速閃かせ、気合十分。さらに左大外刈に打って出るがこれは髙藤しっかり潰し、続くシークエンスでは引き手で相手の釣り手の袖をしっかり抑えて一方的な形を作る。慌てたサファロフ巻き込み動作で剥がそうとするが髙藤あくまで握り込んで離さない。しかしこれが仇となり、1分12秒に袖口を絞り込んだ咎で髙藤に「指導」。
髙藤、組み手争いの中を釣り手で襟を高く、引き手で裾を低く持って左背負投で攻撃。ひとまずリズムを取り戻す。「指導」ビハインドにも焦りの色は全くなし。一種余裕を持って攻撃と牽制を繰り出す髙藤の戦いぶりに我慢出来なくなったか、サファロフは右小外掛を引っ掛けて勝負に出る。しかし相手が良く見えている髙藤は攻防一致の左大内刈を浴びせて迎撃、2分51秒「技有」。
もはや「一本」取る以外に逆転の道がないサファロフは、奥襟を叩いて左大外刈。しかし髙藤これを透かし、足を止めずに低く抱き着くと下から重心を制されたサファロフは一瞬棒立ち。髙藤そのまま左大内刈を突っ込んで前進継続、サファロフ上体が伸びた剛体のまま畳に突き刺さり「一本」。
絶好調・サファロフの勢いも髙藤には通じず。決勝は最初から最後まで主導権を握り続けたまさしく快勝であった。髙藤、見事2013年リオ世界選手権以来の金メダル獲得。

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1回戦、永山竜樹がアシュレイ・マッケンジーを出足払で崩す

【日本代表選手勝ち上がり】

永山竜樹(東海大3年)
成績:


[1回戦]
永山竜樹〇横四方固(2:54)△アシュレイ・マッケンジー(イギリス)
永山が右、マッケンジー左組みのケンカ四つ。立っていては投げられると割り切ったマッケンジーは肩車、隅返、あるいは巴投で寝技に引き込み、永山の胴を両脚で挟んで膠着するという攻めを繰り返す。永山はしかし慌てず、組み手争いの中に小外刈と出足払で楔を入れながらチャンスを探る。
マッケンジーは2分過ぎに手立てを変えて釣り手で背中を抱く積極行動を見せるが、瞬間永山に出足払を合わされてポイント失陥の危機。以降は再び捨身技と片手技で寝技に誘う作戦に引きこもる。永山は左一本背負投で二段攻撃を見せるもスピードが足りず、投げ切れないとみたかいったん矛を収めて次のチャンスを探す。

2分半過ぎ、マッケンジーが永山を右に誘導しつつ同方向の浮技に体を捨てる。永山これに乗らずに立ち止まって叩き落とし、次いでその体に被って横四方固。マッケンジー激しく抗うがしっかり抑え切って「一本」。
永山の滑り出しはまずまず。初戦ゆえか動きこそ明らかに硬いが、相手が良く見えている印象であった。

[2回戦]
永山竜樹〇GS技有・小外掛(GS0:52)△レニン・プレシアド(エクアドル)
永山が右、プレシアドが左組みのケンカ四つ。プレシアドは長い腕を生かし、永山に組ませる前に釣り手を大きく振って叩き入れ、ひたすら組み際の左腰車を撃ち続ける。すっぽ抜けて畳に落ちることが続くが手数だけは着実に積み重なり、1分6秒永山に「指導」。
プレシアドは以降もこの策を徹底継続。折を見ては帯を掴んでの左釣腰や隅返も見せ、永山と組み合ってのやりとりを拒否したままひたすら先手攻撃。永山はカウンターの出足払や裏投でポイント級の投げを見せるが動きが硬く、持ち味である崩してからの決めがあと一歩遅れてことごとく取り逃がす。「指導」ビハインドのまま試合はGS延長戦へ。
ついに「指導」差でも勝てるステージまで試合を持ち込んでプレシアドは意気揚々、腕を叩き下ろして隅返。単純な技だが体格差もあり、延長戦で受けるには怖い技。情勢は予断を許さず。
再びプレシアドが腰車の手数攻撃に舵を切った40秒過ぎ、永山は片手の袖釣込腰。そのまま自ら相手の前でクルリと自ら一回転すると腰に食いつき、ついに自分の力が伝わる密着を完成。すかさず小外掛で崩し、抱き止めて胸を合わせて「技有」。ようやく試合終了。永山の硬さはどうやら明らか、少々メンタル的な打開の処方が必要な印象。

[3回戦]
永山竜樹△優勢[技有・隅落]〇ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)
右相四つ。ガンバットは己の柔道の生命線である左引き手での袖確保にこだわり、開始するなりこれをガッチリ掌握。永山振って、さらに右内股を仕掛けてと剥がそうとするがガンバットあくまで絞り込んで離さず。永山割り切っていったん巻き込みに体を捨て、ガンバットが隅落を狙ったところで「待て」。
試合はスローな展開が得意なガンバットのテンポで進む。永山1分過ぎの右内股は直角にぶつかってしまい効かず、1分20秒に放った引き出しの右小内刈は転んだガンバットを追い切れずノーポイントのまま「待て」。

ここで永山初めてしっかり組み手2本を得るが、ガンバット体をゆすってあっさり釣り手を切り離す。先の見えない試合。
しかしここで永山が先に釣り手から得ると、ガンバット釣り手を奥襟に叩き込む、この選手としては珍しい大きなアクション。永山反応良く左袖釣込腰に打って出るが、待ち構えたガンバット腰を切って透かし、後から抱きついて隅落。永山激しく腹這いに落ち、ガンバットの突進にバウンドさせられる形で背中からその懐内に墜落「技有」。経過時間は1分54秒、残り時間は2分6秒。以後永山は猛攻、2分50秒には釣り手を低いまま固めて右背負投、右内股と連続攻撃を見せるがガンバットは動ぜず、片襟の背負投と肩車で永山の攻撃をぶつ切って、あくまで山場を作らせない。

それでも残り43秒にガンバットに偽装攻撃の「指導2」が与えられ、試合の主導権は永山へ渡る。しかしガンバットの図太い殿戦の前にどうしても間合いに入れず、残り23秒に掛け潰れるとガンバットは絞めを狙いながら的確にグラウンドで時間を消費、「待て」の時点で残った試合時間は僅かに2秒。このまま「技有」優勢でガンバットの勝利が決定。永山は予選ラウンド敗退、初の世界選手権は入賞なしに終わった。

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2回戦、髙藤が大腰「技有」

髙藤直寿(パーク24)
成績:


[2回戦]
髙藤直寿〇腕挫十字固(2:00)△ヤーシン・モウダリール(モロッコ)
髙藤が左、モウダリールが右組みのケンカ四つ。髙藤が引き手を求めて前進するとモウダリール圧に耐えかねて潰れ早々に「指導」。髙藤が組み、腰を引いたままの相手を時計回りに振るとそれだけでモウダリール吹っ飛び、畳に腹這い。力と技術の差が明らか。1分3秒、モウダリールが釣り手を奥襟に叩き入れると髙藤カウンターの左大腰を合わせて「技有」。直後モウダリールに2つ目の「指導」。1分41秒、髙藤の左大腰にモウダリールが引きずられながら腰を引くと、髙藤動きを止めずに裏投に滑り込んで2つ目の「技有」確保。続いて相手を伏せさせたまま腕挫十字固を試みる。相手の頭を脚がまたぐ前に「参った」表明があり、一方的内容のまま試合終了。

[3回戦]
髙藤直寿〇優勢[技有・小内刈]△ジョン・センビョン(韓国)
髙藤、ジョンともに左組みの相四つ。ジョンが組み手を切り離すことが続くが、持ち合うと意を決したかがっぷり組み、その形のままお互いが前に引っぱり出し合う駆け引きが続く。髙藤が左大外刈の牽制を2つ見せ、36秒ジョンに「指導」。
続く展開で髙藤が引き手で袖を握るとジョンは露骨に嫌うが、髙藤決して離さず左小内刈を2連発。1分40秒には二本持つなり釣り手を振り立てて左小内刈、これで決定体な「技有」を得る。残り1分半を過ぎると、後のないジョンは髙藤の左袖を右引き手で織り込んで体ごとの突進を繰り返す。髙藤が緊急避難的に自ら潰れた3分9秒、そして3分56秒と立て続けに偽装攻撃の「指導」が与えられるが大勢には影響なし。髙藤、順調にベスト8入り決定。

[準々決勝]
髙藤直寿〇浮腰(2:26)△モクリディン・ティロヴォフ(ウスベキスタン)
髙藤、ティロヴォフともに左組みの相四つ。開始早々に髙藤が両袖のまま肩車を仕掛けるとティロヴォフは大きく振られて正座する形で畳に落ち、この試合も動き、パワーともに数段髙藤が上の印象。髙藤二本持っては釣り手を振り立て左大内刈を連発、これを受け続けたティロヴォフに「指導」。奮起したティロヴォフは体格差を生かすべく組み際に奥襟を叩くが、髙藤その手が襟に届く前に大腰に飛び込み、ティロヴォフは慌てて腹這い。試合の流れは圧倒的に髙藤。
髙藤は左大内刈、左小内刈と細かく激しく攻め続け、2分20秒には袖を絞って防御したティロヴォフに「指導2」。直後、打開を期したティロヴォフが肩越しのクロス組み手で勝負に出ると、髙藤迷わず身を切って右の浮腰。振って、胸を合わせて、相手の脚を高く揚げてと掬投のイメージで捲ったこの技は見事に決まり、文句なしの「一本」。

[準決勝]
髙藤直寿〇優勢[技有・隅返]△パヴェル・ピエトリコフ(チェコ)
髙藤が左、ピエトリコフ右組みのケンカ四つ。髙藤釣り手を争いながら左小外刈、これで相手にたたらを踏ませて先制攻撃。ピエトリコフが引き手欲しさに手を伸ばすとすかさず持ち返して左出足払、ピエトリコフ激しく倒れてあわやポイントという場面を作る。強敵相手に出来ればタイの関係ではなく一方的に組んでしまいたいピエトリコフ、しかし近づくと足技が襲ってくるため近づくことが難しいという印象。
ピエトリコフは巴投や肩車、隅返など返されにくい技に体を捨ててチャンスを探すが髙藤まったく動ぜず。頃合い良しと見た2分29秒に加速。両手で組むと、自身の右斜め後方に走り込みながら隅返、自身が体を入れた方向とは逆の左へ投げ捨てて「技有」奪取。残り1分、もはや投げるしかないピエトリコフが抱きつきの密着を試みるが、体の良く動く髙藤は大内刈で迎撃して転がし、チャンスを与えず。以後は前に出るピエトリコフを左背負投で崩し続け、タイムアップ。

[決勝]
髙藤直寿〇大内刈(3:20)△オルハン・サファロフ(アゼルバイジャン)

※前述のため省略


文責:古田英毅/林さとる

※写真は権利者の許諾を得て掲載しています

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