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第66回インターハイ柔道競技・女子個人戦ひとこと展望

(2017年8月10日)

※ eJudoメルマガ版8月10日掲載記事より転載・編集しています。
第66回インターハイ柔道競技・女子個人戦ひとこと展望
■ 48kg級 春の覇者安部風花がトーナメントの軸、下位カテゴリで実績残した選手中心の混戦
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春・夏連覇を狙う安部風花(国士舘高)

3月の全国高校選手権の勝ち上がり内容を見る限り、絶対的な優勝候補はおらず。力の差が結果に反映されにくい軽量級ということもあり様相は混沌だが、同大会を制した安部風花(東京・国士舘高)を優勝候補として挙げておくべきだろう。組み手が上手く、技を仕掛けられる形の引き出しも多彩。戦いぶりも安定感があるが、今大会はターゲットとして狙われてなお勝ち抜く逞しさがあるか、真価が問われる大会だ。2回戦で、愛知県予選で高校選手権3位の和田君華(大成高)を倒して本戦に勝ち残った山田愛菜(愛知・名城大附高)との対戦が濃厚となっており、これがまず力を試される最初の山場。

今大会は古賀若菜(福岡・南筑高)、渋谷舞(静岡・東海大静岡翔洋高)、久保井仁菜(京都・京都文教高)、五十嵐莉子(神奈川・横須賀学院高)、上倉舞知(石川・金沢学院高)らカデや中学カテゴリ、あるいは軽い階級で実績を残して来た若年の有力選手が多数。その中でも世代を代表する大物になり得ると評価の高い古賀と渋谷が対戦濃厚のCブロック3回戦には注目しておきたい。

どちらかというと右側に有力選手の固まったトーナメント。人材やや薄い左側からは高校選手権3位の芳田真(滋賀・比叡山高)の勝ち上がりが有力視される。

■ 52kg級 阿部詩が唯一絶対の優勝候補、その勝ちぶりに注目集まる
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52kg級は阿部詩(夙川学院高)の力が抜きんでている

2月のグランプリ・デュセルドルフに優勝、高校カテゴリを遥かに飛び越えて活躍し、東京五輪日本代表の有力候補として海外からも熱い視線を浴びる阿部詩(兵庫・夙川学院高)が唯一絶対の優勝候補。圧勝で制した3月の全国高校選手権に続く高校カテゴリ連覇が確実視される情勢だ。

ただでさえ人材の薄いこの階級、高校生の中から対抗馬一番手を選ぶとすれば昨年度のインターハイ王者瀧川萌(滋賀・比叡山高)の名を挙げておくしかない。阿部との対戦は準々決勝が見込まれるが、これが事実上の決勝と考えて差し支えないだろう。優勝は阿部が最有力、以降の入賞争いは混沌だ。

■ 57kg級 人材密集の激戦階級、左側ブロックは今大会最大の「死の山」
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高校選手権の覇者・香川瑞希(広島皆実高)

今代の全国中学校柔道大会王者で3月の高校選手権でも2位に入賞している若藤唯(神奈川・桐蔭学園高)が同大会の決勝で負った負傷により長期離脱。しかしこの大物の離脱をよそに、昨年の48kg級インターハイ王者金知秀(兵庫・夙川学院高)に長くこの世代の52kg級を牽引して来た富沢佳奈(埼玉・埼玉栄)ら他階級からの人材の流入が続き、57kg級は大会最大の激戦区となった。

これらがまとめて配された左側ブロック、特に上側はまさしく「死の山」。富沢と金がベスト16(3回戦)まで、さらに階級を上げるなり高校選手権で3位に入賞した古賀ひより(岡山・創志学園高)がベスト8までに矛を交えるという超高密度ブロックだ。勝者は高校選手権の覇者・香川瑞希(広島・広島皆実高)、同3位の明石ひかる(東京・渋谷教育学園渋谷高)、昨年度大会ベスト8の大幸瞳子(長崎・長崎明誠高)のいずれかと準決勝を争う。

逆側の山からの勝ち上がり候補は古野彩佳(福岡・南筑高)の名が挙げられるくらいで予想困難。左側に極端に重心が傾いたトーナメントだ。

技の切れ味抜群の明石、総合力の高い富沢、パワー抜群の金に寝技が武器の大幸とそれぞれ長所があるが、高校選手権の様相を見る限りでは体幹の強さで他を圧する香川を最有力候補として推しておきたい。

■ 63kg級 有力人材の空白域、優勝争いの行方は混沌
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高校選手権で2位入賞の浦明澄(創志学園高)

高校選手権2位の浦明澄(岡山・創志学園高)、高校選手権団体優勝に貢献した昨年度インターハイ準優勝者・岡田萌(兵庫・夙川学院高)らを筆頭に一色美緒(広島・広島皆実高)、嘉重春樺(大阪・東大阪大敬愛高)、山内もも(愛知・大成高)、渡辺聖子(神奈川・横須賀学院高)など実績から有力選手を挙げることは可能だが、絶対的な優勝候補は不在。本命なき混戦と規定して良いかと思われる。これら有力選手は比較的均等にトーナメントに散らされ、かつ上位対戦の様相は読みがたい。

■ 70kg級 本命なき混戦、朝飛七海と神名寧々の戦いがトーナメント俯瞰の軸
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本命なき混戦、朝飛七海(桐蔭学園高)が優勝候補の一

63kg級同様に抜きんでた選手がいない混戦。全日本カデを制した新名寧々(兵庫・夙川学院高)と、新人戦期に無差別カテゴリでも活躍して一段逞しさを増した朝飛七海(神奈川・桐蔭学園高)という対立軸を立てることは可能だが、この階級も全体としては「本命なき混戦」と規定できる。

新名と朝飛はともに左側ブロックに配され、準決勝での対戦が濃厚。新名は3回戦で多田純菜(福岡・敬愛高)、あるいは佐藤星麗七(埼玉・埼玉栄高)か小山内茉緒(愛媛・新田高)と詰め込まれた有力3選手のいずれかと対戦せねばならないタフな山に置かれており、トーナメントの重心は明らかに左側にある。

■ 78kg級 和田梨乃子と長谷川瑞紀の準決勝対決が山場
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高校選手権無差別の準優勝者・和田梨乃子(大成高)

この階級も絶対の優勝候補は不在。純競技力から考えれば全国高校選手権無差別で準優勝した和田梨乃子(愛知・大成高)を一番手として挙げるべきだが、和田は高校選手権と今大会の団体戦の戦いぶりを見る限り切所でもう一段の力を発揮出来るようなファイタータイプでは全くなく、ターゲットとされた時に強さを発揮できるかどうかは未知数。地力の高さとこの階級の人材の薄さゆえ上位勝ち上がりは間違いないかと思われるが、すべての選手に的として狙われる今大会でどこまで力を発揮できるか。全日本カデ70kg超級で2位に入賞している長谷川瑞紀(兵庫・夙川学院高)との準決勝がひとつの山場となると思われる。

逆側の山からは都結乃(埼玉・埼玉栄高)と宇田川幸(東京・国士舘高)のいずれかの勝ち上がりが濃厚。いずれもメンタルが大きくパフォーマンスを左右するタイプであり、準決勝までの勝ち上がりの内容が直接対決の様相を大きく分ける。宇田川は3回戦で田中伶奈(岐阜・鶯谷高)戦、都も同じく3回戦で上林山未来(愛媛・新田高)とそれぞれ難関があり、まずはこの試合の出来に注目したい。

■ 78kg超級 大本命・素根輝の勝ちぶりに注目集まる
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世界選手権でも団体戦の日本代表を務める素根輝

4月の全日本体重別選手権に優勝、7月の金鷲旗高校柔道大会では「決勝5人抜き」の快挙を演じ、今月末の世界選手権でも団体戦の日本代表を務める素根輝(福岡・南筑高)の優勝が確実視される。高校選手権に続く高校カテゴリ春・夏連覇をどのような形で達成するかが唯一にして最大の見どころと言い切ってしまって良いだろう。金鷲旗大会では「勝って当然」とばかりに表情すら変えずに5人を抜き去った素根が動揺する場面が果たして現れるかどうか、とここまでハードルを上げて観察しても良いのではないだろうか。

素根以外の有力選手が比較的均等に割り振られたトーナメントにあって、この中で今季もっとも期待出来る選手である高橋瑠璃(東京・帝京高)が素根の山に配されてしまう不運。対決は準々決勝、高橋が格上に対してどのような手立てを用意して戦うのか注目したい。

他の山からのベスト4候補は全日本カデ王者の吉峰芙母絵(兵庫・夙川学院高)と皇后盃2回出場の松田美悠(富山・小杉高)。空白域のDブロックは勝ち上がり読みがたし。

※ eJudoメルマガ版8月10日掲載記事より転載・編集しています。

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