PAGE TOP ↑

柔道1

柔道2
柔道4 柔道5

eJudoとは?情報募集・お問い合わせサイトマップ

グランプリ・フフホト2017第1日5階級レポート

(2017年7月14日)

※ eJudoメルマガ版7月14日掲載記事より転載・編集しています。
第1日5階級(60kg級、66kg級、48kg級、52kg級、57kg級)レポート
グランプリ・フフホト2017
■ 60kg級 志々目徹がグランドスラム・バクー大会に続く国際大会連続優勝を達成
eJudo Photo
60kg級決勝、志々目徹がダシュダヴァー・アマーツブシンから左大内刈「一本」

eJudo Photo
60kg級決勝、志々目徹が袖口のグリップ力を生かして浮落「技有」を獲得する

(エントリー21名)

【入賞者】
1.SHISHIME, Toru (JPN)
2.DASHDAVAA, Amartuvshin (MGL)
3.GANBAT, Boldbaatar (MGL)
3.MSHVIDOBADZE, Robert (RUS)
5.OGUZOV, Albert (RUS)
5.RASHNONEZHAD, Mohammad (IRI)
7.PETRIKOV, Pavel (CZE)
7.IBRAYEV, Rustam (KAZ)

志々目徹(了徳寺学園職)が優勝、グランドスラム・バクー大会に続く国際大会2連勝を飾った。バクー大会では袖口を駆使して表彰台の頂点まで上り詰めた志々目だが、今大会でも引き手で袖口を握ることによる攻撃力アップの効果は維持されており、グリップ力の向上がそのまま相手を投げ切る「決め」の厳しさへとつながっていた印象だ。それが最も端的に表れていたのは決勝でダシュダヴァー・アマーツブシン(モンゴル)から奪った浮落「技有」の場面で、不十分な体勢ながら袖口を握った引き手の牽引を効かせて相手を最後までコントロール、試合の流れを決定付ける「技有」を獲得した。

国内では髙藤直寿(パーク24)と永山竜樹(東海大3年)の後塵を拝している志々目だが、今年に入ってからは一貫して上り調子にある。今大会でもしっかりと優勝を果たしたことで世界選手権後の新しいタームに向けて楔を打ち込んだ形だ。

今年のヨーロッパ選手権王者であるロベルト・ムシュビドバゼ(ロシア)は準決勝でダシュダヴァーに払腰返「技有」(GS0:31)で敗れ、3位決定戦でモハマド・ラシノネザド(イラン)に小内刈「技有」で勝利して3位だった。

【準々決勝】
ダシュダヴァー・アマーツブシン(モンゴル)○優勢[技有・浮腰]△パヴェル・ペトリコフ(チェコ)
ロベルト・ムシュビドバゼ(ロシア)○GS技有・大外巻込(GS1:00)△ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)
志々目徹○大外返(2:26)△モハマド・ラシノネザド(イラン)
アルベルト・オグゾフ(ロシア)○GS指導2(GS0:48)△ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)

【敗者復活戦】
ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)○横四方固(2:54)△パヴェル・ペトリコフ(チェコ)
モハマド・ラシノネザド(イラン)○不戦△ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)

【準決勝】
ダシュダヴァー・アマーツブシン(モンゴル)○GS技有・払腰返(GS0:31)△ロベルト・ムシュビドバゼ(ロシア)
志々目徹○優勢[技有・大外落]△アルベルト・オグゾフ(ロシア)

【3位決定戦】
ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)○優勢[技有・肩車]△アルベルト・オグゾフ(ロシア)
ロベルト・ムシュビドバゼ(ロシア)○優勢[技有・小内刈]△モハマド・ラシノネザド(イラン)

【決勝】
志々目徹○大内刈(3:32)△ダシュダヴァー・アマーツブシン(モンゴル)
志々目が左、ダシュダヴァーが右組みのケンカ四つ。序盤、ダシュダヴァーは背中を抱いて密着を狙い、度々志々目を畳に伏せさせる。1分25秒、志々目はダシュダヴァーの右大内刈を透かすと体を浴びせて浮落「技有」を獲得する。ポイントを奪われたダシュダヴァーは密着志向を強め、「サリハニ」の形に足を差し入れながら激しく奥襟を叩くが、志々目はバランス良く間合いを取って接近を許さない。3分5秒、脇を差しあった状態で場外に押し出された志々目に「指導1」が与えられる。がむしゃらに前に出てくる相手に対して守勢に回ってしまった志々目だが、残り20秒でダシュダヴァーが強引な右小外掛を仕掛けると、振り向きながら切れ味鋭い左大内刈で相手を畳に叩きつける。完璧な「一本」であったがなぜかポイントが与えられず試合が続行、しかし、数秒の後に改めて「一本」が宣告されて志々目の優勝が決まった。

■ 66kg級 ヤクブ・シャミロフが優勝、日本勢2人はともに準々決勝で本戦から脱落
eJudo Photo
66kg級決勝、ヤクブ・シャミロフがゲオルギー・ザンタライアから右背負投「技有」

(エントリー15名)

【入賞者】
1.SHAMILOV, Yakub (RUS)
2.ZANTARAIA, Georgii (UKR)
3.YONDONPERENLEI, Baskhuu (MGL)
3.HASHIGUCHI, Yuuki (JPN)
5.TAKAICHI, Kengo (JPN)
5.DOVDON, Altansukh (MGL)
7.KIM, Limhwan (KOR)
7.WAWRZYCZEK, Patryk (POL)

ヤクブ・シャミロフ(ロシア)が優勝、昨年のグランドスラム・アブダビ大会に続く3度目のワールドツアー制覇を達成した。アブダビ大会では相撲の「居反り」に似た変形の肩車で注目を浴びたシャミロフだが、今大会では反応の良さと運動性能の高さで相手を翻弄。準々決勝の橋口祐葵(パーク24)戦では一方的に技を仕掛け続け、最後は橋口が焦って仕掛けた右内股を谷落「一本」(1:11)で返して勝利している。ロシアの66kg級は非常に層が厚いが、シャミロフが今後も継続して国際大会に派遣されることは間違いなさそうだ。

eJudo Photo
66kg級3位決定戦、橋口祐葵がドフドン・アルタンスフから右袖釣込腰「技有」

日本代表の橋口は前述のとおりシャミロフに敗れて敗者復活戦に回り、パトリック・ヴァブルツィチェク(ポーランド)を右大外刈「一本」(1:12)で一蹴、3位決定戦でもドフドン・アルタンスフ(モンゴル)から右袖釣込腰で「技有」2つを奪い表彰台を確保した。一方の高市賢悟(旭化成)は準々決勝でドフドンに裏投「技有」で敗れ、敗者復活戦ではキム・リマン(韓国)に右釣込腰「技有」で勝利したものの、3位決定戦ではヨンドンペレンレイ・バスフー(モンゴル)に試合終了間際の浮落「技有」で敗れて表彰台を逃した。

橋口、高市の両者に共通するのは自分の形が崩されてしまった場合の意外な程の脆さ。昨今日本人選手が格下のパワーファイターに負ける場合は密着されて技術を無効化されてしまうパターンが多く、高市の3位決定戦はまさにこの形。国内のトップ層とそれ以外を分ける境界線は、技術を剥ぎ取った状態でも相手とある程度勝負ができるかどうかではないだろうか。

【準々決勝】
ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)○優勢[技有・裏投]△高市賢悟
ゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)○横四方固(3:32)△キム・リマン(韓国)
ヤクブ・シャミロフ(ロシア)○谷落(1:11)△橋口祐葵
ヨンドンペレンレイ・バスフー(モンゴル)○GS技有・背負投(GS0:29)△パトリック・ヴァブルツィチェク(ポーランド)

【敗者復活戦】
高市賢悟○優勢[技有・釣込腰]△キム・リマン(韓国)
橋口祐葵○大外刈(1:12)△パトリック・ヴァブルツィチェク(ポーランド)

【準決勝】
ゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)○GS指導2(GS1:18)△ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)
ヤクブ・シャミロフ(ロシア)○優勢[技有・掬投]△ヨンドンペレンレイ・バスフー(モンゴル)

【3位決定戦】
ヨンドンペレンレイ・バスフー(モンゴル)○優勢[技有・浮落]△高市賢悟
橋口祐葵○優勢[技有・袖釣込腰]△ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)

【決勝】
ヤクブ・シャミロフ(ロシア)○優勢[技有・]△ゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)
左相四つ。43秒、ザンタライアが左奥襟を掴んだタイミングでシャミロフが右背負投に潜り込み「技有」を獲得。ポイントを奪われたザンタライアは奥襟を持って右大腰に左大外刈と左右の大技で激しく攻め立てるが、引き手で肩口を突いて距離をとるシャミロフを捉え切れないまま時間が経過する。3分間際、ザンタライアが裏投から右小外掛に連絡して惜しい場面を作るが、ここはシャミロフが腹這いで逃れてノーポイント。残り9秒で守勢に回ったシャミロフに「指導1」が与えられたものの、そのまま試合は終了。シャミロフが序盤の「技有」を守り切って優勝を飾った。

【日本代表選手勝ち上がり】

橋口祐葵(パーク24)
成績:3位


[1回戦]
橋口祐葵○大外刈(3:46)△バオ・インチャオゲラ(中国)

[準々決勝]
橋口祐葵△谷落(1:11)○ヤクブ・シャミロフ(ロシア)

[敗者復活戦]
橋口祐葵○大外刈(1:12)△パトリック・ヴァブルツィチェク(ポーランド)

[3位決定戦]
橋口祐葵○優勢[技有・袖釣込腰]△ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)
右相四つ。開始直後の21秒、橋口は引き手で襟、釣り手で袖口を持った形を作ると、間髪入れずに得意の右袖釣込腰に飛び込み「技有」を獲得。さらに48秒には片襟の咎でドフドンに「指導1」が与えられる。ドフドンは密着しての捨身技を狙うが、橋口は間合いを取りながら落ち着いて試合を進行。1分57秒、橋口は右袖釣込腰で今度は相手を高く担ぎ上げ2つ目の「技有」を追加する。2分59秒には両袖を絞った橋口にブロッキングの咎で「指導1」が与えられるが、それでも橋口の圧倒的優位は変わらず。しかし、直後の3分10秒、橋口が右背負投を仕掛けるとドフドンが腕を取って腕挫十字固、危うく極まりかけるが橋口は反応良くこれを逃れる。危機を脱した橋口はこれ以降リスクを犯して攻めずに試合をクロージング。橋口が得意の袖釣込腰で相手を2度投げつけ3位を獲得した。

高市賢悟(旭化成)
成績:5位


[1回戦]
高市賢悟○優勢[技有・隅落]△マニュエル・ロンバルド(イタリア)

[準々決勝]
高市賢悟△優勢[技有・裏投]○ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)

[敗者復活戦]
高市賢悟○優勢[技有・釣込腰]△キム・リマン(韓国)

[3位決定戦]
高市賢悟△優勢[技有・浮落]○ヨンドンペレンレイ・バスフー(モンゴル)
右相四つ。双方互いに相手の釣り手を切って絞り合い、両袖の状態で試合が進行する。高市は度々得意の背負投を狙うが不十分な組み手のために投げるまでには至らない。1分12秒、ヨンドンペレンレイに片襟の咎で「指導1」が与えられる。2分10秒、高市が「韓国背負い」を放つとヨンドンペレンレイは残った腕を取って腕挫十字固、「一本」失陥かと思われたが髙市は相手を跨ぐ形でこれを凌ぐ。この辺りから体の力に勝るヨンドンペレンレイの側に試合の流れが傾き始め、2分44秒には畳に伏せた高市に「指導1」が与えられる。これ以降、手応えを得たヨンドンペレンレイは序盤の袖の絞り合いとは打って変わって強引な密着を繰り返すようになり、残り10秒にはヨンドンペレンレイが両脇を差した状態が完成する。これに対して高市は右大内刈から右小内刈に連絡して応じるが、あまりに体勢が悪すぎ、そのまま力ずくで浴びせ倒されて致命的な浮落「技有」失陥。試合時間はほとんど残されておらず、試合再開と同時に終了のブザーが鳴りヨンドンペレンレイの3位が決定した。

■ 48kg級 韓国の新星カン・ユジョンがワールドツアー初優勝
eJudo Photo
48kg級決勝、カン・ユジョンがイリーナ・ドルゴワから横落「技有」

(エントリー11名)

【入賞者】
1.KANG, Yujeong (KOR)
2.DOLGOVA, Irina (RUS)
3.JIANG, Yahong (CHN)
3.BILODID, Daria (UKR)
5.MILANI, Francesca (ITA)
5.CHERNIAK, Maryna (UKR)
7.BATTAMIR, Khorloo (MGL)
7.WU, Shugen (CHN)

アジア選手権で渡名喜風南(帝京大4年)を破って3位を獲得したカン・ユジョン(韓国)がワールドツアー初優勝を飾った。対抗馬となるような強豪はマリナ・チェルニアク(ウクライナ)くらいしか見当たらない低レベルのトーナメントではあったものの、カンはチェルニアクとの準決勝を谷落「技有」で勝ち上がり、決勝ではイリーナ・ドルゴワ(ロシア)を終了間際の横落「技有」でしっかり下して表彰台の頂点へと辿り着いた。決勝でのドルゴワとの試合を見る限りやや力負けしており、柔道もまだまだ荒削りという印象。しかし、渡名喜に勝利していることや20歳の伸び盛りであることを考慮すると今後日本代表の前に壁として立ちふさがってくる可能性もあり、当面は注視していく必要がありそうだ。

【準々決勝】
マリナ・チェルニアク(ウクライナ)○反則[指導3](3:02)△ジアン・ヤーホン(中国)
カン・ユジョン(韓国)○反則[指導3](0:56)△バットタミル・ホルロー(モンゴル)
イリーナ・ドルゴワ(ロシア)○GS指導2(GS0:52)△ウー・シュウゲン(中国)
フランチェスカ・ミラニ(イタリア)○反則[指導3](GS0:53)△ダリア・ビロディド(ウクライナ)

【敗者復活戦】
ジアン・ヤーホン(中国)○GS指導2(GS0:36)△バットタミル・ホルロー(モンゴル)
ウー・シュウゲン(中国)○優勢[技有・隅落]△ダリア・ビロディド(ウクライナ)

【準決勝】
カン・ユジョン(韓国)○優勢[技有・谷落]△マリナ・チェルニアク(ウクライナ)
イリーナ・ドルゴワ(ロシア)○GS技有・小外刈(GS0:52)△フランチェスカ・ミラニ(イタリア)

【3位決定戦】
ジアン・ヤーホン(中国)○反則[指導3](GS0:18)△フランチェスカ・ミラニ(イタリア)
ダリア・ビロディド(ウクライナ)○崩上四方固(3:18)△マリナ・チェルニアク(ウクライナ)

【決勝】
カン・ユジョン(韓国)○優勢[技有・横落]△イリーナ・ドルゴワ(ロシア)
右相四つ。ドルゴワは左構えから奥襟を狙う。1分過ぎ、カンが横落で掛け潰れるとその立ち上がり際にドルゴワが右払腰、伏せた相手の腕を取って腕挫十字固を狙うが、ここはカンが凌ぎ切って「待て」。2分30秒、ドルゴワは右大内刈から左背負投に連絡してカンを大きく崩すが、背中を着けるには至らず。両者ノーポイントで迎えたラスト10秒、場外際でカンが横落に飛び込み「技有」を奪い勝利。カンは、超ハイレベルトーナメントであった今年のアジア選手権で3位に入賞した実力をあらためて示した。

※日本代表選手の出場はなし

■ 52kg級 リム・ソンシムがワールドツアー初優勝
eJudo Photo
52kg級決勝、リム・ソンシムがエカテリーナ・グイカから巴投「一本」

(エントリー18名)

【入賞者】
1.RIM, Song Sim (PRK)
2.GUICA, Ecaterina (CAN)
3.MUNKHBAT, Urantsetseg (MGL)
3.WANG, Xin (CHN)
5.WANG, Jueyao (CHN)
5.CHINTOGTOKH, Azzaya (MGL)
7.PUPP, Reka (HUN)
7.PARK, Da Sol (KOR)

トップ選手の参加はなく、中堅下位の選手が顔を揃えた率直に言ってレベルの高くないトーナメント。21歳のリム・ソンシム(北朝鮮)がワールドツアー初優勝を飾った。リムはこれも決してレベルの高くなかった今年のアジア選手権52kg級で5位とこれまでほとんど無名であったが、ライバルの少なさに助けられて優勝を手にした形だ。今大会での陣容では実力を測ることは難しく、次回以降の国際大会の戦いぶりに注目したい。

48kg級から階級を上げて出場したムンフバット・ウランツェツェグ(モンゴル)は準決勝でエカテリーナ・グイカ(カナダ)に「横三角」からの崩上四方固「一本」(2:18)という意外な形で敗れたが、3位決定戦でワン・ジュエヤオ(中国)を腕挫膝固「一本」(2:21)で下して3位を獲得した。

【準々決勝】
リム・ソンシム(韓国)○GS指導2(GS0:47)△レカ・プップ(ハンガリー)
チントグトフ・アッザヤ(モンゴル)○GS技有・浮技(GS1:24)△ワン・ジュエヤオ(中国)
エカテリーナ・グイカ(カナダ)○優勢[技有・内股]△ワン・シン(中国)
ムンフバット・ウランツェツェグ(モンゴル)○崩上四方固(3:24)△パク・ダソル(韓国)

【敗者復活戦】
ワン・ジュエヤオ(中国)○優勢[技有・大外巻込]△レカ・プップ(ハンガリー)
ワン・シン(中国)○腕挫十字固(0:54)△パク・ダソル(韓国)

【準決勝】
リム・ソンシム(韓国)○優勢[技有・背負投]△チントグトフ・アッザヤ(モンゴル)
エカテリーナ・グイカ(カナダ)○崩上四方固(2:18)△ムンフバット・ウランツェツェグ(モンゴル)

【3位決定戦】
ムンフバット・ウランツェツェグ(モンゴル)○腕挫膝固(2:21)△ワン・ジュエヤオ(中国)
ワン・シン(中国)○GS技有・出足払(GS1:14)△チントグトフ・アッザヤ(モンゴル)

【決勝】
リム・ソンシム(韓国)○巴投(2:49)△エカテリーナ・グイカ(カナダ)
リムが右、グイカが左組みのケンカ四つ。24秒にリムが巴投から寝技を展開して横四方固に入るが、これはすぐに解けて「待て」。リムは激しく動き回り、両袖の右小外刈で相手を伏せさせた58秒にはグイカのみに「指導1」が与えられる。1分12秒、リムが右一本背負投で掛け潰れるとグイカは「横三角」から腕挫膝固を狙うが、リムが逃れて「待て」。2分49秒、リムは両袖の右出足払で相手の膝を着かせると、巴投で相手の懐に潜り込み、最後まで回し切って「一本」を獲得する。リムが自身初となるワールドツアー優勝を飾った。

※日本代表選手の出場はなし

■ 57kg級 玉置桃がドルジスレン・スミヤとの消耗戦を制して優勝
eJudo Photo
57kg級決勝、玉置桃がドルジスレン・スミヤから右大内刈「技有」

(エントリー17名)

【入賞者】
1.TAMAOKI, Momo (JPN)
2.DORJSUREN, Sumiya (MGL)
3.KLIMKAIT, Jessica (CAN)
3.WAECHTER, Viola (GER)
5.RI, Hyo Sun (PRK)
5.BERGSTRA, Margriet (NED)
7.MEZHETCKAIA, Daria (RUS)
7.DING, Ling (CHN)

優勝候補と目されていたドルジスレン・スミヤ(モンゴル)と玉置桃(三井住友海上)がともに決勝に進出、GS延長戦の末に「指導3」(GS4:13)で勝利した玉置が優勝を果たした。決勝では玉置が「技有」をリードした状態から残り5秒でドルジスレンが「韓国背負い」の「技有」で追い付き、試合は土壇場でGS延長戦へともつれ込むこととなったが、それでも玉置は集中力を切らさずに最後まで戦い切った。日本選手はドルジスレンを苦手としており、直近でもアジア選手権の団体戦で世界選手権代表の芳田司(コマツ)が敗れたばかり。トーナメント自体のレベルは決して高いとは言えないが、ドルジスレンを倒したことで玉置の評価はアップ、得るのものの多い大会になったと総括できるだろう。

一方、敗れたドルジスレンも準決勝では切れ味鋭い背負投で「一本」を奪うなど、昨年来増してきている投げの威力がさらに上がってきている様子。世界選手権でも芳田が優勝するための最大の障害であることは間違いなく、今大会で玉置が勝利して勢いを削ぐことができたことは日本チーム全体としても大きなプラスとして働くだろう。

【準々決勝】
ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)○優勢[技有・釣込腰]△リ・ヒョスン(韓国)
ヴィオラ・ヴェヒター(ドイツ)○横四方固(2:22)△ダリア・メゼトカイア(ロシア)
ジェシカ・クリムカイト(カナダ)○崩上四方固(3:03)△ディン・リン(中国)
玉置桃○横四方固(2:08)△マルフリート・ベルフストラ(オランダ)

【敗者復活戦】
リ・ヒョスン(韓国)○反則[指導3](3:23)△ダリア・メゼトカイア(ロシア)
マルフリート・ベルフストラ(オランダ)○横四方固(3:14)△ディン・リン(中国)

【準決勝】
ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)○GS背負投(GS0:57)△ヴィオラ・ヴェヒター(ドイツ)
玉置桃○GS大外刈(GS0:11)△ジェシカ・クリムカイト(カナダ)

【3位決定戦】
ジェシカ・クリムカイト(カナダ)○GS指導2(GS1:02)△リ・ヒョスン(韓国)
ヴィオラ・ヴェヒター(ドイツ)○内股(0:13)△マルフリート・ベルフストラ(オランダ)

【決勝】
玉置桃○GS反則[指導3](GS4:13)△ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)
玉置が右、ドルジスレンが左組みのケンカ四つ。玉置が右大内刈「技有」をリードして迎えた最終盤、残り5秒にドルジスレンが放った「韓国背負い」が「技有」となり、「指導1」対「指導2」の玉置リードで試合はGS延長戦へと突入する。土壇場で追い付いたドルジスレンはその勢いを背に担ぎ技を連発するが、一方の玉置も右大内刈に右内股と要所で技を放って対抗。膠着状態が続いてのGS4分13秒、両者に「指導」が与えられ、ドルジスレンの「指導3」反則により玉置の優勝が決まった。

【日本代表選手勝ち上がり】

玉置桃(三井住友海上)
成績:優勝


[1回戦]
玉置桃○GS指導2(GS1:00)△キム・ジンア(北朝鮮)

[2回戦]
玉置桃○送襟絞(3:53)△イリーナ・ザブルディナ(ロシア)

[準々決勝]
玉置桃○横四方固(2:08)△マルフリート・ベルフストラ(オランダ)

[準決勝]
玉置桃○GS大外刈(GS0:11)△ジェシカ・クリムカイト(カナダ)

[決勝]
玉置桃○GS反則[指導3](GS4:13)△ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)


文責:林さとる/eJudo編集部

※ eJudoメルマガ版7月14日掲載記事より転載・編集しています。

→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・マッチレポート」に戻る
→「書評・DVD評」に戻る




supported by KAYAC 運営会社サイトポリシー  RSS copyright (c) 2005 ejudo all rights reserved.