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【ROAD TO 高校選手権】男子団体第1シードは桐蔭学園が選出確実、組み合わせ抽選いよいよ今週末に迫る・全国高等学校柔道選手権男女「シード校」予想

(2017年2月16日)

※ eJudoメルマガ版2月16日掲載記事より転載・編集しています。
【ROAD TO 高校選手権】男子団体第1シードは桐蔭学園が選出確実、組み合わせ抽選いよいよ今週末に迫る
全国高等学校柔道選手権男女「シード校」予想
全国高等学校柔道選手権(3月19日~20日・日本武道館)の組み合わせ抽選がいよいよこの週末、18日(土)に迫った。

組み合わせのディティールはもちろんのこと、最も注目されるのはなんといっても団体戦のシード8校にどのチームが選抜されるか。この大会のシード校は主催者(主管者)が独自の情報網を駆使して出場校の戦力を精査、過去の実績に捉われずあくまで「今代の実力」を測定して推薦する、それ自体が大会の名物とも呼ぶべき非常に色気のあるものとなっている。過去と異なりインターハイにもシード制が採用されている近年は高校選手権の成績が夏の組み合わせにそのまま跳ね返る割合が高く、つまりはこの「シード校」に選ばれるかどうか、どのチームがどの位置に選ばれるかが今季の高校柔道界の行方を決めてしまうと言っても過言ではない。

eJudo編集部は今年も「冬季招待試合サーキット」を試合会場で徹底取材。さらに都道府県予選の直接取材、各地の識者たちから得た情報をもとに、今年も「シード校予想」を試みたいたいと思う。

■ 男子
eJudo Photo
桐蔭学園高は第1シードピックアップが確実な情勢

男子団体戦の第1シードは桐蔭学園高(神奈川)以外にありえない。インターハイ100kg級3位の関根聖隆をリーダーに、村尾三四郎と賀持喜道の1年生ながら柔道の質と取り味を兼ね備えた中量級ポイントゲッター2枚に加え、昨年度全国中学校柔道大会100kg超級王者の巨漢千野根有我、加えて「仕事」を弁えた佐藤虎太郎と湯本祥真の軽量級2枚と、強さと多彩なキャラクターを揃えた好チーム。シーズン開始当初全国的な不作と評された今代に颯爽と現れたタレント軍団であり、間違いなく優勝候補の筆頭だ。

今期スタート時は「むしろ来年のチーム」とされ優勝候補の一角という扱いであったが、秋以降にチーム全体がメキメキ成長。まず10月の朱雀杯に優勝し、12月の「冬季シリーズ」開幕後は黒潮旗2位を経て松尾杯と水田杯の2大会に連続優勝。シーズンの締めとなる若潮杯は参加しなかったが同大会を素晴らしい内容で制した東海大相模高を神奈川県予選でしっかり退け、全国屈指の実力を誇る同校相手にシーズン3連勝を飾っている。先週末に行われた福島・魁星旗大会は7人制点取り方式という変則形式であったがこの大会も圧勝で制して層の厚さを見せつけており、戦力的にも実績的にも推さない理由は見つからない。eJudo編集部は実力と実績、加えて勢いにチームのまとまりと必須要素をことごとく揃えたこのチームを第1シードに推すが、おそらくこれは選考委員も同じ意見であろうと確信する。

残る「四つ角」(Aシード校)3枠のうち、2枠はほぼ確定と見る。崇徳高(広島)と大成高(愛知)がここに収まるのではないか。

崇徳は新シーズンスタート当初の絶対的な評判からはやや勢い落ちた感あるが、戦力の充実ぶりはさすが。長岡季空と神垣和也の取り味のある大型ポイントゲッター2枚に攻めも守りも骨太でチームの要役である兼藤仁士、飛び道具的に機能する長身選手の枇杷木勇樹、さらに試合巧者の安井彪翔と5枚の総合力は十分頂点を伺う域にある。秋の中国ブロック大会に優勝後、冬季シーズンは吉岡杯を制した後に例年通り関東遠征を決行、5日間で3大会という過酷な日程のなか松尾杯で2位(桐蔭学園に敗戦)、水田杯で3位(桐蔭学園に敗戦)、若潮杯も2位(東海大相模高に敗戦)とさすがの成績を残している。7人制の変則錬成大会である魁星旗ではまさかの敗戦を喫したが、これがAシードの座を揺るがすものとは思われない。

大成は前代でもポイントゲッターとして機能した2年生エース東部直希の取り味と、取り囲む1年生たちの「負けない」骨の太さで勝ち抜くチーム。招待試合シリーズでは黒潮旗に優勝、水田杯でも2位(桐蔭学園に敗戦)とこちらもしっかり成績を残している。水田杯での戦いぶりはやや閉塞感があったが、出場試合を絞って地元で強化に集中していることが幸い、これがチームの評価を「下げない」ことにつながっている感もあり。実績と戦力評価からAシード入りまでは間違いないかと思われる。

というわけで3枠はほぼ確定。Aシードの残り1枠が非常に悩ましい。

もともとの候補は国士舘高(東京)。前代から大幅に戦力を落としながら意地と錬磨、そして前代の遺産であるシード権を利して勝ち抜いた招待試合シリーズの成績は松尾杯3位、若潮杯3位と堂々たるもの。これで東京都予選に優勝すれば四つ角に「挙げない理由がない」というロジック勝ちでAシード滑り込みは確実だったが、ご存じの通り同大会では足立学園高に苦杯を喫し今大会の立場は「東京都第2代表」。理屈として第1代表の足立学園の「上」に置くわけにはいかず4枠からは陥落したと見ておくべき。

となれば国士舘に勝った足立学園をAシードに推すという見方はひとつ成り立つ。ここ数年勝ちに勝ちまくっている開催地東京の第1代表ということもあり、主催者がこの判断を為す可能性も十分。しかし足立学園、招待試合シリーズであまりにも勝てていない。エース山本瑛介の取り味を前面に押し出した抜き試合向けのチームで点取り形式は不向きとはいえ、関東のチーム中心で行われる朱雀杯で3位に入賞して以降は黒潮旗、松尾杯、若潮杯といずれもベスト4に入れていない。魁星旗ではベスト4に進んだがこれはどちらかというと3位という実績よりも「東海大浦安に敗れた」という文脈で捉えられるべきで、この大会が7人制点取りで高校選手権とかけ離れたレギュレーションであること差し引きをすれば正負いずれの化学変化をもたらさないと考える。

ほか、Bシード候補の強豪たちの中から地区ブロック王者をチョイスするという選択はあり得る。今季この枠に絡むのは九州ブロック王者で今季戦力充実の延岡学園高(宮崎)と、高校選手権と同じ抜き試合レギュレーションで行われる近畿ブロック大会で強豪神戸国際大附高(兵庫)と京都学園高(京都)の2校を下して優勝している東海大仰星高となるだろう。ポイントゲッター2枚の得点力に優れる延岡学園は今季の地方チームとしてはもっとも夢を託せるチームであるが、冬季招待試合シリーズの実績は「宮崎ひむか旗高等学校男子柔道競技大会」の優勝のみ。巨大大会であるが参加校の平均ラインと関東圏のシリーズにいま一歩譲ることと、中央へのインパクトの大きさという点で加点材料にするのは難しい。あくまで戦力の高さで推したとして、委員を説得し得るかどうか。東海大仰星は前述の通り本番と同一レギュレーションである抜き試合形式のブロック公式大会で実績を作ったこと、また今回のAシード候補3校と肩を並べる形で松尾杯で3位入賞の実績があることでロジック的に非常に押しやすいところがあるのではないだろうか。

ここでは仮にAシードを、桐蔭学園、崇徳、大成、東海大仰星の4チームと仮定して稿を進めたい。

そして残る4枠に対して、先に名前が挙がった国士舘、足立学園、延岡学園はほぼ確実のはずだ。Aシードの4枠目がどこになるかが不確定要素扱いのため順番は多少ずれるかもしれないが、ここまでの「桐蔭学園、崇徳、大成、東海大仰星、国士舘、足立学園、延岡学園」までの7チームの面子自体は動かしようがないはず。シード自体は「当確」だ。

残り1枠、招待試合の実績から単純に名前を挙げれば神戸国際大附高。ほか、ここに絡み得るチームとしては、招待試合の実績は魁星旗大会の2位のみながら現在非常に勢いのある東海大浦安高(千葉)、戦力充実が伝えられる吉岡杯2位の長崎日大高(長崎)、奥田將人を中心に戦闘力のある近畿ブロック2位の京都学園高(京都)、招待試合皆勤の白鴎大足利高(栃木)ら。エース村上優哉抜きのまま若潮杯で3位入賞した神戸国際大附は、近畿大会を取っていれば(東海大仰星に敗れて3位)「四つ角」評価すらあり得たチームであり、決勝まで上がっていればシードは確実であったはず。他チームも足立学園の都大会優勝による「突如の圏内入り」がなければシードピックアップ級であったはずだ。

この8枠目はどのチームも決定打がない状況で、これはざっくり言って委員の「好み」に委ねられる。若潮杯重視の「旧来の傾向」からすれば神戸国際大附が有力だが、本番レギュレーション(近畿ブロック大会)でシード当落圏の京都学園に敗れているチームを推すことが果たして出来るのかどうか。eJudo編集部としては、冬季の目に見えやすい実績には欠けるものの現在最も勢いがある東海大浦安高を推しておきたい。一発勝負に向いた面白いチームキャラクターについては展望記事で改めて触れたいと思うが、浦安、実は黒潮旗(ベスト8)では大成、松尾杯(ベスト16)では崇徳、若潮杯(ベスト8)では崇徳、魁星旗(2位)では桐蔭と、招待試合ではAシードチーム相手以外の負けがないのである。しかも水田杯で3位の木更津総合を県予選で破り、魁星旗では神戸国際大附、足立学園、そしてなんと崇徳を破って決勝進出を果たしてもいる。実は実績的にも「8枠目」候補の中では頭1つ抜けていると考えられるだけのものを残しているのだ。

最後に一つ。この大会はあくまで今年度の戦力評価をもとにシード校を選ぶことが売りであり、そして栄光ある伝統である。そこに過去の実績は関係ないはず。近年まるで「枠」が存在するかのように毎年福岡県代表が選ばれているが、特に昨年九州ブロック王者の鎮西高(熊本)を差し置いて大牟田高が選ばれたことは不可解であった。状況を検証すれば、委員の精査を差し戻す「ちゃぶ台返し」が行われたと疑わざるを得ないものがある。例えば地方振興のために九州ブロック枠が用意されるとしたらこれはまだ理解出来ぬでもないが、選考委員の真摯な調査を無にするような一県限定の不可解な優先枠設定はさすがにもう改めてもらいたい。これは昨季の大牟田が以後素晴らしい成長を遂げて大活躍を見せ、育成力の高さを見せつけてくれたこととはまったくの別問題だ。本来昨季の組み合わせ抽選終了時点で苦言を呈しておくべき事案であったが、敢えてこのタイミングで一言言わせておいていただく。

というわけで、eJudoが推す「男子団体シード校」は下記。

Aシード校 桐蔭学園高(神奈川)、崇徳高(広島)、大成高(愛知)、東海大仰星高(大阪)
Bシード校 足立学園高(東京)、国士舘高(東京)、延岡学園高(宮崎)、東海大浦安高(千葉)

参考までに、弊サイトが現場で取材した大会を中心に主要招待試合の結果を下記に記す。シード決定まであと2日。ぜひファンの皆様で熱い議論を交わして頂きたい。

【第20回朱雀杯争奪選抜高等学校対抗柔道大会】
(10月23日・平成国際大学)
優 勝:桐蔭学園高(神奈川)
準優勝:東海大相模高(神奈川)
第三位:足立学園高(東京)、埼玉栄高(埼玉)


【第40回黒潮旗武道大会】
(12月11日・東海大付属静岡翔洋高校)
優 勝:大成高(愛知)
準優勝:桐蔭学園高(神奈川)
第三位:東海大静岡翔洋高(静岡)、東海大相模高(神奈川)

【吉岡杯争奪若鷲柔道大会】
(12月19日・キリンビバレッジ周南スポーツセンター)
優 勝:崇徳高(広島)
準優勝:長崎日大高(長崎)
第三位:新田高(愛媛)、嘉穂高(福岡)


【第30回松尾三郎杯争奪全国選抜高等学校柔道大会】
(12月23日・國學院大學)
優 勝:桐蔭学園高(神奈川)
準優勝:崇徳高(広島)
第三位:東海大仰星高(大阪)、国士舘高(東京)

【第16回水田三喜男杯争奪選抜高等学校柔道大会】
(12月26日・城西国際大学)
優 勝:桐蔭学園高(神奈川)
準優勝:大成高(愛知)
第三位:木更津総合高(千葉)、崇徳高(広島)

【第33回若潮杯争奪武道大会】
(12月27日・国際武道大学)
優 勝:東海大相模高(神奈川)
準優勝:崇徳高(広島)
第三位:国士舘高(東京)、神戸国際大附高(兵庫)

【第15回宮崎ひむか旗高等学校男子柔道競技大会】
(12月26日・KIRISHIMAツワブキ武道館)
優 勝:延岡学園高(宮崎)
準優勝:福井工大福井高(福井)
第三位:比叡山高(滋賀)、名張高(三重)

【魁春旗全国高校選抜柔道錬成三春大会】
(2月11日・三春町民体育館)
優 勝:桐蔭学園高(神奈川)
準優勝:東海大浦安高(千葉)
第三位:田村高(福島)、足立学園高(東京)

■ 女子
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水田杯、若潮杯を立て続けに制した夙川学院高

巨大招待試合のツアーを通じて戦力を測り、磨いていく男子と文化が異なり、女子の冬季強化は各地の合宿が中心。男子のように試合実績だけで序列を割り出すのは難しい。階級別3人制の高校選手権はそれぞれのポジションの強化選手の保有あるかどうかでシード順が決定されている傾向が明らかにあり、ここが予想の橋頭保となる。

eJudo編集部が推す女子第1シードは、夙川学院高(兵庫)。先鋒枠(52kg級)にグランドスラム東京2位の阿部詩という大駒を置き、中堅枠もインターハイ63kg級2位の岡田萌が睨みを利かせる。12月は水田杯、若潮杯とビッグゲームを2日連続で制し、水田杯決勝では前衛2枚の勝利をテコに大将の吉峰芙母絵が桐蔭学園高のエース・朝飛七海を破るなど3-0の圧勝。優勝候補筆頭と規定して良いだろう。

昨年度本戦王者である敬愛高(福岡)はカデ強化選手の多田純菜と都留麻瑞を擁し理屈上は四つ角に絡む。県予選で勝っていればAシード入り間違いないところだったが、決勝で敗れて第1代表の座を南筑高に譲った。南筑のエースはグランドスラム東京78kg超級2位の素根輝であり、この人の活躍と「素根にさえ回せば」というシナリオをバックに戦う同校の戦いぶりは選手権本番の花形となるはず。ここは南筑が2番手扱いでAシード入りと読む。

強化選手の保有という観点からも和田梨乃子と永田かなを擁する大成もこの枠に入ると見る。つまりは夙川学院、南筑、大成のAシード入りは確実。Bシードの境目にいるのが敬愛で、敬愛と競るのは先鋒枠に富澤佳奈を置く埼玉栄高(埼玉)、中堅枠に57kg級の強化選手若藤唯を置いて大将朝飛の戦闘力も高い桐蔭学園高(神奈川)の2校。

Aシード最後の1枠に入るのが敬愛か、埼玉栄か、それとも桐蔭学園かという揺れはあるが、ここまでの6校のシード校入り自体は確定。まとめると、シード確定と目されるのは、夙川学院、南筑、大成、敬愛、埼玉栄、桐蔭学園。

残りの2枠を争うのは大将枠に高橋瑠璃を置き1年生世代が全国中学大会団体戦2位の実績がある帝京高(東京)、中堅枠にインターハイ57kg級2位の香川瑞希を配する広島皆実高(広島)、先鋒に48kg級インターハイ3位の芳田真、中堅枠で52kg級インターハイ王者の瀧川萌を起用する比叡山高(滋賀)、富士学苑高(山梨)、長崎明誠高(長崎)ら。大混戦だ。

どこが選ばれてもおかしくない。Aシードの4枠目と、Bシードの4枠目はまさしく予想困難だ。編集部も決定打を持たない。高校カテゴリ以上の実績と強化選手の「人数」を考えて、ここでは下記を提示しておきたい。

Aシード校 夙川学院高(兵庫)、南筑高(福岡)、大成高(愛知)、桐蔭学園高(神奈川)
Bシード校 敬愛高(福岡)、埼玉栄高(埼玉)、比叡山高(滋賀)、広島皆実高(広島)

組み合わせ抽選は17時から、例年通りなら参加校への通知は即日、公式サイトでの発表は当日深夜~翌朝だ。決定を楽しみに待ちたい。


文責:古田英毅

※ eJudoメルマガ版2月16日掲載記事より転載・編集しています。

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