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持ち前の勝負勘駆使して荒れたトーナメントを登攀、ベイカー茉秋が見事金メダル獲得・リオデジャネイロ五輪柔道競技90kg級

(2016年8月9日)

※ eJudoメルマガ版8月9日掲載記事より転載・編集しています。
持ち前の勝負勘駆使して荒れたトーナメントを登攀、ベイカー茉秋が見事金メダル獲得・リオデジャネイロ五輪柔道競技90kg級
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カリオカ・アリーナ(ブラジル・リオデジャネイロ)で行われているリオデジャネイロ五輪柔道競技は10日、競技第5日の男子90kg級と女子70kg級の競技が行われ、90kg級は日本代表のベイカー茉秋(東海大4年)が優勝した

ベイカーは初戦、2回戦、準々決勝と順当に一本勝ち、準決勝ではこの日の台風の目となったチェン・シュンジャオ(中国)も袈裟固「一本」に破り全試合一本勝ちで決勝に進出。迎えたヴァーラム・リパルテリアニ(ジョージア)との頂点対決でも右大内刈「有効」を奪って優勢勝ち。初出場の五輪で見事金メダルを獲得した。

イリアス・イリアディス(ギリシャ)、クリスチャン・トート(ハンガリー)、マーカス・ナイマン(スウェーデン)の強豪3名はいずれもチェン・シュンジャオの左「一本大外」で投げつけられて一本負けだった。イリアディスは直後競技からの引退を表明した。

アスレイ・ゴンザレス(キューバ)は膝の負傷の影響か動きが悪く、1回戦と2回戦をともに体落「一本」で勝ちあがったものの3回戦でラグワスレン・オトゴンバータル(モンゴル)に一本負けで入賞はならなかった。キリル・デニソフ(ロシア)も動きが悪く初戦でマーマダリ・メディヨフ(アゼルバイジャン)に敗れた。

入賞者と準々決勝の結果、決勝ラウンド全8試合と日本代表選手の結果と寸評は下記。

(エントリー35名)
【入賞者】
1.BAKER, Mashu (JPN)
2.LIPARTELIANI, Varlam (GEO)
3.GWAK, Donghan (KOR)
3.CHENG, Xunzhao (CHN)
5.NYMAN, Marcus (SWE)
5.LKHAGVASUREN, Otgonbaatar (MGL)
7.IDDIR, Alexandre (FRA)
7.MEHDIYEV, Mammadali (AZE)

【メダリスト】

優勝:ベイカー茉秋(日本)
準優勝:ヴァーラム・リパルテリアニ(ジョージア)
第3位:ガク・ドンハン(韓国)、チェン・シュンジャオ(中国)

【準々決勝】

ベイカー茉秋(日本)○合技[小外刈・横四方固](1:58)△アレクサンドル・イディー(フランス)
チェン・シュンジャオ(中国)○大外刈(1:52)△マーカス・ナイマン(スウェーデン)
ガク・ドンハン(韓国)○反則[指導4](4:35)△マーマダリ・メディヨフ(アゼルバイジャン)
ヴァーラム・リパルテリアニ(ジョージア)○優勢[指導2]△ラグバスレン・オトコンバータル(モンゴル)

【敗者復活戦】

マーカス・ナイマン(スウェーデン)○崩上四方固△アレクサンドル・イディー(フランス)
ナイマンが右、イディーが左組みのケンカ四つ。ナイマンが得意の隅返で相手を引き込み、所謂「横三角」から寝技を展開して崩上四方固「一本」。ナイマンが得意の形で勝利。

ラグバスレン・オトコンバータル(モンゴル)○優勢[有効・横落]△マーマダリ・メディヨフ(アゼルバイジャン)
両者左組みの相四つ。終始ラグバスレンが低い姿勢で前進圧力をかけ続ける。ラグバスレンは引き手に食らいつくように前進すると、両手で引き手を持って変形の横落「有効」。以降はモンゴル相撲のような密着志向を更に加速させメディヨフを完封。3位決定戦へと駒を進める。

【準決勝】

ベイカー茉秋(日本)○袈裟固(4:41)△チェン・シュンジャオ(中国)
両者右組みの相四つ。チェンはここまでの3戦を一本背負投の形に相手の腕を抱えた左大外刈で勝ち上がってきているダークホース。それもイリアス・イリアディス(ギリシャ)、クリスティアン・トート(ハンガリー)、マーカス・ナイマン(スウェーデン)というメダル候補3人から全て「一本」を奪ってのベスト4入りである。ベイカーはこの技を警戒して引き手で袖口付近を持って距離を取る丁寧な組み手を展開。試合は終始ベイカーの優位で進行し、残り時間1分過ぎには片襟の右背負投で相手を投げる。しかし、直前に審判が「待て」を宣告しており、ベイカーに袖口を握ったとの咎でまさかの「指導」が宣告される。終盤に致命的な「指導」ビハインドを負ったベイカーだが、試合再開と同時に猛然と相手に組み付き右大内刈で「有効」を奪うと、そのまま袈裟固で抑え込んで「一本」。持ち前の勝負勘を最大限に発揮、見事決勝進出を決める。

ヴァーラム・リパルテリアニ(ジョージア)○合技[内股巻込・内股](2:16)△ガク・ドンハン(韓国)
リパルテリアニが右、ガクが左組みのケンカ四つ。開始早々、リパルテリアニが相手の釣り手もろとも脇に抱えて巻き込む強引な右内股巻込で「技有」を奪う。開始線に戻ったガクは自分から柔道着の裾をはだけると座り込んで一呼吸、最近見られなかったガクらしい泥臭さを見せる。しかし、リパルテリアニはガクの粘戦志向に付き合うことなく、釣り手を自分の身体に巻き付けるように折り込む独特な右内股で「技有」を追加し合技「一本」。ハイレベルな巻き込みメソッドで昨年の世界チャンピオン、ガク・ドンハンを破り決勝進出を決めた。

【3位決定戦】

チェン・シュンジャオ(中国)○優勢[有効・隅落]△ラグバスレン・オトコンバータル(モンゴル)

チェンが右組み、ラグバスレンが左組みのケンカ四つ。ラグバスレンが密着して相手の左大外刈を封じつつ担ぎ技で攻める。大枠ではラグバスレンが優勢も、ラグバスレンが仕掛けた低い左袖釣込腰をチェンが隅落でめくり変えして「有効」。このポイントを守り切ってチェンが中国男子初のメダルを獲得した。前述の通りチェンは初戦からイリアス・イリアディス(ギリシャ)、クリスティアン・トート(ハンガリー)、マーカス・ナイマン(スウェーデン)を左大外刈「一本」で連続撃破。まさにこの日の台風の目となった。

ガク・ドンハン(韓国)○背負投(2:28)△マーカス・ナイマン(スウェーデン)
ガクが左、ナイマンが右組みのケンカ四つ。引き手争いが続き1分0秒双方に「指導」。以後もしばし膠着が続くが、ガクが右襟を両手でつかんだ左背負投を見せて間合いを掴むと、ナイマンの組み手が粗くなった2分28秒に遠間から釣り手を掴みながら左背負投。ナイマン逆側に抜け落ちようとアクションを起こすがガクの飛び込みと腕の牽引に、頭越しに逆から落とされ一瞬で背中から畳に真っ逆さま。一旦背中から畳に落ち、バウンドして腹ばいに転がるナイマンの後方で主審は「一本」を宣告。

【決勝】

ベイカー茉秋(日本)○優勢[有効・大内刈]△ヴァーラム・リパルテリアニ(ジョージア)
両者右組みの相四つ。ベイカーは奥襟を持って密着することでリパルテリアニに巻き込む隙間を作らせず、リパルテリアニが腰を切って巻き込みを狙う形になると右大外刈で相手を潰し展開をリセットする。リパルテリアニ対策は万全といった様子。組み際の右大内刈でリパルテリアニを大きく崩し、中盤には片襟の右大内刈で相手を押し込み「有効」を獲得。以降はリパルテリアニの追撃を「指導2」までにしのぎきって試合終了。勝負勘の良さと階級ナンバー1のしぶとさをテコに見事日本に90kg級初となる金メダルをもたらした。

【日本代表選手勝ち上がり】

日本代表選手:ベイカー茉秋
成績:優勝

[2回戦]

ベイカー茉秋○背負落(2:04)△マルコ・オーデンタール(ドイツ)
両者右組みの相四つ。オーデンタールはベイカーの釣り手を嫌い、先に絞り持たれれば脇を突いて距離を取りながら先んじて左袖釣込腰、巴投を仕掛け密着を許さない。しかし、ベイカー粘り強く戦い、最後は右大内刈から右背負落に繋ぎ「一本」、好調な滑り出し。

[3回戦]

ベイカー茉秋○合技[小外掛・横四方固](2:09)△アレキサンダー・クコル(セルビア)
ベイカーが右組み、クコルが左組みのケンカ四つ。ベイカーが釣り手を下から入れると、クコルは釣り手を上から背中に回して右内股で攻める。ベイカー組み際背中を抱いての右大内刈で「有効」。さらにクコルが左内股で脚を差し込んだところに小外掛を合わせ「技有」、そのまま横四方固で抑え込んで「技有」合技で一本勝ち。

[準々決勝]

ベイカー茉秋○合技[小外刈・横四方固](1:58)△アレクサンドル・イディー(フランス)
両者ともに右組みの相四つ。ベイカーが間合いを詰めるとイディーは引き手で脇を突き距離を取る。ベイカーはイディーの体が開いたところを裏に回り二段の右小外刈、「技有」を奪いそのまま横四方固で抑え込んで「技有」、合技「一本」。安定感のある試合振りで準決勝進出を決めた。

※以降は競技記録と重複するため割愛

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