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【リオ五輪柔道競技完全ガイド・日本代表選手紹介】周囲が抱く「強いもの」への畏怖が存在証明、誰もが認める大本命として初の五輪に乗り込む・73kg級 大野将平

(2016年7月28日)

※ eJudoメルマガ版7月28日掲載記事より転載・編集しています。
リオ五輪柔道競技完全ガイド・日本代表選手紹介】73kg級 大野将平
周囲が抱く「強いもの」への畏怖が存在証明、誰もが認める大本命として初の五輪に乗り込む・
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誰もが大本命に推す日本代表・大野将平

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「斬撃」とでもいうべき投げの強さが大野の魅力

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海外の柔道マニア達たちの金メダル予想には軒並み「ONO」の文字が躍る。昨年のアスタナ世界選手権代表の決定発表が1か月先送りされた際には、「なぜ出ないのか?」との英文の問い合わせが殺到した。国内に世界チャンピオンが3人存在する最強階級、世界選手権5連覇中の強国日本が自信をもってリオデジャネイロ・オリンピックに送り出すのは2013年リオ世界選手権、2015年アスタナ世界選手権と2度の世界一に輝いた強者・大野将平である。

大野の得意技は大外刈と内股。従来世界から見た「技」が代名詞になるような日本人の強者のイメージは「切れ味」を特徴とした居合い抜きタイプの業師であり、「フィジカルでは劣るが刀を抜かせれば太刀筋極めて鋭い」という、比類ない尊敬は集める反面一種華奢で壊れやすいものであったかと思われる。

しかし大野は違う。そもそものフィジカルで群を抜き、そしてその技は柔というよりは剛。骨ごと、そして相手の心ごと根こそぎ刈り取ってしまうような「斬撃」とでもいうべき一撃の強さがこの選手の何よりの特徴だ。相手の虚を突いて背中をつかせることで形上の「一本」を取ったり、あるいは相手の長所を消すことで相対的な勝利を得るというような「ゲームの勝ち方」とこの人は無縁。「武」そのものが畳上に一人の人間の形を取ってあるとでもいうべき、格闘者としての、生き物としての強さそのものが大野の魅力だ。2度頂点に輝いた世界選手権、いずれの大会も対戦相手が大野を前に萎縮しているように見えたのは、彼らの中に「ただ負けるだけでなく、怪我をするくらい叩きつけられるのではないか」「異常に高く吹っ飛ばされて、恥をかかされるのではないか」というような、言葉にならない本能的な「強いもの」への畏怖があったと喝破できる。

2014年チェリャビンスク世界選手権で連覇を逃した際には、大野がこの「怖さ」を自ら降りて相手に合わせて試合をしてしまっていた。相手の研究、対戦相性に関わらずこの「強い自分」を意識できるかどうかが金メダルと「それ以外」を分ける唯一最大の焦点かと思われる。

本年度もっともレベルの高い選手が揃ったグランプリ・デュッセルドルフ、そして世界王者2人を含む国内トップ選手全てにターゲットとされた全日本選抜選抜体重別では「強いから勝ってしまう」、大野の地力の強さが際立っていた。強く、圧倒的であり続けようとすることでこそ本領を発揮する、大野将平らしい金メダル獲得劇を括目して見守りたい。

文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta


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※ eJudoメルマガ版7月28日掲載記事より転載・編集しています。

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