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【リオ五輪柔道競技完全ガイド・日本代表選手紹介】到達点の高さはナンバーワン、持ち前の「面白さ」生かして金メダル狙う・ 60kg級 髙藤直寿

(2016年7月21日)

※ eJudoメルマガ版7月21日掲載記事より転載・編集しています。
【リオ五輪柔道競技完全ガイド・日本代表選手紹介】60kg級 髙藤直寿
到達点の高さはナンバーワン、持ち前の「面白さ」生かして金メダル狙う
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満を持して五輪に乗り込む世界王者・髙藤直寿

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2013年グランドスラム東京決勝、髙藤は変形の肩車でキム・ウォンジンを畳に叩きつける

小学、中学、高校、そしてシニアと獲るべきタイトルを全て獲って来た日本の至宝が満を持して五輪金メダルに挑む。日本柔道が復活を賭けるリオデジャネイロ五輪、斬り込み隊長として初日の60kg級に出場するのは2013年リオ世界選手権の覇者、髙藤直寿だ。

誰もが「わかっていても食ってしまう」と怖れる小内刈を軸に背負投、内股、肩車に袖釣込腰とどの方向にでも「一本」を取れる技のある超攻撃型選手。新技を次々開発する創造性にも富み、あっという間に全階級通じた標準技術として広まった「ナオスペ」を例に出すまでもなく、大会あるごと、相手の取り口が変わるごとに新しい技を見せてオンリーワンの存在感を発揮している。つらつら技名を挙げたが髙藤の技はIJFの「技名称」に分類し難いものも多く、2015年12月のグランドスラム東京で最大のライバルの一人であるベスラン・ムドラノフ(ロシア)を相手に決めた「右袖釣込腰から180度回り、相手の左後方に抜けて抱え投げる」技などはその真骨頂。もはや「投げカンがある」という言葉を越え、柔道という枠組みすらも抜け出して独自の世界を作り上げつつある。

低身長であるが、ここに付け込んでやろうとばかりに上背のある相手が奥を叩き、背中を抱え、あるいは釣り手をクロスに入れてと無理やり捻じ伏せに来る場面こそが髙藤の本領。その瞬間にスイッチ発動、相手はまるで地雷を踏んだかのように、それも意外な方向に吹っ飛ぶことが続いた4年間だった。上記、「なんだかわからない技」でポイントを失ったムドラノフがもう行くしかないと釣り手をクロスに叩き入れて有利を得たかに見えた刹那髙藤の大内刈を食って畳に沈んだ場面や、2013年世界選手権準決勝でキム・ウォンジンからまず変形の横落で「技有」、パニックになったキムが奥襟を叩いて圧殺しようとした瞬間逆技の右大腰で宙を舞わせた場面などは、この「ロンドン-リオ期」の髙藤の戦い方を象徴するものだろう。国内大会ではなかなか勝てないが、4月の選抜体重別ではかつて抑え込まれて苦杯を喫した青木大を逆にその得意技である「シバロック」で抑え込むなど寝勝負にも新境地を見せた。五輪ではこれが新たな上昇装置になる可能性もある。

天才肌ゆえの不安定感、乗らないときには別人のように覇気のない柔道を繰り広げてしまうムラ気への常につきまとうが「なんのかんので一番強いのは髙藤」という認識はライバル全てのコンセンサス。この選手に見合うメダルの色は「金」しかない。

髙藤の好不調を測る一つのバロメーターは、小内刈が出るかどうか。本番ではぜひこのあたりにも注目してみてもらいたい。

参考動画:2015年グランドスラム東京決勝 髙藤直寿vsベスラン・ムドラノフ


文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta


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※ eJudoメルマガ版7月21日掲載記事より転載・編集しています。

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