PAGE TOP ↑

柔道1

柔道2
柔道4 柔道5

eJudoとは?情報募集・お問い合わせサイトマップ

三井住友海上が連覇達成、JR東日本が2位に食い込む・第66回全日本実業団体対抗大会女子第1部即日レポート

(2016年6月11日)

※ eJudoメルマガ版6月11日掲載記事より転載・編集しています。
三井住友海上が連覇達成、JR東日本が2位に食い込む
第66回全日本実業団体対抗大会女子第1部即日レポート
第66回全日本実業団体対抗大会は11日、IRISHIMAツワブキ武道館(宮崎市)で開幕。初日は女子第1部と男子第3部の競技が行われ、4チームによるリーグ戦で争われた女子第1部は三井住友海上火災保険が2年連続6度目の優勝を飾った。

全試合の対戦詳細と戦評、入賞者と三井住友海上・柳澤久監督のコメントは下記。

※先鋒と次鋒は57kg以下、中堅と副将は70kg以下、大将は無差別

eJudo Photo
コマツの次鋒・宇髙菜絵が自衛隊体育学校・高田知穂から大外刈「一本」

eJudo Photo
自衛隊体育学校の中堅金子瑛美がコマツ・芳田司から大内刈「技有」

【リーグ戦第1順】

コマツ 3-2 自衛隊体育学校
(先)石川慈○縦四方固(0:40)△山﨑珠美
(次)宇髙菜絵○大外刈(2:47)△高田知穂
(中)芳田司△優勢[技有・大内刈]○金子瑛美
(副)大野陽子○反則[指導4](2:10)△太田晴奈
(大)△不戦○濵田尚里

[戦評]

大将不在のコマツは副将までに2点以上を獲得することが必須。苦しい戦いのはずだが、畳に上がった先鋒石川慈は階級が2つ違う山﨑珠美をまったく相手にせず。早々に得意の寝技に持ち込むと、下から引き込み、横方向にめくり返し、絡ませた足を引き抜いてと全く淀みなく手順を進めて縦四方固。僅か40秒で一本勝ちを果たす。次鋒戦も宇髙菜絵が右相四つの高田知穂に得意の大外刈を晒して位押しに押し込み続け、2分47秒ついに伝家の宝刀炸裂、大外刈「一本」。試合の趨勢はこの時点で決した。

自衛隊体育学校は中堅金子瑛美が芳田司から大内刈「技有」で勝利し反撃の狼煙。副将太田晴奈の頑張りに望みを託すが、しかし太田は大野陽子の突進の前にひたすら投げられることを忌避するのみの消極的柔道。煽られ、潰され続けてあっという間に「指導」が4つ累積して大野の勝利が決定。結果この時点でコマツが3点を得て勝利を決めることとなった。
 

eJudo Photo
1点リードのJR東日本は大将烏帽子美久が三井住友海上・稲森奈見から内股巻込「有効」を先制

eJudo Photo
稲森が起死回生の右小外掛「技有」で逆転

三井住友海上火災保険 ①-1 JR東日本
(先)前田千島×引分×渡辺華奈
(次)玉置桃×引分×柳楽祐里
(中)鍋倉那美△優勢[僅差]○前田奈恵子
(副)新井千鶴×引分×大住有加
(大)稲森奈見○合技[小外掛・横四方固](4:00)△烏帽子美久

[戦評]

先鋒戦の引き分けを受けた次鋒戦でJR東日本・柳楽祐里が、玉置桃の寝技の猛攻を凌ぎに凌ぐ。1分56秒には脚で腕を括られてしまい「抑え込み」の宣告を受けるが6秒で逃れ、以後も隅返をパスされ、脚三角で脚を纏められ、腕挫十字固で腕を伸ばされ掛かってと数限りなくピンチを迎えたがなんとか粘り切ってポイント失陥なくタイムアップ。JR東日本は苦戦必至とみられた前衛2枚を無失点で凌ぐことに成功する。

これで流れを掴んだか、中堅戦では前田奈恵子が主審の不安定なジャッジにも助けられ、鍋倉那美から「指導3」対「指導1」の僅差優勢で勝利することに成功、ついにJR東日本は待望の先制点を獲得する。副将戦も大住有加が新井千鶴と引き分けて試合ははっきりJR東日本ペース。

大将戦もこの流れは変わらず。1分50秒過ぎに烏帽子美久が左払腰、稲森奈見が潰しに来ると内股巻込で巻き直して値千金の「有効」を獲得する。このまま試合が終わればJR東日本の勝利が確定、稲森はなかなか距離を詰められず遠間からの浅い攻撃が続き、もはや試合の行方は決したかに思われた。

しかし試合時間残り僅かとなったところで稲森が奮起、内股を2発続けて強引に距離を詰めると、ついに烏帽子の腰を捕まえて右小外掛「技有」奪取。そのまま横四方固に抑え込んで大逆転の「一本」獲得。通算スコアは1対1の内容差、三井住友海上が危ういところでなんとか勝ちを拾った。

eJudo Photo
JR東日本の先鋒・渡辺華奈が石川慈を攻め込む

eJudo Photo
宇髙菜絵が工藤千佳から小外掛「一本」

【リーグ戦第2順】

JR東日本 ②-2 コマツ
(先)渡辺華奈○優勢[技有・浮落]△石川慈
(次)工藤千佳△小外掛(3:36)○宇髙菜絵
(中)前田奈恵子×引分×芳田司
(副)大住有加△優勢[僅差]○大野陽子
(大)烏帽子美久○不戦△

[戦評]

第1順で三井住友海上を苦しめたJR東日本が今度はコマツ打倒の大殊勲。先鋒戦は渡辺華奈が石川慈に「指導」2つを失陥、さらに3分12秒に右小内刈で「有効」を失うという苦しい試合だったが、残り22秒の縺れ際に一段加速、石川を真裏にひっくり返して逆転の「技有」獲得。そのまま残り時間をしっかり戦い切り、チームにまさしく値千金の1点をもたらした。

次鋒戦は得点必須の使命を帯びたコマツ・宇髙菜絵が、工藤千佳から残り26秒までに「指導」3つを奪う骨太の前進行動。宇高はこれに満足せず、ケンカ四つの工藤の腰を抱えるなり、引き手で相手の首を捕まえながら腰を切って右小外掛。懐の深い工藤の重心をついに捕まえ豪快な「一本」獲得、しっかり仕事を果たす。

しかしJR東日本は中堅前田奈恵が図太い戦いぶりを披露、前進することで試合の振幅を狭め、芳田司から引き分けをもぎ取って事実上のリードを継続することに成功。「指導3」までの負けならチームの勝利が決まる状況で畳に上がった副将大住有加は大野陽子の突進の前に序盤2分で2つの「指導」を失ったが、残り時間は相手の疲労に付け込んで全く隙を見せず。この試合は大野が2つの「指導」によって勝利したが大将不在のコマツの勝利にはあと一歩スコアが足りず。この試合は2対2の内容差でJR東日本がモノにすることとなった。

eJudo Photo
玉置桃が高田知穂から袖釣込腰「技有」

eJudo Photo
鍋倉那美はあくまで引き分けを受け入れず、金子瑛美から巴投「有効」を奪う

eJudo Photo
髙山莉加が下田美紗希から後袈裟固「一本」

三井住友海上火災保険 4-0 自衛隊体育学校
(先)前田千島×引分×山﨑珠美
(次)玉置桃○優勢[技有・袖釣込投]△高田知穂
(中)鍋倉那美○優勢[有効・巴投]△金子瑛美
(副)新井千鶴○優勢[僅差]△太田晴奈
(大)髙山莉加○後袈裟固(3:48)△下田美紗希

[戦評]

第1順の苦戦から一転、三井住友海上が圧勝。次鋒戦で玉置桃が高田知穂から左袖釣込腰「技有」、組み際の大内刈「有効」と2つのポイントを挙げて快勝。中堅鍋倉那美は引き分け濃厚の状況をあくまで受け入れず、残り7秒で金子瑛美を奇襲の巴投に捉える。一旦動きが止まったが両足のコントロールを効かせて投げ切り「有効」奪取。この執念の勝利で試合の行方は完全に固定、副将戦は新井千鶴がまたもや消極的な太田晴奈を追い詰め続けて「指導3」を得て勝利。大将戦は髙山莉加が2度内股を入れたところから振り返って左一本背負投、下田美紗希からまず「有効」を奪い、さらに残り30秒を切ったところで払巻込から後袈裟固に繋いで一本勝ち。三井住友海上は通算スコア4対0の大差で2勝目を挙げ、自力優勝の権利を確保したまま宿敵・コマツが待ち受ける最終戦へと駒を進めることとなった。

eJudo Photo
渡辺華奈が山﨑珠美から内股「一本」

eJudo Photo
柳楽祐里(白)が高田知穂から隅返「一本」

【リーグ戦第3順】

JR東日本 4-1 自衛隊体育学校
(先)渡辺華奈○内股(3:39)△山﨑珠美
(次)柳楽祐里○隅返(1:20)△高田知穂
(中)貝沼麻衣子△優勢[有効・背負投]○金子瑛美
(副)大住有加○優勢[僅差]△太田晴奈
(大)烏帽子美久○優勢[技有・大内返]△下田美紗希

[戦評]

三井住友海上に大善戦、そしてコマツに勝利と大きな戦果を挙げたJR東日本による、今大会まとめの一番。前戦で殊勲の勝利を挙げた先鋒渡辺華奈は山﨑珠美得意の密着攻撃を受け入れ、敢えて捕まえさせておいての右内股で鮮やか「一本」獲得。次鋒柳楽祐里は高田知穂から56秒隅返で「技有」奪取、これが効くと見るや続く1分29秒再びの隅返で完璧に相手を叩きつけ、試合の流れを決定づける強烈な「一本」。
中堅貝沼麻衣は中盤を過ぎて消耗し失速、「指導」ひとつのアドバンテージを守れず3分9秒に失った右背負投「有効」で敗れたが、副将戦では大住有加が太田晴奈を苛烈に攻め立て「指導」3つを奪って快勝。チームの勝利が決まった状況で迎えた大将戦も烏帽子美久が下田美紗希から3分4秒大内返「技有」を奪って有終の美。通算スコア4対1という大差で最終戦を勝利し、残る三井住友海上とコマツの激突の結果に入賞を掛けることとなった。

 

eJudo Photo
玉置桃が形勢不利を逆転、石川慈を絞め上げる

eJudo Photo
鍋倉那美が芳田司に右内股、これは崩れたが背中で押し込んで「有効」を得て勝ち越し

三井住友海上火災保険 3-1 コマツ
(先)玉置桃○送襟絞(2:28)△石川慈
(次)前田千島×引分×宇髙菜絵
(中)鍋倉那美○優勢[有効・内股]△芳田司
(副)新井千鶴△優勢[有効・隅落]○大野陽子
(大)稲森奈見○不戦

[戦評]

先鋒戦は上背に勝るコマツ・石川慈が距離を詰め、そして寝技で攻めまくってと一貫して攻勢。1分30秒過ぎには横三角から腕を括り、「抑え込み」の声を聞くに至る。玉置はこれをなんとか6秒で逃れたが、圧倒的な不利は否めず。しかし残り1分32秒、何度目かの寝勝負のさなかに背中側に回り込んだ玉置が巧みに片羽絞。体を伸ばされた石川伏せて逃れ主審は一旦「待て」を宣告するがここで石川が既に絞め落とされていることが判明。改めて「一本」が宣告され、三井住友海上が先制成功。4人で戦うコマツにとってはあまりにも痛すぎる失点。

これで勢いに乗った三井住友海上は次鋒前田千島がコマツのポイントゲッター宇髙菜絵を相手に図太い試合ぶりを披露。宇髙の大外刈の大砲を凌いで双方「指導2」を失った状況までで中盤を凌ぎ切ると、2分31秒に「指導3」を失って以降は浅く斬り合うことで決定的場面を作らせぬまま時計の針を進め、引き分けをもぎ取ることに成功する。

中堅戦はノーガードの殴り合い。開始早々に三井住友海上・鍋倉那美が芳田司に背中を叩かせておいての隅返「有効」を奪えば、芳田はすかさず左小内刈「有効」を奪い返しスコアはタイ。以後は芳田が内股で攻め続け、鍋倉がなんとか技を撃ち返すことで拮抗を演出するという芳田ペースの試合だったが、2分41秒に状況一転、鍋倉が右内股で「有効」を獲得。技が崩れたところから泥臭く背中で押し込んだこの技でリードを奪うと、残り時間を「指導」ひとつの失陥でなんとか凌ぎ切ってフィニッシュ。ここで三井住友海上の勝利と、2年連続6度目の優勝が決まった。

最終戦はコマツ・大野陽子が意地を見せ、残り10秒で新井千鶴の強引な大外刈を座って引き落とし返し「有効」獲得。最終スコアは3対1だった。

eJudo Photo
2年連続6度目の優勝を果たした三井住友海上火災保険

【入賞者】

優 勝:三井住友海上火災保険
準優勝:JR東日本

※3位はコマツ、4位は自衛隊体育学校

優秀選手賞:玉置桃、新井千鶴(三井住友海上)、渡辺華奈(JR東日本)

柳澤久監督のコメント
「若い選手が良く頑張りました。五輪代表の2人がワールドマスターズで優勝、中継を朝7時くらいから皆で見て、チームメイトが一生懸命戦うのを見て『自分たちも頑張ろう』と奮い立っていましたね。良い影響があったし、この大会に向けてひたむきに練習出来た。今日出場したのは全員選抜体重別で負けた選手。優勝した2人以外は実業団で頑張るしかないと思っていたはず。その中で玉置の受けを中村(美里)が、前田の受けを近藤(亜美)がやってくれて。チーム一丸の勝利だと思っています」

※ eJudoメルマガ版6月11日掲載記事より転載・編集しています。

→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・マッチレポート」に戻る
→「書評・DVD評」に戻る




supported by KAYAC 運営会社サイトポリシー  RSS copyright (c) 2005 ejudo all rights reserved.