PAGE TOP ↑

柔道1

柔道2
柔道4 柔道5

eJudoとは?情報募集・お問い合わせサイトマップ

グランドスラムバクー2016・日本代表選手採点表

(2016年5月9日)

※ eJudoメルマガ版5月9日掲載記事より転載・編集しています。
グランドスラムバクー2016・日本代表選手採点表
※10点満点、eJudo編集部採点

■ 男子
永山竜樹 6.0
評価:↑

初戦で第1シードのオルハン・サファロフ(アゼルバイジャン)から大内刈「技有」、準決勝では世界選手権銀メダリストのダシュダヴァー・アマーツブシン(モンゴル)から裏投「一本」と強者2人を投げての決勝進出は見事。決勝のガンバット・ボルドバータル(モンゴル)戦は動き出しをことごとく止められ「指導4」対「指導3」で敗れたが、これはモンゴル五輪代表から漏れた(※4番手のツェンドチル・ツォグトバータルが内定との情報)ばかりで負けるわけにはいかないガンバットの意地の発露、かつこの選手が永山の攻撃力を警戒して泥試合に持ち込む選択を為したゆえ。ジュニア世代の旗手永山、まずは堂々の銀メダル獲得であった。

永瀬貴規 6.5
評価:→

ライバルであるロイック・ピエトリ(フランス)の欠場により優勝以外はありえないというプレッシャーが掛かる中で、それでもしっかり勝利。決勝では躍進中のイヴァルロ・イヴァノフ(ブルガリア)を僅か46秒の小外刈「一本」に沈めた。イヴァノフはパワー、技術ともに永瀬のレベルと「やったことがない」という印象でまったく反応出来ず、世界チャンピオンの貫禄を見せたと言えよう。ただし準決勝、「技有」ビハインドのまま3分半近くを消費し残り7秒に追いついたフランク・ダビド(オランダ)戦は勿体なかった。相四つ相手のスクランブル時の手立てや引き出し、「考え方」を長い時間見せ続けて周囲に研究の材料を与えた形。エリアス・ナシフ戦でまたもや相手を仕留め損ねた(危なげのない試合であったが)ことと、この準決勝の様相を考慮して減点、この採点とした。


西山大希 3.0
評価:↓

良いところを持たねば攻められないという西山の悪癖が負の方向に大幅拡大、持っても「掛けない」全4試合。組み手の優位を作るために切りに切り直しに直し、そして結局は掛けないというもどかしい試合ばかりであった。抜群の切れ味の名刀と一撃で相手を絶命させる斬撃の技術を持ちながら、しかし刀をまず相手とどう絡ませるかにこだわり続けるうちに浅く斬られ続けて気付けば大量出血、消耗した挙句残った結果はクルジェに抑えられ、グロスクラウスに「指導」負けという意外な2敗。両者とも日本の強化選手が星を落とすようなレベルの選手では全くない。「やっぱり西山を選ぶべきだった」と言わせなければならない大会でキャリア最悪とも呼べる出来、加点要素がほとんどない4試合だった。

ウルフアロン 6.0
評価:↑

この試合に勝てばついに五輪出場圏内到達というグビニアシビリの異常な執念の前にギリギリのディティールで屈したが、一貫して積極的な戦いを演じてしっかり表彰台を確保。アスタナ世界選手権銀メダリストでシーンの主役の1人であるカールリヒャード・フレイを内股一発でねじ伏せた3位決定戦は圧巻であった。敗れたグビニアシビリ戦も息詰まる投げ合いを演じており、この時期の派遣に求められるものが何かをしっかり踏まえていたのではないか。名だたる力自慢たちにも「自分の流儀」である前進密着ファイトで戦えることを改めて見せつけた大会でもあった。

■ 女子
芳田司 8.0
評価:↑

文句なしの出来。五輪前の調整あるいはランキング上の駆け引きというような中途半端なモチベーションでは芳田とは到底戦えない、ということを周囲に見せつけたのではないだろうか。シウバを後ろ手のまま引き倒し、そのまま腕挫十字固で極め切った準々決勝は今大会の全階級を通じたハイライト。クロスで内股、これで相手の裏に出たら迷わず大外刈と、投げに至る最短行動を取った結果得た「後ろ手」というプロセスも良し。世界チャンピオンが悲鳴を上げてタップする一方で表情を変えず淡々と肘を極める芳田という絵はインパクト十分、「リオ後」の主役への羽化に十分な伏線を引いた大会であった。あと1人か2人のハイランカーとの直接対決、「有効」2つに「技有」1つと圧勝した決勝での最終的な「一本」獲得があれば満点すらあり得る快勝だった。

津金恵 4.5
評価:↓

高校2年生でグランドスラム東京を制したあの輝きを考えれば寂しいものがあるが、現状を考えれば準々決勝でゲルビに喫した優勢負けは致し方なし。ただしランキング27位のブスラ・カツポルグ(トルコ)に2分半で4つの「指導」を失った敗者復活戦はエラー。津金の連続派遣の理由は五輪バックアッパーとしてランキングポイントを積むために他ならず、長躯アゼルバイジャンまで為したスーパー高配点大会派遣の獲得ポイントが僅か80点ではミッションを果たしたとは言い難い。トーナメントの進行からして少なくともこの試合に勝ち、バク・ジユン(韓国)に勝利して3位を得るところまでが果たすべき仕事であったはず。試合も一貫して覇気薄く、自分が次代を担うというような気概は感じられなかった。アジア選手権(2位)と今大会(7位)のポイントを加算して、得られる順位はおそらく29位か30位。五輪直接枠の「14」にはもちろん届かず、「田代が怪我した場合出場資格のある選手がいない」という緊急事態を解消するには至らなかった。

梅木真美 5.5
評価:→

昨年の世界選手権以後国際大会で成績を残せず「自信を失っている」(関係者)状況にあった梅木が、その不安定さを乗り越えて再び序列に収まった大会と総括できる。昨年世界王者に輝いた実績と引き比べて3位という成績に物足りなさを覚える向きもあるかもしれないが、「ステインハウスのレベルには及ばずも、ギボンスには完勝」という今回の結果は本来の梅木の実力に比してある意味正当、現在のギボンスの勢いを考えれば良くやった大会とすら言える。以後落ち着いて国際大会を戦うべく、世界選手権の「揺り返し」を収めることが今回のミッションだったと規定すれば、このハードルはクリアしたと考えるべきなのではないだろうか。まずは合格、次への戦闘態勢整ったと考えたい。

山部佳苗 5.0
評価:→

優勝という結果ではなく、ミッションの達成度で考えたい。国際大会で惨敗を続けながら五輪代表に選ばれた山部が今回示すべきまず第一は代表としての姿勢と覚悟、「(東京とパリでは)畳に上がるのが怖かったが、今はもう怖くない」という自身の言葉の行動による実証であったのではないだろうか。しかるにドイツの3番手、つまりは補欠にも入れないカロリン・ヴァイスの返し技を怖がり「指導」狙いに走った初戦でこのミッションは失敗。さらにさほどやる気のないオルティスに「指導」狙いで結果を拾った (「指導3」対「指導2」で勝利)次戦、ニヘル・シェイキロウホウの唯一の武器である浮技の失敗を待ち構えて勝った準決勝ともに明確な上積みはなし。ならば現役世界王者ユー・ソンとの決勝で勝つことで汚名返上、五輪に向けて勢いをつけんと最後のチャンスに意気込んだが、これは中国サイドが巧みに察知して棄権、そもそも試合すらさせてもらえず。オルティスは「もうわかった」とばかりに早々に敗者復活戦で負けて畳から下がっており、キューバと中国の強国2つにあしらわれた大会とすら観察出来る。明確な変化を見せること、五輪に向けて勢いをつけること、2つながらどちらも果たせず。内容は薄いが結果は残るというある意味もっとも良くない目に出た大会であり、この観点からすれば採点はこれでも甘いくらいではないだろうか。実力からすればこのままの安全運転でも五輪でのメダル獲得は確実と思われるが、金メダル獲得への道はなお険しいものがある。

※ eJudoメルマガ版5月9日掲載記事より転載・編集しています。

→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・マッチレポート」に戻る
→「書評・DVD評」に戻る




supported by KAYAC 運営会社サイトポリシー  RSS copyright (c) 2005 ejudo all rights reserved.