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90kg級は大本命長井晃志がキャリア初の全国制覇、最重量級は東部直希が磯村亮太を「一本」で下す・全日本カデ体重別選手権男子8階級即日レポート

(2016年4月11日)

※ eJudoメルマガ版4月11日掲載記事より転載・編集しています。
90kg級は大本命長井晃志がキャリア初の全国制覇、最重量級は東部直希が磯村亮太を「一本」で下す
全日本カデ体重別選手権男子8階級即日レポート
■ 55㎏級・福田大悟が逆転「一本」で初優勝飾る
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55㎏級決勝、豊島我空が福田大悟の肩車を押し返し「有効」を先制

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福田が逆転の右小内刈「一本」

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(エントリー12名)

決勝に進んだのは福田大悟(比叡山高2年)と豊島我空(佐賀商高2年)の2人。一昨年の全国中学大会50kg級決勝の再現カードだ。

福田は1回戦で笠井盛龍(木造高1年)を崩袈裟固による「技有」、2回戦では第1シードで同学年の全国中学大会55kg級の覇者村上一騎(柳ヶ浦高2年)を小内巻込「有効」による優勢で退ける。準決勝は篠﨑唯人(沖学園高1年)を崩袈裟固「一本」(0:46)で下し決勝進出決定。

一方の豊島は2回戦で椎野瑠伽(新田高1年)から小外刈で「有効」「一本」(3:45)と連取して順調な立ち上がり。準決勝は鷲見仁義(札幌山の手高1年)を一本背負投「一本」(1:16)に仕留める素晴らしい勝ち上がりで決勝まで勝ち上がって来た。

決勝は右相四つ。一昨年の対決では豊島が小外刈「技有」で勝利しているカード。

手先の組み手争いを縫って豊島が右小内刈で先制攻撃、福田が奥襟を叩くと右一本背負投を撃ち返して攻勢権を譲らない。

33秒に福田が相手の左へ肩車、捌いた豊島押し返して「有効」獲得。そのまま抑え込むが福田必死で逃れ6秒で「解けた」。

以後は豊島が片襟の右背負投に右一本背負投、右小内刈で攻めて攻勢。パワーのある福田はこれをことごとく潰して寝技で攻め続けるがなかなか取り切れない。2分過ぎ、福田反撃の片襟を差した右背負投を豊島が潰し、片手絞。形を保ったまま福田が我慢し「待て」。経過時間は2分16秒。

直後、豊島の右背負投を福田が首を殺してストップ。豊島は左大腰に連絡して技を継続するが、この攻防に感触を得た福田は以後豊島の首を抱えてその技を封殺し続け、徐々に流れは福田に移っていく。豊島が手立てを変えて放った右の「韓国背負い」にも福田はもはや揺るがず。

3分12秒、豊島が組み際に右一本背負投。しかし決まらず崩れ、その立ち上がり際を狙って福田は釣り手で脇を差した右小内刈に打って出る。脚を深く絡ませた一撃に初動でバランスを崩した豊島逆らえず、福田が縦に体を捨てるともろとも転がり「一本」。福田、見事な逆転劇で一昨年のリベンジ達成、初のカデ王者の座を獲得した。

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55kg級優勝の福田大悟

【入賞者】

優 勝:福田大悟(比叡山高2年)
準優勝:豊島我空(佐賀商高2年)

福田大悟選手のコメント
「得意技は足技。これがしっかり出来たのが今日の一番の勝因だと思います。決勝は先にポイントを取られましたが、かえって『思い切りいくしかない』と考えを切り替えられました。気持ちで頑張りました。目標は一発で投げる技、『必殺技』を身に着けること。次は高校の全国大会で勝って親に恩返しがしたいです」

【準決勝】

福田大悟(比叡山高2年)○崩袈裟固(0:46)△篠﨑唯人(沖学園高1年)
豊島我空(佐賀商高2年)○一本背負投(1:16)△鷲見仁義(札幌山の手高1年)

【決勝】

福田大悟○小内刈(3:12)△豊島我空

■ 60㎏級・決勝の粘戦乗り越え悲願成就、昨年2位の中里勇斗が優勝果たす
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60kg級決勝、中里勇斗(紅)が相手の頭を上で抱え込んでロック、めくり返そうとするが
辻岡佑大が耐えて効き切らず

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中里が左内股で辻岡を攻める

(エントリー12名)

決勝に進んだのは第1シードの中里勇斗(国士舘高2年)と、ノーシードで大会をスタートした辻岡佑大(天理高3年)の2人。

一昨年の全国中学大会王者にして昨年の本大会準優勝者でもある中里は2回戦で椙本光真(東海大相模高1年)を内股「有効」、準決勝で同学年の全国中学大会55kg級王者太田風和(作陽高2年)を内股「一本」(3:29)で下して順当に決勝進出。

一方の辻岡は1回戦で安達乃真(新田高3年)を内股「有効」、2回戦では佐藤大知(大成高1年)を抱分「有効」、準決勝は唯野己哲(東部中3年)を大内刈と内股の合技「一本」(2:07)で下し、キャリア初の全国大会決勝の畳まで辿り着いた。

決勝は中里が左、辻岡が右組みのケンカ四つ。

中里が相手の右へ座り込みの小外刈を仕掛けて先制攻撃。辻岡崩れて「待て」。

中里が釣り手を上から持って肘を上げ、一貫してこの巧みな釣り手操作で辻岡の持ちどころを封殺、襟を持てない辻岡は背を抱かされる展開が増える。辻岡が左への肩車を失敗し、中里が「手三角」でめくり返しを試みたところで主審試合を止め、消極的との判断で53秒辻岡への「指導」を宣告。

以後引き手争いの拮抗が続くが、釣り手の状況が良い中里に緩やかながら主導権あり。中盤辻岡は「ケンカ四つクロス」の内股で崩して打開を試みるが、ならばとペースを上げた中里は引き手を確保して前技のアクションを連発して威嚇。さらに左内股に打って出る。辻岡は肘抜きの右背負投に変換するが、主審はこの展開に反応、大枠の中里優位を認め辻岡に2つ目の「指導」を宣告する。

スクランブル体勢の辻岡は度々背を抱きに行こうとするが、中里ことごとく捌いて決して距離を詰めさせず。残り1分を過ぎると引き手で袖を持っての右内股に相手を引きずるような「あおり」と攻め返し、ほとんど隙を見せることがない。

中里の常に前に挙げる両の「手先」をクリア出来ない辻岡は相手の体に近づけず手詰まり。残り11秒、中里が左袖釣込腰を掛け潰れて偽装攻撃の「指導」が宣告されるがもはやタイムアップは間近。最後は中里が左内股に潰れたところで終了ブザーが鳴り響く。結果、中里が「指導2」対「指導1」の優勢で優勝を決めた。

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60㎏級優勝の中里勇斗

【入賞者】

優 勝:中里勇斗(国士舘高2年)
準優勝:辻岡佑太(天理高3年)

中里勇斗選手のコメント
「去年は決勝で負けてしまった大会。今後世界で戦っていくためにもここで勝つのが大事と自分に言い聞かせて頑張りました。これが出発点だと思っています。普段は自分の課題を、試合前は相手を研究して、常に『考える稽古』をしてきたつもりです。得意技は内股。今後は寝技もしっかり磨いていきたいです。将来の夢はオリンピックに出ること」

【準決勝】

中里勇斗(国士舘高2年)○内股(3:29)△太田風和(作陽高2年)
辻岡佑太(天理高3年)○合技[大内刈・内股](2:07)△唯野己哲(東部中3年)

【決勝】

中里勇斗○優勢[指導2]△辻岡佑太

■ 66㎏級・序盤から「一本」連発、骨太の柔道見せた大西希明が初優勝飾る
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66kg級決勝、西願寺哲平が抑え込みを完成し掛かるが無情にも「待て」

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大西希明の右小外刈が「技有」

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「技有」リードのままタイムアップ、大西の優勝が決定

決勝に進んだのは大西希明(福井工大福井高3年)と西願寺哲平(埼玉栄高1年)の2人。2学年差の頂点対決となった。

大西の勝ち上がりは出色。1回戦は高橋寛多(神港学園神港高1年)を僅か25秒の背負投「一本」、2回戦では昨年の全国中学大会60kg級を制した桂嵐斗(長崎日大高1年)をこれも背負投「一本」(0:57)で一蹴。準決勝では3月の全国高校選手権で2位入賞、主役級の活躍を見せた第1シード選手・東亮輝(崇徳高3年)を小外掛「技有」で退け見事決勝進出決定。

一方1年生の西願寺はこの階級の全国中学大会覇者。大会滑り出しの2回戦は同3位の籾山航大(秋田工高1年)から背負落「有効」、腕挫十字固「一本」(3:30)と連取して快勝、準決勝は齋五澤航介(白鴎大足利高1年)から序盤に3つの「指導」を奪い、最終盤立て続けに2つの「指導」を失いながらも逃げ切って優勢勝ち。首尾よく今大会も決勝の畳に辿り着くことに成功した。

決勝は大西が右、西願寺が左組みのケンカ四つ。

大西釣り手を畳んで接近、右背負投に片手の右背負投、巴投で攻めて攻勢。西願寺いずれも捌くが、大西は引き手で襟、釣り手で脇を差す組み手でさらに一段強気の勝負に出る。一貫して体の力に勝る大西が優勢。

西願寺は得意の寝技に活路を見出し、右一本背負投から横三角、さらに脚で脚を蹴り上げて所謂「シバロック」で抑え込みに掛かる。ほとんど完成し掛かった瞬間、しかし主審はこの手順の進行を見極められなかったか、あるいは何らかのトラブルがあったのか不可解なタイミングの「待て」を掛け、この攻防は無情にも終了。

それでもこの攻防に手ごたえを得たか、西願寺は続く展開も引込返から相手の頭を脚でロックしてめくり返しを試みるなど明らかに寝勝負志向。対照的に立って勝負したい大西は釣り手の握りを背中、さらに帯へと進めて思い切った右大腰、西願寺は肘抜きの左背負投に切り返してなんとか凌ぎ「待て」。経過時間は2分9秒、残り時間は1分51秒。

残り1分半を過ぎたところで大西一計を案じ、釣り手を畳んで横から接近。引き手を争うと見せたところからその左引き手で相手の頭を抱えて抱き着きの右小外刈に打って出る。上体を固められた西願寺逃れられず真裏に転がり「技有」、2分34秒。

西願寺は猛反撃、残り1分には左背負投を2連発、2発目は完全に相手を一回転させたが既に場外の「待て」が宣告されておりノーポイント。以後も西願寺の攻勢は止まず残り8秒にはついに大西に「指導」が宣告されるが、大西続く展開は相手の腰に釣り手を当てて反撃を封殺。そのままタイムアップとなり大西の優勝が決まった。

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66kg級優勝の大西希明

【入賞者】

優 勝:大西希明(福井工大福井高3年)
準優勝:西願寺哲平(埼玉栄高1年)

大西希明選手のコメント
「決勝は押され気味だと感じていました。一瞬のチャンスを逃さなかったことが勝因だと思います。優勝を目標にしていたので、実現出来てうれしいです。得意技は担ぎ技。今大会を通して体力のなさを痛感しました。この部分を何よりしっかり鍛えなければと思います。目標は、まずは県予選を勝ち、インターハイで優勝したい」

【準決勝】

大西希明(福井工大福井高3年)○優勢[技有・小外掛]△東亮輝(崇徳高3年)
西願寺哲平(埼玉栄高1年)○優勢[指導3]△齋五澤航介(白鴎大足利高1年)

【決勝】

大西希明○優勢[技有・小外刈]△西願寺哲平

■ 73㎏級・得意の寝技で全試合一本勝ち、村上優哉が全国大会初制覇
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中橋大貴と村上優哉による73kg級決勝

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村上、巧みに抑え込みを進行させ崩上四方固「一本」

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(エントリー12名)

決勝を争ったのは昨年度全国中学大会の覇者中橋大貴(大成高1年)と村上優哉(神戸国際大附高2年)の2人。

第1シードに配された中橋は2回戦で菅原幸大(角田中3年)から小外刈「有効」の優勢、準決勝は鳴海勝成(東海大相模高2年)を横四方固「一本」(3:29)で下して1年生ながら見事このビッグゲームのでも決勝への勝ち上がりを決定。

一方の村上の勝ち上がりも出色、2回戦で齋藤泰樹(国士舘高2年)から上四方固「一本」(2:53)、準決勝は小笠原一貴(藤枝明誠高2年)を僅か36秒の袈裟固「一本」(0:36)と2連続の一本勝ち。得意の寝技を生かしてキャリア初の全国大会決勝の進出権を得ることとなった。

決勝は互いに退かずに攻めて攻め合う好試合。左相四つ、互いの釣り手を高く持とう、保とうという駆け引きを経て、村上が左小外刈で激しく追い込むシーンが現出する。十分ポイントが想起される技だったが、中橋驚異的なバランスで残し、どころか左大外刈で刈り返す。反撃を受けた村上もこれを回避せず左背負投に変換してあくまで攻撃、ここで「待て」。

以後も双方の攻め合いが続き、1分35秒には村上が鋭い右袖釣込腰を入れるが中橋頭から畳に刺さって回避、寝勝負で攻め返して「待て」。

残り時間2分を過ぎたところで双方が二本をしっかり持ち合う場面が出来上がる。中橋鋭い左内股、しかしこれを潰した村上は左釣り手を離さず、襟を握ったこの左を利かせて相手に天井を向かせるとこの拘束を緩めず、相手の頭の左側から変則の崩上四方固。中橋激しく抗するが村上は相手の動きに合わせて左に降りて横四方固、さらに崩上四方固と技を進める。形が変わるたびに安定が増し、2分28秒「一本」が宣告されて試合終了。村上の全国大会初優勝が決まった。

村上は全3試合を全て抑込技「一本」で勝ち抜く出色の試合ぶり。寝技の強化にあっては他格闘技を参考に「他者の知らない技術を得る」「決め技を増やす」ことへの偏向が大きな潮流としてある昨今だが、その中にあって村上が展開した襟を利かせ、脇を差し、肘裏を掌で抑えてと相手の体をコントロールすることに徹した「柔道の寝業」は好印象。稽古の量と質の良さが透けて見える、素晴らしい内容の全3試合だった。

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73kg級優勝の村上優哉

【入賞者】

優 勝:村上優哉(神戸国際大附高2年)
準優勝:中橋大貴(大成高1年)

村上優哉選手のコメント
「寝技で3試合きっちり勝てたのが何より良かった。普段は妥協をしないこと、寝技でしっかり決めきることの2つを課題に稽古をしています。この大会は上級生がおらず、同級生か学年が下の選手との戦い。負けられない気持ちが強かったので結果を残せてホッとしています。次の目標は、まず高校の全国大会で勝つことです」


【準決勝】

中橋大貴(大成高1年)○横四方固(3:29)△鳴海勝成(東海大相模高2年)
村上優哉(神戸国際大附高2年)○袈裟固(0:36)△小笠原一貴(藤枝明誠高2年)

【決勝】

村上優哉○崩上四方固(2:28)△中橋大貴

■ 81㎏級・頭ひとつ上のスケール感あり、奥田將人が全国大会初優勝飾る
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奥田將人(左)と山科良悟による81kg級決勝

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奥田が左内股で山科を大きく崩す

(エントリー12名)

第1シード選手と第2シード選手が順当に決勝進出。決勝は奥田將人(京都学園高2年)と山科良悟(東海大相模高2年)による同学年対決となった。

奥田は全国中学校柔道大会3位、昨年のインターハイでは3位に入賞している強者。2回戦は新1年生世代の強豪・賀持喜道(桐蔭学園高1年)を引込返「有効」、腕挫十字固「一本」(3:22)と連取して退け、準決勝は山村陸斗(名張高1年)に内股「一本」(1:06)で快勝。第1シード評価に違わぬ勝ちぶりで決勝進出決定。

一方の山科はこの世代の小学、中学カテゴリの覇者。2回戦はケンカ四つの三輪魁星(大成高1年)との接戦から大腰、体落と繋いだ連続技で抜け出し一本勝ち(2:10)、準決勝は白石隼人(足立学園高2年)に小外刈「技有」をリードされながらも巴投「一本」(2:09)で逆転勝利を収め、こちらも連続一本勝ちで迎える決勝の畳。

決勝は奥田が左、山科が右組みのケンカ四つ。引き手争いで序盤は双方慎重、31秒に片手組み手の咎で31秒双方に「指導1」宣告。

これを受けて奥田は左内股で先制攻撃、以後引き手争い続くも上背と体の強さに勝る奥田が一貫して前掛かり、嫌うのは山科の側。奥田が片手の左内股、山科も崩し技である片手の右体落を見せるが1分19秒、主審は山科の側にのみ2つ目の「指導」を宣告する。

以降も表面的には拮抗、しかし主導権は一貫して奥田という攻防が続く。3分5秒、前に出た奥田が左大内刈、山科が支釣込足で蹴って崩し返すという場面が訪れるが、主審は下がった山科に対し場外の「指導3」を宣告する。

山科反撃を期して得意の右体落を放つが奥田が片手の左内股でその体を持ち上げて攻勢に変換、さらに残り38秒では引き手を得て鋭い左内股で山科を大きく崩す。

もはや行くしかない山科は引き手で襟、釣り手で上から帯を掴むスクランブル組み手を試みる。しかし掴んでから仕掛けるまでの時間が長く、奥田が左大腰、さらに左体落と放って跳ねのけこの形は終了。以後も試合が大きく動くことはなく、「指導1」対「指導3」のままタイムアップ。結果奥田の全国大会初制覇が決まった。

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81kg級優勝の奥田將人

【入賞者】

優 勝:奥田將人(京都学園高2年)
準優勝:山科良悟(東海大相模高2年)

奥田將人選手のコメント
「決勝で戦った相手は以前1回負けた選手なので、勝てて嬉しいです。普段は、1日1日、何をやるべきかをまず考えてから稽古に臨むようにしています。今年はまずインターハイに優勝すること。将来はオリンピックに出て金メダルを獲りたいです。得意技は内股。好きな物ですか?アイスですね(笑)」

【準決勝】

奥田將人(京都学園高2年)○内股(1:06)△山村陸斗(名張高1年)
山科良悟(東海大相模高2年)○巴投(2:09)△白石隼人(足立学園高2年)

【決勝】

奥田將人○優勢[指導3]△山科良悟

■ 90㎏級・長井晃志が圧勝V、期待の1年生村尾三四郎は初戦で仲尾航介に敗れる
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90kg級1回戦、長井晃志が吉門辰哉を払腰「一本」に仕留める

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2回戦、終了直前に仲尾航介が村尾三四郎から「有効」

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準決勝、仲尾が八木郁実から右小外刈「技有」

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90kg級決勝、長井の右大外刈が仲尾を捉え「一本」

(エントリー12名)

高校選手権の団体戦日本一メンバー、優勝候補筆頭に挙げられていた長井晃志(日体荏原高3年)が順当に決勝進出。1回戦は吉門辰哉(沖縄尚学高1年)を僅か12秒の払腰「一本」(0:12)で下し、2回戦は笹谷健(東海大相模高2年)との接戦に残り7秒で奪った横車「有効」で競り勝つ。準決勝は前戦で昨年の全国中学大会の覇者大西陸斗(大成高1年)を小外刈「有効」で下した岡田英志(つくば秀英高3年)を終了直前の背負投「一本」(3:52)で下して決勝への勝ち上がり決定。

逆側の山からの決勝進出者は仲尾航介(天理高3年)。こちらは1回戦で齋藤蘭丸(秋田商高1年)を小外刈「一本」(0:14)で下すと、2回戦では昨年の全国中学校大会の覇者であり新1年生世代のスター村尾三四郎(桐蔭学園高)と対戦。村尾は無造作に作用脚を差し入れる大内刈と内股の出し入れで幾度も良い場面を作ったが仲尾いずれも揺るがず捌き、終盤まで双方のスコアに差はつかず。残り10秒、村尾の左内股が崩れたところを仲尾が強く引くと村尾の上体僅かに捻じれたまま畳に落ちて「有効」、このポイントを以て仲尾の勝ち上がりが決定。大一番を制した仲尾は準決勝で八木郁実(崇徳高1年)を小外刈「技有」による優勢で破って決勝への勝ち上がりを決めた。

決勝は右相四つ。仲尾は気合十分、釣り手を入れながらの右内股で先制攻撃を為し、これをきっかけに長井の頭を下げさせると大外刈、小内刈と鋭く脚を振る。小内刈に一瞬長井滑り崩れて、攻勢権は仲尾。

しかし長井は続く展開で引き手で袖を一方的に、釣り手は高く奥襟に入れる完璧な組み手を作り上げる。この形は駆け引きの結果1分6秒にリセットされるが、この攻防をきっかけに主導権はどうやら長井に移る。直後、長井は引き手で襟を得ると打点の高い右一本背負投、いったん浮き上がった仲尾はそのまま着地して難を逃れる。

仲尾が両襟を持つと応じた長井は釣り手を奥に、さらに引き手で仲尾の釣り手の袖を剥がして織り込むと一息で右大外刈。膝裏に脚を食い込ませると頭を下げて前に自ら一回転、仲尾耐えきれず宙を舞い「一本」。試合時間1分42秒、長井が格の違いを見せつける形で見事キャリア初の全国制覇を達成した。

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90kg級優勝の長井晃志

【入賞者】

優 勝:長井晃志(日体荏原高3年)
準優勝:仲尾航介(天理高3年)

長井晃志選手のコメント
「個人戦の日本一は始めてなので嬉しいです。2回戦の内容がダメで、ここは反省点。準決勝と決勝は集中して戦えました。自分の柔道は組み手でまず勝ち、担いで投げる柔道。頭を下げて展開を悪くしないように気を付けて戦いました。今年の目標は団体戦で金鷲旗、インターハイと勝って三冠を達成することと、個人戦のインターハイ制覇です」

【準決勝】

長井晃志(日体荏原高3年)○背負投(3:52)△岡田英志(つくば秀英高3年)
仲尾航介(天理高3年)○優勢[技有・小外刈]△八木郁実(崇徳高1年)

【決勝】

長井晃志○大外刈(1:43)△仲尾航介

■ 90㎏超級・東部直希が優勝、決勝は磯村亮太から豪快「一本」
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90kg超級準決勝、磯村亮太が大石由から小外掛「一本」

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90kg超級準決勝、東部直希が関根聖隆の小外掛を内股に切り返し「一本」

(エントリー16名)

この階級のみ16名がエントリー(他は12名)を許される激戦階級。

決勝に進んだのはそれぞれ第1シードと第2シードに配された磯村亮太(国士舘高3年)と東部直希(大成高2年)の2名。

昨年この大会準優勝の磯村は1回戦で榎田大人(東海大相模高1年)を横四方固「一本」(0:55)に仕留めるが、2回戦は村田圭佑(東海大浦安高2年)の抵抗に遭い、終盤まで「指導3」対「指導2」のビハインド。しかし残り5秒で追いついて辿り着いたGS延長戦22秒、払腰「技有」を得てなんとか勝利。準決勝は前戦の新1年生世代の大物対決で全国中学大会の覇者・千野根有我(桐蔭学園高1年)を大内返「一本」(3:15)で下した大石由(桜丘高1年)を小外掛「一本」(0:39)に仕留めて
決勝進出決定。

一方の東部は1回戦で佐藤智仁(宮崎日大高2年)を小外掛「一本」(0:51)に仕留め、2回戦は中島大貴(国東高2年)にGS延長戦「指導3」(GS1:38)で辛勝。準決勝は前戦で後藤龍真(鎮西高3年)を背負落「有効」で下した関根聖隆(桐蔭学園高2年)を内股と袈裟固の合技「一本」(3:26)で下して決勝まで勝ち上がって来た。

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磯村と東部による90kg超級決勝

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豪快な「一本」で東部が優勝を決めた

磯村が右、東部が左組みのケンカ四つ。東部は正対を選択、まず引き手で袖を掴んで織り込み、釣り手を上げてさらしながら相手と対峙。

組み手で後手を踏んだ形の磯村だが時間を掛けて体勢を直し、40秒過ぎから形を作る。
磯村釣り手を下から得ての右内股、しかし牽引した引き手の位置が低く、東部相手に乗っかって耐える。

以後引き手争いが続き、1分25秒双方に片手の咎による「指導」。奮起した東部引き手から持って左大内刈、さらに払巻込と攻める。磯村潰して返しかかるが、ベンチからは「自分で掛けろ」と気合の声が一発。

再開直後、しかし磯村が相手との手先の「握り合わせ」の後に取った選択は、自ら一旦相手から離れて、軽くジャンプし直すことでの仕切り直し。遮二無二攻めて力が伝わる状態が作れれば磯村の勝利確実かと思われた試合だが、この消極性は意外。

学年が下の東部は太々しさを一段増して、引き手で袖を掴み左大内刈で攻める。

直後、磯村が右内股。これは効かなかったが戻ったところで釣り手の位置を上げることに成功する。しかし磯村はこの良い組み手をリセット、釣り手を巻き返して外から後ろ襟に四指を入れて握り直し、次いで右小外刈に打って出る。本来巻き返し動作と同時に行う技ではなかったかと思われるが、仕掛けの時間がズレた分相手が先に反応、拘束が緩くなりこれは東部が場外まで出て逃れ「待て」。残り時間は1分19秒。

続くシークエンスで試合は決着。東部、まず釣り手で相手の袖を殺して下げ、引き手を得るとその釣り手を離して奥襟を叩く。結果出来上がった完璧な組み手をテコに為した選択は思い切り良い左の払巻込。もっとも力が出る形で撃ったこの技に磯村まったく逆らえず吹っ飛び「一本」。試合時間は3分0秒、高校2年生東部の全日本カデ初優勝が決まった。

高校選手権に続き、磯村の消極性が目立った試合。決勝の細かい行動にも一学年下の東部を「組みし易し」と勇気づけてしまう要素が多々。2年生東部の思い切りの良さに磯村の煮え切らなさ、好対照の一番だった。

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90kg超級優勝の東部直希

【入賞者】

優 勝:東部直希(大成高2年)
準優勝:磯村亮太(国士舘高3年)

東部直希選手のコメント
「超級の中では組み手がしっかり出来る方で、これは強みかなと思います。体が小さいので稽古が終わってから1時間くらい、自主的にウエイトトレーニングをやっています。『これで投げる』という決め技がないので、これから見つけていきたい。今は払腰を頑張っています。棟田康幸選手のように、小さくても世界で勝てる柔道家になりたいです」


【準決勝】

磯村亮太(国士舘高3年)○小外掛(0:39)△大石由(桜岡高1年)
東部直希(大成高2年)○合技[内股・袈裟固](3:26)△関根聖隆(桐蔭学園高2年)

【決勝】

東部直希○払巻込(3:00)△磯村亮太

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