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巨大戦力の国士舘は崩落、加速止まらぬ日体荏原が歓喜の初優勝飾る・第38回全国高等学校柔道選手権男子団体戦レポート⑥決勝

(2016年4月9日)

※ eJudoメルマガ版4月9日掲載記事より転載・編集しています。
巨大戦力の国士舘は崩落、加速止まらぬ日体荏原が歓喜の初優勝飾る
第38回全国高等学校柔道選手権男子団体戦レポート⑥決勝
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男子団体の決勝は国士舘高と日体荏原高による東京勢対決

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連覇を狙う国士舘は厳しい組み合わせを大差で制し続けての決勝進出

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日体荏原も大勝続き、これ以上ないほど勢いに乗って迎える決勝の畳

決勝カードは東京勢同士の対決。国士舘高と日体荏原高が東京都予選に続き再び決勝で相見えることとなった。

前代高校「三冠」を獲得、連覇を狙う国士舘はエース飯田健太郎を中心に陣容充実、今大会の大本命。この日はここまで2回戦で神港学園神港高(兵庫)を3人残し、3回戦で開星高(島根)を2人残し、準々決勝で崇徳高(広島)を2人残し、そして準決勝では埼玉栄高(埼玉)を1人残しと、いずれも強豪ばかりとの厳しいカードを乗り越えての決勝進出。いまひとつ歯車がかみ合わない印象はあるが、準決勝以外はいずれも大差と言って良いスコアでここまで勝ち上がって来た。

一方の日体荏原は2回戦で静岡学園高(静岡)を4人残し、3回戦で津幡高(石川)を4人残し、準々決勝では天理高(奈良)を3人残しとこちらも大差続きでの勝ち上がり。準決勝は木更津総合高(千葉)との壮絶な抜き合いを制して2人残しで勝利し、遂に決勝まで勝ち上がることとなった。
こちらは内容も文句なし。初戦で百々雄弥が4人抜きに成功すると3回戦で長井晃志が3人抜き、準々決勝では再び長井が3人抜き、そして準決勝では大吉賢が4人抜きを果たし、かつこの試合の最後は相手方のエース・個人無差別2位の山下魁輝をハンガルオドバートルが豪快な「一本」で抜き去るなど「試合替わり」でヒーローが誕生しこれ以上ないほどの勢いに乗っての勝ち上がりだ。前日の個人戦で5試合を戦ったエース藤原崇太郎を作戦通りに最終決戦まで温存、かつ周囲の戦力が全員試合をこなし、そして全員が素晴らしい勝ちぶりを披露するという最高の形で宿敵国士舘戦を迎えることとなる。

前回の対戦である東京都予選決勝では国士舘が2人残しで勝利。内容は稲垣由生が2人を抜きさらに3人目のハンガルからもポイントを挙げてと畳上を引っ掻き回し、最後は河田闘志がここまで2人を抜き返して来た日体荏原のエース・藤原崇太郎から内股「一本」を奪っての快勝であった。

開示されたオーダー順は下記。

国士舘高 - 日体荏原高
(先)稲垣由生 - 百々雄弥(先)
(次)本間壘 - 長井晃志(次)
(中)磯村亮太 - 塚本綾(中)
(副)河田闘志 - ハンガル オドバートル(副)
(大)飯田健太郎 - 藤原崇太郎

国士舘は準決勝と同じ「本命オーダー」。大将に絶対のエース飯田健太郎を置くことを大方針として、先鋒には都大会の同カードで大活躍したジョーカー稲垣由生、続いて有無を言わせぬ密着固定でそのパワーを豪快な投げに変換し続ける今季急成長の本間壘、ここから磯村亮太と河田闘志の重量2枚を置いて本丸飯田健太郎の前に堀を築くというオーソドックス布陣。

一方の日体荏原は準決勝で4人抜きの大活躍を見せた大吉賢が負傷離脱、急遽3回戦で起用した1年生の塚本綾を決戦兵力に加える緊急オーダー。準々決勝までの勝ち上がりの立役者である百々雄弥と長井晃志をこれでもかとばかりにまたもや前衛に突っ込み、中盤のバランサーとして試合の巧い塚本を中堅に配置。副将にはこの日人が変わったような強気の試合を繰り広げて絶好調のハンガルオドバートルを置き、そして大将にはこの試合のために取り置いた全日本ジュニア王者にして個人81kg級2連覇者藤原崇太郎を座らせるという布陣。こちらもオーダーのメインシナリオは副将ハンガル、大将藤原という後衛の作り方にあり、前衛はいわばディテール。ケレン味なき王道布陣、真っ向勝負の陣形だ。

盤面を読んでみる。抜き試合レギュレーションにおける作戦立案で最初に考えるべきは何と言っても「どう試合を終わらせるか」だ。

双方の大将は飯田健太郎と藤原崇太郎。抜き試合で相手のエースが大将に座る場合は、当たり前だが最終的にはその選手を倒すか、副将以前の選手を当てて引き分けてしまうかしかない。両軍の陣形と戦力を考える限り、少なくとも日体荏原としては最終的には藤原で飯田を倒すしかないかと思われる。代表戦までも織り込んで、どこまで行っても最後は飯田を越えるしか国士舘を倒す道はない。

ここで飯田と藤原の直近の対戦歴を紹介しておきたい。2015年1月の全国高校選手権東京都予選決勝では1分33秒飯田が鮮やかな払腰「一本」で勝利、同じく2015年8月のインターハイ決勝では飯田が順行運転で「指導」をリードした末に大内返「有効」を奪って勝利、同年12月の松尾三郎杯決勝では1分50秒、飯田が捻じり落とすような内股「一本」で勝利している。

飯田の3連勝、しかもうち2勝は勝負にならないと言って良いほどの圧勝である。藤原の勝利歴は中学3年時の全国中学校柔道大会81kg級決勝に遡らねばならない。この時は双方「指導1」を取り合った状況で迎えた終盤飯田が攻めに攻めてほぼ試合を自分のものとしたが、残り時間僅かのところで藤原が変則の袖釣込腰に飛び込み「有効」を奪って勝利している。しかしこれは飯田が本格ブレイクを果たす前のことであり、現在と2階級階級が違うことも考えあわせると参考にするには無理がある過去の記録。やはり飯田が圧倒的優勢と考えておいて良いだろう。

ということは日体荏原としては大将対決、あるいは代表戦(となれば両軍この選手以外に送り出す選手は考えられない)で勝利を収めることは、少なくとも事前予測としては難しい。藤原が過去3戦の不利を乗り越えて引き分けを獲得したとしても、代表戦が待ち受ける以上それでもなお、勝利には足りない。

であれば1枚でも多く飯田に当て、疲労に疲労を重ねさせて少しでも勝利確率を上げたうえで藤原を畳に送り出して「なんとかしてもらう」しかない。今日1試合も出ていない藤原はまだスタミナに余裕があるはず、粘りに粘って大将対決と代表戦で2度引き分けを獲得し、最終的には「指導1」差でも勝敗が決するGS延長戦に持ち込んで競り勝つ。大将に置いた大駒同士の戦歴に圧倒的な差がある以上、事前予測としてのクロージングはこういう「希望込み」で考えるしかない。

しかし、本間、磯村、河田と揃った重量3枚の堅陣を抜いて複数枚以上の差を作り出すのは日体荏原を持ってしてもまさしく至難の業。国士舘陣営唯一の隙は先鋒稲垣由生と思われるが、稲垣は直近の対決である東京都予選決勝で大吉、長井の2枚を抜く大活躍を見せてその曲者ぶりを如何なく発揮したばかり。今季藤原以外で唯一国士舘勢から点を挙げているハンガルオドバートル(松尾杯で河田闘志から小外掛「一本」、東京都予選で稲垣由生から内股「一本」)に期待したいところであるが、東京都予選では稲垣を抜き返した後に磯村亮太に抑え込まれ、腕の痛みに「参った」を表明して大叱責されるというチョンボを演じたばかりで絶対の信頼を置けるかというとやはり難しい。はっきり苦しい盤面である。

ただしこの日ここまでの日体荏原の勝ち上がりは本当に素晴らしく、背に張った帆に受ける風はまさしく順風。この勢いに乗って、こちらはまだ明らかに勢いに乗れていない国士舘の隙を突いてなんとか得点していきたいところ。先鋒戦を獲り、受けに脆いところのある磯村、河田に業師長井をぶつけられる展開があれば面白い試合が期待できる。

一方の国士舘としては、大将に座ったエース同士の戦歴にこれだけの圧倒的な差がある以上、順行運転で試合が進められればそれでよし。極端なことを言ってしまえば最悪全試合引き分けでも、最後は飯田が取るという計算が十分成り立つかと思われる。メンバーを見渡しても余程のアクシデントがない限り最悪でもタイ、うまくいけば本間と磯村のいずれかが差を作り出してハンガルとはリスクを避けて引き分けというところまでは普通に手に届くところにあり、つまりは1人差か2人差を以て藤原を引っ張り出すことが可能かと思われる。日体荏原の前衛に配された百々と長井がここまで抜きに抜きまくり疲弊しているであろうこと、中堅が急遽起用されたバックアッパーの1年生・塚本であることもこの観測をいや増す。

国士舘がここまで乗り切れていないことが不確定要素ではあるが、この戦力であればやはり優位は国士舘の側にあり。日体荏原とすれば実力以上の力が二段、三段、順行運転に留まらない正方向のアクシデントが二度、三度と必要な状況。

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決勝が開始される

決勝開始がアナウンスされると照明一段明るくなり、日本武道館の中央に組み直された決勝仕様、ただひとつのみとなった試合場を煌々と照らし出す。

頂点を極めるは連覇を狙う国士舘か、それとも初優勝を目指す日体荏原か。主審が両軍の選手を畳に呼び入れ、いよいよ第38回全国高等学校選手権大会男子団体戦の決勝が開始される。

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百々雄弥は稲垣由生得意の出足払を捌くなり片手絞に移行、研究のあとが明らか

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百々が隅返「有効」で稲垣を転がし先制

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稲垣が右出足払、「有効」を獲得してスコアはタイ

先鋒戦は国士舘・稲垣由生が右、日体荏原・百々雄弥が左組みのケンカ四つ。

試合が始まるなり稲垣得意の一息で距離を詰める右出足払に打って出る。しかし百々これは十分警戒済み、捌いて稲垣を畳に落としながら片手絞を試みる。流れるような動作に研究の程が明らか、しかしこれは効き切らず「待て」。

大将までになんとしてもアドバンテージを作り出したい日体荏原の事情を反映するかのように百々は意気込んで前に出る。しかし前段で片手絞を食い掛けて警戒したか稲垣いったん試合を作り直し、結果双方両袖を握る形で試合が止まって47秒双方に「指導」。

直後百々がケンケンの左内股、稲垣はそのケンケンの3歩目に合わせて良いタイミングの横巴投を試みて百々を崩す。
技の効果は稲垣に分があったが、先んじて攻めているのは百々。この攻防に端的な試合姿勢がポイントに結実したのが1分55秒。稲垣が襟を狙って伸ばした釣り手を、百々は引き手で抑えて深く呼び込むことに成功。残った釣り手で背中を抱くと間を置かずに隅返、ここまで間合いが詰まっては身の軽い稲垣も回避はかなわずこれは百々の「有効」。この試合の初ポイントは日体荏原。

ビハインドを負った稲垣はこの失点により開始早々に見せた積極性を取り戻す。右小外刈で崩しておいての「国士舘返し」、さらに得意の払釣込足で百々を勢い良く転がし(落ち際に百々が反転してノーポイント)て明らかにペースアップ。

対する百々は釣り手で優位を確保し、しばし呼吸を測ると斜めからの左大内刈。しかしこの「組み負け」はどうやら稲垣が張った罠、百々の戻りに合せて稲垣得意の右出足払一閃。奥脚にまで届かせたこの一撃に相手が大きく崩れると、早々に乗り込んで角度を呉れ百々の回避行動を封殺。主審的確に稲垣の「有効」を判定。残り時間は1分6秒、これでスコアはタイとなる。

残り31秒、百々が深く左背負投に入り込む。タイミング、高さとも良し、十分投げの完遂が予期される一撃であったが稲垣外側に回り込んでなんとか回避。この技に危機感を感じた稲垣は再びペースアップ、隅返に「草刈り」、さらに「国士舘返し」「加藤返し」と切れ目なく寝勝負を続けて主審が試合を止めた時には残り時間僅かに15秒。結局この試合は引き分けに終わった。

この試合の評価は、双方抱く期待値に加えて、二転した試合の推移状況に最終的な結果と変数が多くなかなか難しい。

ひとつは稲垣が良く持ち直したという試合と評価できる。準決勝までこれ以上ないほど勢いづいて来た日体荏原に先制される危機を迎えながら、投げ返すことを以て一旦押しとどめ、なんとか引き分けに持ち込むことに成功した。前述の通り大将対決の有利を織り込む限り国士舘にとって失点以外はマイナスではなく、最低限の仕事を為したと考えられる。ただし国士舘の都大会における快勝劇が先鋒稲垣の大活躍に支えられていたことを考えれば、日体荏原が新たに持ち込んだ百々という駒にこのジョーカーが1試合目で、それも形勢大枠不利のまま止められてしまったということは少なくともプラスの材料ではない。

日体荏原側から見れば、先制必須のゲームにあって、もっとも防壁薄いはずの稲垣に、それも相性が噛み合うと目された百々が、しかも先にポイントを挙げながら引き分けてしまった惜しい試合。盤面を見渡し直してこの厚い国士舘の陣容からこの先どうやって「一人以上の差」を作り出すかと考えれば逃した星はまことに大きいと言わざるを得ない。ただし、都大会で暴れまくられて敗戦の因となった稲垣に仕事をさせないまま1試合で畳を降ろすことにも成功しており、この点最低限の仕事は果たしたとは言える。

不調ながら戦力厚い国士舘、体格と戦力で不利をかこつも絶好調で流れに乗っている日体荏原。地力と勢いのどちらに針が振れるかが争点であった第1試合は「痛み分け」。ただし大枠百々が攻め、稲垣が守りながら隙を探し、そして先制ポイントは百々という試合の様相は、僅かながら日体荏原に針を傾かせるものであった。このあたりが正しい総括かと思われる。

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長井晃志が肘抜きの右背負投

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耐えた本間壘は長井を腹上に持ち上げ、裏投「一本」

第2試合は次鋒同士の対決。国士舘・本間壘に日体荏原・長井晃志がマッチアップ。

本間、長井ともに右組みの相四つ。
本間が引き手で袖を得ると長井は嫌って早々にリセット。日体荏原ベンチからは「間合いを取れ」との声が響く。体重差20キロ以上、密着志向のパワーファイター本間と間合いの出し入れが命の業師・長井という試合構図はこの声に端的。

本間はまず左、次いで右とスタンスを変えながら高い位置で両襟を得ることに成功。釣り手が奥に入ると長井の頭が下がる。過剰反応するリスクを嫌った長井がこのままの体勢を長く受け入れ、35秒主審は長井に「極端な防御姿勢」による「指導」を宣告する。

以後も前進して圧殺密着を図る本間、先に袖を持ってまず間合いを確保しようとする長井という構図で試合が推移。しかし2分20秒を過ぎたところで長井が引き手で袖の先端、釣り手で前襟というほぼ完璧な形を作り出すことに成功。一方の本間は釣り手の袖を絞られて釣り手の位置が低く、形勢は悪し。国士舘サイドは「袖口絞り」の反則ではないかとの声を上げ、日体荏原ベンチからは「離すな」との声が上がる。明らかに長井有利の形。

長井釣り手の肘を2度、3度と振って相手の左による拘束を剥がすと右大内刈、さらに右小内刈のアクションである継ぎ足でまず自身の右体側が相手の腹に触れるまで間合いを詰める。深く侵入した長井は本間の懐の中で反転、自由に動く釣り手を高く上げて肘抜きの右背負投に打って出る。

引き手を剥がされ、持ちどころを探っていた本間であるが一瞬で覚悟を決めるとこの左腕で背を抱いて対抗。一方懐内における完全回転の成功に感触を得た長井は前に走るように回旋、最後の決めを行うべくおのが体を思い切り落とす。

しかし本間が外側に右足をドンと踏み出し、このインパクトを耐え切る。この瞬間から攻守は入れ替わり、投げ直すしか手立てのない長井の体の持ち上がりに合せて本間が腹を突き出し得意の裏投。長井は肘を抜いた背負投の形そのままに両足が完全に宙に浮いてしまい万事休す。本間体を捨てて長井を真裏に放り文句なしの「一本」。

慎重に試合を進めた長井だったが、作り上げた形があまりに良すぎ、ために本間の罠に嵌った。密着しさえすれば取るという本間の間合いに、攻めるために吸い寄せられた長井。どうしても取らねばならぬ日体荏原と、相手のアクションを待って地力を生かしさえすれば良い国士舘という盤面全体を通じた構図が1試合に、いや得点シーンの1場面に凝集したかのような結果であった。前述の「地力対勢い」の構図に照らせば、国士舘の地力の側に大きく針が振れた一番。試合時間1分32秒。本間得意の一撃で国士舘が先制に成功する。

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塚本綾は巧みな組み手、巨漢本間を相手に強気の柔道を繰り広げる

第3試合は畳に残った本間に、日体荏原の中堅塚本綾がマッチアップ。

本間が右、緊急出動の1年生・塚本は左組みのケンカ四つ。身長176センチ体重116キロの本間に対し塚本は165センチ、73キロ。いかに好選手塚本といえど乗り越えるには難しい体格差。

しかし塚本開始するなり引き手で袖を一方的に確保、二本持って強気に柔道を展開。本間嫌ってリセットするが以後も引き手争いに巻き込まれてなかなか得意の近接戦闘に持ち込めない。ケンカ四つであれば躊躇なく背を抱き、帯を掴んで投げを撃ち続けた新人戦シーズンに比べると意外なほどの静かな試合ぶり。引き手の袖の「外側」の取り合いが続いた1分33秒、双方に片手の咎による「指導」が宣告される。

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本間の右内股に塚本素早く反応、内股透に打って出る

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(別角度から)

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見事決まった一撃は文句なしの「一本」

再開直後、またしても塚本が引き手の袖の外側を掴む良い組み手。併せて釣り手は下から前襟を握る、巨漢に対峙するにはこれ以上ない最高の形。一方の本間は勝負組み手の両襟ではなく、自身は引き手で袖の「内側」という効かない部位を握り続けたまま攻防を続ける。

本間が嫌い、再度塚本が握り直して引き手は一方的に塚本優位。本間さすがに一旦切って持ち直そうと手を持ち上げるが塚本あくまで掴み続け、釣り手の襟を高く上げて本間の頬を突く。塚本だけが引き手の袖を掴み、本間は何も持たない100-0状態。

塚本にとってはこれ以上ない形。本間に「今行ったらいかん!」との声が聞こえてきそうなあまりに一方的な形であったが、本間は体格差の自信ゆえか、引き手で空を掴んだまま吸い込まれるように右内股に打って出る。

相手の握り続ける意志を利用して牽引出来る、投げ切れると踏んだか、あるいは軽量の相手の体を脚で持ち上げて引き手を「切らせよう」としたのか、あるいは自身が切るためにひとまず仕掛けて組み手のリセットを試みたのか。意図は不明、かつ明らかに「投げを狙ったわけではない」技だが本間の動作自体に躊躇はなかった。しかし塚本は本間が足を振るなり前に身を切りながらジャンプして位置を入れ替え、踏み込みを兼ねた着地と同時にハンドル操作を効かせて内股透。

本間が投げに出た、と観衆息を呑んだ瞬間既にその脚は高く上がり、体は畳を転がっていた。宙を舞い、そして畳に落ちた本間僅かの希望を持って主審を見やるがその手は高々と天井を指す。

体の外側、脚一本分の隙間で相手をかわす「昭和の内股透」、鮮やかに決まって文句なしの「一本」。塚本は一つ手を叩いて立ち上がり会心の表情。

前述の「地力対勢い」という構図に再び則れば、軽量選手が重量選手を業で斬り落としたこの試合の様相はこれ以上ない「勢い」の絵。スコアは再びタイ、日体荏原がこの試合初の勝利を挙げ、再び得た勢いを背にして試合は中盤戦へ。

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畳に残った塚本と磯村亮太による第4試合

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磯村は塚本の頭を下げ、小外刈で攻めて攻勢

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残り時間数秒、磯村が右小外掛から脚を高く上げて投げ切り「一本」

国士舘は身長179センチ、体重110キロの磯村亮太が畳に上がる。

中堅同士の対決となったこの第4試合は磯村が右、塚本が左組みのケンカ四つ。塚本は釣り手を突いてしっかり間合いを取り、体格に大きく優る磯村は塚本が仕掛ける引き手争いに巻き込まれてその方針定かならぬ出だし。39秒双方に片手による「指導」が宣告される。

1分30秒、磯村が右小外刈で一気の寄り、これをきっかけに引き手で袖を得ると塚本の頭が下がる。塚本前屈して圧を逃がそうとするが磯村はその頭に上におのが上体を載せて一旦ブロック、その後背筋を伸ばしてほぼ優位の形を完成させる。

しかしこの好機に磯村具体的な技を出さず、ひたすら形を整えることに腐心する。磯村にアドバンテージを与える形で推移を見守っていた主審、十数秒に渡る膠着を見て「待て」を宣告。塚本に「極端な防御姿勢」による「指導2」を宣告する。

磯村急がずジワジワと前進。徐々にその圧が効き始め、塚本の釣り手を突く位置が下側にズレ始める。磯村が相手の頭を下げさせたまま捩じり伏せるような右小外掛を放った直後の2分41秒、「積極的戦意に欠ける」との判断で塚本に3つ目の「指導」宣告。

このままでは僅差の優勢(「指導」差2つ以上)による負けとなってしまう塚本は再開後ラッシュ。引き手の袖をキャッチして織り込み、釣り手で襟を高く握って大内刈を2連発、磯村の反撃なしと見るやさらに続けざまに巴投。磯村がパスして縦四方固を狙い、塚本が足を絡んで「待て」。試合時間は残り35秒。

磯村は敢えてアクション少なくジワジワ前進、塚本を場外際まで追い込む。一方の塚本は冷静に引き手で袖を外側から掴み、送足払に大内刈と技を撃ちこんで試合を進める。

残り時間5秒を切ったところで塚本が送足払、さらに内股アクションに引き続き釣り手で肩を上から抑えながら浅く左大内刈を打ち込む。釣り手を下から巻いて後ろ襟で握っていた磯村、一歩踏み進めてこれを迎え入れると、腹を突き出して右小外掛。感触ありとみるや一歩下がった塚本を追いかけて一段二段と深さを増し、十分の位置まで進むと思い切り右足を揚げて投げを打つ。

脚を揚げること自体で相手の体をもろとも持ち上げたパワフルな一撃、ついに大型磯村の力をまともに受けることとなった塚本は磯村の胸の高さまで跳ね上げられる。相手が高すぎて制御の難しい状況であったが、磯村は袖を握った引き手を離さずその体をコントロール。終了ブザーが鳴り響いたが、残り1秒で決まったこの技の効果は認められ「一本」。

磯村が1人を抜き返して国士舘が再び1人差をリード。塚本は力関係だけをみればまさしく善戦、4分戦い抜いて次に襷を渡した形で日体荏原の勢いは消えず、しかしスコアは国士舘の手に落ちたという一番であった。

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磯村が右小外刈で突進、ハンガルオドバートルは反転して回避

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前に潰れたかと思われたハンガルだが手首を挟んで巻き込み直し「有効」

続く第5試合、日体荏原は今大会絶好調のハンガルオドバートルが畳に上がる。

国士舘の中堅磯村、日体荏原の副将ハンガルともに右組みの相四つ。「始め」の声に両者「シャー!」と激しく気合ひと声、闘志をむき出しに試合開始。

ハンガルの一手目は釣り手。奥襟に入れて相手を寄せんと力を込めると磯村も応じて叩き返し、出来上がった形は接近戦のガップリ四つ、見守る周囲が少々慌てるほどの近接戦闘。

違いに圧を掛け、あるいはずらしてという直し合いによる静かな展開は、40秒にハンガルが放った右大内刈によりブレイク。攻め合いの開始と見た磯村は背筋を伸ばして形を整えるなり接近、またしても異常に近い間合いを作りあげるとジャンプする勢いで上から飛び込み得意の右小外刈。タイミングは良し、磯村ケンケンで追いこむが、しかし釣り手の位置の低さゆえか決めきれず拘束を逃れたハンガルは反転、前技に偽装する形で畳に落ちる。と見えたが、これは偽装に留まらず、ハンガルは反転して一旦畳に伏せ落ちると、磯村を背にしたままその釣り手の手首を抱き込んで巻き込み動作。捌き切ったと動きを止めていた磯村はこのアクションに引きずり込まれてしまい、クルリと上体の体側から畳に落ちる。これはハンガルの「有効」。経過時間は1分5秒。

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磯村の右小外掛をハンガルが浮落で捩じり返し「有効」

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ハンガルがガッチリ袈裟固、磯村を「一本」で畳から退ける

ビハインドの磯村は再び前進、間合いを詰めると手先で争った釣り手を一気に上からハンガルの肩に被せ、抱き着きの右小外掛に打って出る。迫力十分の勝負技、ここ2年の力関係からいえば十分磯村の「一本」が想起される思い切った一撃。磯村相手の体を捕まえたと感触を得るなり体を捨てて決めに掛かる。しかしハンガルも背を抱き、反時計回りに体を捩じって応じ空中で投げ合いとなる。

着地寸前までほとんど同体のこの勝負を制したのはハンガル。背を握った左の拘束と、こじりあげた引き手で磯村を捩じり倒し、その体側を畳に着かせて2つ目の「有効」獲得。さらにハンガル左を利かせてグイと引き寄せを呉れ、体を戻した磯村を抱え込んで相手の右から袈裟固。両手で頭を挟み搾るようなこの抑え込みに磯村ほとんど抵抗できず「一本」。

試合時間2分11秒、「有効」「有効」そして「一本」を立て続けに奪うという圧勝でハンガルが磯村を突破。日体荏原が1人を抜き返し、スコアは再びタイに戻る。

そしてここまでスコア的には国士舘、表面上は静かに拮抗、しかし水面下では粛々滔々と日体荏原、という形で進行し続けていた流れは分水嶺を明らかに越え、このハンガルの一撃を以て堰を切ったように日体荏原へ流れ込む。

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河田闘志が左への「やぐら投げ」、ハンガルは右小外掛で対抗

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投げ合いに勝ったのはまたもハンガル、河田を叩き落して「技有」

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ハンガルが右技のフェイントから左浮腰に入り込む

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ハンガル河田が崩れると見るや突進、右の掌で相手の左肩を抑えて回旋を呉れ「一本」

第6試合の巨人対決は畳に残ったハンガル、国士舘の副将河田闘志ともに右組みの相四つ。

河田ガップリ組み合うと、今冬新技として度々繰り出してきた左への「やぐら投げ」の大技。これまでは体格に明らかに優る状況に限定して掛けて来た印象だが、この大一番で意外な勝負に打って出た。ハンガル載せられかかりながらもなんとか残し、どころか右の小外掛を引っ掛けてバランス。そして一瞬の拮抗ののち、この投げ合いに勝ったのはまたしてもハンガル。相手の僅かな体勢の「戻り」に合わせて被り返すと河田は真裏にまっさかさま。その巨体が地響きを立てる勢いで背中から畳に落ちる。

主審即座に「一本」を宣告、しかし両副審の右手が水平に伸びこれは「技有」に訂正される。試合時間はここまで僅か33秒、まさしく衝撃の展開。

それでも残り時間は3分半近くと大量。命拾いした河田は落ち着いて試合を作り直し、組み勝ってハンガルの頭を下げさせると右払腰を2発、3発。ハンガル頭を上げられず、1分18秒ハンガルに「極端な防御姿勢」による「指導1」が宣告される。

僅かに河田が土俵の中央に向かって相手を押し返した形の、この直後の展開。ガップリ組み合ったハンガルは右技のステップで河田の右横に一歩踏み込むと、瞬間クルリと身を切り返して左浮腰の大技。

左右に大技のあるハンガルの最も尖った、そして怖い特徴がこの大事な場面でまさしく炸裂。河田体を入れ替える形で一旦着地してたたらを踏むがハンガルは構わず突進、左肩を抑えた右手の掌をグイと引きつけて河田の横向きに崩れた体に回旋運動を呉れ、ダッシュして体を浴びせる。背中から畳に落ちた河田の体がその場に残り、その巨体を越えたハンガルは顔から畳に着地。会場は騒然、これは文句なしの「一本」。

試合時間1分31秒、みごとハンガルが2人抜き達成。国士舘が誇る前代からの重量級レギュラー2枚を相手に計4度の投げを決め2つの「一本」を奪う大活躍。

日体荏原、6戦を消費してついにこの試合初めてのリードに成功。そしてなんとしても1人差以上のアドバンテージを持って相手方の大将に辿り着くというミッションもギリギリで達成することとなった。日体荏原が流れだけでなくついに具体的なスコアでも相手をリードし、ここに至って大アップセットの実現がついに日体荏原の手に届くというところまで場が煮えた感あり。

畳にはついに今大会最大の大駒、国士舘のエースである飯田健太郎が登場する。

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飯田健太郎は組み手を一方的に支配、ハンガルの頭を下げさせ次々「指導」を奪取

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飯田がハンガルを右小内刈で転がし「技有」

引き分ければ日体荏原の勝ちが決まる第7試合は国士舘・飯田、日体荏原・ハンガルともに右組みの相四つ。

ハンガル釣り手から奥襟を叩くが飯田あっさりこれを落として一方的に袖を握る。ハンガルは切って組み手をやり直すが一合手を交えただけで飯田が袖、奥を一方的に得る形が出来上がり、状況のあまりの悪さにハンガルたまらず膝から崩れ「待て」。主審は偽装攻撃の咎でハンガルに「指導1」を宣告する。経過時間はここまで僅かに18秒。

飯田は常に組み勝ち、かつハンガルの間合いである近接戦闘には踏み込まず冷静に足技で崩し続ける。39秒には「極端な防御姿勢」でハンガルに2つ目の「指導」、飯田が内股に出足払と取り味のある技を連発した直後の1分12秒には早くも3つ目の「指導」が宣告されるに至る。飯田続くシークエンスでも完全に組み勝つと、一旦前に引きずり出しておいて踏ん張らせ、後ろに戻しながら鋭い右小内刈。剛体となって真裏に崩れたハンガル捨身技を偽装しながら畳に転がり落ちるが、主審冷静に飯田の「技有」を宣告。

以後も様相は変わらず。2分28秒、飯田が引き手を一方的に確保して奥襟を持つと、ハンガル自ら膝を屈して畳に崩れ落ち「待て」。三審合議の結果ハンガルに4つ目の「指導」が与えられて試合は終了。この試合はハンガルの反則負けにより飯田の勝利に収着。勝負の行方は大将同士の対決に委ねられることとなった。

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飯田が藤原崇太郎に右内股、館内は歓声と悲鳴が交錯する

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藤原跨いで捌き、ノーポイントでこの技を切り抜ける

第38回全国高等学校柔道選手権大会男子団体戦はこれが最終試合。大将同士の対決はインターハイ100kg級の王者にして全日本ジュニアの覇者でもある飯田健太郎、そして同じく全日本ジュニア81kg級の覇者で高校カテゴリ以下の体重別タイトルを総なめにしている藤原崇太郎が自軍の全国制覇を掛けて対峙するというビッグゲームである。

開始線で試合を待つ飯田は呼吸を整え、表情を変えず。対する藤原は気合いを隠さず鋭い目つきで入場。

飯田は右、藤原は左組みのケンカ四つ。飯田釣り手を上から持ち、藤原は下から襟を突いて対峙。藤原が引き手で袖を確保するが飯田嫌って一旦リセット。

30秒に飯田が鋭い右内股。踏み込み十分、藤原の股中に入った作用脚が大きく上がった美しい形は投げの完遂の予感が十分、場内は歓声と悲鳴が交錯する、しかし藤原またいで凌ぎ切り「待て」。地鳴りのようなどよめきが両者を包む。

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藤原が左背負投、両手ともに掴めていない飯田は回避しきれない

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藤原投げ切って劇的な「有効」を獲得

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藤原は谷落で飯田を崩し、攻め返す間を与えない

あくまで落ち着いた表情で一種鷹揚に対峙する飯田、相手より一手早く動くことで組み手を優位に進める藤原という大枠の構図で試合が推移。1分20秒、引き手争いにこだわった藤原に対し片手の「指導1」が宣告される。

万が一もう1つ「指導」を貰えばそれはそのまま試合を決めてしまうポイントになる。力関係が上の飯田を相手に藤原は後のない状況だが、続くシークエンスで勝負に出る。釣り手を畳んで体側を合わせるように接近すると、引き手を大きく伸ばして袖を求める。飯田体を開いてターゲットとされた自身の引き手を遠ざけるが、藤原は袖の内側を僅かに得るとまったく間を置かず釣り手を効かせて左大内刈、さらに勝負技である肘抜きの左背負投に潜り込む。飯田は釣り手の持ちどころを探っていた状況で引き手の袖を与えてしまい、この瞬間だけは両手が空を掴む無防備状態。さしもの飯田もここまで条件が揃えば技を止めることはかなわず、藤原縦に体を捨てて押し込めばこれは「有効」。

衝撃的な飯田のポイント失陥。経過時間は1分40秒、残り時間は2分20秒。不利と思われた藤原の、それも試合を決めかねないポイント奪取に日本武道館は興奮の坩堝。

格上相手にポイントをリードした場合は、直後のシークエンスをどう戦うかが最重要課題。この時間帯の重要性を熟知した藤原は飯田にペースを取り戻すきっかけを与まいと、まず座り込みの左背負投、さらに立ち上がって相手の真裏に体を滑らせ谷落に打って出る。体を捨てた藤原は崩れた飯田を引き込んでめくり返し、横四方固の形で攻める。飯田は脚を絡ませ前屈して必死に耐えるが体の長さゆえ隙間が縮まらず苦しい体勢、しかしなんとか踏ん張り正対まで持ち込んで「待て」。残り時間は1分30秒。

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藤原が思い切り左背負投、攻めることで飯田の反撃を潰し続ける

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飯田の右大内刈に藤原が裏投で対抗、一時は飯田の「技有」が宣せられるが取り消し

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飯田最後の攻撃は両手が外れ万事休す

ようやく焦りが見え始めた飯田は鋭い内股を2連発、頭を下げられていた藤原だが2発目は腹を出して体の外側に逃がして回避、しかし飯田はこの連続技をきっかけに引き手で袖、釣り手で奥襟という完璧な組み手を作り出す。

誰もが息をのんだ飯田の大チャンス、藤原の大ピンチ。しかし飯田がひと呼吸、ふた呼吸と息を整えたその間に藤原先んじて思い切り左背負投。飯田の頭に攻撃しかない良い形であったゆえこの技は良く効き、飯田が大きく崩れ、結果このシークエンスは藤原の攻勢で塗りつぶされて終了。

しかし直後、飯田釣り手で背中を抱くと横向きになった藤原を引き起こすようにして右大内刈。藤原の体が反るとみるや体を捨てて乗り込んでこれを決めに掛かる。藤原裏投で返しに掛かり、弾みのついた両者の体がもんどり打って倒れると主審は飯田の「技有」を宣告。しかし裏投を撃った藤原の体は畳に触れておらず、三審が協議した結果、この「技有」は取り消し。

この時点で残り時間は34秒。もはや行くしかない飯田は前に走って組み付くが藤原は座り込みの左背負投、さらに立ち直して再びの左背負投と続けざまに放って飯田にまったく隙を与えない。

残り9秒からの展開、飯田の大内刈に藤原は残り時間を計算して逆らわず潰れる。主審当然ながら藤原に偽装攻撃の「指導2」を与えるが、この時点で残り時間は4秒のみ。続いて最後のチャンスとばかりに飯田が放った右内股は両手が離れて利かず、「待て」が掛けられると残り時間は僅か1秒。

再開を前にさすがに敗北を悟った飯田と国士舘ベンチはガックリ。「はじめ」の声から間を置かず「それまで」が宣せられ熱戦全8試合が終了。結果、スコア1人残しを以て日体荏原の勝利が決定した。

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優勝決定の瞬間、歓喜爆発の日体荏原ベンチ

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殊勲の大将・藤原を迎える日体荏原の選手たち

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試合直後、インタビューに応える日体荏原チーム

日体荏原高○一人残し△国士舘高
(先)百々雄弥×引分×稲垣由生(先)
(次)長井晃志△後腰(1:32)○本間壘(次)
(中)塚本綾○内股透(2:25)△本間壘(次)
(中)塚本綾△小外掛(3:59)○磯村亮太(中)
(副)ハンガル オドバートル○袈裟固(2:11)△磯村亮太(中)
(副)ハンガル オドバートル○浮落(1:31)△河田闘志(副)
(副)ハンガル オドバートル△反則[指導4](2:28)○飯田健太郎(大)
(大)藤原崇太郎○優勢[有効・背負投]△飯田健太郎(大)

日体荏原としてはこれ以上ない、まさしく最高のシナリオを完遂しての優勝劇。決勝で言えば一本勝ちの塚本と2人抜きのハンガル、さらに飯田打倒の大殊勲を挙げた藤原とわかりやすいヒーローが複数誕生したが、荏原の優勝劇は決勝1試合だけでは読み解けない。ここまでにペダルを漕ぎに漕いで、帆を張りに張って得た勢いと状況のお膳立てが全て噛み合い、奔流となってこの一戦に流れ込んでこそ実現した王者・国士舘越えであった。

小久保純史監督が戦前に自軍の優勝あるならば、と挙げた条件は「決戦兵力の藤原を最後まで試合をさせずに取り置けること」「都大会からの戦力の上積みがあること。具体的には新戦力の百々が機能することと、ギリギリまで成長するであろうハンガルが化けて大駒級の活躍をすること」の2つ。加えて言外に「実力以上の力が出るような勢いを得ること」というファクターがあったのではと思われるが、まさしく全てが揃った形の優勝劇であった。

ただでさえまとまりの良い今代チームが「藤原を取り置く」というわかりやすい目当てを得たことで結束、その結果初戦における百々の4人抜き、3回戦と準々決勝における長井の3人抜き、そして準決勝の大吉による4人抜きという爆発が爆発を呼び込む好スパイラルが生まれた。百々は初戦で1敗を喫し、準決勝では大吉はじめ3人が抜き返されることとなったが、これとていずれの試合も相手方の大駒をハンガルが豪快に叩き伏せて試合を終えたことで、結果的にはチームを勢いづかせる材料になったかと思われる。準決勝で大活躍した大吉の負傷すらチームが奮い立つ燃料に変換された感あり、決勝の畳に立つ荏原チームはその時点で東京都予選より一段も二段も大きく見える背に帆を一杯に張った状態にあった。

エース藤原を取り置き、抜き役はいずれも複数枚抜きを果たし、期待のジョーカーであるハンガルは大会屈指の大駒2枚を抜いて大化け気配、補欠の塚本までが勝利を経験してとただでさえ準備は万端。しかも大吉の負傷によりチームの結束力が一段アップ、加速スイッチが幾度も幾度も重ねて押され続けたという印象だ。そして満を持して登場した大将藤原の戦いぶりにはこれらの要素、消耗に消耗を重ねてもなんとか藤原を取り置き、最後は1人差リードで決戦の畳に送り出したチーム全体の執念が凝集したような迫力があった。平素クレバーな印象のある藤原がここまで気持ちを前に出し、畳にしがみつくような試合を繰り広げたことには率直に言って驚かされた。力関係が計算出来てしまう賢い選手であればあるほど、実は飯田との対戦は淡白になってもおかしくないはず。藤原に決死と言っていいほどの粘戦を為させたチームのまとまりと、これを受け止めて自身の力に変換した藤原の感受性の高さは素晴らしい。チームメイトが繋いだ思いと勢いの「磁力」を帯びたエースが、力以上の力を出す。日本一の称号にふさわしい戦いぶりであった。

藤原のほかに決勝のヒーローを挙げるとすれば大方の見方はハンガル、ということになるのだろうが、敢えてここは塚本の名前を挙げておきたい。前代のインターハイ決勝で0-5という大敗を喫し東京都予選でも散々な戦いで屠られた国士舘を相手に初得点、しかも先鋒戦で「有効」を先制しながら挙げることが出来なかった「最初の1点」を挙げたことは単なるスコアだけでは計り知れない価値があった。ポイントを取りながら追いつかれて引き分けられ、そして続く試合は一本負け。取ったつもりが取れず、手を掛けたつもりが突き放されたこの不利な状況下にあって「あるいは1点も取れないのではないか」という恐怖を一気に取り去る、チームを勇気づける勝利だった。仮にここで塚本が抜かれていれば、日体荏原は最後まで1点も取れずに試合を終える可能性すら十分にあったとみる。

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大本命と目されながら決勝で陥落、国士舘チームはさすがに落胆

そして、日体荏原の勝利最大の因が決勝に辿り着くまでの戦い方と藤原への襷の渡し方にあったとすれば、国士舘敗退の原因はまったくの鏡合わせ。決勝までの戦い方、そして飯田登場に至るまでの戦いぶりにあると喝破したい。

神港学園神港、開星、崇徳、埼玉栄と強豪とばかりとマッチアップした組み合わせは確かに恵まれたものとは言えなかった。準決勝では明らかな誤審によって取ったはずの先制点が相手にそのまま渡ってしまうという不運もあった。2年連続三冠を狙う絶対の優勝候補というプレッシャーも凄まじいものであったと推察する。しかし、それにしても、あまりにも国士舘の戦いぶりは慎重に過ぎた。

確かに6番手の清水は序盤2戦でしっかり相手のエースを止めて自分の仕事を果たしたし、飯田以外の全員、スコアだけを見る限りどこを切っても準決勝までの戦いぶりに決定的な破綻があったとは言えない。

しかし「それで良いのか?」というスコアに表れ切らない慎重さ、良くも悪くも破れのない順行運転の戦いぶり、自己アピール少なき野心のない仕事ぶりが水面下で着々と国士舘の屋台骨を蝕んでいたと見る。準決勝における不運は、このおっかなびっくりの試合ぶりによる「悪い気」が呼び込んだものであるとすら思えてしまった。

そして迎えた決勝は、日体荏原の勢いが国士舘を凌駕していく様というよりは、どちらかというと国士舘が物理学的な速度を増しながら崩壊していく、そのプロセスを眼前で見せつけられているかのように感じさせられた。準決勝まで水面下で進行していた崩壊現象が閾値を越えて一気に顕在化、破壊が破壊を呼んでいきなりチームの芯まで食いつくしたという印象の決勝であった。

ニュース記事に「熱戦」と見出しを掲げさせて頂いたが、これは冷静になって考えれば妥当な修辞ではなかった。これだけの戦力を誇る国士舘が本当に「熱戦」を繰り広げれば日体荏原が畳に残ることは到底出来なかったはずだからだ。改めて盤面を見渡しても、バックグランドの積み上げなくフェアに考えれば、やはり敗戦を想起するのは難しい陣容だ。

ライバルなしの巨大戦力のはずが、慎重さが慎重さを呼び込む悪循環が積み上がり、小さかった腐食の穴はどんどん広がっていく。思えば前日の個人戦、河田闘志が準々決勝でスタミナが切れ、一発放られて敗退したところからこの崩壊は始まっていたのではないかと思われる。河田と磯村の巨艦2枚の横腹の脆さは前代から周囲が「なんとなく感じていた」ことではあったが、この個人戦の試合でそれが一気に顕在化、チームの中で自分たちの自己評価を知らず低くすることに繋がってしまったのではないだろうか。そして、決して良い試合でなくとも「勝ててしまえる」ことが続いたことがかえってこの状況からの開き直り、リセットを阻んだのではないだろうか。戦前岩渕公一監督は例年同様「どんな逆境でも、上手くいかないシナリオがあってもそれを変えられるタフさが大事。このことは重々選手に言ってある」と語っていたが、この大事な課題は達成できず。むしろ決定的な破綻、目に見えるほどの逆境のなさが国士舘チームの立ち直りを妨げたということも言えるかもしれない。磯村、河田が力を発揮した、あるいは力を振り絞ろうとしたのはほとんどが追いかける場面、これを逃したら最低限の仕事が出来ないという「リカバリー」の場面。その試合姿勢は絶対に最低限の仕事を果たす、しかし最低限の仕事さえすれば良いというどこか力を余した消極的姿勢ではなかったか。良くも悪くも戦闘姿勢の乗算が乗算を生む高校生の柔道で、この慎重さはやはり買えない。

ここまで「全体の戦力で勝っているから」「自分が失敗さえしなければ最終的には勝てるから」という意識が裏にちらつく順行運転のチャレンジ少ない試合を積み重ねれば、もっと率直に言ってしまえば、ここまで露骨に「最後は飯田がいるから」という姿勢の勝負を繰り広げてしまえば、どうスコアで糊塗しても最後には勝負は壊れる。決勝、本間が格下の塚本相手に半ば引き分けを良しとして、引き手を持てていないにも関わらず安易に内股で状況を打開しようとしたシーン、あるいは準決勝の埼玉栄戦で本間が五番手選手の岩田との引き分けを受け入れ、続く磯村が全く引いた気持ちのまま抵抗なく今入に抜かれた2戦。果たしてこの今代チームの戦いぶりは、勝ちが如何に難しいものか、強ければ強いほどチャレンジしなければいけないと長年口を酸っぱくして語り続けて来た国士舘の指揮官・岩渕公一監督の眼鏡に、日本一チームのレギュラーの振る舞いとしてかなうものであったか、どうか。

飯田の思わぬおとなしさ、試合後多くの関係者が「落ち着き過ぎ」と評した意外な低調の原因は謎だ。ただし、藤原戦以前に登場した全試合に渡ってこれという破綻はなかったが、歯車が噛み合っている印象もまたなかった。ここまで自軍が悪い試合を積み重ねてしまい、かつここまで敵方が勢いに乗って来てしまえば、いかな飯田といえどもその大きな流れに抗するのは難しかったと解釈しておくしかない。

そして考えさせられたのは、「職能のみがパーソナリティを育てる」という育成上のトピック。国士舘は飯田の他にも磯村、河田、本間と他のどのチームにあっても間違いなくエースを張る実力のある選手が揃っているが、彼ら3人の戦いぶりは少なくともエースのそれ、チームの屋台骨を背負いその運命が自身の双肩にそのまま掛かる男の戦いぶりではなかった。今代チームがスタートしてから筆者は度々「エース級が複数枚揃った」と国士舘の強さを表現して来たが、「エース」と「エース級」はやはり違う。エースはエースの職能を負わせることでしか育てられない。例えば、飯田の国士舘への加入は高校からだが、全国中学大会を制覇した国士舘中チームで主力を張った河田、その全中の団体戦決勝で代表戦を戦った磯村が飯田の加入なく中学からの残存戦力のみで戦ったとしたら、そしてあくまでエースとしての戦いと振る舞いを要求されたとしたら、今大会の戦いぶりは果たして同じであったろうか。あるいは彼らが地方チームのワントップとして今大会に参加したら、このようなおとなしい戦いぶりで畳を降りることに甘んじたであろうか。エースは、エースとしての役割と圧力を掛けられない限り育てられない、「ひと枠」しか許されないものないのだろうかと改めて考えさせられてしまう、今大会の「エース級」たちによるおとなしい戦いぶりであった。

もう1つ、重量級を並べたチーム特有の脆さという戦力構成上のトピックを考えたい。体が固まると一発飛んでしまう重量型の技術的特性ではなく、ここで話題にするのはメンタルの問題だ。重量級には優しい、おとなしい選手が多いというのはこの世界の通説だが、今代チームはその大型が揃ってしまったゆえの乗算で「スコア的に勝ててしまう」試合を許しあう悪いスパイラルにあったのではないかと観察する。例えば中量級の闘将タイプが1人いれば、あるいは軽量級であっても昭和的な軍曹タイプがメンバーに入っていれば、このチームは史上に残るレベルに仕上がるだけのポテンシャルが十分あったのではないだろうか。一発の閃きはあるが結果に残し切る太々しさまで昇華できない稲垣、大枠自分が強いときには勝つが逆境に弱く横腹の脆い重量級勢、スマートで強すぎるほど強いが結果的に周囲への伝播力に欠けた飯田と非常に「現代っ子」(陳腐な表現で恐縮だが)タイプが揃った今代チームに足りなかったのは、力ではなく質的な、彼らの特性をユナイトする「核」の不足であったと考える。核の不足と全軍の加速的崩壊、国士舘敗退の因は日体荏原の強さ以上に、「戦う組織」としての質的未完成という自軍の事情にあったのではないか。

重量級を並べた国士舘がその質的な均一ぶりと「エースに頼る」ことを因として瓦解、対する軽量の日体荏原は凸凹の激しい個性派チームだがその軽量ぶりに対する危機感と「エースを助ける」ことを目標に個々が責任感を背負ってまとまった。まさしく鏡合わせの決勝であった。飯田と藤原の戦いを分けたのは個の実力ではなく、それまでのチームの戦いがその体に帯びさせる磁力の有無であったと言っても良い。ほぼほぼ実力通りに事が終わった東京都予選と真逆になったこの結果、高校柔道に、団体戦に何が必要かを改めて考えさせられる、史上に残る興味深い試合であったのではないだろうか。戦力的には上であったと考えられた前代の日体荏原チームになかったものを今代チームがまさしく獲得していたという、そのプロセスも指導者にとっては非常に面白い。日体荏原初の全国制覇の偉業達成、小久保監督が「(今代を鍛えた前代の)3年生と一緒に勝ち取った」と感涙にむせんだ劇的な優勝を心から称えたい。

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藤原は大会最優秀選手、ハンガルは優秀選手に選出された

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優勝旗を握ったハンガルはカメラに向かってニッコリ

最後に今後の高校柔道界を展望したい。

軸になるのはやはり国士舘であろうと思われる。保有戦力はやはり圧倒的、今回もここまで事故を多数併発しながら接戦の2位なのだからむしろ凄まじいとすら言えるだろう。「他を圧する」というその戦力評を改める必要はないかと思われる。

ただし、これまで薄々感じられていた国士舘の「脆さ」がここまで顕在化したからには、各地に割拠する強豪たちの頂点獲りに掛けるモチベーションは最大値にまで上がっているだろう。河田が作陽・星野に敗れ、磯村が再び埼玉栄・今入に敗れてと、各校が比較対象にし得る選手の媒介、国士舘に辿り着く精神的な「ハシゴ」が多数掛けられたこともこの傾向をいや増す。飯田健太郎1枚の絶対性は揺るがないが、点取り制で行われるインターハイはもはや大混戦という観測が生まれてもまったくおかしくない状況にある。

ベスト4以外のチームで今大会顕著な伸びしろを示したのは崇徳と作陽の中国勢2校ではないかと思われるが、中央に通用する選手が複数いればどのチームでも希望が持てる僅差の勢力図が出来上がりつつある印象。あと2大会、あと4か月、高校生たちがどこまで力を伸ばし、どんな素晴らしい戦いを見せてくれるのか。その成長を楽しみに待ちたい。

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初めて宙に舞う小久保純史監督

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初優勝の日体荏原チーム

【入賞者】

優 勝:日体荏原高(東京)
準優勝:国士舘高(東京)
第三位:埼玉栄高(埼玉)、木更津総合高(千葉)
第五位:崇徳高(広島)、大牟田高(福岡)、天理高(奈良)、作陽高(岡山)

最優秀選手賞:藤原崇太郎(日体荏原高)
優秀選手賞:ハンガルオドバートル(日体荏原高)、飯田健太郎(国士舘高)、蓜島剛(埼玉栄高)、山下魁輝(木更津総合高)


日体荏原高・小久保純史監督のコメント
「嬉しいという言葉に尽きます。良く(優勝する)夢をみていたので、これも夢なんじゃないかと不安になるくらいです。選手が力を合わせて本当によくやってくれました。日体大出身の各地の先生方、先輩方が中学から選手を送ってくださり、その期待に応えられたことも嬉しい。準決勝で大吉が肘を脱臼してしまい、泣きながら『決勝に出たい』と。その涙を見て1年生の塚本も、他の選手も奮い立って、本当に頑張ってくれたと思います。仲の良いチームが、ひとりひとり持ち味を良く出してやってくれた。小さいので止まると投げられてしまうのですが、常に動き回って、特に決勝はうちの良いところだけを出せたなと思います。去年は今年と全く違う大型のチームで非常に期待されたのですが、優勝出来ずに悔しい思いをした。その先輩たちに稽古をつけてもらってなんとか強くなってきたのがこのチーム。3年生はもう大学に集合が掛かる時期なんですが、彼らが学校に残って、稽古に来て、受けをやって、体を張って最後まで鍛えてくれた。あの子たちがいなかったら勝てなかった。本当に感謝したいです。決勝は先鋒戦の相性が良いと見ていたのでここをなんとか取りたかったのですが取れず、さらに次鋒は取られてと非常に苦しい立ち上がり。その中で塚本が見事に流れを変えてくれました。稽古でも良く重量級の先輩たちを透かしていたのですが、大学に行って強い大型選手と稽古できる環境がここで実ったと思います。ハンガルが良い形で繋いでくれたし、藤原は決勝だけの出場で『俺がやらなかったら誰がやるんだ』という気合が物凄かった。ハンガルの成長はここまでのものとまでは確信がなかったですが、この2か月で物凄く上がったなと期待はしていました。松尾杯で勝って、『ひょっとしたら俺強くなったのかな』と思ったのか、あのあたりから全く変わってきましたね(笑)。とにかくうれしい。選手と、支えてくださった皆様に感謝しかありません。」

国士舘高・岩渕公一監督のコメント
「日ごろの稽古を真剣にやれてこなかったツケが本番で出ました。私がそれをやらせ切れなかったことが悪い。ただ、負ける相手だったとも思っていません。ところが向こうの流れに乗ってしまって、そのまま終わってしまった。大学生と稽古したりするときちんと組ませてくれて、それで相手が強いのに結構やれて、良い稽古のつもりになっていた。高校生相手ではそうはいかない、どんな相手でも必死で向かってくるし、死ぬ気で食らいついてくる、そこに対する姿勢がいい加減だった。3分か4分の戦いでスタミナ切れを起こすようではこの場では勝てないし、正直慢心があったと思います。三冠、三冠と騒がれていたプレッシャーも大きかった。去年は3年生に頼りながら力を発揮していましたが、いざ自分たちの番が来た時に、やはり前の代の連中と気持ちに差がありました。完全に私の責任です。技術云々の問題ではない。プレッシャーが最悪の形で本番に出た、そういうことだったと思います」

【準々決勝】

国士舘高(東京)○二人残し△崇徳高(広島)
埼玉栄高(埼玉)○一人残し△大牟田高(福岡)
日体荏原高(東京)○三人残し△天理高(奈良)
木更津総合高(千葉)○一人残し△作陽高(岡山)

【準決勝】

国士舘高○一人残し△埼玉栄高
日体荏原高○二人残し△木更津総合高

【決勝】

日体荏原高○一人残し△国士舘高


文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta

※ eJudoメルマガ版4月9日掲載記事より転載・編集しています。

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