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カデ王者渡邊神威が戴冠、下馬評通りの強さでライバル立て続けに破る・全国高等学校柔道選手権男子73kg級レポート

(2016年3月27日)

※ eJudoメルマガ版3月27日掲載記事より転載・編集しています。
カデ王者渡邊神威が戴冠、下馬評通りの強さでライバル立て続けに破る
全国高等学校柔道選手権男子73kg級レポート
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渡邊神威は第1シードから勝ち上がって決勝進出

好選手が揃うこの階級を決勝まで勝ち上がったのは優勝候補筆頭と目された全日本カデ王者・渡邊神威(愛知・大成高)と、朝比奈龍希(滋賀・近江高)の2人。

第1シードの渡邊は2回戦で勝部翔(京都・京都学園高)に内股返「一本」、3回戦で中村光(奈良・西の京高)に肩固「一本」と序盤戦を順調に勝ち進み、ここからは上位候補と目された強豪たちと連戦。迎えた準々決勝では大吉賢(東京・日体荏原高)を「技有」優勢で凌ぎ、準決勝では一発の威力抜群の後藤大介(神奈川・慶応義塾高)に粘り強く戦って「指導1」優勢で勝利。これはという強豪がほぼ全員詰め込まれた激戦の左側ブロックをしっかり勝ち抜き、見事決勝進出決定。

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ここまで3つの一本勝ち、朝比奈龍希は気合十分で決勝の舞台へ

一方、朝比奈の勝ち上がりも出色。2回戦で深沢亮太(長野・長崎日大高)を内股「一本」、3回戦で井桁匠を大内刈「一本」、準々決勝は盛坪虎弥太(福岡・西日本短期大附高)にGS「有効」優勢と苦戦したが、準決勝では齋藤拓洋(大分・柳ヶ浦高)に横掛「一本」。準々決勝以外の試合を全て一本勝ちという素晴らしい内容での決勝進出。

決勝は渡邊、朝比奈ともに左組みの相四つ。

朝比奈は先に引き手で袖を得ると、応じて前襟を握った渡邊の引き手越しに釣り手で奥襟を叩く強気の組み手。組み手を直しにかかる渡辺に釣り手を落とされると、依然前襟を握る渡邊の引き手の袖を掴みながら左袖釣込腰に飛び込んで先制攻撃。これは入りが深すぎ、渡邊が朝比奈の頭側に回り込んで逃れてノーポイント。キャリア初の全国大会決勝に臨む朝比奈は気合十分。

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決勝、渡邊が朝比奈の袖釣込腰を弾き返し「有効」

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渡邊が朝比奈を崩袈裟固で抑え込み必死に拘束

朝比奈がなりふり構わず奥襟を叩いて主導権を握らんとしたこの作戦に対し、渡辺は経過時間20秒足らずで早くも対応。手順を変えて釣り手から確保し相四つ横変形の形を作って状況を落ち着かせる。この形を橋頭保に相手の釣り手を落とし徐々に自分の形を作っていくと、朝比奈は危険を感じたか左外巻込を仕掛けて一旦この展開をリセット。しかし続くシークエンスも渡邊は同様に釣り手から得、さらに引き手で相手の釣り手を落とし、結果として再び相四つ横変形の状態を作り出す。渡辺さらに左小内刈から左小外刈と足技を出しながら徐々に釣り手を上げ、着実に左内股を放つことの出来る方向へと相手を誘導する。朝比奈はこの渡辺の「作り」のプレッシャーに耐え切れず再び左外巻込で展開を切るも今度は相手の体を捕まえきれずに掛け潰れてしまう。ここで朝比奈に偽装攻撃の咎により「指導1」が与えられる。経過時間は58秒。

続く展開、効く手順を発見した形の渡邊があくまで釣り手から持つと、嫌った朝比奈はその組み際に右袖釣込腰を放って抵抗。しかしこれは渡邊の想定内、左足を相手の両足の間に入れ踏ん張り、腰で弾き返すと朝比奈は勢い良く左半身から畳に落ち「有効」。渡邊はこの機を逃さず落ち着いて崩袈裟固で抑え込み「一本」。

所要時間は1分32秒、渡邊が地力の高さを見せつけ激戦階級73kg級を制した。全ての選手にターゲットとされて対策される立場で、かつ強豪が打ち揃って配された激戦ブロックを勝ち抜いての優勝は見事。試合後は「階級のトップである大野将平選手に勝つくらいのイメージで稽古に取り組んでいる」と語り、周囲の高校生選手とは一段違う、キャリアを鳥瞰した意識の高さを垣間見せていた。

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優勝の渡邊神威

【入賞者】

優 勝:渡邊神威(愛知・大成高)
準優勝:朝比奈龍希(滋賀・近江高)
第三位:後藤大介(神奈川・慶応義塾高)、齋藤拓洋(大分・柳ヶ浦高)
敢闘賞:大吉賢(東京・日体荏原高)、野上廉太郎(茨城つくば秀英高)、桑原宏典(和歌山・箕島高)、盛坪虎弥太(福岡・西日本短期大附高)

渡邊神威選手のコメント
「準々決勝(大吉選手との対戦)、準決勝(後藤選手との対戦)が凄く厳しかったです。特に準決勝は自分の柔道を全くさせてもらえず苦しい試合でした。決勝を戦った朝比奈選手は稽古をしたことはありましたが、試合で戦うのは初めて。組んだ瞬間『強くなっている』と驚きましたが、絶対優勝すると決めていたので必死でした。(男子60kg級・2位の)古賀の分までやって来い、と声を掛けられて気持ちが上がりました。優勝出来て良かったです。得意技は内股、井上康生先生みたいな内股をやりたいので、日々DVDなど見て研究しています。(-日頃の稽古で気を付けていることは?)同じ階級のトップである大野将平選手に勝てるようなイメージで取り組んで、頑張っています」

【準々決勝】

渡邊神威○優勢[技有]△大吉賢
後藤大介○優勢[有効]△野上廉太郎
齋藤拓洋○優勢[有効]△桑原宏典
朝比奈龍希○GS優勢[有効](GS0:09)△盛坪虎弥太

【準決勝】

渡邊神威○優勢[指導1]△後藤大介
朝比奈龍希○横掛(2:29)△齋藤拓洋

【決勝】

渡邊神威○崩袈裟固(1:32)△朝比奈龍希


(取材・文:古田英毅、原輝地)

※ eJudoメルマガ版3月27日掲載記事より転載・編集しています。

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