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全国高等学校柔道選手権・男女個人戦10階級ひとこと展望

(2016年3月17日)

※ eJudoメルマガ版3月17日掲載記事より転載・編集しています。
全国高等学校柔道選手権・男女個人戦10階級ひとこと展望
■ 60kg級
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60㎏級で2連覇を狙う古賀玄暉

2連覇を狙う古賀玄暉(愛知・大成高)が優勝候補の大本命。減量にかなりの労力を割いているとの情報もあるが、愛知県予選では相変わらず切れ味鋭い技を連発して圧勝、その不安を吹き飛ばしている。第1シードピックアップは当然、どのような方向性を持って進化しているのか非常に楽しみな大会。

以降は高校生期の実力の入れ替わり激しく、かつ試合スコアの差が付きにくい軽量級ということもあり混戦と評するしかない。実績だけでいえば2014年全国中学大会55kg級王者の太田風和(岡山・作陽高)に準優勝の村上一騎(大分・柳ヶ浦高)、全日本カデ60kg級3位の安達乃真(愛媛・新田高)、激戦区東京を制した武岡毅(足立学園高)などの名前を挙げることは出来るが、古賀以降はダンゴ状態、今大会を以て今代の序列が測られるというところまでにとどめるのが妥当と思われる。

■ 66kg級
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全日本カデを制した桐蔭学園高・石郷岡秀征

大本命なき混戦階級。全日本カデ66kg級王者石郷岡秀征(神奈川・桐蔭学園高)が戴冠後も順調に成長しており、今トーナメントの軸と考えて良いかと思われる。抜群の身体能力とスピード、さらに打点の高い左右の担ぎにどこからでも仕掛ける攻撃性といかにも現代の軽量級らしいファイトスタイルは、丁半博打のような投げの思い切りとは裏腹に、実は成績的な安定感は相当にあるはず。

板本広大(秋田・本荘高)の太々しいまでのバランスの良さと体の強さも、頂点に絡む力があるとみておきたい。地方チームの選手らしく攻撃準備までの手順が掛かる印象があるが地力は素晴らしい。東北ブロック決勝で板本を投げた佐藤陸王(宮城・柴田高)も面白い存在。

激戦区東京の代表原田健士(日体荏原高)の運動能力とメンタルタフネスも高く買っておいて良いかと思われる。

■ 73kg級
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激戦の73kg級を牽引するのは大成高のエース・渡辺神威

人材揃った激戦階級。優勝候補には渡辺神威(愛知・大成高)、対抗馬には村上優哉(兵庫・神戸国際大附高)を挙げておきたい。タイプは違うがともに技一発の切れ味と威力は抜群。実力的にこれを追うのは大吉賢(東京・日体荏原高)、後藤大介(神奈川・慶應義塾高)、注目選手は池田直輝(埼玉・埼玉栄)、野上廉太郎(茨城・つくば秀英高)、柳川昴平(三重・四日市中央工高)、足技の切れる東北王者三浦界(青森・青森山田高)らだが、ここまで挙げた8名のうち柳川を除く全ての選手が左側ブロックに集中。もっとも厳しい組み合わせに置かれたのは村上で、1回戦で池田、3回戦で大吉、準々決勝で渡邉、準決勝では野上か後藤と戦うという過酷ぶり。単に最終順位だけでは今後の勢力図を描き切れない、非情な配置のトーナメントだ。

■ 81kg級
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81kg級は連覇を狙う藤原崇太郎が大きく他を引き離す

1年の夏のインターハイ以外(優勝した天野拓実に敗退)、高校カテゴリの大会を全て制して昨年9月には全日本ジュニアタイトルまで得た藤原崇太郎(東京・日体荏原高)の力が他を圧している。一瞬の最高到達点の高さ、他ジャンルでもトップを狙える運動能力に組み手の技術、試合の潮目を見る目の確かさに作戦遂行能力の高さとこの選手の「競技力」を崩す地力なり戦術性なりを同階級の高校生に求めるのはもはや酷というものだろう。よほどのアクシデントが起こらない限り藤原の2連覇は固い。

追う勢力は昨年の準優勝者・笠原大雅(奈良・天理高)、焼谷風太(埼玉・埼玉栄高)、原伸之輔(神奈川・東海大相模高)、田中大地(愛知・大成高)。続くグループの木崎光輝(長野・松本第一高)、黒田憲伍(茨城・つくば秀英高)、佐藤光(秋田・本荘高)らもきっかけ次第で上位進出を為しうる力を持っている。激戦区は笠原、佐藤、田中が同居したCブロックの上側。

■ 男子無差別
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人材揃い過ぎた男子無差別の第1シードは蓜島剛

90kg級、100kg級、100kg超級を統合するという荒業(変更の根拠となったデータはともかく、現場の皮膚感覚との乖離が少々大き過ぎるのではないだろうか)の結果、あまりにも好選手が多数集中、どのブロックも大激戦。「ひとこと」で切るには少々無理がある階級。

頭ひとつ抜けた優勝候補の筆頭が全日本カデ王者、インターハイ100kg超級2位の蓜島剛(埼玉・埼玉栄高)というところだけを概況として呑んでおいて、簡単に各ブロックの有力選手を紹介しておきたい。

【Aブロック】
蓜島のブロック。辻湧斗(神奈川・東海大相模高)、九州王者の西田将樹(福岡・大牟田高)がいるが、相変わらずの試合巧者ながら怪物感が消失しつつある辻、後の先と寝技に頼りすぎる傾向のある西田は打倒蓜島の役者としてはもう一つ。ここはトーナメント全体を通じて最大の敵になり得る松村颯祐(島根・開星高)に注目すべき。松村は2回戦で辻、3回戦で西田、そして準々決勝で蓜島と激突する。この準々決勝はトーナメント通じた最注目の大一番。

【Bブロック】
森部篤知(愛知・大成高)と田中慎太郎(奈良・天理高)、佐藤貴成(兵庫・神港学園神港高)がベスト4入りを争う。格闘センスのある阿部拓馬(山形・新庄東高)も90kg級ながら十分上位で戦う力があるとみる。

【Cブロック】
上側の山は大物の噂高い川井康平(静岡・静岡学園高)と加賀谷武弘(群馬・常盤高)の大型選手2人が2回戦で激突、勝者が長岡季空(広島・崇徳高)と対戦するというタフな配置。ベスト4勝ち上がり候補は川井と、下側の山を悠々勝ち上がってくるであろう河田闘志(東京・国士舘高)。

【Dブロック】
上側の山では2回戦で大場悠斗(秋田・本荘高)と山下魁斗(千葉・木更津総合高)、下側では1回戦で後藤龍真(熊本・鎮西高)と堤大志(三重・四日市中央工高)と序盤に注目対決が2試合組まれた。ベスト4勝ち上がりをこの4人で争うとみて良いかと思われる。最有力候補は後藤。

■ 48kg級
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全日本カデ王者梅北眞衣が「3強」を引っ張る

シード位置を与えられた全日本カデ48kg級王者・梅北眞衣(兵庫・夙川学院高)、同2位の仲田奈央(桐蔭学園高)、44kg級2位の田﨑ほのか(福岡・沖学園高)がそのまま3強と考えて良いのではないだろうか。実力はもちろん、ここまで世代の強化の一線で鎬を削って来たメンタルタフネスは他グループの選手とは一段違うものがある。小学生時代から活躍して来た大竹亜美(栃木・國學院栃木高)、伴由梨奈(埼玉・埼玉栄高)、安倍風花(東京・国士舘高)、喜多紀香(奈良・奈良育英高)、黒崎美紅(島根・平田高)、松西夢紀(愛媛・三島高)らも関係者の評価が高い。

■ 52kg級
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世界カデを制した富沢佳奈

富沢佳奈(埼玉・埼玉栄高)と武田亮子(愛知・大成高)が2強。主催者も同評価で、それぞれ第1、第2シードが与えられた。
世界カデ王者の富沢は体の強さを生かした駆け引きに加えて体落に内股と一発の威力も素晴らしい。歩留まりの良さと攻撃力を併せ持った強者だ。武田は技の切れ味抜群、一貫して見せてきた線の細さが階級を下げたことでどう変化するかがポイント。

追撃勢力は瀧川萌(滋賀・比叡山高)、寺田宇多菜(福岡・敬愛高)、島谷真央(広島・広島皆実高)ら。組み合わせがもっとも厳しいのは第1シードの富沢で、1回戦で平田樹(岡山・創志学園高)、3回戦で菅谷友紀(東京・淑徳高)とうるさい選手との対戦が続く。

■ 57kg級
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全日本カデ、インターハイ、全日本ジュニアと1年で3つの全国タイトルを得た舟久保遥香

昨年度全日本カデ、インターハイ、そして全日本ジュニアと獲るべきタイトルを全て攫った寝業師・舟久保遥香(山梨・富士学苑高)が優勝候補筆頭、これに若藤唯(神奈川・桐蔭学園高)が抗するという構図。舟久保は「徐々にやっている」という投技にも進境著しく、シニアに弾き返された格好となった昨年終盤の閉塞感を打破する、あらたなスタイルを見せることが出来るかどうか非常に楽しみ。

追撃勢力は山室未咲(愛知・大成高)、玉置桜(東京・藤村女子高)、田中美月(福岡・敬愛高)ら。

■ 63kg級
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全日本カデ王者の三浦裕香理

長い期間世代の目玉選手の輩出が続いた階級だが、「嶺井・鍋倉世代」が抜けた今大会は空白域、どの選手にとっても大チャンス。四つ角を占めたインターハイ2位の伊藤友希(滋賀・比叡山高)、全日本カデ王者の三浦裕香理(岡山・創志学園高)、小柳穂乃果(福岡・敬愛高)、世界カデの代表を務めた佐々木ちえ(島根・平田高)がそのまま四強。対抗勢力は塔本葵葉(熊本・熊本西高)、渡邉聖子(神奈川・横須賀学院高)、巣山栞里(山梨・富士学苑高)ら。

■ 女子無差別
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敬愛高・児玉ひかるが他を大きく引き離した優勝候補筆頭

当然のように第1シードに配された最重量級の本格派・児玉ひかる(福岡・敬愛高)の力が突出している。ベスト8で対戦する松田美悠(富山・小杉高)がどこまで抵抗するかはひとつの見ものだが、全試合一本勝ちで優勝を決めても全くおかしくないとまで言ってしまって良いのではないだろうか。174cm、108kgの体格と溢れるパワー、しっかり投げ切る大外刈や内股と、少なくとも高校カテゴリで見せている柔道は申し分なし。試合が縺れた際の肉体的、あるいは精神的スタミナが課題だが今大会の陣容の中でそこまで児玉を追い詰める選手が現れる可能性は低いのではないだろうか。

逆側の山から決勝進出が見込まれるのは粂田晴乃を打倒して代表権を得た和田梨乃子(愛知・大成高)。有力選手としてはパワーがあって体捌きも良い東北王者福嶋佳愛(山形・山形中央高)、坂田愛里(熊本・熊本西高)、田中伶奈(岐阜・鶯谷高)、伊藤七海(静岡・藤枝順心高)らの名前が挙がる。

※ eJudoメルマガ版3月17日掲載記事より転載・編集しています。

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