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グランドスラムパリ2016・女子第1日4階級(48kg級、52kg級、57kg級、63kg級)レポート

(2016年2月11日)

※ eJudoメルマガ版2月11日掲載記事より転載・編集しています。
女子第1日4階級(48kg級、52kg級、57kg級、63kg級)レポート
グランドスラムパリ2016
■ 48kg級・ガルバドラフが世界王者2人倒しグランドスラム初制覇
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浅見は奮闘も最終順位は5位

(エントリー28名)
【入賞者】
1.GALBADRAKH, Otgontsetseg(KAZ)
2.MUNKHBAT, Urantsetseg(MGL)
3.CSERNOVICZKI, Eva(HUN)
3.MENEZES, Sarah(BRA)
5.ASAMI, Haruna(JPN)
5.VAN SNICK, Charline(BEL)
7.MESTRE ALVAREZ, Dayaris(CUB)
7.NIKOLIC, Milica(SRB)

近藤亜美、浅見八瑠奈、ムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)、サラ・メネゼス(ブラジル)と計4人の世界王者が参加した豪華トーナメント。

その中にあって2014年アスタナ世界選手権覇者、12月のグランドスラム東京を制して日本の五輪代表レースのトップを走る近藤が衝撃の初戦敗退。

アップセットを果たしたのはガルバトラフ・オトコンツェツグ(カザフスタン)。中盤ガルバドラフが背中を掴んだ左の「出し投げ」で近藤を振り崩した際、ガルバトラフの両手が離れたことで回転数が増してしまい、180度回転した近藤は左大外刈を受けた形で足が引っかかってしまう。バランスを失った近藤は慌てて空中で反転して畳に伏せるが、ここで所謂「平目」の形で止まったまま相手の来襲を待ってしまう失策。離れた位置に立っていたガルバトラフは近藤の待ち姿勢を見て飛びかかり、右で首越しに襟を掴みながら体を乗り越え左で近藤の左足を確保、そのまま体重を掛けながら片手絞で絞め上げる。入りは浅いと思われたがあまりの体勢の良さとガルバトラフのパワーが効いたか、しばし耐える時間あって近藤は「参った」を表明。試合時間2分33秒、驚きのアップセットが完成した。

ガルバトラフはもとモンゴルの2番手選手。世界王者ムンクバット・ウランツェツェグ以外に代表がありえない母国の事情を考えて移籍を敢行(2015年シーズンより)したと推測される実力者だ。移籍選手はその覚悟ゆえか結果的に「格」を一段上げるという昨今の潮流にこの人も乗って存在感アップ、11月にはサラ・メネゼス(ブラジル)とエヴァ・チェルノビスキ(ハンガリー)の強者2人を抜いてグランプリ済州で優勝を果たしている。上り調子の注目株に対して油断を見せてしまった、ある意味近藤らしい「ポカ」であった。


続いて準々決勝ではメネゼスが本戦トーナメント脱落。第3シードのシャーリーン・ファンスニック(ベルギー)を相手に開始早々浮技を食って「有効」失陥。残り時間僅かとなったところで背負投「有効」を奪回したが、中盤にファンスニックの巴投の連続攻撃を許した際に失った反則ポイントが効いてしまい、結果「指導1」の優勢で試合を落とした。中盤は両袖の膠着から捨身技の連続攻撃を許し、終盤は変則の横四方固で抑えられるなど一貫してファンスニックのパワーを扱いあぐねた印象であった。

準決勝にはムンクバット、浅見、ガルバトラフ、ファンスニックの強者4人が勝ち上がった。

上側の山のムンクバット対浅見という豪華カードにはひときわ熱い視線が注がれた。ムンクバットはここまでレティシア・ペイエ(フランス)を裏投「一本」(3:18)、ミリカ・ニコリツ(セルビア)を三角絞「一本」(1:25)と安定の出来、一方の浅見もうるさいジョン・ボキョン(韓国)を小外刈「有効」、オロール・クラモンス(フランス)を崩袈裟固「一本」(2:37)、そして準々決勝では難敵エヴァ・チェルノビスキ(ハンガリー)を体落と横四方固の合技「一本」(1:29)と非常に良い勝ち上がり。

この試合は両者右組みの相四つ。序盤浅見の大内刈でムンクバットが畳に膝をつく場面があったが最初にリードを得たのはムンクバット。1分5秒、ムンクバットの奥襟を浅見が首を抜いて回避してしまいまず浅見に「指導1」。さらに2分10秒、組み手のやりとりの中からムンクバットが左に「韓国背負い」を敢行。いったん技は止まったが浅見は初動で前に崩れてしまい、低い体勢から頭を突っ込んでめくり返す二段目のアクションについていけずひっくり返る。これは「技有」。以後ムンクバットは隙を見せずに試合は動的膠着、スコア動かぬまま試合は「技有」優勢でムンクバットの勝利に終わった。

決勝はムンクバットとガルバトラフの因縁対決。ムンクバットが優位と目されたこの対戦だが、ガルバトラフの強い体とあくまで左引き手から取る妥協のない組み手の前にムンクバットがやや引き気味で序盤の攻防は一進一退。1分15秒、ガルバトラフが二本目の袖を得るなり深く巴投、両足でコントロールして横に落とし「有効」奪取。以後試合は大きく動かず、ムンクバットは得意の横三角を度々試みるも心得たガルバトラフがことごとく防いで試合終了。ガルバトラフは拳を握りしめ、対照的にムンクバットは膝に手を当ててガックリ。ガルバトラフがかつての序列をついに覆したという格好でグランドスラム大会初優勝を決めた。

3位決定戦では浅見対メネゼスというビッグゲームが実現。双方どうしても負けられないバックグランドを背負っての対戦だが、この試合はメネゼスが先制。1分14秒、両袖から浅見が相手の左を切り離した瞬間、メネゼスは残った右一本で右袖釣込腰。自身の首に袖を引っ掛けるように体を捨てると浅見の上体が一瞬横倒しに畳に触れる。浅見がすぐに伏せて一旦この技の効果は流されたが、ビデオチェックの結果これは「有効」。浅見はこのポイントを最後まで奪回できずに終戦、最終結果は5位となってしまった。

浅見は近藤が初戦敗退に終わるという選考レース上の大チャンスを生かせず、どころか当面の敵であるムンクバットとメネゼスに、それもいずれも投げられて敗退という大後退。安定感が最大の売りである浅見が1大会で2度投げられたという事実は重い。浅見は昨夏以来パレト、近藤、ムンクバット、メネゼスと世界王者相手に既に4敗。ツアーの中で繰り広げられるトップ選手同士の「勝ち負け」というやりとりがたまたま今回裏の目に出たと好意的に解釈するのは少々難しく、日々進行する力の衰えを止められないという印象が残るのは否めない。代表選考レースにおいては順位以上の痛手とみる。

一方初戦敗退の近藤。最高到達点の高さと合わせ鏡の不安定さは見せてしまったが、敗れたガルバトラフがそのまま一気に優勝を飾ったこと、若さというエクスキューズ、強豪同士が警戒しあって手堅く試合を構成するガチンコ対決ではなく無印の実力者が上昇気流に乗った中で食われた「ポカ負け」という勝敗の性格を考えれば負った傷は最小限。初戦敗退という事実は重いが、相対的なダメージは浅見の方が上とみる。

現時点では近藤が浅見を一歩リード、というグランドスラム東京時に為された評価はそのまま留保されているはず。一気の金メダル獲得もあり得るが不安定感も拭えない近藤、安定感が売りだがその喫水線が下がりつつある浅見という評価を残して、選考レースは最終ステージである選抜体重別へと引き継がれる。

【準々決勝】

ムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)○三角絞(1:25)△ミリカ・ニコリツ(セルビア)
浅見八瑠奈○合技[体落・横四方固](1:29)△エヴァ・チェルノビスキ(ハンガリー)
ガルバトラフ・オトコンツェツグ(カザフスタン)○裏投(3:24)△ダヤリス・メストレアルバレス(キューバ)
シャーリーン・ファンスニック(ベルギー)○優勢[指導1]△サラ・メネゼス(ブラジル)

【準決勝】

ムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)○優勢[技有・背負投]△浅見八瑠奈
ガルバトラフ・オトコンツェツグ(カザフスタン)○優勢[指導2]△シャーリーン・ファンスニック(ベルギー)

【3位決定戦】

エヴァ・チェルノビスキ(ハンガリー)○優勢[技有・]△シャーリーン・ファンスニック(ベルギー)
サラ・メネゼス(ブラジル)○優勢[有効・一本背負投]△浅見八瑠奈

【決勝】

ガルバトラフ・オトコンツェツグ(カザフスタン)○優勢[有効・巴投]△ムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)

【日本代表選手勝ち上がり】

浅見八瑠奈(コマツ)
成績:5位

[1回戦]
浅見八瑠奈○優勢[有効・小外刈]△ジョン・ボキョン(韓国)

[2回戦]
浅見八瑠奈○崩袈裟固(2:37)△オロール・クレメンス(フランス)

[準々決勝]
浅見八瑠奈○合技[体落・横四方固](1:29)△エヴァ・チェルノビスキ(ハンガリー)

[準決勝]
浅見八瑠奈△優勢[技有・背負投]○ムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)

[3位決定戦]
浅見八瑠奈△優勢[有効・一本背負投]○サラ・メネゼス(ブラジル)

近藤亜美(三井住友海上)
成績:2回戦敗退

[2回戦]
近藤亜美△片手絞(2:33)○ガルバトラフ・オトコンツェツグ(カザフスタン)

■ 52kg級・ケルメンディ完全復活、ライバル投げまくって圧勝V
(エントリー30名)

【入賞者】
1.KELMENDI, Majlinda(KOS)
2.CHITU, Andreea(ROU)
3.EURANIE, Annabelle(FRA)
3.GNETO, Priscilla(FRA)
5.KIM, Mi-Ri(KOR)
5.KRAEH, Mareen(GER)
7.PERENC, Agata(POL)
7.RAMOS, Joana(POR)

13年リオ世界選手権、14年チェリャビンスク世界選手権の覇者マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)が圧勝優勝。第2シード位置から大会をスタートし、2回戦はエカテリーナ・グイカ(カナダ)を片手絞「一本」(2:37)、準々決勝はアガタ・ペレンク(ポーランド)を浮落「技有」による優勢、準決勝は前戦で国内のライバルプリシラ・ネト(フランス)を破って意気揚がる大ベテランのアナベール・ウラニー(フランス)を大外刈「一本」(1:03)で沈めて決勝進出。

決勝の相手は事前予測通り、第1シード位置を占めたアンドレア・キトゥ(ルーマニア)。キトゥは2回戦をムンクバータル・ブンドマー(モンゴル)が犯した「体を捨てながら相手の関節を極める」行為によるダイレクト反則負けにより勝ち抜け、準々決勝はヨアナ・ラモス(ポルトガル)を内股「一本」(2:51)、準決勝はマレーン・クラエー(ドイツ)を体捌きで翻弄し両足刈り込む谷落「一本」(0:25)。こちらも圧倒的な強さで決勝へと勝ち上がってきた。

ともにパワーが売りの本命同士による決勝は、しかしあっけなく決着。ケルメンディが左で相手の背中を掴むと、組み負けた形のキトゥは反時計回りに抜け出して右小外刈。準決勝でクラエーを翻弄した巧みな体捌きによる一撃だったが、ケルメンディは揺るがず。片足を揚げられたままキトゥを弾き返して畳に押し付け浮落「有効」獲得。このまま相手を立たせず右腕を確保、最後は絡まれた脚を捩じ切るように引き抜いて腕挫十字固「一本」。

この間僅か38秒。ケルメンディは4戦して3つの一本勝ち、最後は五輪メダル候補のキトゥを全く相手にせずに「秒殺」という素晴らしい出来で優勝を決めた。

チェリャビンスクでの戴冠後、ケルメンディは膝の負傷で1年近く戦線離脱。昨秋から復帰して10月のグランドスラム・パリを制したものの続くグランドスラム・アブダビではエリカ・ミランダ(ブラジル)に敗れて3位。2年以上続けて来た無敗記録にもストップが掛かり、売りであった圧倒的なパワーは「負傷前ほどではない」との観測も出回っていたがどうやら今回を見る限りその復帰カーブは極めて順調。五輪では全盛期に近いところまでコンディションを戻すと見て対策を考えておくべきだろう。

第3シードのマー・インナン(中国)が2回戦でキム・ミリ(韓国)との壮絶なポイントの奪い合いの末(「技有」「指導2」対「技有」「有効」)敗れたことを除けば、トーナメントの進行はおおむね順当。ともに3位に入ったフランス勢のうち、準々決勝の直接対決においてアナベール・ウラニーがプリシラ・ネトから投技でポイントを奪うというハッキリした形で勝利したことが、五輪に向けた注目トピックの一つか。

38歳になったイルゼ・ヘイレン(ベルギー)は2回戦でネトの壁を越えられず袖釣込腰で2度投げられ合技の一本負け。10月のグランドスラム・パリで2位入賞と大躍進したエヴェリン・チョップ(スイス)は1回戦でロニ・シュワルツ(イスラエル)を相手に「有効」2つを失って敗れ、入賞に絡むことはできなかった。

【準々決勝】

アンドレア・キトゥ(ルーマニア)○内股(2:51)△ヨアナ・ラモス(スペイン)
マレーン・クラエー(ドイツ)○優勢[指導3]△キム・ミリ(韓国)
マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)○優勢[技有・浮落]△アガタ・ペレンク(ポーランド)
アナベール・ウラニー(フランス)○優勢[技有・大外刈]△プリシラ・ネト(フランス)

【準決勝】

アンドレア・キトゥ(ルーマニア)○優勢[指導2]△マレーン・クラエー(ドイツ)
マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)○大外刈(1:03)△アナベール・ウラニー(フランス)

【3位決定戦】

アナベール・ウラニー(フランス)○優勢[技有・大外刈]△キム・ミリ(韓国)
プリシラ・ネト(フランス)○後袈裟固(1:50)△マレーン・クラエー(ドイツ)

【決勝】

マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)○腕挫十字固(0:39)△アンドレア・キトゥ(ルーマニア)

■ 57kg級・好調キムジャンディ今回も躍進、決勝でドルジスレンに2発食らわせ優勝浚う
(エントリー29名)

【入賞者】
1.KIM, Jan-Di(KOR)
2.DORJSUREN, Sumiya(MGL)
3.MALLOY, Marti(USA)
3.SILVA, Rafaela(BRA)
5.PAVIA, Automne(FRA)
5.PODOLAK, Arleta(POL)
7.BEAUCHEMIN-PINARD, Catherine(CAN)
7.OHAI, Loredana(ROU)

プールAとプールBに役者が偏った印象のトーナメントだったが、優勝したのはその偏りの下流にある第3シード、プールDから勝ち上がったキム・ジャンディ(韓国)。

キムは2回戦でカミラ・ミナカワ(イスラエル)から左大内刈「技有」を奪って勝利し、準々決勝はアレタ・ポドラック(ポーランド)から「指導2」対「指導1」の優勢で辛勝。準決勝は第2シードのマーティ・マロイ(アメリカ)から谷落「有効」を奪って決勝進出決定。

決勝の相手は第1シードのドルジスレン・スミヤ(モンゴル)。こちらは2回戦でネコダ・スミス・デヴィス(イギリス)を送襟絞「一本」(2:35)、準々決勝では前戦でグランドスラム東京チャンピオン芳田司を破ったオトーヌ・パヴィア(フランス)を横四方固「一本」(1:54)、準決勝は13年リオ世界選手権王者ラファエラ・シウバ(ブラジル)を横四方固「一本」(4:00)と圧倒的な出来。名だたる強豪たちを相手に全試合一本勝ちで決勝まで勝ち上がった。

実績からもこの日の勝ち上がりの内容からもドルジスレンが有利と思われた決勝だったが、その結果は真逆。キムは左相四つにガップリ組んで相手の技を待ちかまえ、ドルジスレン得意の左背負投を首を固めて時計回りに投げ返し1分21秒「技有」獲得。さらに2分37秒、同じく左ガップリの姿勢から一発逆転を狙ったドルジスレンが右へ大腰、さらに裏投へと連絡するがキムにとってはこれも想定内、身を捩じってその体の上に被って「一本」奪取。ドルジスレンに良いところを出させないまま優勝を決めた。

いずれも後の先の技ではあったが、パワー自慢のドルジスレンを捕まえて離さず、その起こり籠手を狙った決勝の2発は見事。キムは山本杏に敗れて初戦敗退だったグランプリ青島大会を除けば10月のグランプリ・タシケント優勝、同じく10月のグランドスラム・アブダビ優勝、11月のグランプリ済州優勝とここ数か月は素晴らしい出来。国際大会出場5大会のうち実に4つに優勝を飾るという好調ぶりだ。強豪多き57kg級にあって数年スパンで中位グループに埋没していた感のあるキムだが、少なくとも五輪で上位を争うラインにその力が達しつつある印象を受けた。

日本の芳田司は前述の通り2回戦で敗退。初戦でミリアム・ローパー(ドイツ)、2回戦でオトーブ・パヴィア(フランス)という超激戦区に配され、パヴィアとのGS延長戦で放った背負投をまたいで捲られ「技有」失陥。今大会は予選ラウンド敗退に終わった。

しかし芳田の実力はグランドスラム・チュメンとグランドスラム東京の連続優勝劇で証明済み。今大会はいよいよ周囲が芳田を強者と認めその力を消しに来る「強者のやり取り」の入り口と言って良いはずだ。結果上五輪代表争いでの後退は受け入れねばならないが、一つ階段を上ったゆえにぶつかった「壁」と考え、今後の戦いに繋げて欲しいところ。

【準々決勝】

ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)○横四方固(1:54)△オトーヌ・パヴィア(フランス)
ラファエラ・シウバ(ブラジル)○腕挫十字固(2:32)△キャサリン・ブーシェミンピナード(カナダ)
マーティ・マロイ(アメリカ)○優勢[指導1]△ロレダナ・オハイ(ルーマニア)
キム・ジャンディ(韓国)○優勢[指導2]△アレタ・ポドラック(ポーランド)

【準決勝】

ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)○横四方固(4:00)△ラファエラ・シウバ(ブラジル)
キム・ジャンディ(韓国)○優勢[有効・谷落]△マーティ・マロイ(アメリカ)

【3位決定戦】

マーティ・マロイ(アメリカ)○優勢[有効・内巻込]△オトーヌ・パヴィア(フランス)
ラファエラ・シウバ(ブラジル)○優勢[有効・小外掛]△アレタ・ポドラック(ポーランド)

【決勝】

キム・ジャンディ(韓国)○浮落(2:37)△キム・ジャンディ(韓国)

【日本代表選手勝ち上がり】

芳田司(コマツ)
成績:2回戦敗退

[1回戦]
芳田司○横四方固(2:38)△ミリアム・ローパー(ドイツ)

[2回戦]
芳田司△GS技有・隅落(GS1:55)○オトーヌ・パヴィア(フランス)

■ 63kg級・アグベニュー圧勝、田代未来も成長見せて2位を確保
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決勝に臨む田代未来

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63kg級入賞者。左から田代。アグベニュー、トラジドス、ファンエムデン。

(エントリー36名)
【入賞者】
1.AGBEGNENOU, Clarisse(FRA)
2.TASHIRO, Miku(JPN)
3.TRAJDOS, Martyna(GER)
3.VAN EMDEN, Anicka(NED)
5.TRSTENJAK, Tina(SLO)
5.TSEDEVSUREN, Munkhzaya(MGL)
7.GWEND, Edwige(ITA)
7.YANG, Junxia(CHN)

他を圧する強さで勝ち上がったクラリス・アグベニュー(フランス)が当然のように決勝進出。2回戦でラウラ・サレースロペス(アンドラ)を内股(0:22)、3回戦はハンナ・マーティン(アメリカ)を崩袈裟固(2:29)と連続一本勝ちで大会を滑り出す。準々決勝のアニカ・ファンエムデン(オランダ)戦は「指導1」の優勢だったが、何よりの圧巻は準決勝。グランドスラム東京に優勝したばかりの昨年度欧州選手権の覇者、上り調子のマルティナ・トラジドスの両足を思い切り刈り落としてわずか22秒の大外車「一本」。素晴らしいとしか評しようがない圧倒的な内容での決勝進出。

もう1人のファイナリストは日本の田代未来。2回戦でサラ・ロコ(ベルギー)を大内刈で2発投げつけ合技「一本」(3:03)、3回戦はヤェニファー・ウィハス(オランダ)を小外刈と小外掛の合技「一本」(2:35)、ツェデフスレン・ムンクザヤ(モンゴル)との準々決勝を内股から連絡した左大内刈「有効」で乗り越えると、こちらも圧巻は準決勝。前に出まくって現役世界王者ティナ・トゥルステニャック(スロベニア)を圧倒、小外刈「有効」、小内刈「技有」と連取して何もさせないまままさしく圧勝。世界選手権準決勝のリベンジを果たすべく王者アグベニューとの戦いに臨む。

アグベニューは完全に田代を呑んで掛かり開始早々に組み付きながらの左大外刈。田代辛うじて落ち際で回避して「待て」。アグベニューはさらに左大内刈で尻餅をつかせ、そのまま首を固めて袈裟固。1分21秒「一本」が宣告されてこの試合はアグベニューが圧勝、見事優勝を飾ることとなった。

田代は世界選手権と同様アグベニューには全く敵わなかったが試合の様相は少々違った。相手をリスペクトし過ぎた故か体まで固まってしまった前回対戦とは異なり、少なくとも非常に良い顔をして戦い、動きも溌剌。圧倒的な実力差と相性の悪さは受け入れなければならないが、少なくともメンタル的な自家中毒を起こしての自滅ではなく、同じ畳の上で力を発揮できる準備は整ったとみる。「女子は、力の差が少ない。なんとかすれば、なんとかなるんです」という谷本歩実コーチの言葉を信ずるならば、あとは力を上げるだけとも言える。現役世界選手権王者のトルステニャク(こちらは一貫して相性が良いようだが)に勝利しての銀メダル獲得には胸を張ってもらいたい。


【準々決勝】

ティナ・トルステニャク(スロベニア)○優勢[指導2]△ヤン・ジュインシュア(中国)
田代未来○優勢[有効・内股]△ツェデフレン・ムンクザヤ(モンゴル)
クラリス・アグベニュー(フランス)○優勢[指導1]△アニカ・ファンエムデン(オランダ)
マルティナ・トラジドス(ドイツ)○優勢[有効・大腰]△エドウィッジ・グウェン(イタリア)

【準決勝】

田代未来○優勢[技有・小内刈]△ティナ・トルステニャク(スロベニア)
クラリス・アグベニュー(フランス)○大外車(0:42)△マルティナ・トラジドス(ドイツ)

【3位決定戦】

マルティナ・トラジドス(ドイツ)○優勢[技有・大外落]△ツェデフレン・ムンクザヤ(モンゴル)
アニカ・ファンエムデン(オランダ)○優勢[技有・一本背負投]△ティナ・トルステニャク(スロベニア)

【決勝】

クラリス・アグベニュー(フランス)○袈裟固(1:21)△田代未来

【日本代表選手勝ち上がり】

田代未来(コマツ)
成績:2位

[2回戦]
田代未来○合技[大内刈・大内刈](3:03)△サラ・ロコ(ベルギー)

[3回戦]
田代未来○合技[小外刈・小外掛](2:35)△ヤニファー・ウィハス(オランダ)

[準々決勝]
田代未来○優勢[有効・内股]△ツェデフスレン・ムンクザヤ(モンゴル)

[準決勝]
田代未来○優勢[技有・小内刈]△ティナ・トルステニャク(スロベニア)

[決勝]
田代未来△袈裟固(1:21)△クラリス・アグベニュー(フランス)

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