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グランドスラムパリ2016・第1日女子4階級ひとこと展望

(2016年2月5日)

※ eJudoメルマガ版2月5日掲載記事より転載・編集しています。
第1日女子4階級ひとこと展望
グランドスラムパリ2016
■ 48kg級・大会屈指の豪華陣容、注目は近藤-浅見の直接対決と五輪連覇狙うメネゼスの出来
(エントリー28名)

ムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル・WR1位)、サラ・メネゼス(ブラジル・WR8位)、近藤亜美(WR3位)、浅見八瑠奈(WR7位)と世界タイトル保持者が4人エントリー。脇を固めるのはエヴァ・チェルノビスキ(ハンガリー・WR6位)とシャーリーン・ファンスニック(ベルギー・WR5位)の強豪2人に、チェリャビンスク世界選手権3位で48kg級に「出戻った」20歳の新鋭アマンディーヌ・ブシャー(フランス・WR28位)。

ポウラ・パレト(アルゼンチン)以外のこれぞという強豪がすべて参戦したという印象の超豪華トーナメントだ。浅見と近藤が同時出場することを考えれば五輪以上のラインナップとすら言えるかもしれない。

日本のファンにとっての興味の第一はなんといっても近藤と浅見の同時出場。グランドスラム東京決勝で近藤が一本勝ちして大きく抜け出したこの状況での同大会派遣は強化から示されたわかりやす過ぎるほど直接的な「選考大会」メッセージ。情勢を考えれば、近藤が明白な勝利を収めれば五輪はほぼ確定、浅見が勝てば選抜体重別まで事態は予断を許さないということとなる。直接対決あるとすればそれは決勝、両者にとって納得できる結果は優勝のみだ。浅見は粘着系のジョン・ボキョン(韓国)、近藤は国籍変更以降活躍続くガルバドラフ・オトコンセトセグ(カザフスタン)と初戦でいずれも一癖ある選手とマッチアップ。まずはここをしっかりした形で勝ち上がりたいところ。

チェリャビンスクでは跳ねるような元気な柔道を見せていたブシャーの復調なるか、疲労蓄積ゆえかジワジワパフォーマンスが下がり始めているムンクバットの現時点の状態など注視すべきトピックは数多いが、ここはなんといっても五輪2連覇を狙う立場にあるメネゼスの出来に注目。ここ3年の絶不調ぶりから一転、グランドスラム東京ではムンクバットに出足払で一本勝ちし、浅見からも鋭い切り返しの出足払で「技有」を奪うなど危険な香りを振りまいたメネゼスは、1月のグランプリ・ハバナでもしっかり優勝。準決勝がダヤリス・メストレアルバレス(キューバ)、決勝がサラ・リショニー(イスラエル)と対戦相手のレベルはさほど高くなかったが、決勝で見せた背負投「一本」の切れ味は全盛時を彷彿とさせるものだった。対戦順は準々決勝でファンスニック、準決勝で近藤。パワーのファンスニックに一発の切れ味で勝負する近藤とタイプの違う超強豪との連戦は、五輪におけるメネゼスのパフォーマンスを測るこの上ない基準点となるだろう。

【プールA】
Aシード選手(第1シード):ムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)
Bシード選手:タチアナ・リマ(ギニアビサウ)

【プールB】
Aシード選手(第4シード):エヴァ・チェルノビスキ(ハンガリー)
Bシード選手:浅見八瑠奈
有力選手:ディアラ・ロクマンヘキム(トルコ)、ジョン・ボキョン(韓国)

【プールC】
Aシード選手(第2シード):近藤亜美
Bシード選手:ジュリア・フィギュロア(スペイン)
有力選手:アマンディーヌ・ブシャー(フランス)

【プールD】
Aシード選手(第3シード):シャーリーン・ファンスニック(ベルギー)
Bシード選手:サラ・メネゼス(ブラジル)

■ 52kg級・唯一最大の見ものはケルメンディvsキトゥの決勝対決
Aシード選手は順にアンドレア・キトゥ(ルーマニア・WR1位)、マイリンダ・ケルメンディ(コソボ・WR3位)、アナベール・ウラニー(フランス・WR6位)、マー・インナン(中国・WR7位)。ツアー最高峰大会にふさわしい豪華な陣容というべきだが、実績と昨年後半の戦いぶりから考えて、優勝候補はケルメンディとキトゥの2人と考えておくべきだろう。

直接対決あるとなれば決勝で、これがこの階級最大のビッグゲーム。ただしこの対決の実現は、嫌な相手との対戦が控える大会ではあっさり負けて畳を降りることの多い戦術派のキトゥが、ここまで徹底的に痛い目に合わされて来たケルメンディと戦う覚悟を固めてくれれば、という条件説つきだ。

ケルメンディの出来には世界の注目が集まる。世界選手権連覇以後膝を手術、昨年秋からツアーに復帰したケルメンディだが、以後のパフォーマンス、特にその柔道を支える圧倒的な足腰の強さとパワーが「前ほどではない」との見立てが業界を駆け巡りつつあるからだ。

準々決勝までは無風、準決勝の対戦相手は長身でしぶといが受けに線の細さがあるウラニーか、パワーが武器でかつケルメンディらの域の選手にその長所でまさしく劣るネトのいずれかで、この「見立て」を測るには役不足。というわけで、なによりキトゥが本気のパフォーマンスでケルメンディに立ち向かうことを期待しておきたい。

【プールA】
Aシード選手(第1シード):アンドレア・キトゥ(ルーマニア)
Bシード選手:ヨアナ・ラモス(ポルトガル)

【プールB】
Aシード選手(第4シード):マー・インナン(中国)
Bシード選手:マレーン・クラエー(ドイツ)
有力選手:エヴェリン・チョップ(スイス)

【プールC】
Aシード選手(第2シード):マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)
Bシード選手:オデット・ジュッフリダ(イタリア)

【プールD】
Aシード選手(第3シード):アナベール・ウラニー(フランス)
Bシード選手:プリシラ・ネト(フランス)
有力選手:イルゼ・ヘイレン(ベルギー)

■ 57kg級・芳田司はパヴィア、ドルジスレンの優勝候補2人と連戦
(エントリー29名)

有力選手の層が厚く毎大会選手の粒が揃うこの階級、今大会最大の激戦区は間違いなくプールA。第1シードのワールドマスターズ連覇者ドルジスレン・スミヤ(モンゴル・WR1位)とオトーヌ・パヴィア(フランス・WR12位)がシード選手、ここにグランドスラム東京の鮮やかな勝ちぶりで世界をあっと言わせた芳田司(WR16位)が配されている。

芳田は初戦でミリアム・ローパー(ドイツ・WR13位)、2戦目でパヴィア、そして3戦目(準々決勝)でドルジスレンと強豪ばかりとの顔合わせ。パヴィアには10月のグランドスラム・パリで、ドルジスレンには12月のグランドスラム東京でそれぞれ勝利しているが、いずれもスコアは「指導1」の僅差。アスタナ世界選手権以降まったく振るわぬパヴィアはこの地元大会に捲土重来を期すはずで、芳田にとっては息の抜けないカード続き。強豪2人が「下から目線」で芳田を封じに来るであろうこの対戦を勝ち抜くようであれば本物だ。

プールBにはついにノーシードまでランクを下げた世界選手権王者ラファエラ・シウバ(ブラジル・WR14位)が配された。毎大会、どころか毎試合パフォーマンスの波が激しすぎて事前に推すのが難しい選手だが、グランドスラム東京で松本薫相手に決めた「跳び十字」などを見る限りやはり危険さは折り紙付き。五輪での最高到達点を測るべく、少なくとも毎試合その戦いぶりをウォッチしておく必要はありそうだ。

【プールA】
Aシード選手(第1シード):ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)
Bシード選手:オトーヌ・パヴィア(フランス)
有力選手:芳田司

【プールB】
Aシード選手(第4シード):ヘドウィグ・カラカス(ハンガリー)
Bシード選手:キャサリン・ブーシェミンピナード(カナダ)
有力選手:ラファエラ・シウバ(ブラジル)

【プールC】
Aシード選手(第2シード):マーティ・マロイ(アメリカ)
Bシード選手:サブリナ・フィルツモザー(オーストリア)

【プールD】
Aシード選手(第3シード):キム・ジャンディ(韓国)
Bシード選手:エレン・ルスヴォ(フランス)

■ 63kg級・「旬」のトラジドスと田代未来が世界王者2人に挑戦
(エントリー36名)

ティナ・トルステニャク(スロベニア・WR1位)とクラリス・アグベニュー(フランス・WR2位)の両世界王者に、昨年欧州選手権優勝を皮切りに大躍進したマルティナ・トラジドス(ドイツ・WR3位)と階級の主役が過たず参戦。世界選手権2大会連続銅メダリストの田代未来(WR6位)もエントリーしてこの4人がそのままAシードを占めるという非常に豪華なトーナメントが実現した。

トルステニャクとアグベニューのチャンピオン2人が作っている「世界」は現在他のあらゆる選手の一段上にあるとみる。ここにどうやら割って入りつつあるトラジドス、そしてそのとば口まで到達したところで明らかに跳ね返され続けている田代がどこまでやれるかが、五輪までを見据えたこの大会最大の注目ポイント。

Bシード選手の陣容もツェデフレン・ムンクザヤ(モンゴル・WR7位)、アニカ・ファンエムデン(オランダ・WR9位)、エドウィッジ・グウェン(イタリア・WR8位)と非常に強力だが、上記4人とは差があるはず。やはりこの階級はトルステニャクとアグベニューの強さ、そして追いかける田代とトラジドスの奮闘ぶりに注目しておきたい。メンタル面で2人に一歩譲るところがあった田代が気後れなく戦えるようであれば、五輪の様相に一気に展望が開けるはずだ。

【プールA】
Aシード選手(第1シード):ティナ・トルステニャク(スロベニア)
Bシード選手:ヤン・ジュンシュア(中国)

【プールB】
Aシード選手(第4シード):田代未来
Bシード選手:ツェデフレン・ムンクザヤ(モンゴル)

【プールC】
Aシード選手(第2シード):クラリス・アグベニュー(フランス)
Bシード選手:アニカ・ファンエムデン(オランダ)

【プールD】
Aシード選手(第3シード):マルティナ・トラジドス(ドイツ)
Bシード選手:エドウィッジ・グウェン(イタリア)

※ eJudoメルマガ版2月5日掲載記事より転載・編集しています。

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