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グランドスラムパリ2016・第1日男子3階級ひとこと展望

(2016年2月5日)

※ eJudoメルマガ版2月5日掲載記事より転載・編集しています。
第1日男子3階級ひとこと展望
グランドスラムパリ2016
IJFワールドツアーの花形である欧州シリーズのオープニングゲームにしてシリーズ最高峰大会であるグランドスラム・パリ大会がいよいよ6日(土)と7日(日)の両日に開催される。1月のグランプリ・ハバナ大会でツアー自体は既に開幕しているが新設大会であるハバナは選手たちにとってはあくまでイレギュラーゲーム、この大会がオリンピックイヤーである2016年度の実質上の開幕戦だ。

例年であればどの階級にも世界選手権チャンピオンクラスの強豪が大挙参戦するこのパリ大会だが、今年のトップ選手のカレンダーはとにかくなにより五輪が中心。ここで勝ってポイントを稼いでおくのか、欠場してライバルとの対決を避け手の内を隠すのか、はたまた敢えて出場しまだ未対戦の選手をターゲットに「手合わせ」を試みるのか、エントリーの有無自体にその選手の今年における大戦略が透けて見える、組み合わせを眺めるだけでも十分楽しめる大会となっている。ファンにはそのあたりも十分お楽しみいただきたい。

■ 60㎏級・旬の2人欠けるもメダルクラスの強豪居並ぶ、優勝候補はキムとガンバッ
(エントリー55名)

Aシード選手は順にキム・ウォンジン(韓国・WR2位)、ガンバット・ボルドバータル(モンゴル・WR3位)、オルハン・サファロフ(アゼルバイジャン・WR4位)、アミラン・パピナシビリ(ジョージア・WR6位)。

過去の実績を外してここ1年の成績と内容を率直に捉えて考える限り、60kg級は13年リオ世界選手権王者の高藤直寿が実力的に頭一つリード、現役世界王者のイェルドス・スメトフ(カザフスタン)が地力的にも力関係をひっくり返すエッジがあるかという飛び道具的な観点からも次席に座り、以降は表彰台に座り得るハイレベル選手数名による混戦と考えておくのが、少なくとも現時点では妥当。

そのハイレベルグループの参加「ローテーション」の噛み合わせにより今年の大会の様相は決する。今回は主役2人は欠けたものの現状のハイランカーが密度高く参戦、上記Aシード選手4名に、アスタナ世界選手権銅メダルの志々目徹、10月のグランドスラム・パリで2位と躍進したヴィンセント・リマール(フランス・WR13位)、シャラフディン・ルトフィラエフ(ウズベキスタン・WR7位)を加えたところまでが「これぞ」という表彰台候補。

優勝候補はキムとガンバット、そして志々目徹(WR10位)。選手の実力序列がほぼ確定しているこの階級にあって、勝ち負けを超えた焦点を敢えて挙げるとすれば、2015年度に大会連戦で疲労を重ね続ける傾向にあったモンゴル勢(今回はガンバット)がどのようなコンディションとテンションで畳に上がってくるか、躍進したとはいえ実はまだメダルクラスの強豪に勝った経験がないリマールが今後危険な選手足りうるかどうかの見極めと考えておきたい。

組み合わせから見た、表彰台決戦ラウンド(ベスト8以降)以前の注目カードはプールAのリマールとイルガー・ムシュキエフ(アゼルバイジャン)による3回戦、プールCのガンバットとソフィアン・ミルス(フランス)の2回戦、プールDの2回戦で実現するフランシスコ・ガリーゴス(スペイン)対フェリペ・キタダイ(ブラジル)の2回戦と、その勝者とサファロフが戦う3回戦。

【プールA】
Aシード選手(第1シード):キム・ウォンジン(韓国)
Bシード選手:ヴィンセント・リマール(フランス)
有力選手:イルガー・ムシュキエフ(アゼルバイジャン)

【プールB】
Aシード選手(第4シード):アミラン・パピナシビリ(ジョージア)
Bシード選手:シャラフディン・ルトフィラエフ(ウズベキスタン)

【プールC】
Aシード選手(第2シード):ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)
Bシード選手:ダシュダヴァー・アマーツブシン(モンゴル)
有力選手:ソフィアン・ミルス(フランス)、ホヴァネス・ダフチャン(アルメニア)、ルドウィック・シャンマルタン(フランス)

【プールD】
Aシード選手(第3シード):オルハン・サファロフ(アゼルバイジャン)
Bシード選手:志々目徹
有力選手:フェリペ・キタダイ(ブラジル)、フランシスコ・ガリーゴス(スペイン)

■ 66kg級・海老沼ら東アジア勢3人をソビロフが追う、不確定要素はポラックとウリアルテ
(エントリー44名)

超強豪と「それ以外」の選手の差がハッキリしたトーナメント。
世界選手権3連覇者の海老沼匡(WR12位)、2015年アスタナ世界選手権の覇者アン・バウル(韓国・WR4位)、「日本人キラー」の2014年アジア大会王者で今大会第1シードのダバドルジ・ツムルクフレグ(モンゴル・WR2位)の3人が実績、実力とも他を大きく引き離す。

Aシードはダバドルジ、アン、リショド・ソビロフ(ウズベキスタン・WR9位)とロイック・コーバル(フランス・WR10位)の4人。もと60㎏級世界王者のソビロフは3年スパンでジワジワ、もどかしいほどゆっくり成績を上げてきたがアスタナでは海老沼に一本勝ち、グランドスラム東京でも決勝に進出するなどここに来てようやく軌道に乗りつつある印象。上記3人に対抗しうる第一はまずソビロフと考えておくべき。

コーバルは巧者タイプで泥試合が持ち味、実績十分の選手。しかし長所である歩留まりの良さは現行ルール下にあってはいつ崩落してもおかしくない危うさに変換されてしまう。組み合わせの良さを利して間違いなく表彰台には絡んで来るだろうがこちらは大物食いは難しいはず。ダークホース的な不確定要素としてはむしろ、アスタナで躍進したゴラン・ポラック(イスラエル・WR15位)と大ベテランのスゴイ・ウリアルテ(スペイン・WR21位)の2人を挙げておきたい。

階級の焦点は、なんのなんのでランキング14位、オリンピック権利者ランキングで12位まで後退してしまった海老沼がしっかり勝てるかどうか、そしてアスタナで勝利しながらグランドスラム東京では元気なく竪山将に敗れたアン(優勝したグランドスラム・アブダビでは超強豪との対戦はなかった)の再評価。この2人は準々決勝で早くも対戦することとなっており、トーナメント最大のビッグカードは間違いなくここ。2016年の66kg級を考える上で絶対に見逃せない試合だ。

【プールA】
Aシード選手(第1シード):ダバドルジ・ツムルクフレグ(モンゴル)
Bシード選手:ゴラン・ポラック(イスラエル)

【プールB】
Aシード選手(第4シード):ロイック・コーバル(フランス)
Bシード選手:コリン・オーツ(イギリス)
有力選手:スゴイ・ウリアルテ(スペイン)、アザマト・ムカノフ(カザフスタン)

【プールC】
Aシード選手(第2シード):アン・バウル(韓国)
Bシード選手:海老沼匡

【プールD】
Aシード選手(第3シード):リショド・ソビロフ(ウズベキスタン)
Bシード選手:セバスチャン・ザイドル(ドイツ)

■ 73kg級・秋本と中矢が予選ラウンドで激突!勝者がアンと対戦の豪華トーナメント
(エントリー57名)

ともに背水の陣で臨む秋本啓之(WR5位)と中矢力(WR7位)の両世界王者がプールBに同居するという非情な組み合わせ。秋本にはロンドン五輪66kg級王者ラシャ・シャフダトゥアシビリ(ジョージア・WR13位)との3回戦、中矢にはヴィクター・スクボトフ(UAE・WR16位)との初戦にディルク・ファンティシェル(ベルギー・WR18位)との3回戦とそれぞれ対戦前に山場があり、まことに過酷な配置と言える。

世界選手権には出場できなかったが2年間国際大会において「為すべき仕事」を粛々こなして第一線に留まり続けて来た秋本、2大会連続の五輪出場の僅かな可能性に賭ける中矢にとってはまさしく競技キャリアを左右する大山場。準々決勝は絶対に見逃してはならない大一番だ。

第1シードは、「日本選手以外」の五輪金メダル最右翼と目される、目下大躍進中のアン・チャンリン(韓国・WR2位)。そして秋本と中矢の勝者は準決勝でこのアンと対戦することになる。両者が五輪選出の可能性を選抜体重別まで持ち込むには、「国内のライバルを倒し」「もっか最大の強敵であるアンを倒し」「優勝という成果を得る」という3つのハードルを越えることが必須。その結果やいかに。

Aシード選手にはセージ・ムキ(イスラエル・WR3位)とヌグザリ・タタラシビリ(ジョージア・WR4位)が名を連ねるが、注目しておきたいのは世界選手権で骨太の試合を見せたガンバータル・オドバヤル(モンゴル・WR14位)。シード権は獲れていないが、現時点での脅威レベルは今回出場するサインジャルガル・ニャムオチル(モンゴル・WR10位)より明らかに上。配置はプールA、シード選手ロク・ドラクシック(スロベニア・WR11位)を倒せば準々決勝でアンとの対戦が待ち受ける。

【プールA】
Aシード選手(第1シード):アン・チャンリン(韓国)
Bシード選手:ロク・ドラクシック(スロベニア)
有力選手:ムサ・モグシコフ(ロシア)、ガンバータル。オドバヤル(モンゴル)

【プールB】
Aシード選手(第4シード):秋本啓之
Bシード選手:中矢力
有力選手:ラシャ・シャフダトゥアシビリ(ジョージア)、ヴィクター・スクボトフ(UAE)、ディルク・ファンティシェル(ベルギー)

【プールC】
Aシード選手(第2シード):セージ・ムキ(イスラエル)
Bシード選手:サインジャルガル・ニャムオチル(モンゴル)
有力選手:デックス・エルモント(オランダ)

【プールD】
Aシード選手(第3シード):ヌグザリ・タタラシビリ(ジョージア)
Bシード選手:デニース・ヤルツェフ(ロシア)

※ eJudoメルマガ版2月5日掲載記事より転載・編集しています。

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