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【ROAD TO 高校選手権】大本命国士館高が好内容で優勝、本大会制覇に向け視界良好・全国高等学校柔道選手権東京都予選男子団体戦レポート

(2016年1月31日)

※ eJudoメルマガ版1月31日掲載記事より転載・編集しています。
大本命国士館高が好内容で優勝、本大会制覇に向け視界良好
【ROAD TO 高校選手権】全国高等学校柔道選手権東京都予選男子団体戦レポート
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決勝、国士館高の副将河田闘志が日体荏原高・藤原崇太郎から内股「一本」

全国高等学校柔道選手権(3月19日~20日・日本武道館)の都道府県予選最終週となったこの週末、31日には開催地の東京都で男女団体戦が行われ、男子は国士館高が高い下馬評に違わぬ強さを見せつけ優勝を果たした。

全国大会本戦の優勝候補筆頭と目される国士館高は他をまったく相手にせず五人残し、四人残しと大差の勝利を連発して勝ち上がり、決勝の日体荏原高戦も先鋒稲垣由生の二人抜きで順調に試合を滑り出す。日体荏原の副将藤原崇太郎の奮闘で一時スコアはタイとなったが、最後は副将河田闘志が藤原、そして大将の原田健士をいずれも内股「一本」で退け、二人残しで優勝を決めた。

第三代表決定戦は足立学園高が修徳高を下して勝利、国士館と日体荏原に続く3枠目の全国大会進出権を手にした。

戦評、岩渕公一監督のコメント、入賞者、準々決勝以降の全試合対戦詳細は下記。

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国士館高は初戦に怪我から復帰の磯村亮太を先鋒で起用。磯村は大成高を相手にオール「一本」で5人抜き

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準々決勝、国士館高・河田闘志が安田学園高・杉山寛恭から「やぐら投げ」で一本勝ち

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準決勝、国士館高の次鋒本間壘が八王子学園高の大将・藤井海斗から支釣込足「技有」

【戦評】

東京都の男子団体は優勝チームに与えられる都道府県枠「1」に加えて開催地枠の「1」、さらに前年度決勝進出地区枠をプラスした計3つの全国大会進出枠を支部大会を勝ち抜いた全52チームが争うという激戦。この巨大トーナメントの中から決勝進出を果たした2チームがその時点で全国大会進出権を手にし、ベスト8に残ったチームによるレペチャージステージを経て3つ目の代表が決まるという方式だ。

純戦力的な上位チームは国士館、日体荏原、足立学園、修徳の全国大会常連校4つと考えておいて間違いないところだが、前年度順位を基準に編まれた組み合わせには戦力評価とは異なる偏りが存在、日体荏原と足立学園の有力2校が準々決勝で早くも激突することとなった。挑戦する立場の足立学園は山本瑛介を先鋒に、佐々木卓摩を中堅にと主戦を「前出し」してやる気十分だったが、日体荏原は中堅長井晃志が佐々木を「指導」累積による優勢で破るなど巧みにその戦力を減殺。結果2人残しで日体荏原が勝利するに至った。

激戦を経て決まった準決勝進出校は国士館、八王子学園、日体荏原、修徳の4チーム。

ここまで他を圧するスコアで勝ち上がっている国士館は八王子学園に対し、レギュラー争いの当落線上にある清水雅義を先鋒に投入。清水が1人抜き1分けを果たして下がった後は次鋒本間壘が敵方のエース戸髙竜之介を含む3人をすべて「一本」に仕留めて四人残しの快勝で決勝進出決定。

日体荏原は序盤戦で抜き役を務めた塚本綾を先鋒に投入。塚本が1勝1分け、修徳のエースである次鋒増山香輔と引き分けることに成功してこの時点で試合の展望ほぼ開けた感あり。最終的には全戦通じて無失点のまま三人残しで決勝進出を決めた。

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決勝、国士館高の先鋒稲垣由生が日体荏原高・大吉賢から小外刈「有効」

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稲垣は日体荏原の次鋒長井晃志から払釣込足「一本」、これで国士館は2人差をリード

[決勝]

国士舘高○二人残し△日体荏原高
(先)稲垣由生○優勢[有効・小外刈]△大吉賢(先)
(先)稲垣由生○払釣込足(0:17)△長井晃志(次)
(先)稲垣由生△内股(2:12)○ハンガルオドウバートル(中)
(次)磯村亮太○横四方固(3:43)△ハンガルオドウバートル(中)
(次)磯村亮太△優勢[有効・小内刈]○藤原崇太郎(副)
(中)本間壘△反則[指導4](3:45)○藤原崇太郎(副)
(副)河田闘志○内股(2:49)△藤原崇太郎(副)
(副)河田闘志○内股(1:32)△原田健士(大)
(大)飯田健太郎

決勝は意外な滑り出し。今大会得意の足技と寝技で素晴らしい「一本」を連発している国士館の5番手稲垣由生が、73kg級東京都個人代表の大吉賢を相手に「まず当てて持ち上げる」独特の小外刈で「有効」を奪って先制。これで日体荏原の出端を挫くと、続いて畳に現れたエース格の長井晃志を得意の払釣込足一発、なんとわずか17秒の「一本」で畳に沈める。国士館にとってはは5番手選手の連勝で2人差のリードを得るというこれ以上ない展開。

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日体荏原の中堅・ハンガルオドウバートルが「有効」ビハインドを跳ね返し稲垣から内股「一本」

稲垣はさらに中堅ハンガルオドウバートルが放った抱きつきの小外掛に反応して体を入れ替え41秒「有効」奪取。もはや国士館のワンサイドゲームの予感すら漂う一方的な状況であったが、ハンガルは1分40秒過ぎについに稲垣を捕まえ、ガッチリ圧力を掛けてその頭を下げさせる。そこから右内股で相手のバランスを崩すと返す刀で左への「やぐら」という大技の連絡を披露。ほとんど左右の内股のコンビネーションとなった一撃には稲垣さすがに耐え切れず宙を舞いこれは「一本」、日体荏原がようやく1点を返す。

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国士館高の次鋒磯村亮太がハンガルの内股を返し「技有」奪取

しかし国士館はここでエース格の次鋒磯村亮太がしっかり流れを押し戻す。まず「指導」ひとつをリードすると1分35秒には抱きつきの小外掛を決めて「有効」、さらに残り30秒を過ぎたところでハンガルの内股を返して「技有」を得る。
磯村はそのまま縦四方固。もはや負けが決定的となったハンガルは少しでも磯村の体力を減殺しておくべく大暴れすべきところだが、腕を痛めたか早い段階でなんとも意外な「参った」表明。

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日体荏原は副将藤原崇太郎が磯村から左小内刈「有効」を奪い勝利

会場騒然、ベンチから「何をやってるんだ!」の怒号が響く中、日体荏原は早くも大黒柱・副将藤原崇太郎の出場となる。藤原はケンカ四つの磯村に対し左小外刈に左体落、左背負投と手堅く攻め続け、2分1秒の時点で早くも3つの「指導」を得る。迎えた残り25秒、焦って前に出た磯村を左小内刈に捕まえて「有効」奪取、このポイントを以て優勢勝ち決定。

続く対戦は招待試合シリーズの大活躍で一気に国士舘の主力にのし上がった本間壘と81kg級全日本ジュニア王者の藤原崇太郎、今季初めて顔を合わせる2人による注目対決。この試合は藤原が本間が得意とする脇を差しての接近を完封、厳しい組み手と危うい時には先んじて低い左体落で展開を塗りつぶすという濃やかな危機管理で試合を作らせず、残り15秒までに4つの「指導」を奪って完全勝利。ついにスコアをタイに振り戻すことに成功する。

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副将対決、河田闘志が藤原から内股「一本」。この一撃で試合の行方はほぼ決した

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河田は日体荏原の大将原田健士からも内股「一本」

副将同士の対決は河田闘志が右、藤原が左のケンカ四つ。開始早々両者に「取り組まない」咎による「指導1」、1分2秒には藤原に「取り組まない」判断による「指導2」が与えられる。

2分半を過ぎたところで、河田が引き手で袖、釣り手で奥襟と完璧な組み手を作り出すことに成功。しばし圧を掛け続けると右内股一閃、まともに食った藤原は空中で一回転し衝撃的な「一本」。

この時点で試合は実質終了。最終戦は河田が66kg級東京都代表の原田健士を体格差で圧倒、1分32秒豪快な内股「一本」でチームの勝利を決めた。

国士館はスコア以上の圧勝。敵方のエース藤原の2人抜きにより試合自体は揉めたが、最大の課題であった5番手枠として起用された稲垣が持ち前のトリッキーさを生かして大暴れ、ケガにより「5割の状態」(岩渕公一監督)の磯村亮太もどうやらメドが立ち、そして歩留まりは良いが具体的な技の威力に欠けるところがあった河田が全国屈指の難敵である藤原から投技「一本」で勝利とむしろ上がり目ばかりが目立った試合。二人残しというスコア、そして大将飯田健太郎を一度も使わない勝利という結果以上にその内容の「上がり目」が際立った大会であった。

第三代表決定戦では足立学園と修徳が激突。最大の山場となった第6試合で足立学園の副将佐々木卓摩が修徳の大将増山香輔を出足払「有効」で打倒し、勝利を決めた。増山が複数枚を抜くことが最大の不確定因子であった試合で、その増山に1人も抜かせず畳から退けることに成功した佐々木の意地と、佐々木を「壁」として副将に起用した足立学園の作戦が見事に当たっての勝利だった。

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優勝の国士館高

国士館高・岩渕公一監督のコメント
「決勝は稲垣の出来で非常に楽になりました。1人を抜いたばかりか、引っ掻き回す役割を担っていたはずの長井選手に逆に一本勝ち、これは非常に大きかったです。稲垣は冬の試合でボロボロになっておりましたが、あれから良く頑張って、持ち前の面白さが試合で発揮できるようになってきました。本間と藤原選手が初めて手合わせ出来たのも収穫ですし、この時点で敢えて投入した磯村も得るものがありました。右釣り手が使えず(12月に脱臼)握力はまだ5割程度ですが、その分課題の引き手をしっかり覚えたし、それでも稽古することで下半身が非常に安定した。これは逆になかなか作る時間が取れないところですし、今日で一つメドが立ったかなと思います。河田の足腰が出来て来て思い切りが良くなっているのも良い。全体的にもう1段、2段上げていかなければいけませんが、全国大会に向けて良い流れに乗りつつあると言って良いかと思います。あとは怪我のないよう、しっかり仕上げていきます」

文責:古田英毅

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準優勝の日体荏原高

【成績上位者】

優 勝:国士舘高
準優勝:日体荏原高
第三位:足立学園高
第四位:修徳高

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3位の足立学園高

【準々決勝】

国士舘高○四人残し△安田学園高
(先)清水雅義○袈裟固(2:04)△荒井俊貴(先)
(先)清水雅義○合技(2:45)△白川礼(次)
(先)清水雅義△優勢[僅差]○杉山寛恭(中)
(次)河田闘志○移腰(0:17)△杉山寛恭(中)
(次)河田闘志○内股(0:12)△久松泰斗(副)
(次)河田闘志○大外刈(2:50)△佐藤法生(大)
(中)本間壘
(副)磯村亮太
(大)飯田健太郎

八王子学園高○一人残し△岩倉高
(先)水上勝博○払腰(1:08)△大垣圭司(先)
(先)水上勝博×引分×諏訪亘堂(次)
(次)安田拓洋×引分×多田草太(中)
(中)藤井海斗○優勢[有効・払腰]△相田康平(副)
(中)藤井海斗△払腰(1:02)○石井一磨(大)
(副)戸髙竜之介×引分×石井一磨(大)
(大)小口侑久

日体荏原高○二人残し△足立学園高
(先)大吉賢×引分×山本瑛介(先)
(次)原田健士○優勢[僅差]△上江一平(次)
(次)原田健士△優勢[技有・内股]○佐々木卓摩(中)
(中)長井晃志○優勢[僅差]△佐々木卓摩(中)
(中)長井晃志×引分×雨森俊也(副)
(副)ハンガルオドウバートル○合技[大内刈・横四方固]△白石隼人(大)
(大)藤原崇太郎

修徳高○四人残し△都立駒場高
(先)中村力也○袖釣込腰(0:30)△山田純平(先)
(先)中村力也○合技(1:23)△四元宏基(次)
(先)中村力也○袖釣込腰(0:24)△岩田昇馬(中)
(先)中村力也○支釣込足(1:26)△佐野清(副)
(先)中村力也×引分×中村怜王(大)
(次)室和樹
(中)川本昴亨
(副)増山香輔
(大)宮崎雷也

【第三代表決定トーナメント一回戦】

安田学園高○二人残し△岩倉高
(先)近藤駿介○上四方固(2:30)△伊藤亮麻(先)
(先)近藤駿介○優勢[技有]△諏訪亘堂(次)
(先)近藤駿介○送襟絞(1:04)△相田康平(中)
(先)近藤駿介×引分×多田草太(副)
(次)杉山寛恭△腕挫十字固(0:37)○石井和摩(大)
(中)佐藤昌祗△優勢[僅差]○石井和摩(大)
(副)荒井俊貴○優勢[有効]△石井和摩(大)
(大)白川礼

足立学園高○四人残し△都立駒場高
(先)白石隼人○縦四方固(0:43)△山田航平(先)
(先)白石隼人○袈裟固(1:12)△四元宏基(次)
(先)白石隼人○優勢[有効]△岩田昇馬(中)
(先)白石隼人○一本背負投(2:08)△佐野清(副)
(先)白石隼人×引分×中野怜王(大)
(次)山本瑛介
(中)上江一平
(副)雨森俊成
(大)佐々木卓摩

【第三代表決定トーナメント二回戦】

修徳高○二人残し△安田学園高
(先)川本昂亨△優勢[有効]○近藤駿介(先)
(次)宮崎雷也×引分×近藤駿介(先)
(中)室和樹○横四方固(3:00)△杉山寛恭(次)
(中)室和樹×引分×佐藤昌祗(中)
(副)増山香輔○優勢[技有]△荒井俊貴(副)
(副)増山香輔○背負投(0:28)△白川礼(大)

足立学園高○二人残し△八王子学園高
(先)上江一平×引分×安田拓洋(先)
(次)山本瑛介○支釣込足(1:26)△水上勝博(次)
(次)山本瑛介○横四方固(3:00)△藤井海斗(中)
(次)山本瑛介△優勢[技有・払巻込]○戸髙竜之介(副)
(中)雨森俊成×引分×戸髙竜之介(副)
(副)佐々木卓摩○袖釣込腰(0:25)△小口侑久(大)
(大)白石隼人

【準決勝】

国士舘高○四人残し△八王子学園高
(先)清水雅義○片手絞(1:50)△桜井怜央(先)
(先)清水雅義×引分×小口侑久(次)
(次)本間壘○袈裟固(0:41)△安田拓洋(中)
(次)本間壘○肩固(2:14)△戸髙竜之介(副)
(次)本間壘○合技横四方固(0:36)△藤井海斗(大)
(中)飯田健太郎
(副)河田闘志
(大)磯村亮太

日体荏原高○三人残し△修徳高
(先)塚本綾○内股(1:25)△中村力也(先)
(先)塚本綾×引分×増山香輔(次)
(次)大吉賢○内股(0:35)△宮崎雷也(中)
(次)大吉賢×引分×室和樹(副)
(中)ハンガルオドウバートル○隅返(0:23)△鈴木謙太(大)
(副)藤原崇太郎
(大)長井晃志


【第三代表決定トーナメント最終戦】

足立学園高○二人残し△修徳高
(先)上江一平×引分×中村力也(先)
(次)山本瑛介○払腰返(2:54)△宮崎雷也(次)
(次)山本瑛介△優勢[有効・内股]○室和樹(中)
(中)雨森俊成○優勢[有効・小内刈]△室和樹(中)
(中)雨森俊成×引分×鈴木謙太郎(副)
(副)佐々木卓摩○優勢[有効・出足払]△増山香輔(大)
(大)白石隼人


【決勝】

国士舘高○二人残し△日体荏原高
(先)稲垣由生○優勢[有効・小外刈]△大吉賢(先)
(先)稲垣由生○払釣込足(0:17)△長井晃志(次)
(先)稲垣由生△内股(2:12)○ハンガルオドウバートル(中)
(次)磯村亮太○横四方固(3:43)△ハンガルオドウバートル(中)
(次)磯村亮太△優勢[有効・小内刈]○藤原崇太郎(副)
(中)本間壘△反則[指導4](3:45)○藤原崇太郎(副)
(副)河田闘志○内股(2:49)△藤原崇太郎(副)
(副)河田闘志○内股(1:32)△原田健士(大)
(大)飯田健太郎

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