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【ROAD TO 高校選手権】国士館が2連覇達成、飯田健太郎1枚の保有テコに東海大相模の挑戦退ける・第32回若潮杯争奪武道大会男子マッチレポート②決勝トーナメント

(2016年1月4日)

※ eJudoメルマガ版1月4日掲載記事より転載・編集しています。
国士館が2連覇達成、飯田健太郎1枚の保有テコに東海大相模の挑戦退ける
【ROAD TO 高校選手権】第32回若潮杯争奪武道大会男子マッチレポート②決勝トーナメント
■ 準々決勝
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準々決勝、国士舘高の副将飯田健太郎が東海大静岡翔洋高・米山竜生を内股「一本」

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国士舘高の大将・本間壘が南條伯海から小外掛「技有」

決勝トーナメント1回戦で組まれたのは、

国士舘高(Aブロック1位) - 東海大静岡翔洋高(Bブロック2位)
東海大仰星高(Cブロック1位) - 常盤高(Dブロック2位)
東海大相模高(Dブロック1位) - 神戸国際大附高校(Aブロック2位)
崇徳高(Bブロック1位) - 白鴎大足利高(Cブロック2位)

の4カード。

国士舘高 5-0 東海大静岡翔洋高
(先)山田祐太○小外掛△渋谷恭英
(次)稲垣由生○後袈裟固△脇谷恭行
(中)河田闘志○大外刈△佐藤威基
(副)飯田健太郎○内股△米山竜生
(大)本間壘○合技[小外掛・横四方固]△南條伯海

国士館がここまで大健闘の東海大静岡翔洋を一蹴。
課題の前衛2枚は山田祐太、稲垣由生を起用し連続一本勝ち。中堅以降は河田闘志、飯田健太郎、本間壘と不動の3枚で加点し、この試合も5連続の一本勝ちでフィニッシュ。5-0のパーフェクトゲームで準決勝進出決定。

東海大静岡翔洋は敗れたものの、黒潮旗に続きこの若潮杯でもベスト8進出は赫々たる戦果。新人戦期のこの時期にあって、既にチーム全体でまとまること自体で一段上の力を出す、団体戦モードの戦い方が出来ている好チームであった。1月に控える県予選での静岡学園高との対決が非常に楽しみだ。

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常盤高は副将加賀谷武弘の横四方固「一本」で同点に追いつく

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東海大仰星高の大将・深山将剛が常盤高・石坂直斗から大内刈「技有」

東海大仰星高 3-2 常盤高
(先)吉村太一△内股○影井光我
(次)岡虎○払腰△入澤優輝
(中)奥野友輝○優勢[僅差]△塚越康太
(副)安達広太朗△横四方固○加賀谷武弘
(大)深山将剛○大内刈△石坂直斗

決勝トーナメントに意気揚がる常盤の頑張りで、試合は予想以上の競り合い。東海大仰星は岡虎と奥野友輝、常盤は加賀谷武弘と双方の抜き役がしっかり仕事を果たし、スコア2-2で試合の行方は大将戦に委ねられる。この大事な一番は深山将剛が石坂直斗を大内刈で「有効」、「技有」さらに「一本」と立て続けに3度投げて圧勝。接戦は3-2で東海大仰星の勝利に終着。

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東海大相模高の先鋒古庄涼哉が神戸国際大附高・村上優哉から袖釣込腰「技有」

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東海大相模高の副将辻湧斗が神戸国際大附高・近藤樹から小外刈「一本」

東海大相模高 4-0 神戸国際大附高
(先)古庄涼哉○優勢[技有・袖釣込腰]△村上優哉
(次)原伸之助△小外刈○倉見潤
(中)平下麟太郎○支釣込足△丸山晃志
(副)辻湧斗○小外刈△近藤樹
(大)河内優斗○支釣込足△福井優駿

神戸国際大附は村上優哉、倉見潤のポイントゲッター2枚を前衛に並べて布陣。
しかし先鋒戦は東海大相模・古庄涼哉が村上優哉から右袖釣込腰で「技有」獲得。村上猛攻もこの試合は古庄が優勢勝ちを果たす。神戸国際大付は倉見が小外刈「一本」で勝利しスコア1-1、内容差のリードを得たが以後の戦力を考えると盤面の優位は東海大相模にあり。

以後東海大相模は以後中堅平下麟太郎の支釣込足、副将辻湧斗の小外刈、大将河内優斗の支釣込足と「一本」を3つ上積みして逆転勝利。東海大相模が一段上の力を見せつけ、4-0の圧勝で神戸国際大附を下してベスト4進出決定。

神戸国際大付は敗れこそしたが、この試合で先鋒を務めた村上の攻撃力の高さと機敏な動きは会場でも一際目立っていた。前代脆さがあった倉見も大駒として機能するところまで成長しており、売りである育成力の高さを今年も発揮してくれそうな予感十分。春の選手権の代表切符は逃したが、今年も注目チームに挙げておいて間違いないかと思われる。

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崇徳高・森近唯が身長194センチの浅沼亮太を攻める

崇徳高 4-0 白鴎大足利高
(先)福永矩宣○優勢[指導3]△強矢章友
(次)森近唯○大内返△浅沼亮太
(中)神垣和也○内股△長島立弥
(副)長岡季空○体落△菊池優充
(大)空辰乃輔×引分×釜石康太

崇徳が圧勝。個々の対戦はスコアほど一方的な印象ではなかったが、時間が経つほどに崇徳の地力が発揮されるという感ありで、最終スコアは4-0。白鴎大足利は今季招待試合シリーズの出場試合を絞って地力の錬成に徹したが、チームの仕上がりはまだ先という印象。今後の研鑽と練磨に期待したいところ。

結果決まった準決勝カードは、

国士舘高 - 東海大仰星高
東海大相模高 - 崇徳高

の2試合となった。

■ 準決勝
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準決勝、東海大仰星は先鋒稲植晃の崩上四方固「一本」で先制

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国士舘は中堅河田闘志が「やぐら投げ」で奥野友輝に一本勝ち、同点に追いつく

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国士舘の大将本間壘が深山将剛から「技有」奪取

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深山はしかし左大内刈で「有効」奪回、以後試合は撃ち合いの様相

国士舘高 3-1 東海大仰星高
(先)稲垣由生△崩上四方固(1:14)○稲植晃
(次)清水雅義×引分×岡虎
(中)河田闘志○大腰(1:22)△奥野友輝
(副)飯田健太郎○横四方固(0:50)△安達広太朗
(大)本間壘○優勢[技有・浮落]△深山将剛

国士館はこの試合も河田闘志、飯田健太郎、本間壘という後衛3枚の並びを崩さず。前衛2枚には稲垣由生と清水雅義を投入して布陣。
一方の東海大仰星も次鋒岡虎、中堅奥野友輝、大将深山将剛と抜き役3枚の位置を前戦から敢えて動かさず真っ向から王者・国士館に力勝負を挑んだ。

先鋒戦は東海大仰星の稲植晃が寝勝負が得意な稲垣を逆に抑え込み、崩上四方固「一本」で勝利。次鋒戦は国士館・清水が「指導」2つ、東海大仰星・岡が「指導」1つをそれぞれ失って引き分け。この時点までは東海大仰星が1点リード。

ビハインドを負った国士館は中堅河田闘志が今季度々見せる左への「やぐら投げ」を見事に決めて奥野友輝から「一本」奪取、スコアをタイに戻して今大会のルーティンとなりつつある「めくり返し」を開始。副将戦は飯田健太郎が安達広太朗を相手に内股フェイントからの小外掛で開始12秒「有効」奪取。そのまま立たせず横四方固に抑え込み、50秒「一本」が宣告されて国士館は逆転に成功。

大将戦も本間壘が開始12秒で深山将剛の支釣込足を押し込み返して「技有」奪取。もはや試合の行方は見えたかに思われたが、ここから試合は意外な大熱戦。深山は29秒、本間得意の「抱きつき密着」を大内刈で跳ね返し「有効」を獲得。さらに慎重になった本間に54秒「取り組まない」判断の「指導1」が宣告される。

深山は本間の密着を迎え入れ、巧みに立ち位置をずらしながら再び大内刈。本間も大内返で応じて試合は双方いつ一発食ってもおかしくない撃ち合いの様相。もし深山が「一本」を獲得すれば試合は代表戦にもつれることになるが、その事態が十分想起される緊迫の展開。ミスの出来ない状況に技が止まった本間しかし前進行動は止めず、1分23秒深山に場外の「指導1」。

再び深山が左大内刈、大内返で切り返した本間は動きを止めずに自身の内股へと繋ぐ粘り強い組み立てで1分44秒「有効」奪回。しかし深山は振り回す勢いで左大外刈を放ち続け、2分2秒本間に2つ目の「指導」。今シリーズすべての試合を早い時間で終わらせて来た本間に初めて訪れる試練の場。

燃料消費の激しい密着スタイルゆえか、残り1分を過ぎたあたりから本間は明らかに疲労。深山はケンケンの大内刈で激しく追い込んで優位を確保、残り15秒ではいったん引き出して押し込む左大内刈から左大外巻込に繋ぎ2つ目の「有効」を獲得する。

しかし本間はここでなんとか踏みとどまり、深山が放った左体落につまずき、伏せたところでタイムアップのブザーを聞く。本間が「技有」1つに「有効」1つ、深山が「有効」2つをマークした大乱戦は最序盤に記録された「技有」が決勝ポイントとなり本間の優勢勝ちで終了。最終スコア3-1で国士館の勝ち抜けが決まった。

国士館は大将本間が今シリーズ初めて隙を見せたが、新レギュラーの本間にとって苦しい試合を戦い切って勝利を挙げた経験は確実に今後に生きるはずでこれは収穫ありの一番と評すべき。対戦相手の深山も、本間がこれでもかと距離を詰め、思い切った技を放っても体を捨ててもまったく「飛ばない」、どころか堂々これを迎え撃つ身体能力と強気を披露。先鋒戦の一本勝ちも含め、東海大仰星が若潮杯3位という成績にふさわしい存在感を見せた準決勝だった。

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準決勝、東海大相模高は次鋒古庄涼哉が崇徳高・福永矩宣から大内刈「有効」獲得、先制に成功する

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崇徳は副将空辰乃輔が辻湧斗を袈裟固「一本」に仕留めて激しく抵抗

東海大相模高 2-1 崇徳高
(先)原伸之助×引分×森近唯
(次)古庄涼哉○優勢[有効・大内刈]△福永矩宣
(中)平下麟太郎○優勢[技有・払巻込]△神垣和也
(副)辻湧斗△袈裟固(2:39)○空辰乃輔
(大)河内優斗×引分×長岡季空

得点すべきポイントを逃さず、東海大相模が崇徳に競り勝ち。
先鋒戦の引き分けを受けた次鋒戦に古庄涼哉が出動。盤面配置からしてなんとしても勝利が欲しいこの一番で、1分48秒に福永矩宣の出足払に左大内刈をかち合わせて「有効」獲得。このポイントを以て先制成功。

中堅戦も平下麟太郎が神垣和也を相手に残り58秒左払巻込で「技有」を獲得。東海大相模はこの時点で2-0と大幅リードを得る。

ほぼ勝負の行方見えたかに思われたが、副将戦はこの日大活躍の崇徳・空辰乃輔がまたも大仕事。辻湧斗が残り1分40秒となったところで唐突に組み立てを変えて横車、空は体捌き良くこの技を叩き落とすと袈裟固に抑えて離さず「一本」獲得。試合は、河内優斗が引き分け以上を獲得すれば東海大相模の勝利、長岡季空が勝てば逆に崇徳の勝ち上がり決定となる大将戦へと引き継がれる。

大将戦は河内が右、長岡が左組みのケンカ四つ。2分8秒に双方に「指導」、2分25秒河内に場外の「指導2」が宣告されて、河内があと1つの「指導」を貰えば崇徳の逆転勝ちというところまで場が煮えたが、残り時間は膠着が続いてタイムアップ。結果、スコア2-1で東海大相模が決勝に進むこととなった。

崇徳は敗れたが、関東遠征第1戦の松尾杯からここまでの3大会で明らかに成長。地力をスコアに生かす勝負勘に一種太々しい戦いぶりと、「実戦で強くなる」歴代チームが踏んだ道をしっかり辿った冬季シリーズだったと総括出来るのではないだろうか。

結果決まった決勝カードは予想通りの本命対決、

国士館高 - 東海大相模高

となった。

■ 決勝
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決勝のオーダーが開示される

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国士舘高 - 東海大相模高
(先)清水雅義 - 古庄涼哉
(次)稲垣由生 - 平下麟太郎
(中)河田闘志 - 辻湧斗
(副)飯田健太郎 - 原伸之助
(大)本間壘 - 河内優斗

前代高校「三冠」を獲得している国士館は松尾杯の初戦からここまで「招待試合では動かさない」とばかりに頑として後ろ3枚を固定。この試合も相手に読まれることを覚悟の上で、中堅以降を河田闘志、飯田健太郎、本間壘と敢えて同じ配列で布陣。前衛には清水雅義と稲垣由生を入れてこの日唯一最大の山場である東海大相模戦に臨む。

一方、全国大会を睨んでどうしてもここで一度王者・国士館に土をつけておきたい東海大相模は相手が後ろ3枚を固定することを織り込んで容赦なく布陣。誰が出動しても失点の可能性が高い副将ポジションはある意味「捨てて」失点のダメージを最小限に限定、サイズがあって抜け目のない試合が出来る辻湧斗をこちらは対照的に試合運びに難のある河田闘志に、重量選手相手にも一発が見込める河内優斗を本間壘にと取り役2枚をより得点の可能性の高い位置にずらし、3枚目のポイントゲッターとして機能している平下を抜き役として次鋒に前出し。軽量ながら攻撃力があって我慢も利く古庄涼哉もあわよくば得点を狙わんと先鋒に入れ、ハッキリ勝負に来た陣形配置だ。まず平下で1点を狙い、辻もしくは河内で積み上げた2点目で国士館を凌ごうというプラン。

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先鋒戦、清水雅義が右大内刈を繰り出すも古庄涼哉は崩れず

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次鋒戦、「技有」「有効」と奪った平下麟太郎が稲垣由生を袈裟固に抑え込む

先鋒戦は国士館・清水雅義が右、東海大相模・古庄涼哉が左組みのケンカ四つ。
序盤は拮抗も、1分30秒過ぎから古庄が次々左内股を放って攻勢。清水は寝技で時間を消費して展開を押しとどめるが、残り1分を切ると自ら掛け潰れる場面が増えて明らかに悪い流れ。古庄が左内股に左小外刈と攻めると清水は精神的なスタミナが切れたか陥落寸前、しかし残り10秒で古庄がタイミング良い左内股を放ったところで試合終了。清水がなんとか耐え切ったという体でこの試合は引き分けに終わる。

次鋒戦は国士館・稲垣由生が右、東海大相模・平下麟太郎が左組みのケンカ四つ。やる気十分の稲垣は開始早々に巴投から腕挫十字固を見せ、さらに左一本背負投、左出足払と技を繋ぐ。
1分15秒、稲垣背中を抱いて大腰、さらに裏投に体を切り返す。しかし背中を抱いてから技の決断までに時間が掛かってしまい、十分待ち構えた平下は体を入れ替えて浴びせ返し「技有」獲得。

後がなくなった稲垣、直後組み付きながら捨身技を試みるが、平下抱き寄せて浴びせ潰し「有効」も追加。そのまま袈裟固に抑え込んで2分13秒合技の「一本」が確定、東海大相模が貴重な先制点を得る。

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ポイントゲッター同士がマッチアップした中堅戦は引き分けに終わる

今大会中堅からの3連勝ですべての試合を収拾して来た国士館だが、この決勝は河田闘志が東海大相模のエース辻湧斗を相手にさすがに膠着。河田が左、辻が右組みのケンカ四つの対戦は1分43秒に双方に「指導」が与えられたのみで見せ場は僅少。両軍ベンチの「なぜ行かない」との歯ぎしりが聞こえて来そうな静かな攻防が続き、この試合は引き分けに終わる。

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国士舘の副将飯田健太郎が原伸之助から大外刈「技有」

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飯田は大内刈「技有」を追加して一本勝ち、この時点でスコアは1-1のタイとなる

副将戦は飯田健太郎に原伸之助が対峙。原は飯田に組ませないまま周囲を動き回り、左袖釣込腰を打ち込みながらジリジリ時計の針を進める。
原が非常に上手く戦っているという印象の序盤戦だったが、飯田は表情をまったく変えず。1分50秒、釣り手をクロスに叩き入れるなり右大外刈に乗り込んでまず「技有」を獲得。

以後も飯田は冷静。2分49秒には組み付きながらの右大内刈で2つ目の「技有」を奪取、合技の一本勝ちでスコアを1-1のタイに戻す。

1-1、双方ともに内容は「一本」というタイスコアで迎えた大将戦は国士館・本間壘、東海大相模・河内優斗ともに右組みの相四つ。前戦で本間は疲労困憊だったが、河内もここまでの試合での消耗が激しいのか、はたまた得意の足車で投げ捨てるには本間の体の力がありすぎて危険と見たか仕掛ける場面自体が僅少。開始早々に本間が間合いを詰めるが河内巧みに捌いてあっさり離れ、双方深追いしないまま時間が経過。河内得意の足車は40秒に1度仕掛けたのみ、本間もこれという技は59秒の払腰と2分6秒に放った浮技崩れの捨身技のみ。2分52秒に本間に場外の「指導」1つが宣告されたのみでこの試合は終了となる。

5戦を戦ってスコアは1-1、試合は代表者1名による決定戦に委ねられることとなった。

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代表戦、開始早々飯田が内股で攻めるが引き手が切れてこれは投げ切れず

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わずか53秒、飯田が辻を内股「一本」に仕留めて試合終了

代表戦は国士館・飯田健太郎が右、東海大相模・辻湧斗が右組みのケンカ四つ。
開始早々に飯田が右内股。これは引き手が切れて投げ切れなかったが、飯田は以後も落ち着いて試合を進めると53秒十分の組み手から右内股。辻まともに受けてグシャリと畳に落ち、主審は迷わず「一本」を宣告。この瞬間国士館の若潮杯武道大会2連覇が決まった。

国士舘高 ①代-1 東海大相模高
(先)清水雅義×引分×古庄涼哉
(次)稲垣由生△合技[浮落・袈裟固](2:13)○平下麟太郎
(中)河田闘志×引分×辻湧斗
(副)飯田健太郎○合技[大外刈・大内刈](2:49)△原伸之助
(大)本間壘×引分×河内優斗
(代)飯田健太郎○内股(0:53)△辻湧斗

飯田という大駒1枚の保有が運命を分けたという一番。東海大相模、次鋒平下の一本勝ちはまさしく目論見通りだったが、展開の有利を得点に反映するところまで繋げ切れなかった古庄、試合を壊すことを恐れたか動的膠着のまま河田闘志を畳から下してしまった辻、疲労困憊の本間に付き合ってしまった河内とここぞという勝負どころで詰め切れなかった試合。後衛の辻、河内に関しては試合を壊さず「勝てる可能性」を最後まで残すことに腐心した、その結果実は勝ち味のもっとも薄い代表戦に勝負を持ち込まれてしまったという印象だ。この後国士舘に大駒磯村亮太が復帰すること、飯田健太郎が止めようのない大駒として今代に君臨しつつあることを考えると、逃がした魚は大きいと言わざるを得ない。

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試合終了直後、岩渕公一監督の訓示は課題の前衛2枚に向けられる

ここ数年、新人戦スタート時点では他を凌ぐ戦力を保有して好成績を残している東海大相模だが、以後の伸びで他校に置いて行かれることが続いている。唯一国士館と代表戦に持ち込んで一定以上の力を見せた今代戦力を、全国大会までにもう一段、二段と強化することができるか。これからの戦いぶりに注目したい。

国士館は、前述の通り飯田の頭一つも二つも抜けた強さが確認出来たことが最大の収穫。少なくとも抜き試合レギュレーションであれば、飯田1枚の存在を根拠に国士館を優勝候補筆頭に挙げることに誰も異存はないのではないだろうか。四番手選手の新戦力・本間が「軸」と呼べるだけの破壊力を見せたことも今期の大きな成果だ。
その一方、松尾杯決勝で一本負けを喫し今大会決勝でも自身の掛け潰れによる動的膠着をスンナリ受け入れた河田、前代を良い流れで終えられず、新人戦期の活躍で周囲に再度実力を認めさせるはずだった磯村の離脱、そして何よりいまだ固定できぬ五番手選手の線の細さと課題も一杯。三冠達成した前代には見せることのなかった「付け入る隙」を見せたシリーズでもあった。

いずれ間違いなく今年も高校柔道界の軸は国士館。3月の高校選手権本番までどのチームが、どのように力を伸ばしてくるか。1、2月の予選とブロック大会、そして2月に行われるシリーズ最終戦・魁春旗大会(昨年までの女川町長旗三春大会)を楽しみに待ちたい。

文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta

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連覇達成の国士舘高

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準優勝の東海大相模高

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三位入賞の崇徳高

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三位入賞の東海大仰星高

【入賞者】

優 勝:国士舘高(東京)
準優勝:東海大相模高(神奈川)
第三位:東海大仰星高(大阪)、崇徳高(広島)


国士館高・岩渕公一監督のコメント
「勝つにはは勝ったが課題一杯。飯田に頼ったらダメだし、飯田を使わなくても勝つくらいでないといけません。決勝は河田か本間が『指導』でもなんでも取って5人で終わらせないといけない試合でした。本間は風邪を引いたようで体調が良くなく、しかも準決勝で初めて長い試合をして『へべれけ』。決勝はどうなることかと思いましたが、相手も疲れていたので救われたというところです。見ているこちらも本当に疲れました(笑)。今季は11月まで首を痛めていた稲垣、扁桃腺を腫らしてひところ6キロ痩せた山田、それに清水も体を悪くして、本来9月、10月、11月に新チームが積んでおくべき稽古が十分詰めていないんです。磯村もしばらく稽古出来ませんし、ここからしっかり鍛えていかないと。もう決勝を見ながら『こういう練習をしなきゃ』と考えるのはそればかりです。まだまだやるべきことは一杯です。頑張ります」


【準々決勝】

国士舘高(東京) 5-0 東海大静岡翔洋高(静岡)
東海大仰星高(大阪) 3-2 常盤高(群馬)
東海大相模高(神奈川) 4-0 神戸国際大附高(兵庫)
崇徳高(広島) 4-0 白鴎大足利高(群馬)

【準決勝】

国士舘高 3-1 東海大仰星高
東海大相模高 2-1 崇徳高

【決勝】

国士舘高 ①代-1 東海大相模高



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