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【ROAD TO 高校選手権】国士館、東海大相模ら順当に決勝トーナメントへ、天理が予選リーグ敗退の波乱・第32回若潮杯争奪武道大会男子マッチレポート①予選リーグ

(2015年12月30日)

※ eJudoメルマガ版12月30日掲載記事より転載・編集しています。
国士館、東海大相模ら順当に決勝トーナメントへ、天理が予選リーグ敗退の波乱
【ROAD TO 高校選手権】第32回若潮杯争奪武道大会男子マッチレポート①予選リーグ
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開会式、国士館高・山田祐太による選手宣誓

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今年も全国から精鋭16チームが選抜された

第31回若潮杯争奪武道大会柔道競技は27日、国際武道大学(勝浦市)で今年も全国から選抜された男女それぞれ16チームが参加して行われた。

この大会さえ見れば今年の新年度の高校柔道界の様相が俯瞰出来る、というかつての「招待試合の決定版」という豪華さや網羅性こそ徐々に失われて今年もやや偏りのあるチームピックアップとはなったが、2013年度大会における神戸国際大附高の選抜で証明されたばかりの主催者の「見る目」は折り紙付き。国士舘高と東海大相模高の主力対決という今大会伝統のテーマも、両軍の戦力が整った今年度は相応の意味を持つこととなりこの大会の重要度はいや増す。

大会通じて注目されるべきはやはりこの2チーム。さらに天理高(奈良)や神戸国際大附高(兵庫)など今シリーズではこの若潮杯でしか見ることの出来ないチームの仕上がり、関東遠征シリーズを今大会で締める崇徳高(広島)の出来、激戦区兵庫で高校選手権の代表権を得ている神港学園神港高(兵庫)の戦闘力と見どころいっぱいのこの大会、まずは予選リーグから簡単に大会を振り返ってみたい。


※点取り制、選手配列試合ごとに自由、試合時間4分、勝敗の判定指導2「差」以上、代表戦任意
※予選リーグ2位以上が決勝トーナメント勝ち抜け

■ 予選リーグ
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国士館の中堅河田闘志が東海大浦安・高橋倫太郎から大外刈「一本」

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国士館の副将飯田健太郎が東海大浦安・浜豊将を内股「一本」

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国士館の大将本間壘が右小外掛「一本」。両手で帯を絞りに絞り込んだ一撃に東海大浦安・城所隆也は逃げ場なし。

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国士館の2戦目、次鋒稲垣由生が近大福山・小西優汰を「加藤返し」からの後袈裟固に仕留める。

【Aブロック】

エントリー校:東海大浦安高(千葉)、国士舘高(東京)、神戸国際大附高(兵庫)、近大福山高(広島)

このブロックの注目チームはなんといっても国士舘、そして兵庫県予選で敗れて高校選手権出場の切符こそ逃したが今年も全国上位の力を持つと評される神戸国際大附の2校。

磯村亮太を黒潮旗の負傷で欠く国士舘の今シリーズ最大の課題は、競り合いの中で5番手選手を鍛え上げ、その戦闘力を見極めること。
注目の第1試合、東海大浦安戦の陣容は先鋒から山田祐太、清水雅義、河田闘志、飯田健太郎、本間壘と前衛2枚にレギュラーボーダーラインの選手を据えた布陣。山田が戸羽優弥と引き分け、清水が畠山竜矢を相手に「指導」2つを失って敗れたが、中堅河田が高橋倫太郎から大外刈、副将飯田が浜豊将を内股、本間が城所隆也を小外掛と3つの一本勝ちを並べて収拾、3-1でこの試合を終える。

バタバタのスタートとなった国士舘、2戦目の近大福山戦は次鋒の清水を稲垣由生に入れ替えて布陣。山田の裏投「一本」、稲垣の後袈裟固「一本」と課題の前衛2枚の連続勝利に始まり、河田が内股、飯田が大内刈、そして本間が得意の裏投とあっという間の5連続一本勝ち。5-0の圧勝で体勢を立て直し、リーグ最終戦の神戸国際大附戦へと臨む。

一方勝ち上がり候補2番手と目される神戸国際大附は初戦の近大福山戦を倉見潤、村上優哉、福井優駿と中堅以降の連勝により3-1で勝利。東海大浦安戦は前戦で失点した次鋒ポジションを近藤樹に入れ替えて布陣し、副将村上の内股透「一本」、大将福井の大外刈「一本」をテコに2-0で勝利、この時点で予選リーグ突破は確定。最終戦で国士舘との決戦に臨む。

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飯田健太郎が神戸国際大附・近藤樹から内股「一本」

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本間壘が腰の差し合いを制し、神戸国際大附・丸山晃志から内股返「一本」

国士舘高 3-2 神戸国際大附高
(先)山田祐太△優勢[技有・支釣込足]○村上優哉
(次)清水雅義△優勢[有効・大内刈]○倉見潤
(中)河田闘志○小外掛△福井優駿
(副)飯田健太郎○内股△近藤樹
(大)本間壘○内股返△丸山晃志

神戸国際大附は国士舘の防壁が薄い先鋒、次鋒ポジションに得点役の村上と倉見を入れて勝つ気満々の布陣。その目論見通りに村上が山田から支釣込足「技有」、倉見が清水から大内刈「有効」で勝利しこの時点でスコア2点をリード。

しかし国士舘はここからレギュラー3枚が出陣してすべてをひっくり返す。河田の小外掛、飯田の内股、本間の支釣込足「技有」に内股返とこの試合も3連勝、すべて「一本」で逆転勝ちに成功。最終スコア3-2で予選Aブロック1位勝ち抜けを決めた。

エース級3枚の働きは予想通り。しかし肝心の「5番手の見極め」という観点から考えれば、予選リーグ通算2勝2敗1分け、挙げた2勝はアウトサイダーと評されて然るべき近大福山からの得点という予選リーグ3戦の戦いぶりは課題一杯。気合を入れなおして決勝トーナメントに進む。

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Aブロック第4試合、国士館高・飯田健太郎が近大福山・岸野海輝から大内刈「一本」

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Aブロック第4試合、国士館高・本間壘が近大福山・前杢秀明を裏投「一本」

[Aブロック結果]

①国士舘高 3勝0敗 (11勝1分3敗 一本勝ち11)
②神戸国際大附高 2勝1敗 (6勝4分6敗 一本勝ち5)
③東海大浦安高 1勝2敗 (4勝6分5敗 一本勝ち1)
④近大福山高 0勝3敗 (1勝3分11敗 一本勝ち0)

国士舘高 3-1 東海大浦安高
神戸国際大附高 3-1 近大福山高
神戸国際大附高 2-0 東海大浦安高
国士舘高 5-0 近大福山高
東海大浦安高 3-0 近大福山高
国士舘高 3-2 神戸国際大附高

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天理高の大将冨安一真が空辰乃輔から右釣込腰「技有」

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ビハインドを負った空は冨安を裏投で大きく崩し、徐々に流れを引き寄せる

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空(左)が体格差に怖じず思い切った左大腰

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空は粘って投げ切り「技有」を奪回する

【Bブロック】

エントリー校:豊栄高(新潟)、東海大静岡翔洋高(静岡)、天理高(奈良)、崇徳高(広島)

崇徳高 1-0 天理高
(先)福永矩宣×引分×仲尾航介
(次)神垣和也×引分×矢野真我
(中)森近唯×引分×田中慎太郎
(副)長岡季空×引分×神野光稀
(大)空辰乃輔○合技[大腰・崩上四方固]△冨安一真

事実上のリーグ1位決定戦と目された第2試合は崇徳が劇的な逆転勝ち。
4戦引き分けを受けた大将戦は崇徳・空辰乃輔に天理の巨漢、身長195センチ体重150キロの冨安一真がマッチアップ。180センチ110キロの空が小さく見えるこの対戦は1分12秒、左右の利く冨安が背中を抱いてきた空の左腕を抱えてロック、右釣込腰の形で捩じり投げて「技有」獲得。

ビハインドの空は横から接近して裏側への一発を狙う得意の形でジリジリとにじり寄り続け、2分過ぎには裏投で冨安の巨体を大きく崩す場面を作り出す。冨安慌てて逃れ、空はその右腕を「後ろ手」に確保する大チャンスも得るが巨体を持て余し「待て」。リードは冨安も試合の流れは空。

しかし2分39秒、傾きかけた流れを取り戻すべく冨安が釣り手を上から叩き入れて左内股。間合いを詰めていた空はこらえきれずに転がりこれは「有効」。

決定的な2つ目のポイント、傍目には勝負あったと思われるところだが、加美富章監督の「まだあるぞ!」の声にうなずき、空に退く気配はなし。残り31秒、再び横から間合いを詰めるとほとんど腹を合わせる形で力勝負を挑み左の大腰に打って出る。ここまでの攻防からおそらく後ろ技に意識があった冨安の巨体が前に崩れると、感触を得た空は無理やり捩じって投げ切り驚きの「技有」獲得。この時点でも「有効」ビハインドが残るが、空はこのチャンスを逃さず崩上四方固で抑え切って合技の一本勝ち。大逆転でチームの勝利を決めた。

崇徳伝統の勝負強さが発揮された一番。あくまでチャレンジすることで流れをひっくり返した空の姿勢には自身の地力への確信とともに、崇徳が招待試合シリーズを戦う上で選手に何を求めているのか、そしてそれがいかに選手に染み込んでいるかが端的に伺われた。初戦を逆転で勝利した崇徳は東海大静岡翔洋高を2-0、豊栄高を4-0で下し、3戦無失点で予選リーグ1位通過確定。前日の水田杯の敗戦が嘘のような腹の据わった試合運びで、強豪待ち受ける決勝トーナメントへと臨む。

東海大静岡翔洋高 2-1 天理高
(先)渋谷恭英△小外掛○田中慎太郎
(次)脇谷恭行×引分×冨安一真
(中)米山竜生○送襟絞△矢野真我
(副)南條伯海×引分×仲尾航介
(大)佐藤威基○小外刈△神野光稀

予選リーグ通過最後の枠を争う最終戦は、東海大静岡翔洋が天理を下すアップセット。1-1のタイスコアで迎えた最終戦で佐藤威基が神野光稀を小外刈「一本」で下して2-1で勝利、堂々若潮杯決勝トーナメント進出の栄を勝ち得ることとなった。

天理は初戦の逆転負けが響いたか、1勝2敗でまさかの予選リーグ敗退。例年決して仕上がりが早いチームではなく勝負はここから。持ち前の育成力の高さの発揮に期待したい。

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天理高・神野光稀が豊栄高・近藤光から内股「一本」

[Bブロック結果]

①崇徳高 3勝0敗 (5勝7分3敗 一本勝ち5)
②東海大静岡翔洋高 2勝1敗(6勝5分4敗 一本勝ち4)
③天理高 1勝2敗 (5勝7分3敗 一本勝ち5)
④豊栄高 0勝3敗 (1勝1分13敗 一本勝ち0)

東海大静岡翔洋高 4-1 豊栄高
崇徳高 1-0 天理高
天理高 4-0 豊栄高
崇徳高 2-0 東海大静岡翔洋高
崇徳高 4-0 豊栄高
東海大静岡翔洋高 2-1 天理高

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対静岡学園高戦、東海大仰星高の大将奥野友輝が横四方固「一本」

【Cブロック】

エントリー校:白鴎大足利高(栃木)、足立学園高(東京)、静岡学園高(静岡)、東海大仰星高(大阪)

混戦ブロック。東海大仰星が1位勝ち抜けの最右翼と目される中、第1試合で白鴎大足利と足立学園の有力2校が早くも激突。

白鴎大足利高 2-1 足立学園高
(先)吉田功二△反則○上江一平
(次)強矢章友×引分×雨森俊成
(中)長島立弥×引分×佐々木卓摩
(副)菊池優充○反則△白石隼人
(大)釜石康太○優勢[有効・隅落]△山本瑛介

この試合は後衛2枚の連勝をテコに白鴎大足利が勝ち抜け。接戦の連続だったが、細かいところでの審判傾向がやや白鴎大足利に振れ、それを逃さずしっかり2点挙げた白鴎大足利に軍配が上がったという恰好。

結果、1位勝ち抜けは東海大仰星。岡虎、深山将剛、奥野友輝と主戦3名の安定した戦いぶりをテコに静岡学園を3-1、足立学園高を3-0、白鴎大足利を3-1といずれも大差で下して決勝トーナメント進出決定。

2位は白鴎大足利。3位の足立学園は前代から引き続いてメンバー充実、非常に前評判の高いチームであったが勝負どころでの踏ん張りが聞かず松尾杯、水田杯にこの若潮杯と力に見合う結果を得ることが出来なかった。国士館、日体荏原の有力2チームとの決戦控える1月の東京都予選に向け、これからの奮起に期待。

静岡学園はおそらく招聘最大の根拠であるエース川合康平が負傷のため出場できず、3敗で予選リーグ敗退に終わった。

[Cブロック結果]

①東海大仰星高 3勝0敗 (9勝4分2敗 一本勝ち5)
②白鴎大足利高 2勝1敗 (5勝5分5敗 一本勝ち4)
③足立学園高 1勝2敗 (5勝5分5敗 一本勝ち2)
④静岡学園高 0勝3敗 (2勝4分9敗 一本勝ち0)

白鴎大足利高 2-1 足立学園高
東海大仰星高 3-1 静岡学園高
白鴎大足利高 2-1 静岡学園高
東海大仰星高 3-0 足立学園高
東海大仰星高 3-1 白鴎大足利高
足立学園高 4-0 静岡学園高

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東海大相模高の平下麟太郎が東海大五高・吉原万稀から内股「一本」

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東海大相模高・辻湧斗が神港学園神港高・宮武麗壱から支釣込足「一本」

【Dブロック】

エントリー校:常盤高(群馬)、東海大相模高(神奈川)、神港学園神港高(兵庫)、東海大第五高(福岡)

東海大相模高 5-0 常盤高
(先)原伸之介○腕挫十字固△入澤優輝
(次)熊木晶也○袈裟固△影井光我
(中)河内優斗○大外刈△石坂直斗
(副)平下麟太郎○内股△加賀谷武弘
(大)辻湧斗○上四方固△塚越康太

東海大相模は初戦の常盤戦を原、熊木、河内、平下、辻というメンバーで一本勝ちを5つ並べる完勝。常盤の副将に座る体重140キロの巨漢加賀谷武弘は平下麟太郎が内股「一本」でしっかり封殺、5-0のパーフェクトゲームでこの上ない滑り出し。

東海大相模、2試合目の東海大第五戦は熊木を古庄涼哉に入れ替えてベスト布陣。中堅平下から辻、河内と3連続一本勝ちでこの試合を終え、最終戦の神港学園神港高戦は古庄、熊木、平下、辻、河内と並べて一本勝ち4つの大勝。スコア4-0で勝利して全3試合を終え、3勝0敗、12勝すべてが「一本」という圧勝で予選リーグ勝ち抜け決定。

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神港学園神港高の大将小林礼弥が常盤高・常見昂から大外刈「一本」

常盤高 3-2 神港学園神港高
(先)影井光我○出足払△山下誠人
(次)入澤優輝○優勢[技有・燕返]△堀竜大
(中)加賀谷武弘△支釣込足○佐藤貴成
(副)塚越康太○内股△宮武麗壱
(大)常見昂△大外刈○小林礼弥

リーグ勝ち上がり残り1枠の行方を大きく左右するDブロック第3試合は、常盤高が既に激戦区兵庫で高校選手権の代表権を獲得している神港学園神港高を打倒。中堅戦のエース対決は敗れたが周囲が奮起、前衛2枚が連勝すると副将戦で塚越康太が一本勝ち。神港学園神港の大将に控えるポイントゲッター小林礼弥の登場前に3点を獲得して試合を決めた。波に乗った常盤は続く東海大第五戦を4-0で快勝、Dブロック2位で予選リーグ通過決定。黒潮旗、松尾杯と連戦してきた常盤はまとめの大会となる若潮杯でベスト8進出という今シリーズ最高の成果を得、意気揚々と決勝トーナメントに挑む。

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東海大相模高・河内優斗が東海大五高・篠塚空から大外刈「一本」

[Dブロック結果]

①東海大相模高 3勝0敗 (12勝3分0敗 一本勝ち12)
②常盤高 2勝1敗 (7勝1分7敗 一本勝ち3)
③神港学園神港高 1勝2敗 (5勝2分8敗)
④東海大第五高 0勝3敗 (1勝4分10敗)

東海大相模高 5-0 常盤高
神港学園神港高 3-1 東海大第五高
常盤高 3-2 神港学園神港高
東海大相模高 3-0 東海大第五高
常盤高 4-0 東海大第五高
東海大相模高 4-0 神港学園神港高

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