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講道館杯全日本柔道体重別選手権大会・最終日男子3階級展望

(2015年11月5日)

※ eJudoメルマガ版11月5日掲載記事より転載・編集しています。
最終日男子3階級(90kg級、100kg級、100kg超級)展望
講道館杯全日本柔道体重別選手権大会
■ 90kg級・「壮絶な1年にしたい」オリンピアン西山将士の覚悟に期待
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全日本実業個人決勝、見事な払腰を決める西山将士

【階級概況・有力選手】

ベイカー茉秋が世界選手権で銅メダルを獲得したばかりだが、西山大希はグランドスラムパリで予選ラウンド敗退、吉田優也は負傷欠場と、他階級に比すれば先行グループのアドバンテージは盤石とは言い難い。この階級の選手の「4月まで勝ち続けること」へのチャレンジは、他階級とは一段違う重みをもつ。

その中で、膝の手術から復活、8月の実業個人を制して「壮絶な1年にしたい」との名台詞でリオ五輪挑戦を明言したロンドン五輪銅メダリスト・西山将士(新日鐵住金)の活躍に期待したい。持ち前のインサイドワークに加えて投技の作りと掛けの円熟味が増している。負傷離脱でかえって競技へのモチベーションが増した感あり、非常に面白い存在だ。

第1シード選手には長澤憲大(東海大4年)がピックアップ、もちろん優勝候補として考えるべき。若手では学生体重別を制してカデ、中学以来の全国制覇を為し遂げた江畑丈夫(国士舘大2年)、全日本ジュニアを2連覇した向井翔一郎らの活躍に期待したい。

【組み合わせ】

[Aブロック]

長澤の山。直下に試合巧者の長倉友樹(筑波大4年)、下側の山には潜在的な爆発力のある山本宣秀(日本中央競馬会)が配されたが、地力、インサイドワークに仕留めるロジックと勝利の条件の蓄えが豊かな長澤が勝ち上がる可能性が最も高いと見る。

下側の山には今季高校カテゴリで大活躍、力関係に関わらず意外な一発を入れるタイプの田嶋剛希(国士舘高3年)がおり、ダークホース的な役割を期待したいところ。

[Bブロック]

警察カテゴリで優勝し一皮剥けた感のある地﨑亮祐(千葉県警)がシード位置に入った山。しかし初戦が垣田恭平(旭化成)という非常に厳しい配置となった。

逆側の山は西山将士が1回戦でインターハイ王者神鳥剛(大成高3年)に胸を貸し、その直下では大辻康太(日本エースサポート)と前田宗哉(東海大2年)が初戦を戦うという大激戦区。西山が勝ち上がる可能性が高いと見るが、神鳥、大辻(前田)、そしてなにより垣田と戦う準々決勝という対戦順は過酷そのもの。

[Cブロック]

シード位置の小林悠輔(筑波大4年)と白川剛章(天理大1年)による2回戦の業師対決はなかなかの見もの。白川は天理大進学後まだ沈黙といった体だが、このあたりで再びポテンシャルの高さを見せておきたいところ。

下側の山では向が2回戦で試合巧者釘丸太一(センコー)と激突。瞬間燃焼型の向にとってはもっとも面倒なタイプであり、激戦は必至。

[Dブロック]

菅原健志(パーク24)の山。同側にジュニアで存在感を見せた大橋賢人(筑波大2年)がいるが、重心は江畑丈夫と佐藤和幸(愛知県警)、二見省吾(國學院大1年)が同居する下側の山にある。江畑が本格派の「大人」である佐藤とどのような試合を繰り広げるかは非常に興味深い。

■ 100kg級・ウルフアロンが優勝争いの主役、ジュニア世代では飯田健太郎に期待
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第1シードのウルフアロン

【階級概況・有力選手】

羽賀龍之介が世界選手権制覇という圧倒的な成績を残したこの階級だが、グランドスラムパリに派遣された2番手高木海帆は予選ラウンド敗退。リオ五輪代表は羽賀で決まりの感があるが、以後を睨むとここで勝利して国際大会に挑む価値は十分以上にある階級。

優勝争いの一番手は第1シード配置のウルフアロン(東海大2年)。7月のグランプリ・ウランバートル、10月のグランプリ・タシケントとハイランク大会に連勝して国際大会への適性を示したばかりであり、ここはしっかりグランドスラム東京への進出権を確保しておきたいところ。

対抗勢力はベテラン増渕樹(旭化成)と小野卓志(筑波大教)、下和田翔平(京葉ガス)、若手では世界ジュニア王者後藤隆太郎(慶應義塾大3年)、佐藤和哉(日本大2年)に藤井岳(パーク24)と多士済済。

みどころとしては、高校2年生ながら国内のジュニアカテゴリでは無敵の強さを見せた飯田健太郎(国士舘高2年)がどこまでやれるかを挙げておきたい。強豪の密度の厚い階級でありさすがに上位進出は厳しいのではないかと思われるが、後年「あの時の飯田」を照射する上でぜひとも見ておきたい大会。

【組み合わせ】

[Aブロック]

ウルフアロンの山。直下に階級きっての曲者・乙津瑞希(東芝プラントシステム)、下側の山には穴井亮平(東海大付熊本星翔高教)、藤井岳(パーク24)、さらに佐藤和哉(日本大2年)が配されるという厳しい配置。

密着の一発がある乙津は難しい相手だが近い間合いの捌きが巧みなウルフにはしっかり対応の引き出しがあると見る。
佐藤は負傷の影響でベストパフォーマンスを期待するのは厳しく、準々決勝はウルフ-穴井戦と見ておきたい。相手の良いところを消しながら試合を進めてくる穴井は難敵中の難敵。この試合は大一番。

[Bブロック]

位置的なシードは浅沼拓海(センコー)だが、とにかく人材豊富。直下から順に小林大輔(ALSOK)-増渕樹(旭化成)戦、高橋良介(警視庁)-飯田健太郎(国士舘高2年)戦、飯田健伍(山梨学院大4年)-小野卓志(筑波大教)戦。「死の山」と呼んで差し支えない陣容だ。勝ち上がりの行方は混沌、ジュニア王者飯田の健闘に期待。

[Cブロック]

熊代佑輔(ALSOK)の山。順当に熊代が勝ち上がると観察しておいて良いかと思われる。

[Dブロック]

後藤隆太郎(慶應義塾大3年)がシード位置にピックアップ。初戦を勝ち抜けば下和田翔平(京葉ガス)との2回戦が待ち受けており、この試合がブロック最大の注目ポイント。

下側の山は阪本健介(東海大4年)が勝ち上がり候補の第一。吉良儀城(国士舘大1年)、古田伸悟(天理大1年)、安達裕助(日本大3年)の学生3人が周囲を囲む。

■ 100kg超級・西潟健太と上川大樹の優勝争い、小川雄勢以下豊作の若手2世代に注目
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選抜体重別を制した西潟健太

【階級概況・有力選手】

選抜体重別を制した西潟健太(旭化成)が第1シード、全日本実業個人で打倒西潟に成功した上川大樹(京葉ガス)が第2シードに配された。戦前評としてはこの2人が優勝争いを牽引するとしておいて間違いないだろう。

異常な膂力をテコに左右の大技と「ハンドル投げ」を駆使する独特な柔道で今春国内の重量級シーンを席巻した西潟、世界選手権の代表には選ばれなかったが、水面下で「次点」の権利を秋以降のシーズンに持ち越せるはずであった。しかし5月のアジア選手権の敗退で大きく後退。権利留保が危うくなったが、グランプリ・ウランバートルとグランプリ・タシケントに優勝することで国際大会での適性を証明してなんとかリカバー、七戸龍、原沢久喜を追撃する資格取得のおぜん立てを整えて今大会に臨む。選抜体重別優勝という実績の正当な対価を得るべく、今大会はなんとしても優勝して残り1枠のグランドスラム東京出場権を確保せねばならない。

一方強化構想からは外れた感のある上川だが、実業個人の出来を見る限り一発の強さと切れ味は相変わらず。課題であった安定感の獲得をアピールするには今大会の優勝は必須。

復活を期す石井竜太(日本中央競馬会)、昨年王者の岩尾敬太(京葉ガス)、戦いぶりに安定感のある百瀬優(日本中央競馬会)など強豪選手には事欠かないこの階級だが、優勝争い以外の注目点としては若手の活躍が第一。特に大学1年生~高校3年生の豊作2学年の有力選手の試合ぶりはまことに楽しみ。具体的には学生カテゴリを制した小川雄勢(明治大1年)と今年度一気に力をつけた田中源大(明治大1年)に、太田彪雅(白鴎大足利高3年)と山田伊織(国士舘高3年)の高校王者コンビの戦いに注目しておきたい。

【組み合わせ】

[Aブロック]

西潟健太の山。初戦は実業個人2位の赤迫健太(新日鐵住金)、2回戦では田中源大-豊田竜太(東レ滋賀)戦の勝者の挑戦を請ける。

下側の山の勝ち上がり候補は須藤紘司(京葉ガス)。不確定要素として学生体重別で存在感を見せた田上創(東京大3年)が配置されているが、「持てば一発がある」タイプの田上が、組み手が巧く低い担ぎ技を武器とする須藤を攻略することは難しいのではないかと思われる。

ベスト4進出者には西潟を推す。

[Bブロック]

岩尾敬太の山。
下側の山では石井竜太-小川雄勢という胸躍るカードが実現。馬力なら誰にも負けず、かつ素晴らしい大外刈の一撃を持つ石井に小川が如何なる手段で挑むのか。普通に考えれば、組み手による優位確保を狙う小川と一発でその装甲を剥がさんとする石井という構図になる可能性が高い。パワーは石井が上だが、組み手はインサイドワーク勝負の仕掛けやすいケンカ四つ。石井優位のカードだが、動的膠着を演出して勝負を先送りできれば小川にもチャンスあり。

準々決勝は岩尾と石井の対戦が有力。超本格派の石井と、直球と変化球を使い分ける岩尾というこれも非常に楽しみなカード。

[Cブロック]

上川大樹対黒岩貴信(筑波大4年)という好カードが1回戦で実現。黒岩に上川を沈黙させるだけの膂力が錬れていれば競った試合が期待出来るが、水準点に達していなければ体型的に黒岩は「投げごろ」。いずれにしてもエキサイティングな試合が演じられることは間違いない。

山田伊織がその直下に配され、初戦の山戸貴史(天理大4年)を勝ち抜けば上川への挑戦権が得られる。なんのかんので体の強さを武器にして戦ってきた山田が、明らかにそのストロングポイントで勝負出来ない上川にどのようなシナリオを描いて臨むのか。非常に興味深い。

下側の山には上川の積年のライバル、同学年の百瀬優が配された。準々決勝のカードは上川-百瀬となる可能性が高く、ここは成績への渇望感から上川が勝ち上がると見ておきたい。

[Dブロック]

上田轄麻(明治大4年)の山で、ここは他ブロックに比べるとやや強豪の密度が薄い。
高橋和彦(新日鐵住金)と上田による2回戦の勝者がそのまま勝ち上がるのではないかと見る。

下側の山には太田彪雅が配された。初戦の相手は江藤大暁(福岡県警)。健闘に期待したい。

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