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グランドスラムパリ・第1日女子4階級レポート

(2015年10月23日)

※ eJudoメルマガ版10月23日掲載記事より転載・編集しています。
第1日女子4階級レポート
グランドスラムパリ
■ 48kg級・ムンクバットが2大会連続のツアー優勝、決勝で強敵ファンスニックを倒す
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新装なったベルシー体育館

【入賞者】
(エントリー25名)
1.MUNKHBAT, Urantsetseg (MGL)
2.VAN SNICK, Charline (BEL)
3.FIGUEROA, Julia (ESP)
3.RISHONY, Shira (ISR)
5.CHERNIAK, Maryna (UKR)
5.XIE, Shishi (CHN)
7.GALBADRAKH, Otgontsetseg (KAZ)
7.LOKMANHEKIM, Dilara (TUR)

※日本選手の出場はなし

第1シードのムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)と、Bシード扱いながらムンクバットと頂点を争うと目されていた強豪シャリーン・ファンスニック(ベルギー)の2人が順当に勝ち上がり決勝進出。

ムンクバットは2回戦でエブル・サヒン(トルコ)を横落「有効」で破り、準々決勝ではかつての同僚ガルバトラフ・オトゴンツェツェグ(カザフスタン)を得意の横三角から繋いだ崩上四方固で得た「有効」ひとつを以て破り去る。準決勝は抑え込みを狙って被さって来たマリナ・チェルニアク(ウクライナ)をめくり返して逆に抑え込んで上四方固「一本」(2:37)、危ない場面なく決勝へ進む。

一方のファンスニックは2回戦でナサリア・ブリヒダ(ブラジル)を浮技「有効」による優勢、準々決勝ではシラ・リショニー(イスラエル)から残り4秒に奪った隅落「技有」で勝利、準決勝ではシエ・シーシー(中国)に左一本背負投「技有」を奪われながらも浮技「一本」(2:23)で逆転勝ち。少々苦労しながらの勝ち上がり。

決勝の顔合わせは2月のグランプリ・デュッセルドルフではファンスニックが「指導1」で勝利しているカード。今回もファンスニックが「指導1」を先行したが、2分19秒にムンクバットが右一本背負投を閃かせ「有効」を獲得。ムンクバットは以後も立って、寝てとエンジンを切らずに攻め続け、ファンスニックが最後の攻撃を企図する最終盤の残り15秒からは寝技に持ち込み横三角。ファンスニックが足を抱えて耐えると今度は腕挫十字固を狙い、半ば極めかかったところでタイムアップ。ムンクバットが「有効」優勢で勝利してグランプリ・タシケントに続く2大会連続のツアー優勝を決めた。

他の有力選手に目立った活躍はなし。決勝に進んだ2強の地力の高さが際立つトーナメントであった。

【準決勝】

ムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)〇上四方固(2:37)△マリナ・チェルニアク(ウクライナ)
シャリーン・ファンスニック(ベルギー)〇浮技(2:23)△シエ・シーシー(中国)

【決勝】

ムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)〇優勢[有効・一本背負投]△シャリーン・ファンスニック(ベルギー)

■ 52kg級・ケルメンディが見事優勝、ワールドツアー復帰戦飾る
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52kg級入賞者。左からチョップ、ケルメンディ、志々目、ネト。

【入賞者】
(エントリー29名)
1.KELMENDI, Majlinda(KOS)
2.TSCHOPP, Evelyne(SUI)
3.GNETO, Priscilla(FRA)
3.SHISHIME, Ai(JPN)
5.HASHIMOTO, Yuki(JPN)
5.KRASNIQI, Distria(KOS)
7.MA, Yingnan(CHN)
7.MUNKHBAATAR, Bundmaa(MGL)

2013年リオ大会、2014年チェリャビンスク大会と世界選手権を2連覇、以後膝の治療のため国際舞台から遠ざかっていたマイリンダ・ケルメンディがついにIJFワールドツアーに復帰、そしてみごと優勝を飾った。

立ち上がりの2回戦ではローラ・ゴメス(スペイン)を大内刈と縦四方固の合技「一本」(2:25)、準々決勝ではプリシラ・ネト(フランス)を「指導3」対「指導2」の優勢、準決勝は橋本優貴を左釣込腰で「有効」「技有」と立て続けに2度投げつけて決勝進出決定。強豪と3連戦したここまでと打って変わって大ダークホースのエヴェリン・チョップ(スイス)と対戦した決勝は開始から圧倒、1分16秒にチョップの得意技である大内刈を返して「有効」、さらに2分23秒にはガップリ相手を捕まえ左大内刈「一本」奪取、あっさり優勝を決めて見せた。

長いブランクからの復帰直後、そして本来オフシーズンである秋季の試合とあってさすがに完調時ほどの圧倒的な凄みはなかったが、持ち前のパワーは健在。準決勝で橋本優貴を投げた釣込腰は「触れただけで吹っ飛ばした」と評すべき、その膂力が存分に伺われた一撃。ケルメンディ未だ強し、とその実力を強烈に印象づけた一番だった。

ケルメンディ以外に目立った選手を挙げるとすればチョップとディストリア・クラスニキ(コソボ)の2人。

クラスニキは初戦でアナベール・ウラニー(フランス)を「指導1」で破り、準々決勝では志々目愛を送襟絞「一本」で下して決勝ラウンドに駒を進めた。ケルメンディ不在の2015年シーズン前半戦にコソボの看板を背負って躍進した、その力を存分に発揮した大会だった。

台風の目となったチョップは1回戦で中堅選手ヤーナ・スンドベルグ(フィンランド)を釣込腰「技有」で破ると、2回戦では第1シードのアンドレア・キトゥ(ルーマニア)の右小外掛に左内股を合わせて驚きの一本勝ち(0:45)。さらに強豪ムンクバータル・ブンドマー(モンゴル)との準決勝では、小内刈から潰れたブンドマーをあくまで立ったまま引き回すと、両膝を畳に着いて耐えたブンドマーがチョップの脚を掴み、主審はこの行為にダイレクト反則負けを宣告(0:12)。準決勝ではクラニスキを左大内刈「一本」に沈め、見事決勝進出を果たしてみせた。

24歳のチョップ、いままでのツアー最高成績は2014年グランドスラム・バクーの7位で今回の大躍進は全く意外なもの。波に乗るきっかけとなった2回戦の相手が出来不出来が激しい、そして度々「捨て試合」を作るキトゥであったこと、そして準々決勝での「足取り」など幸運な要素は多分にあったが、グランドスラム・パリという大舞台での決勝進出は見事の一言。次戦に注目しておきたい。

日本勢は前述の通り準々決勝で志々目がクラスニキに、準決勝で橋本がケルメンディに敗れて本戦トーナメントから脱落。両者は3位決定戦でマッチアップし、志々目が体落と小外刈の合技「一本」で完勝。橋本が国内の2番手争いから一歩後退する形となった。

【準決勝】

エヴェリン・チョップ(スイス)〇大内刈(2:21)△ディストリア・クラスニキ(コソボ)
マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)〇優勢[技有・釣込腰]△橋本優貴

【決勝】

マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)〇大内刈(1:37)△エヴェリン・チョップ(スイス)

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敗者復活戦、志々目愛がムンクバータル・ブンドマーから内股透「技有」

【日本選手勝ち上がり】

志々目愛(帝京大4年)
成績:3位

[1回戦]

志々目愛〇合技[内股・袈裟固](0:40)△テチアナ・レヴィツカ(ウクライナ)

左相四つ。開始早々ケンケンの左内股で「技有」、そのまま抑え込んで一本勝ち。

[2回戦]

志々目愛〇袈裟固(0:32)△マレーン・クラエー(ドイツ)

左相四つ。開始するなり左内股を押し込んで「有効」獲得、そのまま頭を抱えて袈裟固「一本」。

[準々決勝]

志々目愛△送襟絞(0:23)〇ディストリア・クラスニキ(コソボ)

ケンカ四つ。クラスニキが場外際で右内股、志々目が上体を折って崩れるとその時には既にクラスニキの握った襟が首に食い込んでいるという最悪の状況。志々目慌てて立ち上がろうとするがクラスニキ機先を制して片腕を取って「腰絞め」。体を回して絞めを利かせながら、中腰まで体勢を戻した志々目を畳に落とすと、万事休した志々目「参った」。

[敗者復活戦]

志々目愛〇優勢[技有・内股透]△ムンクバータル・ブンドマー(モンゴル)

ケンカ四つ。「極端な防御姿勢」による「指導1」確保後、内股透「技有」、横四方固「有効」を奪取。片襟による「指導」ひとつを貰うが勝ち抜け。

[3位決定戦]

志々目愛〇合技[体落・小外刈](3:56)△橋本優貴

志々目が左、橋本右組みのケンカ四つ。橋本腰の差し合いから右内股に打って出るが、志々目体捌き良く透かすと股中に作用足を落とす左体落の形で切り返し、「有効」獲得。
以後志々目は左内股を連発して攻勢、焦った橋本は腰の差し合いの膠着から探るように浅く右体落。志々目は股中に落ちたその作用足を刈り、相手の上体を極めながら捻り倒す。反り返って剛体となった橋本の体に抗する材料ほとんどなく、背中から落ちて「技有」。合技「一本」で勝負あり。

最後の場面、下を向きながら浅く仕掛けた橋本の体落は、投げる可能性の少ない「手数」に留まる域のもの。窮するとルーチンワークに陥り、ために試合を落とす橋本の悪い癖が出たという印象。

橋本優貴(コマツ)
成績:5位

[2回戦]

橋本優貴〇横四方固(2:26)△イルゼ・ヘイレン(ベルギー)

橋本が右、ヘイレン左組みのケンカ四つ。座り込みの左小外掛を潰し、そのまま縦四方固。一旦「解けた」が宣告されるが間を置かずに横四方固に連絡し「一本」。

[3回戦]

橋本優貴〇腕挫十字固(2:23)△ヘラ・アヤリ(チュニジア)

ケンカ四つで腰の差し合い。引き込んでの横返しに2度失敗し、2度目で抑え込まれ掛かるが何とか伏せて「待て」。腰の差し合いによる投げの撃ち合いが崩れたところから、残った相手の腕を跨いで腕挫十字固「一本」。

[準々決勝]

橋本優貴〇横四方固(0:58)△マー・イーンナン(中国)

右相四つ。右内股で相手を崩し、腹這いになった相手を引込返でめくり返して横四方固。隙のない試合。

[準決勝]

橋本優貴△優勢[技有・釣込腰]〇マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)

ケンカ四つ。ケルメンディ左内股に左釣込腰と大技を次々撃ち込み攻勢。左釣込腰で「有効」を奪うと、次いで腰の差し合いから再度の左袖釣込腰。浅く引っ掛かっただけに思われたが腰を切るなり橋本吹っ飛び決定的な「技有」宣告。以後もケルメンディは圧を緩めることなく、橋本の頭を下げさせ続け危なげなくタイムアップ。

[3位決定戦]

橋本優貴△合技[体落・小外刈](3:56)〇志々目愛

■ 57kg級・モンテイロ粘戦、小差の試合勝ち抜き続け2年ぶりのGSパリ制覇
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57kg級入賞者。左からドルジスレン、モンテイロ、宇高、フィルツモザー。

【入賞者】
(エントリー32名)
1.MONTEIRO, Telma(POR)
2.DORJSUREN, Sumiya(MGL)
3.FILZMOSER, Sabrina(AUT)
3.UDAKA, Nae(JPN)
5.KARAKAS, Hedvig(HUN)
5.YOSHIDA, Tsukasa(JPN)
7.GJAKOVA, Nora(KOS)
7.ROPER, Miryam(GER)

1回戦で大アップセット。日本代表の芳田司が第3シードのオトーヌ・パヴィア(フランス)を「指導1」の優勢で破る大殊勲。聖地ベルシーのリニューアル第1戦、初日の代表選手の中ではもっとも有望と目されたパヴィアの初戦敗退にスタンドを埋めた地元フランスのファンは静まり返ることとなった。

波乱含みの展開であったが、決勝に進んだのは第1シードのドルジスレン・スミヤ(モンゴル)と第2シードのテルマ・モンテイロ(ポルトガル)の強豪2人。マクロな視点からすれば以後のトーナメントの進行は大枠順当なものであった。

ドルジスレンは1回戦でコンセプシオン・ベロリン(モンゴル)に片手絞「一本」(0:57)、2回戦はオタンス・ジェジュー(セネガル)に横四方固「一本」(1:45)と順当に勝ち上がり、勝負どころの準々決勝は13年リオ世界選手権王者の宇高菜絵から「指導3」を奪った末に浮技で「技有」を奪取、このポイントを以て勝ち抜け。準決勝はサブリナ・フィルツモザー(オーストリア)に背負投と横四方固の合技「一本」で勝利(2:55)し、4戦3一本勝ちの好成績で決勝進出決定。

一方のモンテイロは1回戦でガブリエラ・ナハバエス(アルゼンチン)から巴投「有効」、2回戦でイヴェリナ・イリエワ(ブルガリア)から右背負投「有効」、準々決勝のヘドウィグ・カラカス(ハンガリー)戦は「指導1」対「指導2」といずれも優勢勝ち。芳田司とマッチアップした準決勝も「指導1」の優勢と辛勝続きでの決勝進出。

好対照の勝ち上がりの両者だが、決勝を制したのは苦しい戦いを続けていたモンテイロ。
「指導1」ずつを奪い合って突入したGS延長戦は担ぎ技の仕掛け合い。ここで疲労したドルジスレンが痛恨の掛け潰れを犯す。この行為に偽装攻撃の「指導」が宣告されて試合終了となった。モンテイロのグランドスラム・パリ制覇は2012年以来2度目、ワールドツアーの勝利は昨年10月のグランドスラム・アブダビ以来。モンテイロは勝利が宣告されるや畳に頽れ、涙を流して勝利を喜んでいた。

日本勢2人は3位決定戦で直接対決。宇高が圧を良く効かせて3つの「指導」を獲得、「指導3」対「指導1」の優勢で勝利して表彰台を決めている。芳田は動きが切れ、今大会一貫して好パフォーマンスであったが最後の最後に同門の先輩と戦う不運で表彰台に残れず。出来の良さに見合うだけの結果を得ることが出来なかった大会だった。

【準決勝】

ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)〇[技有・浮技]△ザブリナ・フィルツモザー(オーストリア)
テルマ・モンテイロ(ポルトガル)〇優勢[指導1]△ヘドウィグ・カラカス(ハンガリー)

【決勝】

テルマ・モンテイロ(ポルトガル)〇GS指導2(GS1:14)△ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)

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3位入賞の宇高菜絵。

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3位決定戦の同門対決、コーチボックスでは同所属の2人が熱戦を見守る

【日本選手勝ち上がり】

宇高菜絵(コマツ)
成績:3位

[1回戦]

宇高菜絵〇縦四方固(2:22)△ヨヴァナ・ロギッチ(セルビア)

右相四つ。組み手厳しく掴み続け「指導1」奪取。左構えで粘る相手の奥襟を掴むことに成功すると間を置かずに右大外刈、倒れ伏せた相手を抑え込んで一本勝ち。

[2回戦]

宇高菜絵〇大外刈(3:50)△アナスタシア・コンキナ(ロシア)

ケンカ四つ。相手を釣り手方向に引きずり、次いで振り返しながら右大外刈「一本」

[準々決勝]

宇高菜絵△優勢[技有・浮技]〇ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)

引き手争いに嵌り「指導3」失陥。取り返さんと前に出たところに浮技を食って「技有」も失う。

[敗者復活戦]

宇高菜絵〇優勢[技有・大外刈]△ミリアム・ローパー(ドイツ)

右相四つ。得意の右大外刈で「技有」奪取、以後双方「極端な防御姿勢」「取り組まない」と2つずつの「指導」を失うが大勢に影響なく終戦。

[3位決定戦]

宇高菜絵〇優勢[指導3]△芳田司

ケンカ四つ。宇高の圧が良く効き、芳田に3つの「指導」が累積。「指導1」対「指導3」の反則累積差で決着。

芳田司(コマツ)
成績:5位

[1回戦]

芳田司〇優勢[指導1]△オトーヌ・パヴィア(フランス)

ケンカ四つ。足技での蹴り合いから芳田が前進。左内股巻込、左内股、パヴィアの内股を切り返しての左体落と技を積んでジワジワ優位を確保する。主審はこの流れを踏まえ、芳田が思い切った左内股を放って相手に膝を着かせた直後の2分51秒、パヴィアに「指導」を宣告。以後も状況大きく動かず、芳田の勝ち抜けが決定。

[2回戦]

芳田司〇内股(2:56)△ヴィオラ・ベヒター(ドイツ)

芳田が左、ベヒター右組みのケンカ四つ。両袖の足技の仕掛け合いから突如抜け出してスピードアップすると、奥襟を掴むなり左内股。鮮やかに決まって「一本」

[準々決勝]

芳田司〇優勢[技有・内股]△ノラ・ジャコヴァ(コソボ)

ケンカ四つ。腰の差し合いをベースに終始優位に試合を進め、まず「指導1」確保。直後低い小外掛に打って出た相手を呼び込んで鋭い左内股一閃「技有」獲得。このポイントを以て勝ち抜け。

[準決勝]

芳田司△優勢[指導1]〇テルマ・モンテイロ(ポルトガル)

ケンカ四つ。双方足技を出し合いモンテイロやや手数優位も中盤膠着。この膠着からモンテイロが大内刈、これは掛け潰れたが主審展開に差をつけるべく、2分を過ぎたところで芳田に消極の「指導」。やや厳しめの判断。

モンテイロは疲労、なかなか開始線に戻れない場面が続くが裏投で思い切り芳田を放る場面を作り展開を留保。最終盤、芳田は走って組みつき左内股。応じたモンテイロの裏投を切り返して被り落としあわやポイントかと思われたが主審はスルー。そのまま終戦となる。

[3位決定戦]

芳田司△優勢[指導3]〇宇高菜絵

■ 63kg級・世界王者トゥルステニャク順当に優勝、嶺井美穂は強豪2人に敗れ5位
(エントリー34名)

【入賞者】
1.TRSTENJAK, Tina(SLO)
2.FRANSSEN, Juul(NED)
3.GERBI, Yarden(ISR)
3.TRAJDOS, Martyna(GER)
5.GWEND, Edwige(ITA)
5.MINEI, Miho(JPN)
7.SCHLESINGER, Alice(GBR)
7.TELTSIDOU, Elisavet(GRE)

アスタナ世界選手権を制したばかりのティナ・トゥルステニャック(スロベニア)が順当に優勝。2回戦はアンナ・ベルンホルム(スウェーデン)から左の所謂「一本大外」で「技有」、さらに左一本背負投「技有」と連取して一本勝ち(2:51)。3回戦はヒルデ・ドレクスラー(オーストリア)から左小内巻込「有効」を奪って勝利し、準々決勝はエリサベット・テルツィドウ(ギリシャ)から左小内巻込と縦四方固の合技で一本勝ち。勝負どころとなった準決勝はマルティナ・トラジドス(ドイツ)を左一本背負投「有効」で下し決勝進出決定。

決勝は今季前半戦で躍進したオランダのホープ、ユール・フランセンと対戦。左一本背負投を連発して攻めに攻め、この技で挙げた「有効」1つをテコに優勝を決めた。

トゥルステニャックは右組みだが、上記の勝ち上がりからわかる通り仕掛ける技のほとんど全てが左技。尽きぬスタミナとパワー、機関車のようなラッシュでこの変則構成を支えるという「らしい」柔道を今回も存分に披露。「一本」獲得こそ2試合のみだが一貫して危なげのない戦いぶりであった。

もう1人の主役はなんと言ってもフランセン。3回戦では第2シード選手のカトリン・ウンターブルツァハー(オーストリア)を左一本背負投と横四方固の合技(3:54)で破り、準々決勝ではアリス・シュレンシンジャー(イスラエル)に「指導1」の優勢勝ち。準決勝ではヤーデン・ゲルビ(イスラエル)を相手に左釣込腰から連絡した左背負投で「技有」を奪って勝利するなど、強豪相手に3連勝。存在感を見せつけた大会だった。

3位にはゲルビとトラジドスが入賞。日本期待の嶺井美穂は初戦でアニカ・ファンエムデン(オランダ)を破るなど健闘したが銅メダル獲得の2人にいずれも敗れて5位に終わった。

【準決勝】

ティナ・トゥルステニャック(スロベニア)〇優勢[有効・一本背負投]△マルティナ・トラジドス(ドイツ)
ユール・フランセン(オランダ)〇優勢[技有・背負投]△ヤーデン・ゲルビ(イスラエル)

【決勝】

ティナ・トゥルステニャック(スロベニア)〇優勢[有効・一本背負投]△ユール・フランセン(オランダ)

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敗者復活戦、嶺井美穂がエリサベット・テルツィドウから大外刈「一本」

【日本選手勝ち上がり】

嶺井美穂(桐蔭学園高3年)
成績:5位

[2回戦]

嶺井美穂〇GS有効・大外刈(GS0:56)△アニカ・ファンエムデン(オランダ)

嶺井右、ファンエムデン左組みのケンカ四つ。
ファンエムデン、片手の組み手から右一本背負投を3連発、3発目で嶺井を横から落とし「有効」を獲得。
嶺井は奥襟を叩き続けることでペースを掴み、大外刈で投げ掛かる場面も作り出して徐々に相手を追い詰める。窮したファンエムデンが放った組み際の右大内刈を潰して「有効」奪回。
以後も組み続ける嶺井と、いなしてチャンスを探し続けるファンエムデンという構図のまま試合はGS延長戦へ。嶺井は疲労し切ったファンエムデンの奥襟を掴むことに成功すると思い切り右大外刈。ファンエムデン反転して逃れようとするが首の拘束が良く効き「有効」。嶺井の勝利で試合終了。

[3回戦]

嶺井美穂〇合技[大内刈・小外掛](3:52)△ブスラ・カツポルグ(トルコ)

ケンカ四つ。右大内刈「技有」を先制。さらに相手の払腰に合わせて小外掛「有効」を奪う。カツポルグに打開の手立てはなく、嶺井はまったく同じ展開の小外掛で「技有」を積んで試合終了。

[準々決勝]

嶺井美穂△合技[内股・袈裟固](3:52)〇マルティナ・トラジドス(ドイツ)

ケンカ四つ。左内股で「技有」失陥、そのまま袈裟固で抑え込まれて万事休す。

[敗者復活戦]

嶺井美穂〇大外刈(2:21)△エリサベット・テルツィドウ(ギリシャ)

ケンカ四つ。谷落「技有」獲得。さらに右大外刈「一本」で試合を締める。圧勝。

[3位決定戦]

嶺井美穂△優勢[技有・大外巻込]〇ヤーデン・ゲルビ(イスラエル)

右相四つ。嶺井積極的に攻め、49秒には取り味のある右大外刈でゲルビを大きく崩す。
しかしゲルビは嶺井の強気の組み手を左大腰で切り返してペースを確保すると、1分32秒にクロス組み手からの右大外巻込で「技有」を奪取。
嶺井は手順を飛ばして奥襟を叩く強気の組み手、さらに相手を担ぎながらの右大外刈とスクランブル体勢。しかしゲルビは嶺井の奥襟には抱きつきの左大腰、さらに抱き込みの右大外刈を合わせて逆にチャンスを作り出し、以後は片襟を突いての間合い確保に寝技の連続攻撃と試合巧者ぶりを如何なく発揮。そのまま時間となる。

西川真帆(了徳寺学園職)
成績:2回戦敗退

[2回戦]

西川真帆△小内巻込(2:02)〇ミア・ヘルマンソン(スウェーデン)

右相四つ。西川はヘルマンソンの長い手足に組み手が噛み合わず、なかなか形を作れない。2分過ぎ、ヘルマンソンは釣り手をクロスに入れ、右小内巻込に打って出る。意外な選択だったか西川捌き切れず転がり「一本」

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