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90kg級は江畑丈夫が復活V、100kg超級は1年生小川雄勢が手堅く優勝飾る・全日本学生柔道体重別選手権大会男子最終日3階級即日レポート

(2015年10月4日)

※ eJudoメルマガ版10月4日掲載記事より転載・編集しています。
90kg級は江畑丈夫が復活V、100kg超級は1年生小川雄勢が手堅く優勝飾る
全日本学生柔道体重別選手権大会男子最終日3階級即日レポート
■ 90kg級・江畑丈夫復活!久々の全国制覇達成なる
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古居頌悟(左)と江畑丈夫による90kg級決勝

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江畑の内股が綺麗に決まって「一本」、江畑は中学、カデカテゴリに続く久々の全国制覇

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江畑丈夫(国士舘大2年)〇内股(3:24)△古居頌悟(東海大3年)

全日本ジュニア2連覇者で東京学生王者の向翔一郎(日本大2年)は3回戦で長倉友樹(筑波大4年)に送足払「一本」(1:00)で敗退。

人材揃った激戦トーナメントを決勝まで勝ち残ったのは江畑丈夫(国士舘大2年)と古居頌悟(東海大3年)の強者2名となった。

江畑は1回戦で若林大作(国際武道大4年)を「指導3」優勢、2回戦は松井巧希(近畿大1年)を大外刈「一本」、3回戦は五味江貴(日体大4年)を内股「技有」で下し、準々決勝は西山光平(山梨学院大4年)を内股「一本」(4:25)、準決勝はしぶとさが売りの野々内悠真(明治大2年)との試合時間10分に迫らんとする大消耗戦をGS延長戦「指導2」(GS4:57)で制し、みごと決勝進出決定。

一方の古居は1回戦で大木雅人(皇學館大2年)に内股「一本」(1:00)、2回戦で澤建志郎(福岡大3年)に内股「有効」、3回戦では大堀直也(日体大4年)を「指導2」優勢で下し、準々決勝は青木雅道(日本大1年)に内股「有効」を失いながらも内股返「技有」で逆転して優勢勝ち。準決勝は、長倉友樹を「指導1」の優勢で下して決勝へと駒を進めてきた。

決勝は江畑が右、古居が左組みのケンカ四つ。

引き手争いが続き、いずれかが優位を取ると相手が切り離すというやり直しの連続で序盤1分が過ぎ去り、56秒双方に「指導1」。

古居は前技のフェイントを入れた小外刈を放つが江畑慌てず組み続けて右体落で探りを入れ、効ありと見るや片手の体落で古居を崩し潰して横三角。腕をロックすると頭から脚を降ろして崩上四方固に抑え込む。これは古居が2秒で逃れノーポイント、江畑再度の横三角を試みるが「待て」。

以後も釣り手の位置を上、下と入れ替えながらの引き手争いが続くが、3分24秒に江畑が引き手を得るなり右内股。これまでの攻防とスピード、攻撃衝動に差をつけずに入り込んだこの一撃に反応が遅れた古居の体はゆったりと作用脚に乗り、次いで回転しながら激しく畳に落ちる。

決めの乗り込みも良く効いたこの一撃は文句なしの「一本」。終始落ち着いて試合を進めた江畑がみごと中学、カデカテゴリ以来の全国制覇を達成した。

江畑は柔道を再構築してきた印象。かつて周囲を震え上がらせ、かつ「これさえ止めれば」と徹底防御に遭った大外刈に拘り過ぎず、総合力を上げることで試合構造の閉塞を解決。積んだ稽古の量が匂い立つ、バランスの良い柔道だった。

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90kg級優勝の江畑丈夫

【入賞者】

優 勝:江畑丈夫(国士舘大2年)
準優勝:古居頌悟(東海大3年)
第三位:野々内悠真(明治大2年)、長倉友樹(筑波大4年)

※エントリー53名

江畑丈夫選手のコメント
「久しぶりの日本一。優勝が決まった瞬間はたまらなく嬉しかったです。1回戦から自分のペースでやれて、良い柔道が出来たと思います。中学で日本一になりましたが、高校の時は自分のモチベーションもそうですし、何より稽古が足りていなかったと思います。大学に入ってから今日までとにかく必死で稽古をしてきました。大外刈は誰にも負けない自信があります。今後は寝技も磨いていきたいです。目標は、まず尼崎の体重別団体で自分が活躍して国士舘を優勝させること。頑張ります」

【準々決勝】

江畑丈夫(国士舘大2年)〇内股(4:25)△西山光平(山梨学院大4年)
野々内悠真(明治大2年)〇優勢[有効・小外刈]△二見省吾(國學院大1年)
古居頌悟(東海大3年)〇優勢[技有・内股返]△青木雅道(日本大1年)
長倉友樹(筑波大4年)〇縦四方固(2:03)△田村優樹(國學院大3年)

【準決勝】

江畑丈夫〇GS指導3(GS6:26)△野々内悠真
古居頌悟〇優勢[指導1]△長倉友樹

【決勝】

江畑丈夫〇内股(3:24)△古居頌悟

■ 100kg級・阪本健介が初優勝、「五輪で勝ちたい」と野心語る
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100kg級3回戦、大岩郁弥が2連覇を狙う制野孝二郎から大外刈「有効」

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2回戦、阪本健介が山田友基から体落「一本」

【決勝】

阪本健介(東海大4年)〇優勢[技有・大外刈]△後藤隆太郎(慶應義塾大3年)

2連覇を狙う制野孝二郎(日本大)は3回戦敗退。大岩郁弥(天理大3年)にGS延長戦の末大外刈「有効」(GS2:30)で敗れた。

決勝に進んだのは阪本健介(東海大4年)と後藤隆太郎(慶應義塾大3年)の2人。

阪本は2回戦で山田友基(同志社大2年)を体落「一本」(2:24)、3回戦で石原隆佑(中央大4年)を大外刈「一本」(3:25)、準々決勝は大岩郁弥を「指導3」の優勢で破り、勝負どころの準決勝では佐藤和哉(日本大2年)と対戦。53秒所謂「韓国背負い」で「技有」を奪い、佐藤の猛攻を残り11秒の「指導3」までに抑えて勝利決定、決勝の畳へとたどり着く。

一方昨年の世界ジュニア王者である後藤は1回戦で松村文弥(岡山商科大3年)を内股「一本」(1:44)、2回戦は新添悠司(筑波大3年)を小外刈「一本」(1:55)、3回戦では石内裕貴(天理大4年)を「指導3」の優勢、準々決勝は吉良儀城(国士舘大1年)を支釣込足「一本」(2:01)で下す出色の勝ち上がり。準決勝の飯田健伍(山梨学院大4年)戦は、飯田が引き手の袖を押し込みながら低く腰を抱くと、アプローチが低すぎ脚を抱えてしまうアクシデント。この行為により飯田はダイレクト反則負けとなり、後藤の決勝進出が決まった。

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決勝、阪本は後藤隆太郎の釣り手を噛み殺し、高低差をつけて組み手を構成

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阪本が左大外刈で後藤を捻じ伏せ「技有」

決勝は阪本が左、後藤が右組みのケンカ四つ。
開始早々に阪本が片襟の左大外刈を放ち、後藤はこれをブンと振り返して組みに掛かる。
阪本は両襟で組み手を開始、技の威力に自信のある後藤は袖と襟の二本を求めるが阪本は横変形に位置をずらし、後藤の釣り手のアプローチを顎で防ぎながら自身優位の形を作り続ける。

「横変形にずれて、相手の釣り手を顎で噛み殺す」阪本の志向は時間が経つごとに強くなる。釣り手を高く、引き手側を低くという両手の高低差が徐々に大きくなり、抗する後藤は生命線の釣り手がしっかり握れずなかなか自分の形が作れない。

1分45秒には阪本が手立てを変えてバチリと音がする勢いで肩越しのクロスに釣り手を入れる。圧を食った後藤はそのまま伏せて「待て」。自信を得た阪本はここから攻勢開始、組み際の左大内刈に続いて左大外刈を2発入れて感触を掴むと、2分40用に思い切った左大外刈。後藤返そうと踏ん張るが組み手の有利不利の関係がそのまま攻防に持ち込まれ、阪本捻じ伏せるように投げ切って決定的な「技有」獲得。

以後も阪本は「噛み殺し」の優位を作っては左大外刈に払腰と単発ながらも技を撃ち込むことを止めず快走。後藤は3分30秒に腕を極めるようにして放った支釣込足、残り1分での左大外刈と良い技を見せるがいずれも刹那的なチャンスで、構造として相手を崩すところまで至らない。

残り4秒で自ら潰れた阪本に偽装攻撃の「指導1」が与えられるが大勢には影響なし。後藤が放った左大内刈を阪本がいなして膝を着かせたところでタイムアップ。阪本の学生体重別初制覇が決まった。

膂力のみに頼らず淡々と状況を作り、機を見て大胆に大技を仕掛けた阪本の完勝。手堅さに勇気を盛った決勝は文句なしの試合ぶりだった。

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100kg級優勝の阪本健介

【入賞者】

優 勝:阪本健介(東海大4年)
準優勝:後藤隆太郎(慶應義塾大3年)
第三位:佐藤和哉(日本大2年)、飯田健伍(山梨学院大4年)

※エントリー50名

阪本健介選手のコメント
「後藤選手は、自分が目標にしている日本代表の肩書がある選手。絶対に負けられないと思って戦いました。決勝は落ち着いて戦えました。4年生になったのでさすがに落ち着きが出て来たのかなあと(笑)。自分が結果を出さないと後輩にも示しがつかないので、とにかく結果を出せて良かったです。講道館杯で結果を出してまず強化選手に入りたい。東京五輪で金メダルを獲りたいので、一流の監督、一流の選手に囲まれる環境を生かしていきたい。当面の目標は、尼崎の学生体重別暖帯で優勝すること。6月に悔しい思いをしたので、勝って終わりたいです」

【準々決勝】

阪本健介(東海大4年)〇優勢[指導3]△大岩郁弥(天理大3年)
佐藤和哉(日本大2年)〇支釣込足(2:58)△春日良太(山梨学院大2年)
後藤隆太郎(慶應義塾大)〇支釣込足(2:01)△吉良儀城(国士舘大1年)
飯田健伍(山梨学院大4年)〇小外刈(3:08)△安達裕助(日本大3年)

【準決勝】

阪本健介〇優勢[技有・一本背負投]△佐藤和哉
後藤隆太郎〇反則(2:25)△飯田健伍
※「足取り」によるダイレクト反則負け

【決勝】

阪本健介〇優勢[技有・大外刈]△後藤隆太郎

■ 100kg超級・1年生小川雄勢が優勝、持ち前の圧力とインサイドワークで早くも大学カテゴリ制す
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100kg超級2回戦、小川雄勢が絹張雄也から内股「一本」

【決勝】

小川雄勢(明治大1年)〇GS有効・大外返(GS1:40)△黒岩貴信(筑波大4年)

優勝候補の一角と目された田中源大(明治大1年)が序盤戦で敗退。田上創(東京大3年)を相手に組み合っての勝負を挑んだ結果得意の内股を食ってしまい「一本」、3回戦で姿を消すこととなった。

決勝に進んだのは黒岩貴信(筑波大4年)と小川雄勢(明治大1年)の強者2人。

黒岩は2回戦で鈴木源大(仙台大2年)を大外刈「一本」(1:55)、3回戦で田中颯(日本大3年)を裏投「一本」、準々決勝で宮本康平(慶應義塾大4年)を浮落「一本」(0:58)と抜群の出来を披露。準決勝では前戦で田上を倒した遠藤翼(国士舘大4年)を払腰「一本」(1:02)に仕留め、全試合一本勝ちという素晴らしい内容で決勝まで勝ち残った。

一方の小川は持ち前の膂力とインサイドワークを存分に生かしての勝ち上がり。1回戦で強敵橋高海人(筑波大4年)を「指導3」の優勢で下して大会を滑り出すと、2回戦は絹張雄也(東日本国際大2年)を内股「一本」(2:19)、3回戦は上林山裕馬(東海大4年)を「指導1」優勢、準々決勝は神谷快(筑波大3年)をGS延長戦「指導2」(GS2:26)で下し、準決勝は砂田勇登(国士舘大3年)から「指導」3つを奪うと、残り30秒で抱きつきの捨身技に打って出た相手を捕まえ大内刈「有効」でダメ押し。優勢勝ちで決勝進出を決めた。

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小川雄勢と黒岩貴信による決勝戦

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小川が黒岩の左大外刈を返して「有効」、優勝を決める

決勝は小川が左、左右の利く黒岩は右構えで試合をスタート。
小川は「ケンカ四つクロス」の崩し技を入口に、釣り手で奥襟、引き手で袖を得る万全の形に辿り着く。圧を掛け、隙の少ないモーションで大外刈を仕掛け、組み手の優位が崩れれば一旦やりなおしてと手堅く前に出続ける。

黒岩が右大外刈と左払巻込を仕掛けて潰れた直後の1分54秒に小川に「指導」が宣告されるが、小川は図太く陣地確保行動を止めず。両足をしっかり地に着けて前に出て大内刈、大外刈と小さいモーションで技を積み、3分30秒には相手の腕を抱えての支釣込足で大きく崩す。この攻撃に続く寝技のシークエンスが終わったところで主審は黒岩に「指導」を宣告、スコアはタイとなる。

試合終盤は黒岩が疲労し、時間が経つごとに主導権は小川。小川が圧を掛け、前技への腰の切り返しに左足車と技を続けたところでタイムアップのブザーが鳴り響き、試合はGS延長戦へ。

延長戦、黒岩が右内股に右大外刈と攻めるが、小川は表情を変えずにいなし、奥襟を掴んで圧を掛けると引きずり回すように前へ黒岩を崩し続ける。

このままでは勝機なしと見た黒岩は左大外刈に打って出る。やや苦し紛れの感ありのこの技を待ち構えた小川、大外返で浴びせ返して「有効」奪取。GS40秒、1年生小川の初優勝が決まった。

決勝もまことに小川らしい試合。左右に大技の鉈を振るう黒岩のスタイルを理解してあっさり捌き続けた戦いぶりには作戦遂行能力の高さもうかがえた。スタミナを奪い、状況を積み、どうしようもなくなった相手の出口を限定しておき、そこを待ち構えて獲り切る。面白みには欠けるが、この「地力ベース」の戦い方が大学カテゴリを取るところまで既に到達している、小川の地力の高さを周囲に見せつけた優勝劇であった。

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100kg超級優勝の小川雄勢

【入賞者】

優 勝:小川雄勢(明治大1年)
準優勝:黒岩貴信(筑波大4年)
第三位:遠藤翼(国士舘大4年)、砂田勇登(国士舘大3年)

※エントリー45名

小川雄勢選手のコメント
「嬉しいです。精一杯戦えればそれで良いと思っていました。GSの試合もありましたし準決勝も長い戦いになりましたが、あと1試合、あと1試合と自分に言い聞かせて頑張りました。決勝もリードされましたが、とにかく我慢、我慢と。自分が1年生ということはあまり意識しませんでしたが、父親も1年生で優勝しているので、獲りたいなとは思っていました。大学に入ってから気持ちを切らずに戦えるようになってきたかなと思います。今後は、まず世界ジュニアと講道館杯で結果を残したいです」

【準々決勝】

黒岩貴信(筑波大4年)〇浮落(0:58)△宮本康平(慶應義塾大4年)
遠藤翼(国士舘大4年)〇GS横四方固(GS1:51)△田上創(東京大3年)
小川雄勢(明治大1年)〇GS指導2(GS2:26)△神谷快(筑波大3年)
砂田勇登(国士舘大3年)〇横四方固(2:40)△山戸貴史(天理大4年)

【準決勝】

小川雄勢〇優勢[有効・大内刈]△砂田勇登
黒岩貴信〇払腰(1:02)△遠藤翼

【決勝】

小川雄勢〇GS有効・大外返(GS1:40)△黒岩貴信

※ eJudoメルマガ版10月4日掲載記事より転載・編集しています。

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