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57kg級は高校2年生舟久保遥香が今季3つ目の全国タイトル獲得、48kg級は持ち味発揮した常見海琴が制す・全日本ジュニア柔道体重別選手権第1日女子4階級即日レポート

(2015年9月12日)

※ eJudoメルマガ版9月12日掲載記事より転載・編集しています。
57kg級は高校2年生舟久保遥香が今季3つ目の全国タイトル獲得、48kg級は持ち味発揮した常見海琴が制す
全日本ジュニア柔道体重別選手権第1日女子4階級即日レポート
平成27年度全日本ジュニア柔道体重別選手権大会は11日、埼玉県立武道館(上尾市)で開幕。初日の女子は44kg級、48kg級、52kg級、57kg級の軽量4階級の競技が行われた。

■ 44kg級・ダークホース光永采世がキャリア初の全日本タイトル獲得
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44kg級準決勝、光永采世が稲毛ゆかを横四方固「一本」に仕留める

【決勝】

光永采世(帝京大2年)〇優勢[有効・隅返]△五十嵐莉子(横須賀学院高1年)

決勝に進んだのは光永采世(帝京大2年)と五十嵐莉子(横須賀学院高1年)。

光永はダークホース。2回戦は山下奈緒(近畿大2年)から背負投「有効」を奪って勝利、準々決勝は和田君華(大成中3年)を巴投「有効」で破り、準決勝は前戦で第1シードの堤詩保(室蘭柔道連盟)を大外刈「技有」で破った稲毛ゆか(埼玉大1年)を最終盤の引込返「有効」から寝技に持ち込み、横四方固に抑え込んで一本勝ち(4:20)、キャリア初の全国大会決勝の畳に上がることとなった。

一方の五十嵐は今季の全日本カデ王者。第2シード位置からスタートし、2回戦は岩井未来(清水ヶ岡高2年)を縦四方固「一本」(1:35)、準々決勝では藤阪恭子(藤村女子高1年)から小内巻込「有効」を奪って横四方固「一本」(3:39)と順調な立ち上がり。勝負どころの準決勝は全日本カデで決勝を戦った田﨑ほのか(沖学園高2年)を相手に1分18秒に奪った「指導」ひとつを守って優勢勝ち、順当に決勝進出を決めた。

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決勝、光永采世が五十嵐莉子から隅返「有効」

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光永は左体落を中心に攻めて、五十嵐の反撃を断つ

決勝は光永が左、五十嵐が右組みのケンカ四つ。
開始するなり光永が釣り手で背中を抱えて左体落。続く展開で再び釣り手を伸ばし、背中を抱えて横腹に近いところまで握り込む。隅返を放つとこの釣り手の箍が利いて五十嵐は逆らえず転がり32秒「有効」。

リードした光永はノーステップで体を捨てる左体落に前技のフェイントを入れた左小外刈、さらに1分過ぎには右への担ぎ技も見せて優位を固定。五十嵐は33秒に抜きあげの右小外刈を繰り出して以降はなかなか有効打を放てない。

残り2分を切ってから落ち着きを取り戻した五十嵐が釣り手を上から入れて圧力、2分25秒光永に「極端な防御姿勢」による「指導1」。ペースを上げた五十嵐は左への横落、右小外刈、右小内刈と技を繋ぎ、圧力で前屈させておいての右小内刈で相手を転がした3分24秒には光永に消極的との咎で「指導2」が宣告される。

しかし五十嵐の抵抗もここまで。光永は巴投に体落でクロージングを図り、以降はポイント動かずタイムアップ。光永が「有効」1つを以て勝利、キャリア初の全日本タイトルを獲得することとなった。

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44kg級優勝の光永采世

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44kg級入賞者。左から光永、五十嵐、田﨑、稲毛

【入賞者】

優 勝:光永采世(帝京大2年)
準優勝:五十嵐莉子(横須賀学院高1年)
第三位:稲毛ゆか(埼玉大1年)、田﨑ほのか(沖学園高2年)

※エントリー19名

光永采世選手のコメント

「高校(長崎明誠高)3年時にインターハイで1回戦負け、ジュニアは高校2年生のときに3位決定戦で負けました。この大会は今年で最後なのでどうしても優勝したいと思っていました。前半にポイントを取れた試合が多かったのは良かったですが、そこから『指導』を貰ってしまうのは課題です。来年からはシニアで、48kg級に出ることになります。体づくりをしっかりやって、戦っていけるようにしたいです」

【準々決勝】

稲毛ゆか(埼玉大1年)〇優勢[技有・大外刈]△堤詩保(室蘭柔道連盟)
光永采世(帝京大2年)〇優勢[技有・巴投]△和田君華(大成中3年)
五十嵐莉子(横須賀学院高1年)〇横四方固(3:39)△藤阪恭子(藤村女子高1年)
田﨑ほのか(沖学園高2年)〇優勢[有効・袖釣込腰]△中村伊織(福井工大福井高3年)

【敗者復活戦】

堤詩保〇優勢[有効・背負投]△和田君華
中村伊織〇横四方固(3:20)△藤阪恭子

【準決勝】

光永采世〇横四方固(4:20)△稲毛ゆか
五十嵐莉子〇優勢[指導1]△田﨑ほのか

【3位決定戦】

田﨑ほのか〇優勢[有効・大内刈]△堤詩保
稲毛ゆか〇合技(2:53)△中村伊織

【決勝】

光永采世〇優勢[有効・隅返]△五十嵐莉子

■ 48kg級・高校生常見海琴、持ち前の技一撃の強さで頂点奪取
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48kg級準決勝、常見海琴が渡名喜風南から右釣腰「一本」

【決勝】

常見海琴(埼玉栄高3年)〇優勢[有効・大外刈]△梅北眞衣(夙川学院高2年)

第1シードの渡名喜風南(帝京大2年)と第2シードの高橋瑠衣(環太平洋大1年)のシニアで実績を残している大学生2人が2強と目されていたが、いずれも決勝には辿り着けず。

決勝に進んだのは高校カテゴリの強者常見海琴(埼玉栄高3年)と、常見のライバルである坂上綾の直接の後輩・梅北眞衣(夙川学院高2年)。

常見の立ち上がりは2回戦で有野涼(奈良育英高3年)をGS延長戦「指導2」で振り切るという辛勝であったが、ここから持ち味を発揮、準々決勝は小山亜利沙(帝京大2年)を腰車「一本」(2:10)、注目対決となった準決勝では第1シードのシニア強化選手渡名喜を得意の釣腰「一本」(0:41)に屠り去り、堂々の決勝進出。

一方今季のカデ王者梅北は2回戦で松西夢紀(三島高2年)に横四方固「一本」(1:55)、準々決勝は小倉葵(創志学園高3年)から内股「有効」を奪って勝利、準決勝では2回戦で高橋瑠衣を小内刈「技有」で下す殊勲を挙げた日下部敦美(関西大倉高3年)から内股「有効」、横四方固「技有」、そして残り6秒で大腰「技有」と立て続けに奪って合技の一本勝ち(3:54)。こちらも力強い柔道で見事決勝進出決定。

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決勝、常見が右大外刈を刈り込む

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左に体を捻ろうとした梅北の袖を両手で掴み、引き戻して「有効」

決勝は常見、梅北ともに右組みの相四つ。
常見は持つなりの右大外刈、さらに引き手で袖をキープし続けて優位を保つが梅北はこれを持たせたままの右内股で展開を切り、常見の奥襟には巧みにきっかけを作って首を抜く。主審はスルーしてこれは反則とはならず。

常見は両襟で圧力を掛けると梅北応じて体を寄せ、常見は振り返して組み手とは逆の左大腰。かつての常見の主戦武器だが、ベンチの本松好正監督からは「ダメだ、きちんと持って正攻法でやれ」と叱責一声。

常見一気に奥襟を確保するが梅北は脇を突き、袖を絞って流して、あるいは脇を差しての接近と粘り強く対応し続け一発のチャンスを伺う。

2分41秒、常見が組みつきながら右大外刈。脚が引っかかると見るや真裏に刈り込む。梅北倒れながら体を捻って首の拘束を外し左側へ逃れ掛かるが、常見切られた釣り手で袖を引っ掴み、引き戻して投げ切り「有効」。

以降梅北は「ベアハグ」を連発するスクランブル態勢。しかし常見は落ち着いて対応、残り6秒で偽装攻撃の「指導」1つを貰うが、最後は梅北の突進を呼び込んで右大外刈に変換し、タイムアップ。「有効」優勢を以て常見の初優勝が決まった。

相変わらず勝負にナイーブ過ぎる渡名喜、高橋の大学生の優勝候補2人に対し、鉈を振るうように大技を叩き入れて持ち味を発揮した常見の図太い試合ぶりが際立つトーナメントだった。

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48kg級優勝の常見海琴

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48kg級入賞者。左から常見、梅北、杉本、渡名喜。

【入賞者】

優 勝:常見海琴(埼玉栄高3年)
準優勝:梅北眞衣(夙川学院高2年)
第三位:杉本祐海(環太平洋大2年)、渡名喜風南(帝京大2年)

※エントリー21名

常見海琴選手のコメント
「1回戦は良くなかったですが、2回戦、3回戦と自分の柔道が出来ました。最近あと一歩で勝てないのは、気持ちが弱いんです。稽古でも投げられるのが嫌で、競った稽古が出来ていなかったと反省して臨んだ大会でした。将来は世界で活躍出来る選手になりたいです」

【準々決勝】

渡名喜風南(帝京大2年)〇優勢[指導1]△杉本祐海(環太平洋大2年)
常見海琴(埼玉栄高3年)〇腰車(2:10)△小山亜利沙(帝京大2年)
日下部敦美(関西大倉高3年)〇優勢[有効・大外刈]△溝口愛歌(指扇中3年)
梅北眞衣(夙川学院高2年)〇優勢[有効・内股]△小倉葵(創志学園高3年)

【敗者復活戦】

杉本祐海〇縦四方固(2:10)△小山亜利沙
小倉葵〇合技(3:50)△溝口愛歌

【準決勝】

常見海琴〇大腰(0:41)△渡名喜風南
梅北眞衣〇合技(3:54)△日下部敦美

【3位決定戦】

杉本祐海〇崩上四方固(0:59)△日下部敦美
渡名喜風南〇優勢[指導1]△小倉葵

【決勝】

常見海琴〇優勢[有効・大外刈]△梅北眞衣

■ 52kg級・渡邉貴子が流れ掴んで初優勝、中学生阿部詩は3位入賞果たす
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52kg級準々決勝、前田千島が瀧川萌から小外刈「技有」

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52kg級準々決勝、阿部詩が米田愛理子から内股「技有」

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準決勝、前田が阿部を腕挫十字固「一本」に仕留める

トーナメントのハイライトは第1シードの前田千島(三井住友海上)と全国中学大会を制したばかりの阿部詩(夙川学院中3年)がマッチアップした準決勝。

前田は川越梨乃(山梨学院大1年)とマッチアップした2回戦の立ち上がりに巴投で「有効」を失うが、大腰「一本」(1:36)で収拾、準々決勝は瀧川萌(比叡山高1年)を隅返「技有」、小外刈「技有」と2回投げて合技の一本勝ち(1:54)。

一方の阿部は2回戦で森由芽香(帝京大2年)から内股返「有効」、袖釣込腰「一本」(3:50)と連取して勝利、準々決勝は米田愛理子(山梨学院大2年)から内股「技有」を奪い大学生2人を倒してのベスト4入り。

この試合は右相四つ。阿部は前田の突進の出籠手を大外刈崩れの右背負投で迎え撃つが、前田はすかさず潰して「腰絞め」。前田はこの一連の攻防で流れを掴むと、右大外刈に右内股と続いた阿部の攻撃を捌いて再び寝技に持ち込み、相手の右腕を確保。しかし阿部は自ら前転して両足で畳に降り立つ素晴らしい判断と身体能力を見せて「待て」。

直後、阿部が放った両袖の袖釣込腰を潰した前田は再び阿部の右を確保して背中側からロック、腕挫十字固を狙う。阿部必死に耐えるが前田許さず体重を使って引っ張り出し、その腕を伸ばし切って極め「一本」(3:01)。これで決勝進出を決めた。

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2回戦、渡邉貴子が馬場彩子を攻める

インターハイで2連覇を果たしたばかりのシード選手黒木七都美(大成高3年)が体調不良のため欠場した逆側のブロックからは、渡邉貴子(帝京大2年)が決勝進出。勝ち上がりは1回戦で檜垣由利奈(広陵高3年)を袈裟固「一本」(2:20)、2回戦で伊藤ななせ(松商学園高3年)を大内刈「有効」優勢、準々決勝は馬場彩子(桐蔭学園高3年)にGS延長戦「指導1」(GS1:12)で勝利し、勝負どころの準決勝は今季の世界カデ王者・富沢佳奈(埼玉栄高1年)から残り16秒で奪った「指導」1つで優勢勝ち、見事決勝へとたどり着く。

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決勝、左膝を痛めた前田はまともに歩けない状態

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崩れた前田を渡邉が抑えて「一本」

【決勝】

渡邉貴子(帝京大2年)〇横四方固(1:42)△前田千島(三井三友海上)

決勝は意外な展開。長身の渡邉が釣り手で背中を叩いて左払腰、さらに片手絞と繋いだ2シークエンス目の攻防が終わったところで、前田が左膝を痛めて立ち上がれなくなる。

まともに歩けない前田だが棄権せず畳に立ち続ける。しかし1分過ぎに組み手の駆け引きの中で引き手を切ると、その衝撃に膝が耐えられず顔をしかめながら頽れる。渡邉逃さず横四方固に抑え込んで「一本」。渡邉の全日本ジュニア初優勝が決まった。

3位には阿部と富沢の強豪2人が入賞。中学生阿部の表彰台確保には南條充寿・日本代表監督も「中学生がこの大会で入賞するのは凄いこと」とコメント、初日もっとも目立った選手として名前を挙げ、期待を口にしていた。

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52kg級優勝の渡邉貴子

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52kg級入賞者。左から渡邉、前田、富沢、阿部。

【入賞者】

優 勝:渡邉貴子(帝京大2年)
準優勝:前田千島(三井三友海上)
第三位:富沢佳奈(埼玉栄高1年)、阿部詩(夙川学院中3年)

渡邉貴子選手のコメント
「自分よりも年下には負けたくないという気持ちで、ひとつひとつ全力で戦いました。同世代が活躍していて悔しい思いをしているので、自分も世界で戦える選手になりたい。講道館杯でも良い成績を残したいです」

【準々決勝】

前田千島(三井三友海上)〇合技(1:54)△瀧川萌(比叡山高1年)
阿部詩(夙川学院中3年)〇優勢[技有・内股]△米田愛理子(山梨学院大2年)
渡邉貴子(帝京大2年)〇優勢[指導1]△馬場彩子(桐蔭学園高3年)
富沢佳奈(埼玉栄高1年)〇合技(4:00)△寺田宇多菜(敬愛高2年)

【敗者復活戦】

米田愛理子〇優勢[指導1]△瀧川萌
馬場彩子〇優勢[指導1]△寺田宇多菜

【準決勝】

前田千島〇腕挫十字固(3:01)△阿部詩
渡邉貴子〇優勢[指導1]△富沢佳奈

【3位決定戦】

富沢佳奈〇優勢[有効・小内刈]△米田愛理子
阿部詩〇上四方固(0:40)△馬場彩子

【決勝】

渡邉貴子〇横四方固(1:42)△前田千島

■ 57kg級・舟久保遥香が優勝、今季3つ目の全日本タイトルを獲得
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57kg級準々決勝、出口クリスタが村井惟衣から腕挫十字固「一本」

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準決勝最終盤、舟久保遥香が出口の釣り手を抱え込んで巻き込み「有効」を獲得する

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準決勝、村上栞菜が松井恋から大腰「技有」

第1シードに出口クリスタ(山梨学院大2年)、さらに25年全国高校選手権王者の西尾直子(帝京科学大1年)、今夏のインターハイを制した舟久保遥香(富士学苑高2年)、今季の世界カデ王者武田亮子(大成高2年)と全国制覇の経験があるスター候補が集った興味深いトーナメント。

最大の山場は出口と舟久保が激突した準決勝。出口はここまで2回戦で小畑樺奈(徳山大1年)を背負投「一本」(1:53)、難敵村井惟衣(奈良育英高)との準々決勝は得意の寝技に持ち込み、絞技と関節技を往復しながら追い込む素晴らしいシナリオで腕挫十字固「一本」(1:30)と盤石の勝ち上がり。一方の舟久保は西口楓雪(比叡山高2年)を崩袈裟固で2度抑え込み「有効」「一本」(3:45)と奪って初戦突破、続いて前戦で武田亮子を内股「有効」で破った高野綺海(宮崎日大高3年)を「指導2」対「指導1」を退けて出口との対決に辿り着く。

右相四つのこの試合は終盤勝負を企図した舟久保の目論み通りに進行。残り24秒、出口が伸ばした釣り手を舟久保が両腕で抱え込んで外巻込、抜けた足を内股の形で突っ込んで投げ切り「有効」獲得。舟久保、見事3学年上のスターを倒して決勝進出を決める。

もう1人の決勝進出者は村上栞菜(夙川学院高3年)。2回戦で山内美輝(環太平洋大1年)、準々決勝で益子楓彩奈(山梨学院大2年)をともに「指導2」対「指導1」の優勢で下し、準決勝は前戦で西尾直子を下した松井恋(木更津総合高3年)を相手に得意の大腰で2つの「技有」を奪って合技の一本勝ち(2:34)。8月のインターハイに続き、今大会も決勝の畳へとたどり着いた。

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決勝、舟久保が右内股で攻める

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村上は得意の裏投を度々見せて対抗

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GS延長戦、舟久保得意の形で村上を拘束、崩袈裟固「一本」で勝利を決める

【決勝】

舟久保遥香(富士学苑高2年)〇GS崩袈裟固(GS2:05)△村上栞菜(夙川学院高3年)

インターハイ決勝の再戦カードとなった試合は舟久保が右、村上が左組みのケンカ四つ。腰の差し合いとなるケンカ四つは脇を差しての大腰が得意なパワーファイター村上のフィールドだが、舟久保はまず右脚を揚げてそのルートに蓋をしながら組みに行く巧みな組み手と先手の攻撃で展開を譲らず。1分4秒双方に「取り組まない」咎による「指導」、1分31秒には双方に片手との判断で「指導2」が与えられる。

直後、双方が腹を出し合う腰の差し合いから舟久保が出足払を閃かせて相手を崩し、さらに支釣込足で崩して寝勝負に持ち込むと得意の「腹包み」。相手を拘束してその体をまたぐが主審は「待て」で試合を止め、双方に片手の咎で「指導3」を宣告する。残り時間は1分37秒。

舟久保は変わらず右脚を揚げて蓋をし、先に奥襟を確保しての右内股、村上は大腰に背中に回り込んでの裏投と双方が攻め合い、本戦4分が終了。試合はGS延長戦へ。

同じ構図の攻防が続くが、GS1分12秒に舟久保が奥襟を叩くと村上は得意の裏投。一瞬投げ合いとなるが、村上が体を捨てる瞬間舟久保は体を入れ替えて相手を畳に落とす。落ちた時には既に相手の腹越しに裾を掴む舟久保得意の「腹包み」の作りが完成、舟久保は相手の体を跨ぎ、絡まれた脚を引き抜いて抑え込む。所謂「腹包みからの肩固」(崩袈裟固)が完成し、GS2分5秒「一本」宣告で舟久保の一本勝ちが決定。

パワーファイター相手に、それも相手が十分警戒していたフィニッシュホールドで決めて見せた舟久保の集中力はまさしく見事。舟久保はこれで全日本カデ、インターハイに続いて今季3つ目の全国タイトル獲得となった。

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57kg級優勝の舟久保遥香

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57kg級入賞者。左から舟久保、村上、村井、出口。

【入賞者】

優 勝:舟久保遥香(富士学苑高2年)
準優勝:村上栞菜(夙川学院高3年)
第三位:出口クリスタ(山梨学院大2年)、村井惟衣(奈良育英高3年)

舟久保遥香選手のコメント
「素直にうれしいです。決勝の相手はインターハイでも戦っていて手の内を知られているので、気持ちで前に出続けました。準決勝も前に出たことが勝ちに繋がったと思います。出口さんに勝って自信になりました。今日は寝技が良かった。立ち技は・・・、だんだん感触が掴めて来ているなと思います。今は大外刈と内股を稽古しています。シニアの試合にも出て、活躍できるようになりたいです」

【準々決勝】

出口クリスタ(山梨学院大2年)〇腕挫十字固(1:30)△村井惟衣(奈良育英高3年)
舟久保遥香(富士学苑高2年)〇優勢[指導2]△高野綺海(宮崎日大高3年)
松井恋(木更津総合高3年)〇袈裟固(1:35)△西尾直子(帝京科学大1年)
村上栞菜(夙川学院高3年)〇優勢[指導2]△益子楓彩奈(山梨学院大2年)

【敗者復活戦】

村井惟衣〇優勢[有効・背負投]△高野綺海
益子楓彩奈〇優勢[指導2]△西尾直子

【準決勝】

舟久保遥香〇優勢[有効・外巻込]△出口クリスタ
村上栞菜〇合技(2:34)△松井恋

【3位決定戦】

村井惟衣〇優勢[技有・小内刈]△松井恋
出口クリスタ〇優勢[指導2]△益子楓彩奈

【決勝】

舟久保遥香〇GS肩固(GS2:05)△村上栞菜

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