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実力ナンバーワンは大野将平、対抗馬は中矢やイサエフら体内に「もうひと伸び」の磁気帯びる選手・アスタナ世界選手権73kg級展望

(2015年8月25日)

※ eJudoメルマガ版8月25日掲載記事より転載・編集しています。
実力ナンバーワンは大野将平、対抗馬は中矢やイサエフら体内に「もうひと伸び」の磁気帯びる選手
アスタナ世界選手権73kg級展望
■ 有力選手
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「柔道」の強さは間違いなくナンバーワンの大野将平

76名が参加した巨大トーナメントにあって、実力ナンバーワンは大野将平(日本)と評しておきたい。鉈を振るうような投げ一発の威力は勿論、二本持って離さない組み力、相手の切り離しを拒否する柔らかい手首と崩しの巧さ、組み止めて掛けるだけでなく動きの中で一発決めて見せる運動性の高さとシナリオの多彩さ、小技から大技、大技から大技へと渡り歩く連続攻撃の迫力。仮に全員がハイコンディションにあって、組み合って試合が始まるとしたらもう大野に敵う選手は73kg級にはいないのではないだろうか。

この階級も強豪は多士済済だが、大会に皆勤して細かくランキングポイントを稼ぐタイプの選手も跋扈するワールドツアーの様相から単に延長線を引くだけでは、頂点に迫る迫力と意外性を持つ選手を見出すことは出来ない。これだけ情報が行き渡り、各人がコンディションを上げる中で抜きんでるには相手が想定する出来から「一段上」にジャンプアップする要素を体内にチャージしているタイプの、意外性をひとつその中に孕む選手でなければならないはずだ。

抱えたバックグランドと柔道の質から大野のライバルになり得る選手を挙げるとすれば、14年チェリャビンスク大会金メダリストの中矢力(日本)、ロンドン五輪王者のマンスール・イサエフ(ロシア)、そして意外性のあるダークホースとしてアン・チャンリン(韓国)とヴィクター・スクボトフ(UAE)を指名しておきたい。「ツアー出身者」の枠からは、選手間の評判が高いヌグザリ・タタラシビリ(ジョージア)、連戦で地力を養って来たルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)に注目。

■ 組み合わせ
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連覇を狙う中矢力

【プールA】

Aシード選手(第1シード):セージ・ムキ(イスラエル)
Bシード選手:大野将平(日本)
有力選手:ディルク・ファンティシェル(ベルギー)、ラシャ・シャフダトゥアシビリ(ジョージア)

大野のいる下側の山は無風。曲者タイプの面倒な選手も見当たらず準々決勝までは「一本の山を築く」レベルの勝ちぶりを期待して良いかと思われる。

準々決勝はワールドツアー限定主役ともいうべきムキ、大ベテランで戦術派の代表格ファンティシェル、ロンドン五輪66kg級王者のシャフダトゥアシビリのうちいずれかとの対戦となる。揉める可能性があるのはシャフダトゥアシビリが来た場合のみ。隅返一本槍で五輪を制し、昨年から大内刈や前技も交えて新境地開拓中のこの選手はもともと曲者としての組成があり、懐に思わぬ武器を呑んでくる可能性もある。いずれ大野が頭ひとつ抜けた勝ち上がりの最有力候補であることは間違いない。

【プールB】

Aシード選手(第4シード):デックス・エルモント(オランダ)
Bシード選手:ロク・ドラクシッチ(スロベニア)
有力選手:アン・チャンリン(韓国)、マンスール・イサエフ(ロシア)、サインジャルガル・ニャムオチル(モンゴル)

2010年と2011年の世界選手権銀メダリスト、13年大会も銅メダルを獲得しているエルモントの山。爆発力はないが安定感があるという看板を下ろさぬままついに31歳、ハイランカーの位置を保ったままリオ五輪前年の今大会まで辿り着くこととなった。

しかしこのブロックは大激戦。主役はシード選手2人ではなく、昨年の世界ジュニア制覇以降グランドスラム東京3位、グランプリ・デュッセルドルフ3位を経てアジア選手権とユニバーシアードに優勝したアン・チャンリン(韓国)、イサエフ、サインジャルガルの個性派3名。アンは筑波大から龍仁大に籍を移して大ブレイク、現在もっとも勢いがある選手の1人だ。同型の背負投連発ファイターのアン・バウルが昨日優勝を飾っており、ここはその流れに乗りたいところ。

勝ち上がり候補はイサエフ。しかし復帰したばかりのイサエフ、爆発力の一方スロースターターで大会ごとの波も激しいサインジャルガルの2人は蓋を開けてみるまで出来が予想しがたいところがあり、アンのやり口に付き合うような立ち上がりを見せてしまうと勝負は縺れる可能性もあり。かなり大胆な予想になってしまうが、事前評としてはアンを推しておきたい。

ただし、ワールドマスターズを制覇したデニース・ヤルツェフを押しのけて「1枠」の代表を務めるからにはイサエフもそれなり以上ののコンディションにあるはずである。復帰した王者か、日の出の勢いのホープか。実現あれば見逃せないカード。

【プールC】

Aシード選手(第2シード):ヌグザリ・タタラシビリ(ジョージア)
Bシード選手:ホン・カクヒョン(北朝鮮)
有力選手:ムサ・モグシコフ(ロシア)

パワーのあるタタラシビリとホン、加えて柔道の巧いモグシコフとタフな選手が揃ったブロック。ホンは敵の少ない下側の山に配されて準々決勝までの勝ち上がりは既定路線だが、この人は昨年の世界選手権銀メダル奪取以降、一度も良いパフォーマンスを見せていない。

一方のタタラシビリはワールドマスターズで2位入賞しようやく地力を結果に結びつけたところでそのベクトルは明らかに上昇方向を差す。上側の山の4回戦、タタラシビリ-モグシコフ戦がこのブロック最大の山場だ。

【プールD】

Aシード選手(第1シード):中矢力(日本)
Bシード選手:ミクロス・ウングバリ(ハンガリー)
有力選手:ヴィクター・スクボトフ(UAE)


上側の山の中矢は無風地区に配され、準々決勝までにさしたる敵はおらず。首の痛みは状態化しつつあるとの情報もあるが、どう「つきあっていく」のかこの段階でしっかり手応えを得て

下側の山はベテランのウングバリがシードされているが、注目は「モルドバ移籍組」のリーダー格、昨年3位入賞のスクボトフ。かつては平均値のオールラウンダーだったが昨年大会では関節技を極めまくって躍進、欧州シリーズでは西山雄希を日本人顔負けの足技コンビネーションで鮮やかに投げ飛ばすなと毎回新しい手立てを積んでくる選手である。

中矢としては明らかにウングバリより面倒な相手だが、スクボトフの弱点は線の細さ。まさにその点がストロングポイントの中矢、慌てずしっかり自分のフィールドに持ち込んで戦うことが肝要だ。

※ eJudoメルマガ版8月25日掲載記事より転載・編集しています。

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