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大混戦は21歳アンバウルの初優勝に収束、海老沼匡は予選ラウンド敗退で4連覇逸す・アスタナ世界選手権66kg級レポート

(2015年8月25日)

※ eJudoメルマガ版8月25日掲載記事より転載・編集しています。
大混戦は21歳アンバウルの初優勝に収束、海老沼匡は予選ラウンド敗退で4連覇逸す
アスタナ世界選手権66kg級レポート
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初優勝のアン・バウル(韓国)
※写真は14年グランドスラム東京時

【成績上位者】 エントリー60名
1.AN, Baul(KOR)
2.PULYAEV, Mikhail(RUS)
3.POLLACK, Golan(ISR)
3.SOBIROV, Rishod(UZB)
5.DAVAADORJ, Tumurkhuleg(MGL)
5.ZHUMAKANOV, Yeldos(KAZ)
7.SEIDL, Sebastian(GER)
7.VERDE, Elio(ITA)

優勝候補が次々倒れる波乱の展開。

第1シードのゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)は初戦で長身のゴラン・ポラック(イスラエル)と脇を差して投げを打ちあう「面白い試合」を演じてしまい、抱きつきの右小外掛を「やぐら投げ」で迎え撃たれて「技有」失陥、このポイントを取り返せずに初戦敗退。

4連覇を狙う海老沼匡は3回戦でもと60kg級世界王者リショド・ソビロフ(ウズベキスタン)にケンケンの左大内刈、間合いを詰め切れないまま内股に身を切り返したところを股中で回し返されて衝撃の一本負け。

突如階級を下げて「出戻り」を果たした2009年の世界選手権覇者ハッシュバータル・ツァガンバータル(モンゴル)は2回戦でカマル・カンマゴメドフ(ロシア)に開始23秒の右大外刈で捻じ伏せられて一本負け、あまりに早い敗退にしばし立ち上がれず畳上で呆然。

チャールズ・チバナ(ブラジル)は初戦でマー・ドゥアンビン(中国)に背負投を引き落とし返されて縦四方固で一本負け。高市賢悟はこれも1回戦で大ベテランのスゴイ・ウリアルテ(スペイン)にGS延長戦の背負投「一本」を食ってこれも予選ラウンド敗退。順調に勝ち上がっていると思われたダバドルジ・ツムルクフレグ(モンゴル)も準々決勝でイェルドス・ズーマカノフ(カザフスタン)に左背負投「有効」、隅返「技有」、内股透「技有」と立て続けに食って敗れ、ベスト4に残ったのはポラック、アン・バウル(韓国)、ミハエル・プルヤエフ(ロシア)にズーマカノフとプルヤエフ以外は全くもって意外なメンバー。

優勝を飾ったのは21歳のアン。1回戦はカルロス・トンディーク(キューバ)を袖釣込腰で2回投げて合技「一本」、2回戦はズミトリ・シェールスハン(ベラルーシ)を左一本背負投「有効」による優勢、3回戦はカンマゴメドフを「指導3」を積んだ末の左背負投「技有」で破り、準々決勝はソビロフから「韓国背負い」で「技有」を奪って快勝。準決勝はポラックを相手に組み際の背負投を仕掛けまくって3つの「指導」を奪い優勢勝ち。

迎えたプルヤエフとの決勝は序盤戦の力関係を見る限りアンの勝ち目は薄いかと思われたが、再三大外刈で投げに来るプルヤエフに対しアンはあくまで背負投を仕掛け続けて拮抗を演出、「指導」3つを取り合ってGS延長戦に持ち込むことに成功する。

延長に入ると28歳のプルヤエフは明らかに疲労し様相は本戦序盤と一変。アンが3度立て続けに左背負投を放ったGS1分0秒に主審が試合を止めてプルヤエフの反則負けを宣告するに至る。

大混戦のトーナメントの勝者はアン、世界選手権初出場にして見事初優勝を達成することとなった。

アンは21歳で、60kg級で2回、66kg級で1回世界ジュニア選手権の韓国代表を務めているホープ。14年の世界ジュニアは初戦で阿部一二三に「指導1」優勢で敗れ、ワールドツアーでは健闘も周囲に危機を抱かせるような爆発的な内容と成績を残すことは出きず。しかし2月のグランプリ・デュッセルドルフの3位入賞で注目を集め、5月のアジア選手権で2位(高上智史に敗退)、7月のユニバーシアードでは優勝と力を見せ始めていた矢先の大ブレイクとなった。

3位にはソビロフとポラックが入賞。大物食いを果たした2人が表彰台に登り、これは正当な結果であった。

【準々決勝】

ゴラン・ポラック(イスラエル)〇反則[指導4](4:43)△ロイック・コーバル(フランス)
アン・ボウル(韓国)〇優勢[技有・背負投]△イェルドス・ズーマカノフ(カザフスタン)
ミカイル・プルヤエフ(ロシア)〇上四方固(4:40)△セバスティアン・ザイドル(ドイツ)
イェルドス・ズーマカノフ(カザフスタン)〇合技[隅返・内股透](5:00)△ダバドルジ・ツムルフレグ(モンゴル)

【敗者復活戦】

ダバドルジ・ツムルフレグ(モンゴル)〇優勢[指導2]△セバスティアン・ザイドル(ドイツ)
リショド・ソビロフ(ウズベキスタン)〇背負投(3:57)△アルセン・ガザリャン(アルメニア)

【準決勝】

アン・ボウル(韓国)〇優勢[指導3]△ゴラン・ポラック(イスラエル)
ミカイル・プルヤエフ(ロシア)〇合技[背負投・縦四方固](4:06)△イェルドス・ズーマカノフ(カザフスタン)

【3位決定戦】

リショド・ソビロフ(ウズベキスタン)〇優勢[技有・小外刈]△イェルドス・ズーマカノフ(カザフスタン)
ゴラン・ポラック(イスラエル)〇優勢[有効・大内刈]△ダバドルジ・ツムルフレグ(モンゴル)

【決勝】

アン・ボウル(韓国)〇GS反則[指導4](GS1:00)△ミカイル・プルヤエフ(ロシア)

【日本代表選手結果】

海老沼匡(パーク24)
成績:3回戦敗退

「たくさん期待してもらったのに、本当にすみませんとしか言いようがない。もっと考えて自分の柔道が出来れば良かったんですけど、ダメでした。色々あって、それでもこの場に立てたということで、この経験を無駄にしないようにしたいと思います。負けた分際で何も言えないんですけど、五輪で金メダルを獲れるように一からやり直したいと思います」

高市賢悟(東海大4年)
成績:1回戦敗退


【日本代表選手勝ち上がり】

[1回戦]

海老沼匡〇片手絞(1:58)△ディオーゴ・チェサール(ポルトガル)

海老沼が左、チェサール右組みのケンカ四つ。海老沼が背中を抱えて振るとチェサール膝を屈して転がり、海老沼が引き手で袖を織り込むと相手は場外までまっすぐ下がる。あっという間に「指導2」累積。

海老沼、伏せたチェサールに被さり、ローリングして足を抱えながらの片手絞。チェサール舌を出して苦悶し「参った」。

[2回戦]

海老沼匡〇優勢[技有・背負投]△マー・ドゥアンビン(中国)

ケンカ四つ。2分5秒に海老沼深々と左背負投、マーを頭から畳に突き刺して「技有」。海老沼は終盤左大内刈「有効」を追加してフィニッシュ、危なげなく3回戦進出決定。

高市賢悟△GS背負投(GS0:54)〇スゴイ・ウリアルテ(スペイン)

両者右組みの相四つ。明らかに地力は高市が上、ウリアルテとしては勝ちに至るシナリオが見えにくい試合展開だが、長い腕を利して釣り手をクロス、離して脇下と往復させながら細かく技を入れてなかなか展開に差をつけさせない。ウリアルテのクロス組み手に高市膝を屈してしまい2分4秒偽装攻撃の咎で高市に「指導1」。高市粘るウリアルテを担ぎ技で攻めて残り30秒までにウリアルテに「指導2」。しかしウリアルテは脇下、クロスと同じ手立てで高市を追い込み、高市再び膝を屈して残り10秒で偽装攻撃の「指導2」失陥。試合はGS延長戦へ。

ウリアルテ、クロスからの引込返と脇下を持っての小外刈で展開を留保しながら虎視眈々とチャンスを伺う。高市右背負投で打開を試みるが、GS31秒にはウリアルテがクロス組み手から放った右小内巻込に捕まりかかり危ない場面も現出。

続く展開、ウリアルテ手立てを変えて突如左背負投。股中に潜られてしまった高市回避を試みるがまず頭が着地、身をよじりながら伏せて足先を着地させたかに思われたがこれがブリッジによる回避行動と判断され、「一本」宣告で試合終了。

[3回戦]

海老沼匡△大内返(1:31)〇リショド・ソビロフ(ウズベキスタン)

海老沼この試合も、あたかも担ぎ系ファイターに変貌したかの如く左背負投に左袖釣込腰と担ぎ捲る。
その攻勢いったん止んだところで左大内刈。相手が足を上げて耐えると時計回りのハンドル操作を行いながらケンケンを踏む得意の追い込み。さらに左内股へと連絡する必勝パターン。

ところがソビロフの退き足が早く、ケンケンの過程で海老沼は相手との距離が空いてしまう。相手を崩せぬまま反転を試みる海老沼は既に相手の術中、股中で大きく回されて背中から落ち「一本」。

※ eJudoメルマガ版8月25日掲載記事より転載・編集しています。

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