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本命海老沼を中心に稀に見る混戦、突如階級下げたツァガンバータルとの準々決勝に注目・アスタナ世界選手権66kg級展望

(2015年8月24日)

※ eJudoメルマガ版8月24日掲載記事より転載・編集しています。
本命海老沼を中心に稀に見る混戦、突如階級下げたツァガンバータルとの準々決勝に注目
アスタナ世界選手権66kg級展望
■ 有力選手
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4連覇を狙う海老沼匡

そして、73kg級同様日本勢が強すぎるゆえ確たる対抗馬がなかなか生まれにくかったこの階級だが、五輪を来年に控えて徐々に面白い役者が集まって来た。

もと60kg級世界王者のゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)は5月のワールドマスターズを圧勝で制覇、転向3年目にしてついにワールドランキング1位、堂々の第1シードで世界選手権に乗り込むこととなった。独特の「体術」は多くのファンとフォロワーを生み、今や軽量級の技術トレンドの有力な発信源となっている。「ロンドン以後」のこの階級で常に日本勢と鍔迫り合いの激戦を繰り広げてきた典型的モンゴルファイターのダバドルジ・ツムルクフレグ(モンゴル)が第3シード、安定感と到達点の高さを併せ持つミハエル・プルヤエフ(ロシア)が第2シードに座り、この3人は海老沼を脅かす1番手グループ。グランプリ・デュッセルドルフを制した高市賢悟(日本)も勿論この位相にある。

ほか、今季から階級を上げた上位候補として名前を挙げておくべき注目選手は数多いが、今大会のトーナメントでひときわ目を引くのは73kg級から突如「出戻り」を敢行した2009年ロッテルダム世界選手権66kg級王者ハッシュバータル・ツァガンバータル(モンゴル)。今年31歳となったモンゴルの英雄は73kg級転向3年目にして、予備行動一切なく、突如ぶっつけ本番でこの世界選手権で階級変更を断行。なにしろ7月18日に行われたグランドスラム・チュメン(73kg級で参戦、初戦敗退)からまだ1か月弱しか立っておらず、かつこの人は時折81kg級にエントリーする遊び心を見せていた選手でもある。66kg級への参戦はこれまでの行動から考える限りまったくの想定外。いったいどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、注目である。

■ 組み合わせ
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ワールドマスターズを制し、堂々ランキング1位で世界選手権に乗り込むゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)

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2度目の世界選手権に挑む高市賢悟

海老沼の入ったプールBがなかなかの激戦区。
強豪対決という観点ではプルヤエフ、高市、スゴイ・ウリアルテ(スペイン)が配されたプールCに注目。

【プールA】

Aシード選手(第1シード):ゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)
Bシード選手:ニジャット・シカリザダ(アゼルバイジャン)
有力選手:ゴラン・ポラック(イスラエル)、ロイック・コーバル(フランス)、エリオ・ヴェルデ(イタリア)

本命はザンタライア。以降はゴラン・ポラック(イスラエル)、ロイック・コーバル(フランス)、エリオ・ヴェルデ(イタリア)、ニジャット・シカリザダ(アゼルバイジャン)と中堅有力選手の巣。コーバルは組み手と掛け潰れの先手攻撃を駆使しながら常に上位に絡み続ける試合巧者タイプであるが、こういった戦術派タイプがザンタライアを打倒するのは難しい。事前予測の段階では勝ち上がり候補はザンタライア、倒す可能性があるとすれば地力のあるシカリザダとしておきたい。


【プールB】

Aシード選手(第1シード):ディミトリ・シェールスハン(ベラルーシ)
Bシード選手:海老沼匡(日本)
有力選手:ハッシュバータル・ツァガンバータル(モンゴル)、リショド・ソビロフ(ウズベキスタン)、チャールズ・チバナ(ブラジル)

大激戦区。Aシード選手は5月のワールドマスターズで2位に躍進したディミトリ・シェールスハン(ベラルーシ)だがその名前が霞んでしまうほどの質と量で強者、注目選手が密集。

上側の山ではシェールスハンと、ツァガンバータルとカマル・カンマゴメドフ(ロシア)による2回戦の勝者が3回戦で激突。

下側の山では海老沼と、昨年実力ナンバーワンと騒がれた担ぎ技ファイターのチバナが早くも2回戦で激突。その直下にはもと60kg級世界王者でようやく66kg級で結果を残し始めたリショド・ソビロフ(ウズベキスタン)が控える。

勝ち上がり候補は海老沼だが、階級を下げたばかりのツァガンバータル、上げて対応しつつあるソビロフにこのところ存在感が薄れているが一発があってもともとの潜在能力が非常に高いチバナと、蓋を開けてみるまでわからない選手が揃い過ぎていてこのブロックの様相を読むことは非常に難しい。もっとも面白い対決は一階級上で「やぐら投げ」のパワートレンドを生き抜いて来て今大会はかなり我儘な試合を繰り広げるであろうツァガンバータルと、オールラウンダーとしてどこからでも一発を放つ海老沼による準々決勝のマッチアップが実現した場合。ぜひ見てみたい一番。


【プールC】

Aシード選手(第1シード):ミハエル・プルヤエフ(ロシア)
Bシード選手:高市賢悟(日本)
有力選手:ダビド・ラローズ(フランス)、スゴイ・ウリアルテ(スペイン)

高市が初戦で31歳の大ベテラン、スゴイ・ウリアルテとマッチアップ。プルヤエフも2回戦でラローズとの対決が待ち構えており、この2試合がブロックの行く末を決める非常に大きな山場だ。ウリアルテは来年の五輪出場を睨んで試合出場数を増やしており、成績もジワジワ上げている。年齢に似合わぬラッシュを見せて山場を作ってくることもあり、高市は油断なく戦いたい。

プールファイナルは高市-プルヤエフと予測する。高市はワールドマスターズの3位決定戦でプルヤエフを見事な背負投「一本」に屠り去ったばかり。本戦トーナメントで不調、組み手のミスからダバドルジ・ツムルクフレグ(モンゴル)に敗れた後に気持ちを切り替えて見せてくれた驚きの一発だったが、今回も高市の負の側面である近視眼的な攻防に陥ることなく、あの試合を想起させるような思い切りの良い柔道を期待したい。

【プールD】

Aシード選手(第1シード):ダバドルジ・ツムルクフレグ(モンゴル)
Bシード選手:コリン・オーツ(イギリス)

ダバドルジの一人勝ちブロックという様相。Bシード選手のオーツは圧倒的な地力の高さや得意技の到達点の高さで戦うタイプではまったくなく、あらゆる戦術と多彩なシナリオ選択を駆使してなんとか勝ちまで登攀するという戦術派のトータルファイター。率直に言ってダバドルジの破壊力を凌げるだけの柔道の地力には欠ける。ダバドルジの準決勝以降に予想されるのは極めて面倒な日本勢二人との連戦。これまでパワーとスタミナを利して下してきた日本選手戦を前に体力を温存し、そして何より勢いを持ち込めるような内容で勝ち上がりたいところ。

※ eJudoメルマガ版8月24日掲載記事より転載・編集しています。

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