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浅見八瑠奈とムンクバットによる3回戦対決が前半戦最大の山、ファンスニックら強豪ギッシリの「死の山」Cブロックの勝ち上がりに注目・アスタナ世界選手権48kg級展望

(2015年8月23日)

※ eJudoメルマガ版8月23日掲載記事より転載・編集しています。
浅見八瑠奈とムンクバットによる3回戦対決が前半戦最大の山、ファンスニックら強豪ギッシリの「死の山」Cブロックの勝ち上がりに注目
アスタナ世界選手権48kg級展望
■ 有力選手
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13年リオ世界選手権優勝、今年も勝負どころでしっかり結果を残すムンバット・ウランツェツェグが優勝候補筆頭

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浅見八瑠奈はキャリア上の正念場、3回戦で早くもムンクバットと激突する

優勝候補筆頭として挙げられるのは13年リオ世界選手権王者のムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル・WR1位)。昨年の世界選手権では新進の近藤亜美の投げ技一発を食って思わぬ初戦敗退を喫したが、以後アジア大会優勝、グランドスラム・アブダビ優勝、グランプリ・デュッセルドルフ2位、そして5月のワールドマスターズ・ラバト1位と勝負どころでしっかり成績を残す調整力と安定感の高さはさすが。昨年の世界サンボ選手権を制した寝技が最大の武器だが、周囲に知られてなお勝ち抜くその技術の高さと明らかに強くなり続けている進化ぶりは驚異。得意の「オモプラッタ」「巴十字」以外にもその引出しは増え続けており、間違いなく現在の48kg級ナンバーワン選手だ。

対抗馬の第一は、10年と11年の世界選手権連覇者浅見八瑠奈(日本・WR13位)。5月のアジア選手権決勝では快進撃を続けるムンクバットを大外刈で一発投げつけ「有効」を奪って勝利している。13-14年シーズンの休養からの復帰以降浅見らしからぬ失点シーンが散見されたが、4月の選抜体重別とアジア選手権の連続優勝で着実にコンディションを戻している印象。浅見は今年で27歳、来年の五輪に向けて力を示さねばならぬ年だが、もともと安定感が売りの浅見が見せたあの「らしからぬ」失点が復帰の過程にあるためのものなのか、それとも力が落ちつつあるのかは今大会の成績と出来で評価が確定されることになる。どうしても負けられない大会。

世界を制したという実績で言えば12年ロンドン五輪王者のサラ・メネゼス(ブラジル・WR10位)と昨年の世界選手権とグランドスラム東京の覇者近藤亜美(日本・WR3位)も当然挙げられるべきだが、メネゼスは2年に渡る低調からなかなか抜け出せずにおり、近藤は今季の国際大会では2大会いずれも初戦敗退に終わっている。近藤は昨年ヨーロッパ勢にとって対応しにくい性質の技一発と新顔ゆえの勢いを利するという「別ルート」から登攀して頂点を極めたという駆け上がったという特殊な事情もあり、今大会は有力候補の一という立場からやり直しという印象。ブラジルチームの方針上大会皆勤を続けていたメネゼスはあまりの出来の悪さにさすがに試合出場を控え、その効あってか4月のパンナム選手権ではポウラ・パレト(アルゼンチン・WR2位)を下して優勝。復調の気配はあるが事前評としてはダークホースと考えておくべきだろう。

一気に頂点を極める可能性のある面白い存在として挙げておきたいのはシャーリーン・ファンスニック(ベルギー・WR9位)とアマンディーヌ・ブシャー(フランス・WR14位)の2人。ロンドン五輪3位のファンスニックは禁止薬物の使用の咎で14年世界選手権には出場叶わず。しかし復帰後はその鬱憤を晴らすかのように快進撃、2月のグランプリ・デュッセルドルフではムンクバットを破って優勝を飾るなど以前の強さを取り戻しつつある。

ブシャーは19歳にして昨年の世界選手権で3位に入賞、以後は52kg級に階級を上げ、戻りと往復した末に3月以降の試合出場はなし。その動向注目されていたがフランスは再びこの人を世界選手権という鉄火場に突っ込んで来た。あの思い切りの良さが発揮されればワールドツアーで構成された片々たる序列など一気に覆す可能性もあり、注目しておきたい存在。

ほか、昨年の銀メダリストで今年29歳となりながらも進化止まらず、現在キャリア最高の出来にあると言って良いポウラ・パレト、パワー衰えぬエヴァ・チェルノビスキ(ハンガリー・WR7位)、軽量級の層が厚いトルコの第一人者になりつつあるディアラ・ロクマンヘキム(WR12位)らが上位候補だ。

■ 組み合わせ
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連覇を目指す近藤亜美は好配置、準々決勝のブシャー戦までに態勢を整えたい

【Aブロック】
Aシード選手(第1シード):ムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)
Bシード選手:浅見八瑠奈(日本)

ムンクバットと浅見の一騎打ちブロック。しかも浅見がシードに入れなかったため、その激突はなんと予選ラウンド3回戦。どちらか一方しか決勝ラウンドに進めない、つまりは負けた側は敗者復活戦にも進めず入賞すら叶わないという非常に厳しい山だ。ムンクバットとしては昨年近藤に予選ラウンド敗退を喫した屈辱が想起されるであろう、嫌な組み合わせ。浅見としては来年の五輪出場権獲得に関わる正念場だ。

13年リオ世界選手権決勝ではムンクバットが得意の「巴十字」で勝利を収め、前述の通り今年のアジア選手権決勝では浅見が大外刈「有効」で勝利している。勝った方がそのまま決勝まで進むと考えておいて良いかと思われる48kg級最大の注目対決だ。

【Bブロック】
Aシード選手(第4シード):タチアナ・リマ(ギニアビサウ)
Bシード選手:モニカ・ウングレアヌ(トルコ)
有力選手:ディアラ・ロクマンヘキム(トルコ)

ロクマンヘキムとリマが対戦する初戦(2回戦)がこのブロック最大の山場と見る。リマはアフリカ選手権の活躍をテコにハイランクを確保している選手で、上位対戦を勝ち抜く力はない。表彰台に絡む選手が現れるとすれば、ロクマンヘキムかウングレアヌが勝ち上がった場合だろう。少々強豪の密度が薄いブロック。

【Cブロック】
Aシード選手(第2シード):ポウラ・パレト(アルゼンチン)
Bシード選手:エヴァ・チェルノビスキ(ハンガリー)
有力選手:サラ・メネゼス(ブラジル)、シャーリーン・ファンスニック(ベルギー)

死のブロックとも呼ぶべき、超激戦区。しかも上記4人のうちチェルノビスキを除く3人が上側の山に集められた。対戦順は初戦(2回戦)でメネゼスvsファンスニック、勝者が3回戦でパレトと戦い、チェルノビスキが待ち受ける準々決勝へ進むというもの。

ファンスニック-メネゼス戦は、ワールドツアーから延長線を引く事前予測としてはファンスニックがメネゼスを組み止め、勝利するというものが妥当。メネゼスとしては低調期に散見された、着実に成果を残そうとするあまりに相手を組み止め、ゆえに武器である動かしながらの足技が効かないというあの「嵌り」から抜け出せているかどうかが勝利のカギ。

3人のうちもっともパワーがあるのはチェルノビスキで、グランドスラム・バクーでのファンスニックとの直接対決では「有効」2つを取り合った末にGS延長戦右袖釣込腰「有効」を以て勝利している履歴もある。が、チェルノビスキは勝負どころのメンタルの揺れが積年の課題であり、勝敗は予断を許さない。勝ち上がり候補の一はファンスニックだが、力関係をリセットする担ぎ技のあるパレト、チェルノビスキいずれも勝ち上がりの可能性あり。1試合も見逃せない激戦ブロック。

【Dブロック】
Aシード選手(第3シード):近藤亜美(日本)
Bシード選手:ジュリア・フィギュロア(スペイン)
有力選手:アマンディーヌ・ブシャー(フランス)、エブル・サヒン(トルコ)、ジョン・ボキョン(韓国)

近藤のブロック。ここのところ国際大会で勝っていない近藤としては準々決勝のブシャー戦までさしたる強豪との対戦がないこの配置は、運に恵まれたといえる。早い段階で波に乗りたいところ。

ブシャーは1回戦でサヒンと対戦、2回戦でフィギュロア、3回戦でジョン・ボキョンという現状の仕上がりを観察するにはまたとない組み合わせ。近藤はここでブシャーの柔道をしっかり見極め、準々決勝の直接対決に備えたい。

※ eJudoメルマガ版8月23日掲載記事より転載・編集しています。

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