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全日本学生柔道優勝大会男子レポート④決勝

(2015年8月1日)

※ eJudoメルマガ版8月1日掲載記事より転載・編集しています。
④決勝
全日本学生柔道優勝大会男子レポート
■ 決勝
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8連覇に挑む東海大

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悲願の初優勝を狙う筑波大は先鋒にエース永瀬貴規を起用

第1シードの東海大は盤石の勝ち上がり。2回戦で福岡大を7-0、3回戦で日体大を4-0、準々決勝は山梨学院大を4-1、そして準決勝はかつての仇敵国士舘大を5-0の大差で下して全く危なげなく決勝へと駒を進めてきた。この試合に勝利して前人未到の大会8連覇を狙う。

一方の筑波大は2回戦で皇学館大を7-0、3回戦で鹿屋体育大を5-0、準々決勝は帝京科学大を7-0と無失点を続けての勝ち上がり。組み合わせにも恵まれて後半戦に体力を十分残し、準決勝では昨年準優勝の日本大を相手に1-1の内容差で競り勝ち、実に35年ぶりの決勝進出。この試合で悲願の初優勝に挑む。

開示されたオーダー順は下記。

東海大 - 筑波大
(先)阪本健介 - 永瀬貴規
(次)香川大吾 - 橋高海人
(五)倉橋功 - 尾原琢仁
(中)ウルフアロン - 黒岩貴信
(三)長澤憲大 - 長倉友樹
(副)ベイカー茉秋 - 小林悠輔
(大)影浦心 - 神谷快

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決勝が開始される

東海大はここ数年の決勝を彷彿とさせる後重心の布陣。ウルフアロンを中堅、ベイカー茉秋を副将にと中盤から後にポイントゲッターを固めた。ウルフとベイカーの間には手堅く戦える主将の長澤憲大を置き、この3枚で得点ブロックを形成。大将には試合をまとめさせるべくサイズのある影浦心を置いた。先鋒には自在の戦いが期待出来る阪本健介、続いてともにサイズがあって攻撃力も高い香川大悟と倉橋功の2枚を並べて手当てした。全戦線に渡って得点を狙いつつ、大枠は前で我慢して試合を作り、中盤から終盤の3枚ブロックでリードを得、大将戦で試合をまとめようという意図のオーダー順。

一方の筑波大は挑戦者らしく前重心の布陣。エースの永瀬を先鋒に突っ込み、続いてサイズのある橋高海人、尾原琢仁、黒岩貴信を3枚繋げて前衛に起用。大将にはまとめの重石としても、あるいはスクランブルを担う追撃の駒としても機能する神谷快を置いた上で、この2つの重量級ブロックを繋ぐ三将と副将には我慢の利く試合巧者長倉友樹と業師・小林悠輔を配置した。こちらは前で一発殴ることが必須、そこで得た得点アドバンテージを終盤まで繋ぎ、大将神谷でまとめることを狙うという、非常にその意図がわかりやすいオーダー。

と両者の意図を挙げてみたところで、双方の意図がどうカチ合うのか盤面を眺め直してみたい。
まず、東海大は筑波大が前重心で勝負を掛けてくるであろうことを、そして筑波大は東海大がこれまで同様後ろ重心で布陣してくることをおそらく互いに「織り込み済み」である。敢えて互いがその意図に乗った上で勝負を掛けるというのが今回の前提条件。

筑波大は先鋒永瀬の得点が必須。これがなければ盤面の計算が立たない帰り道なしの決戦オーダーだ。橋高、尾原、黒岩、長倉、小林と以後5試合に渡って強いられる「我慢」が効くかどうか、勝利の希望を持って戦えるかどうかも永瀬の得点に掛かっている。かつ、黒岩がウルフ、小林がベイカーと以後取り味のある自軍の駒が敵方のポイントゲッターと次々マッチアップする事情を考えると、永瀬の1点だけでは不足。「どこか」でもう1点上げて、少しでも突き放しておいた上でウルフ、長澤、ベイカーが続けて登場する後半戦を迎えたい。

一方の東海大は、前で耐えて後ろで取るという、昨年までと同様チーム全体の地力を高く買ったオーダー順。前衛の防御力と後衛の攻撃力をバランスさせて、収支がプラスになれば勝ちという、流れよりは総合的な星勘定を優先させたオーダーと評することが出来る。
ただし、攻めの駒であるベイカーの相手が、無敗街道を突っ走っていた高校時代にその快進撃を止められた因縁のある業師・小林であることは気に掛かるところ。通常以上の力が要る追撃戦となった場合に、おそらくは引き分け志向でやってくるこの選手に、それも「指導」累積が勝敗に影響しないレギュレーションのこの大会で果たしてベイカーが獲りきれるのか、ここに一抹の不安は残る。もう1つの得点源であるウルフも、その勝利のパターンは畢竟「組み勝って固定することによって自身の力を直接伝えるパワーファイト」か、「怖じずに密着した上で、攻めに出てくる相手の際を狙った切返しの一発」であり、上背と体重がある黒岩が後に重心を置いた引き分け志向で試合を進めた場合にどこまで詰め切れるかは未知数の部分がある。両者とも得点するためには組み手、技の組み立て、そして技種と少なくともいずれかひとつで相手の想定の上を行く工夫が必要と思われる。決して楽なミッションではない。

筑波大としては先にまず一発殴って常に先行しながら試合を進めたい、一方の東海大としては試合を誤らずに中盤以降に持ち込み、ポイントゲッターの加点で勝負を決めたいという盤面。前で得点したい筑波大の前衛と、最悪でも後ろで全てめくり返したい東海大の中盤以降の駒の攻撃力比べという様相だ。

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先鋒戦、前に出ながら機を見定めた阪本健介が永瀬の内股を返しに掛かる

先鋒戦は東海大・阪本健介が左、筑波大・永瀬貴規が右組みのケンカ四つ。カードの位置づけは言わずもがな、取らねばならない永瀬と抑えなければいけない阪本、1戦目にして盤面の様相を全て決めてしまうレベルの大きな山場だ。

永瀬は左襟を両手で掴んだ右内股で先制攻撃。さらに距離を詰めて引き手を求めるがサイズのある阪本との引き手争いに陥り、44秒双方に「取り組まない」咎での「指導」。

永瀬の際の切り返しの巧さを良く知る阪本は片足攻めの軽挙を控え、常に両足を畳につけてジワリと前に出続ける。永瀬場外際まで後退を強いられるが引き手で一方的に袖を得るなり右大内刈、さらに右内股を2連発。阪本ジックリ見極めその2発目に隅落を合わせるがめくり切れず「待て」。

組み手のコントロールに前進圧力、さらに相手に展開を切るための片足技を強いておいての後の先という阪本の手堅い戦い方がこのシークエンスで見えたわけだが、それでも永瀬はあくまで技で抵抗。またもや場外際ながら右大内刈に右内股と大技を繋ぐと1分25秒阪本に2つ目の「指導」。

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永瀬が右小外刈で追い掛け、阪本から「技有」奪取

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永瀬さらに2分8秒には右大内刈、右内股、右大内刈と技を3つ繋げて阪本を捻り伏せさせ優位継続。しかし阪本は組み際の左大外刈で状況をリセットし、足技の撃ち合いに持ち込んで攻防のリズムを調整、続いて引き手で一方的に袖を得てとその試合巧者ぶりを存分に発揮。最初の1分半で2つの「指導」を得た永瀬だが、ここからスコアを動かせないまま終盤まで押し引きを繰り返してしまい、もはや4つの「指導」奪取は非現実的。投げる以外に得点の可能性がないところまで時計の針を進めてしまう。

残り1分を切ったところで、永瀬が右釣り手で背中を深く抱えると、阪本は引き手で永瀬の袖を外側から握る一方的確保で対抗。釣り手は永瀬、引き手は阪本というこの状況で、阪本は左内股の動作で腰を切り返す牽制を見せる。しかし永瀬ここで引き手を切る回避行動を採らずに、一息に間合いを詰めて右小外刈。これに阪本が思わず下がるとすかさず追いかけて二段の小外刈に抱き着く。奥足まで届いたこの一撃に大きく崩された阪本必死で身を捻るが、永瀬は背中に回した釣り手の拘束を一段深め、抱きとめるように逃げる体をコントロール。阪本を背中から畳に落としてこれは「技有」。経過時間は4分14秒、残り時間は46秒。

決定的なポイントを得た永瀬、以降は間合いを取りながら前に出たい阪本の動きを良く見極めて手堅く試合を構成。阪本の「韓国背負い」も巧みにいなし、残り4秒では逆に良いタイミングの右大内刈を入れてその動きを止め、無事タイムアップの声を聞く。この対決は永瀬が見事ミッション達成、「技有」優勢で筑波大に貴重な先制点をもたらした。

永瀬の「取らねばならない」バックグランドが骨身に染みた、その攻撃衝動と使命感の強さの勝利だった。2階級上の阪本に引き手を一方的に持たれた状況で、永瀬の選択は切るのではなく「持たせたまま」攻防に応じること。一旦切れば投げられるリスクはほとんどゼロとなり、そして一旦切ってこちらが袖を持ち直すことに成功すれば投げを決める確率は格段に高くなる。しかし切ることは組み手争いをやり直すことに他ならず、これは時間を消費して引き分けを得たい相手を利することに他ならない。安全策を峻拒し、自分が投げるための直線的行動として敢えて「持たせたまま」攻防に応じた末の投げ、そして身を捻って逃げる阪本を空中で捕まえ直しての決めはまさしく圧巻であった。筑波大、取れずばほぼ試合が終わるという後のない一番を見事に獲得、1-0でリードを得て以後の盤面に睨みをきかせることに成功。

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橋高海人が香川大吾の左内股を内股透に切り返して「一本」

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橋高海人が香川大吾の左内股を内股透に切り返して「一本」(連続写真)

次鋒戦は東海大が1年生の香川大吾、筑波大が4年生の橋高海人という重量級対決。橋高は2年前の全日本ジュニア選手権で2位入賞の強者だが、1年生ながら既に2度全日本選手権出場を果たしている香川の方が客観的な序列は上。ここは東海大としては得点を挙げ、スコアをタイに戻しておきたいところ。
香川が左、橋高が右組みのケンカ四つ。引き手争いと釣り手の上下内外の主導権の取り合いが続き、43秒双方に片手の咎で「指導」。1分33秒、橋高が両襟を狙った香川の引き手を上手く剥がして一方的に袖を確保すると香川これを嫌って切り離し、1分33秒香川に2つ目の「指導」。

直後香川、組み立てを変えて釣り手を背中に深く回し入れる。橋高右背負投に潰れて回避し「待て」。

3分過ぎ、香川両襟から釣り手を巻き返して、外側から奥襟を得る。橋高は釣り手を下から持ちかえして対峙。
ここで香川が思い切った勝負に出る。遠間からケンケンの左大内刈、次いで一段深く飛び込んで左内股を狙う得意の二段攻撃。しかし釣り手を下から持って体勢のコントロール権のある橋高は冷静、一歩下がって間合いを取りながら香川のケンケンの着地にタイミングを合わせて引き手で袖をグイと引きこむと、丁度内股を企図して着地する軸足の角度を変えたばかりの香川は全く抗えず。力の方向は変わらず、突っ込んだ勢いだけが残った香川の体はもんどり打つように一回転。香川の巨体がバウンドするその後方で主審の手が高々と上がりこれは文句なしの「一本」。劇的勝利に筑波大ベンチは総立ちで沸く。後の先の得意な曲者・橋高が強者香川との客観的な力関係を跳ね返し、むしろその想起される力関係を利用して対戦相性というディティールで嵌めた、筑波大ベンチとしては会心の一勝。1年生の香の前衛起用は個人、団体でこれまで厳しい戦いを経験してきた香川に対する上水監督の高い信頼の表れであったが、橋高が4年生の意地と大学カテゴリの厳しさを示した番でもあった。

2戦して2勝。筑波大は得点必須の永瀬に続き、「どこかで」欲しい追加点を序盤の、それも防衛ポイントで得るという最高のシナリオを辿って前衛の対戦を終えることとなった。

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五将戦、倉橋功が尾原琢仁を燕返で崩して「技有」獲得

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五将戦、倉橋功が尾原琢仁を燕返で崩して「技有」獲得(連続写真)

五将戦はまたも重量級対決。東海大・倉橋功が右、筑波大・尾原琢仁が左組みのケンカ四つ。
圧の掛け合いの中、1分17秒に倉橋が強烈な出足払、受けた尾原は大きく崩れて伏せ落ちる。以降尾原は倉橋の足技に足技の撃ち合いで応じ、試合の様相は圧の掛け合いと足技による探り合い。

この状況をきちんと利用したのが倉橋。2分過ぎ、尾原が圧を掛けて倉橋を試合場隅まで追い込み、互いが止めあったところで探りの出足払。しかし倉橋これを十分予期、燕返の形で透かして足を当て返す。タイミングは少々ずれたがコンタクトの衝撃自体で大きく崩れた尾原に倉橋過たず体を浴びせ、場外まで追いかけて被さり「技有」奪取。経過時間2分7秒、残り時間は2分53秒。

このポイント以降は倉橋が戦い方を変え、これまでの圧の掛け合いという様相は消失。試合は最後まで組み手の探り合い、尾原もこれに付き合わされてチャンスを作れず、3分43秒双方に片手による「指導」、残り17秒で倉橋に「取り組まない」咎での「指導2」が積み重なったのみで試合は終了。東海大、「取られたらすぐ取り返す」団体戦の鉄則を忠実になぞった形の倉橋の勝利でなんとか悪い流れの固定は回避、スコアを2-1として勝負どころの中堅戦を迎えることに成功する。

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中堅戦、ウルフアロンが左大内刈で黒岩貴信を攻める

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黒岩が両襟の右大外刈、展開に楔を打ち込む

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ウルフの隅返、「一本」級であったが終了ブザー直後でノーカウント

中堅戦のポイントゲッター対決は東海大・ウルフアロンが左、左右の効く巨漢・黒岩貴信は右組みのケンカ四つ。

引き手争いのさなか、ウルフが横落を試みるが遠間で潰れてしまい37秒偽装攻撃の咎による「指導1」。以後は圧を掛けて大外刈を狙う黒岩と、脇を差して、奥襟を叩いて、片襟を差して、あるいは帯を持ってと自在に形を変えながら投げを狙うウルフという構図で試合が進む。2分5秒にウルフが放った片襟の左大内刈は黒岩が前に叩き落とし、2分46秒にウルフが試みた得意の隅返は十分心得た黒岩がまたいで捌き大過なし。黒岩はウルフの脇を差す組み手を右内股で切り返すなど大枠展開に乗り遅れることなく試合を進めるが、ウルフが上下のあおりから組み際の左大内刈を放った直後の2分32秒黒岩に「指導」。続くシークエンスはウルフが奥襟を叩いて引き手で袖を確保、上下にあおると黒岩膝を畳に屈してしまい、以後の展開一気にウルフに傾いてもおかしくない様相となる。明らかな試合の分水嶺。

しかし黒岩この苦しい場面を持ち直し、3分36秒には背中を両手で抱えて右大外刈、さらに右大内刈と大技を繋ぐ。これはウルフが返しを試みて潰されてしまったが、散発ながら流れを持ち直すには十分な大技だった。

直後奮起したウルフは黒岩の両襟を切り離して一方的な組み手を作り上げることに成功。小内刈の形で左足を蹴ると黒岩崩れ、3分49秒黒岩に2つ目の「指導」。

残り時間は1分11秒、もし投げることが出来なければあと2つの「指導」を獲得するほかはないウルフだが、黒岩はまたしても一方的に組んだウルフの内股を耐えきり、両襟の確保に成功。釣り手操作で圧を掛けながら前に出ると、ウルフは片手を放したまま前屈。これを受けて残り48秒ウルフの側にも2つ目の「指導」が宣告される。

勝利するにはもはや1シークエンスも道を踏み外すわけにいかないウルフ、奥襟を叩いて左大内刈、支釣込足、さらに左大内刈と突進。しかし黒岩は残り28秒に両襟の右大外刈を思い切り放って展開を押しとどめる。残り20秒を切ったところでウルフは体勢低く双差しで突進、さらに奥襟を叩くが残り時間を考えた黒岩自ら膝を屈することでディフェンス。「待て」が掛かったこの時点で残り時間は僅か6秒。ウルフが飛びかかって奥襟、さらに背中、帯と釣り手の拘束を進めると黒岩は棒立ち。ウルフ隅返を試みるが、黒岩が耐えたところで終了ブザー。主審の「それまで」が宣せられた後に黒岩の体が一回転。審判団合議の末、黒岩に極端な防御姿勢による「指導3」が与えられて試合終了。この試合は引き分けに終わった。

前半戦のウルフはアプローチの手立てと組み手の形を変えながら取り味のある技を放ち続けたが逆にそのことで的を絞り切れず、黒岩の粘りを許した感あり。多彩な攻めを繰り出すうちに「指導」差がつかないまま想定以上に時計の針を進めてしまい、スクランブルの判断も一歩遅れたという印象だ。この、形と技を変えながら侵入を試みるというウルフの一種的を絞り切れない散発攻撃を呼び込んだのは黒岩の強気の組み手。怖じずに両襟を掴み、一方的に自身が袖を確保したいウルフに「一回切らせる」ことで逆に攻防に動きを生じさせ、相手のシナリオの中に組み手のやりなおしを仕込むことで、自身が攻防を流すことも可能ならしめた。スタティックな組み手が試合を逆に動かしたという興味深い一番であった。

スコア2-1、筑波大のリード継続したまま試合は三将戦へと引き継がれる。

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長澤憲大の圧力を長倉友樹が技で外し続ける

三将戦は4年生対決。東海大主将の長澤憲大、筑波大の長倉友樹ともに左組みの相四つ。
長澤組み勝って前進。長倉が場外際に詰まる場面が早くも現出、29秒長倉に「指導1」。さらに長澤が横変形で一方的に組み勝ち力関係の優位は明らかと思われたが、長倉は長澤の体を上手く後に送って左大外刈。巧さで力をリセットして攻防をタイの関係に引き戻す。

1分13秒、長倉が奥襟を叩くと長澤はその肘を半ば腕固に極めながらの支釣込足。長倉なんとか耐えたがどうやら肘を痛めた様子。

以降は地力に勝る長澤が前進して長倉の体を組み止め、長倉はそのロックを前進行動と位置関係の調整、そして技で外してスコアの拮抗を保ったまま時計の針を進めるという展開。
2分16秒双方に「取り組まない」咎による「指導」。長澤は奥襟を叩いて度々一方的優位の組み手を作り上げるが、長倉は体落に大外刈、左小外刈と位置関係を変えながら技を出し続けて展開に差を付けさせない。

しかし体力差が展開に影響し始めたか、残り1分30秒を切ったところで現出した長澤の「襟+奥襟」の強気の組み手には長倉抗えず明らかに苦しい対応が続く。打開を企図して放った大外刈も長澤は逃がさぬとばかりに返しを試み、しかも切り離さず、潰すことなく一方的な組み手を継続。

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残り数秒、長澤驚異的な精神力で左大外刈を決め「有効」獲得

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長澤は「待て」の暇を与えず袈裟固、見事「一本」を獲り切る

この30秒近い攻防を経て、長倉はさらに相当の体力を消耗した様子。なんとか長澤の組み手の拘束を脱出するが、長澤はすかさず袖を押し込んで右袖釣込腰、長倉が左に回り込んで回避しようとするとそこに左大外刈の罠を仕掛ける。長倉崩れて転がり主審は「有効」を宣告するが、これは上体の決めが甘く長倉が伏せたと判断されて取り消し。

この時点で残り時間は22秒。長倉が逃げ切るか、それとも長澤が捕まえるか、満場息を呑む最後の攻防が開始される。そして残り8秒になったところで、右引き手で一方的に長倉の左袖を確保した長澤が左大外刈の大技。引き手を長倉の腹側に織り込んで放ったこの一撃、長倉は力の圏外に脱け出そうと相手から離れながらの反転を試みるが、長澤後襟を引っ掴む形となっていた釣り手を片襟にずらして引き寄せの拘束を強め、あくまで投げ切って値千金の「有効」を獲得。明らかに最後のチャンスであったこの攻防に勝利した長澤、まだ自分の仕事は終わっていないとばかりに拘束を一切解かずに袈裟固。抵抗を試みた長倉だが数秒経過したところで力の方向が安定し、もはや動けず「一本」。

これぞ常勝東海大の主将という、意地の勝利。長澤、驚異的な精神力で「一本」を取り切り、この時点でスコアは2-2のタイとなる。

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副将戦、小林悠輔が両袖組み手からベイカー茉秋を左大外刈で攻める

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終盤ベイカーは前進に前進を重ねるが小林踏み止まってポイントを与えず

副将戦は東海大・ベイカー茉秋が右、筑波大・小林悠輔が左組みのケンカ四つ。近接戦闘の引き手争いが続き、1分14秒両者に「指導」。

1分36秒小林が両袖の組み手を回しこんでの左大外刈、さらに一方的に組み勝つ形を作るとベイカーいったん膝を屈し、立ち上がりながらなんとか体勢を直す。ここまでは、ベイカーが少々小林を嫌がりながら試合を進めているという印象。

ベイカー奮起して釣り手で背中を叩くと小林が嫌い、これに感触を得たベイカーが奥襟を叩くと小林膝を屈する。偽装攻撃の反則が宣されてもおかしくない絵であったが、しかし直後小林が左大外刈でベイカーに膝をつかせて展開には差がつかず、探り合いのまま試合は進む。ベイカー打開を企図して3分36秒に隅返を放つが小林心得て余裕を持って回避「待て」。残り時間1分半を切らんとするこの時点で反則累積は序盤に双方に与えられた「指導」1つのみ、しかも展開は拮抗で得点の気配は僅少。

さすがにスクランブルを掛けざるを得ないベイカー、残り1分20秒を切ったところで座り込みながらの左小外掛で相手を大きく崩して一段ペースを上げる。直後小林に「指導2」。ベイカーはさらに組みつきながらの右大内刈、そして数十秒に渡って凄まじいばかりの前進を見せるが小林組み手でいなし、あるいは機を見て場外際で試合を切ってとベイカーに間合いを詰める暇を与えない。小林、残り16秒には3つ目の「指導」を宣告され、あと1つの「指導」で試合終了というギリギリのところまで追い込まれるが、最後はベイカーの押し出しアクションを場内で止め切ってタイムアップ。この試合は引き分けに終わり、2-2のタイスコアは継続。まとめの駒の力関係を予想するとこの副将戦で成果を得たのは筑波大。そして試合の襷はいよいよ大将へと繋がれる。

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大将戦、影浦心の巧みな釣り手操作の前に神谷快は間合いを詰められず

大将戦の重量級対決は東海大・影浦心が左、筑波大・神谷快が右組みのケンカ四つ。
引き手争いが続き33秒神谷に「指導」。短躯パワー型の神谷は影浦の懐の中に入り込んで力の伝わる一撃を放ちたいところだが、影浦の巧みな釣り手操作の前に、その壁の中にまったく入れず。

リスクを採ってでも試合を荒らし、近接戦闘の一発を繰り出したいはずの神谷だが準決勝での手堅い試合ぶりを引きずったか、それとも試合を壊せぬ責任感ゆえかその試合ぶりは意外なほどの大人しさ。影浦も巧みな釣り手操作で神谷を崩すものの刈り技、担ぎ技ともに身長の低い神谷にいまひとつ噛み合わないまま時間が過ぎ去り、神谷への「指導2」以外にポイントは生まれず。この試合は引き分けに終わった。

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ウルフと永瀬による代表戦

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ウルフは厳しい組み手で試合の主導権を取りに掛かる

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ウルフ深々と帯を得るが攻めが遅れ、決定的な「指導」を失う

スコア2-2、2点の内訳はともに「一本」と「技有」。まったくのタイスコアで終わった27年度全日本学生優勝大会決勝の勝敗の行方は代表者1名による決定戦に委ねられることとなった。

代表戦に送り込まれるのは東海大が100kg級の強者、2年生のウルフアロン。一方の筑波大は81kg級世界選手権代表、4年生の主将永瀬貴規。

ウルフが左、永瀬が右組みのケンカ四つ。
ウルフ奥襟を持って前進、永瀬はその釣り手を弾いて間合いを確保、引き手で袖を持つとウルフは横落に潰れて37秒ウルフに偽装攻撃の咎で「指導1」。

ウルフ気を取り直して釣り手で背中を深く持つ。永瀬下げられながらも釣り手で襟を突き、踏み止まって対峙。

ウルフは自ら切って二の矢で手を相手の高い位置、あるいは釣り手を背中に回すというスイング動作を繰り返して迫力十分の組み手を展開。腕を振る度に確保する位置のレベルを上げていくという体のダイナミックな組み手だ。しかし粘る永瀬を逃がすまいと焦ったか、ウルフは背中に入れた釣り手で帯を掴むと、深く、さらに深くと正中線を超える位置までその拘束を強めに掛かる。握り直す間に時間が経過し、主審は帯を握ったにも関わらず即座に技を仕掛けないウルフに対し2つ目の「指導」を宣告する。経過時間は1分52秒、残り時間は3分8秒。

代表戦は「指導」の差でそのまま勝敗が決まるIJF個人戦ルール。もはやウルフは行くしかない状況だが、永瀬は抱き付きの右小外刈で投げに掛かり、さらにウルフの圧と左内股を自身の右内股に変換するなど的確に抵抗。2分42秒にウルフが放った隅返も巧みに捌いてポイントの可能性を感じさせないまま回避。

ウルフは奥、背中と「スイング」の組み手行動をさらに加速させ、3分8秒には背中を抱えた出し投げ動作で永瀬を畳に這わせる。直後の3分8秒永瀬に「指導1」。

いよいよ訪れた攻撃機、ウルフはここで背中を幾度も掴むが相手の組み手の対応に応じて、あるいは自身の技の都度自ら組み手を切り離してしまい「やり直し」の連続。1回の攻撃に2つ、3つと手数が掛かってしまい、この時間帯ほとんど技が出なくなった永瀬を追い込み切ることが出来ない。4分13秒、長い沈黙を破って永瀬がひらめかせた右内股を以てこの時間帯のウルフのアドバンテージはリセット。残り時間はあと僅か45秒。

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永瀬は体勢を低くしたウルフを小外刈で牽制、ラストスパートを許さない

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ついにタイムアップ、永瀬が「指導2」で勝利を得る

なんとか永瀬を組み止めて力の伝わる状況を作りたいウルフだが、時間の少なさに焦ったかここで拘束が利かないままに隅返に飛び込んでしまう選択ミス。永瀬三角で時間を使い「待て」。

残り僅かの攻防、ウルフが一旦しゃがみ込む準備アクションを試みると永瀬その膝裏を小外刈で突いて崩し、ウルフの攻撃意図を細かく挫く。結果ウルフは有効打を繰り出すことが出来ないままタイムアップ。「指導2」の優勢を以てこの試合は永瀬が勝利、そして筑波大が全日本学生柔道大会初優勝の栄光を勝ち取ることとなった。


【決勝】

筑波大 ②代-2 東海大
(先)永瀬貴規〇優勢[技有・小外刈]△阪本健介
(次)橋高海人〇内股透(2:53)△香川大吾
(五)尾原琢仁△優勢[技有・支釣込足]〇倉橋功
(中)黒岩貴信×引分×ウルフアロン
(三)長倉友樹△袈裟固(5:00)〇長澤憲大
(副)小林悠輔×引分×ベイカー茉秋
(大)神谷快×引分×影浦心
(代)永瀬貴規〇優勢[指導2]△ウルフアロン

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帰陣する永瀬を迎える筑波大の選手たち

筑波大は会心の試合。各々が自分の役割をしっかり理解して試合を進め、勝負どころを誤らなかった。
そして優勝の立役者はなんと言っても永瀬。先鋒戦で見せた執念は前述の通りだが、代表戦の鬼気迫る戦いぶりも出色であった。

代表戦となった段階では、恥ずかしながら評者は東海大の優位を予想した。ベイカー茉秋とウルフアロンのいずれが出るにせよ、高校時代から自身の勝敗がそのままチームの運命を決める、日本一がたった1人の双肩に掛かる代表戦(あるいは大将同士の対決)を戦い、勝利してきたその経験が永瀬を凌駕すると見たからだ。圧倒的な力を持ちながら昨年の世界選手権に今年のグランプリ・デュッセルドルフと勝負どころで意外な脆さを見せた永瀬のメンタル面、そして体重差を考えるとこの試合は筑波大サイドに不利と考えたのだ。

しかし永瀬はこのハードルを乗り越えた。メンタル面で揺れを見せるどころか、2階級上のウルフを相手に闘志を前面に出し、あるいは冷静に、あるいは果敢に攻め込んで結果ウルフのミスを誘った。筑波大の「優勝するなら今年しかない」(増地克之監督)との選手、スタッフ、OB一丸となった覚悟が永瀬という個の力を一段押し上げた、これぞ団体戦という過酷な環境が選手を育てる典型ケースなのではないだろうか。この大会で柔道家として一皮剥けた永瀬、8月のアスタナ世界選手権は大いに期待して良いかと思われる。

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ついに優勝の栄を得た筑波大

もう一つ、勝因としては、筑波大の選手の質の多彩さと、その「多彩である」という特性自体によるオーダーのしやすさ、そしてその「オーダーのしやすさ」が生む各選手の役割の浸透度の高さを挙げておきたい。

決勝終了直後、あるベテラン監督に決勝オーダーの評をお願いしたところ「筑波大は色々なタイプの選手がいるから、オーダーが組みやすい」との答えが返ってきた。確かに筑波大には技の切れるリーダーの永瀬、業師の小林に試合巧者の長倉という中量選手の他、重量級の4人も上から目線の大技で相手を粉砕できる黒岩、短躯で接近戦に強い神谷、我慢の効く尾原に懐が深く後の先が利く橋高とそれぞれタイプの違う役者が揃っている。ベイカーに対してはかつて勝利歴があり、技一発を晒しながら試合を運べる小林、密着圧殺の組み手を前提としてくるウルフにはサイズで展開の進行を封じられる黒岩、一発を狙ってくる香川には後の先が巧く体力負けしない橋高と個々の対戦相性が嵌ったことはもちろん、この選手たちが、眼前の選手に対してどう行動するかを一切迷わず試合に入っていけたことが非常に大きかった。

これはこの選手達の個性をよく弁えたベンチが、先鋒永瀬、大将神谷というわかりやすい大戦略を示したことが大きかった。俗に、人事は最大の意志表明であるという。前衛で取り、中盤は我慢、大将でまとめるというこの大戦略が言葉だけでなく布陣という立体的な形で選手に染みたこと、その戦略を実行するに当たり、個性派の選手がそれぞれの試合において異なる戦術で一貫性のある戦略を貫いたこと。個性派集団らしい凹凸のある布陣と戦い方、それと対照的に一本通った戦略。これが初優勝の大きな因だろう。伝統的に重量級の枚数に苦しみ、なかなか頂点に届かなかった筑波大だが、単に枚数が揃ったというよりはタイプにバラエティがあったこと、それによって布陣戦略が組み易く単なる「力比べ」ではない対戦相性に踏み込んだオーダーが組めたこと、選手の個性がハッキリしていたことで、オーダー順が孕むメッセージ性がさらに一段高まったこと、そこで示された戦略をそれぞれ違うアプローチで実現する個性があったこと、何より「今年しかない」という切迫感が選手の気持ちを一段巻き上げていたこと。長くなってしまったが、筑波大の勝因としては以上を挙げておきたい。

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東海大は準優勝、長澤主将の顔に悔しさがにじむ

敗れた東海大。選手に致命的な瑕疵はなく、実力以上の働きを示した選手こそ少なかったが、大枠力通りの試合を演じたと評して良いかと思われる。特に残り時間数秒というところから勝利をもぎとった三将長澤の働きはMVPものであった。ウルフとベイカーのラッシュが遅れたというのは既に指摘した通りだが、これも総合的には勝敗を覆す決定的な要素にはなり得なかったと思われる。

ここでは東海大のオーダー順から戦評を試みたい。もともとここ数年の上水研一朗監督の決勝戦略は、団体戦としては少々異例なほどの後ろ重心であった。団体戦で「追いかける」展開をモノにするのは通常の力関係に倍する強さが必要かと思われるが、羽賀龍之介や王子谷剛志という絶対のエースを中心に複数枚の得点確実なエース級を数代に渡って並べた東海大は、この通常ではありえない「後ろでめくる」戦略を幾度も完遂し、遂に連続7度の優勝を勝ち得るに至ったのであった。比類なき戦力の高さと「自分が決める」という責任感が全員に染みた末の偉業であった。

つまりは盤面配置の定石、戦術論の常識を超えるほどに、その育成力とチームプロデュース力が高かったのがこれまでの東海大であったと評することが出来る。多少の戦術的不利を乗り越えてしまえるだけの巨大戦力を鍛え上げて戦いに臨むということで、これはこれで筋の通った戦い方だったわけだ。

しかしこの「戦術の不利を育成で乗り越える」という大戦略がバランスしなかったことがまず今回の敗因として挙げられるべきだろう。東海大は優勝に値するだけの戦力を揃えたチームであったが、ビハインドを負う中、1つのテーマを持ってそのリードを必死に守ってくる筑波大をめくりかえすだけの砲列がなかった、少なくとも、止めるべき先鋒戦を落とし、得点ポジションである次鋒戦も落とすというシナリオ上の2つの狂いを是正しうるだけのものではなかった、そして「後半で全てめくる」だけの圧倒的な戦力保有に欠けるにも関わらず、過去の成功体験からその戦い方を踏襲してしまったという評は、ひとつ受け入れざるを得ないのではないだろうか。

オーダーについてもう一つ、先ほどの「人事は最大の意志表明である」という言葉に関連して。戦力バランス的には、挑んで、四つに組んで、競り合わなければならないはずの筑波大戦であったが、ここで東海大のオーダー順が示した大戦略は無言のうちに「受けて立つ」という強者のそれになってしまっていたのではないだろうか。羽賀龍之介を主将にいだいて6連覇を達成した2年前、上水監督は「6連覇じゃない、このチームで初優勝するんだ」と挑戦の意識づけを繰り返し行っていたという。これぞまさしく勝ちを知る者のチームプロデュースだが、然るに、今回の決勝のオーダーは強い筑波大に挑んで、挑戦して、勝ちをもぎとるのではなく、「受けて立つ」姿勢を孕むものとなってしまってはいなかったか。例えばこのままでは獲り切れない、「指導」4つであっても絶対に勝たねばならないというベイカーやウルフのギアチェンジが一拍遅れてしまったことに、この「無言で示されてしまった意志」の影響は皆無であったと言えるのかどうか。その意味では、育成力とチームプロデュース力の高さをテコに大学柔道を席巻して来た東海大に団体戦の戦略性という課題がひとつ突き付けられた恰好の27年度大会であった。あくまで選手の最高到達点の高さで勝負するのか、団体戦戦略を盛ってさらに隙のないチームへと成長していくのか。今度は「奪回」というテーマを得た東海大の来年度が非常に楽しみだ。

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円陣を組み宣揚歌「桐の葉」を歌い上げる筑波大の選手とスタッフ

選手、スタッフ、そしてOBによる筑波大の宣揚歌「桐の葉」が高らかに歌い上げられる中、平成27年度全日本学生柔道優勝大会は幕を閉じた。第64回大会にしてついに最高峰タイトルを獲得した国立大学・筑波大の偉業を心から称えてこの稿を閉じたい。

文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta

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初優勝の筑波大

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増地克之監督を胴上げする選手たち

【入賞者】

優 勝:筑波大
準優勝:東海大
第三位:国士舘大、日本大
ベスト8:山梨学院大、天理大、明治大、帝京科学大

優秀選手:永瀬貴規、黒岩貴信(筑波大)、長澤憲大、倉橋功(東海大)、佐藤正大(国士舘大)、向翔一郎(日本大)、飯田健吾(山梨学院大)、白川剛章(天理大)、小川雄勢(明治大)、山田知輝(帝京科学大)

増地克之・筑波大監督のコメント
「これだけのメンバーが揃うことはなかなかない。昨年でも来年でもない、今年勝てなければもう優勝はないという覚悟でした。なんとしても勝ちたかったので本当にうれしいです。昨年は準々決勝で消耗して準決勝に力を残せなかったので、今回は特に準々決勝から準決勝へのつなぎを意識して戦いました。組み合わせにも恵まれていましたし、前半戦でスタミナを温存出来たことがその後に生きたと思います。代表戦に永瀬を出したのは、勿論うちで一番強い選手だから。責任感が強く『一本』を取りに行ってしまうので、2階級上の相手はそう簡単ではない、コツコツ戦いなさいとアドバイスして送り出しました。筑波大OBの悲願がついに達成出来て本当にうれしい。新しい歴史を作った選手達には胸を張って欲しいです。良い選手に恵まれて幸せです」

上水研一朗・東海大監督のコメント
「これが負けということか、と思いました。先行される展開もあるぞと思っていましたが、想像以上に厳しい戦いになりました。ベイカーは腰を痛めていて万全ではなく、長澤も昨冬の大怪我から久しぶりの試合。そんな中で、選手は本当によく戦ってくれました。ここには何の不満もありません。ちょっとした差が大きな結果の差になってしまったという感じです。他人任せにしない、自分でやるということが大事なんですが、個人戦的な試合があったかもしれません。連覇が止まったことに関しては、自分が長年苦しみ続けて来たこと(連覇)が『止まった』という感じ。まだまだ足りないということです。筑波大は強かった。率直に、負けた、力が足りなかったという気持ちです。またやり直します」

【準々決勝】

東海大 4-1 山梨学院大
国士舘大 3-1 天理大
日本大 ②-2 明治大
筑波大 7-0 帝京科学大

【準決勝】

東海大 5-0 国士舘大
筑波大 ①-1 日本大

【決勝】

筑波大 ②代-2 東海大

※ eJudoメルマガ版8月1日掲載記事より転載・編集しています。

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