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グランドスラム・チュメン最終日各階級ひとこと展望

(2015年7月18日)

※ eJudoメルマガ版7月18日掲載記事より転載・編集しています。
最終日各階級ひとこと展望
グランドスラム・チュメン
■ 81kg級(エントリー33名)
世界選手権で頂点を極めるような超強豪の参加はないが、表彰台を狙うクラスの中堅の強豪が大挙出場。ネームバリューに比して勝ち上がるのが非常に難しい、実力派の集うトーナメントとなった。

通常ならば第1シード選手の勝ち上がりで間違いないプールAですら、アントワーヌ・ヴァロアフォルティエ(カナダ)の前には、復活の中途にあるレアンドロ・ギヘイロ(ブラジル)、売り出し中のラズロ・チョクナイ(ハンガリー)と面倒極まりない選手が揃い、最激戦区のプールCはスヴェン・マレシュ(ドイツ)と長島啓太の2強に加えて、どこからでも一発のある小外刈職人のイワン・ヴォロベフ(ロシア)にグランプリ・ウランバートルで2位入賞としたばかりのアッティラ・ウングバリ(ハンガリー)とこれもなかなか骨太な陣容。

勝ち上がり予測は非常に難しい。マレシュと長島による準々決勝の勝者がその攻撃力を生かして決勝進出、フォルティエを倒すというシナリオが最も可能性が高いと思われる。

【プールA】
Aシード選手:アントワーヌ・ヴァロアフォルティエ(カナダ)
Bシード選手:ラズロ・チョクナイ(ハンガリー)
有力選手:レアンドロ・ギヘイロ(ブラジル)

【プールB】
Aシード選手:シラズディン・マゴメドフ(ロシア)
Bシード選手:アレクサンドル・ヴィークツェルツァク(ドイツ)

【プールC】
Aシード選手:スヴェン・マレシュ(ドイツ)
Bシード選手:長島啓太
有力選手:アッティラ・ウングバリ(ハンガリー)、イワン・ヴォロベフ(イタリア)

【プールD】
Aシード選手:トラヴィス・スティーブンス(アメリカ)
有力選手:アントニオ・チャノ(イタリア)

■ 90kg級(エントリー22名)
第1シードのベイカー茉秋の1強トーナメントと規定して良いかと思われる。多少面倒なウォルター・ファチェンテ(イタリア)とクーセン・カルモルゼフ(ロシア)、マルク・オーデンタール(ドイツ)の3人はいずれも逆側の山で、かつ前者2人にはしっかり勝った実績もある。全体として、ベイカーの勝ちぶりが最大の焦点と考えて良いのではないだろうか。

そしてベイカーには絶対に優勝しなければならない事情がある。ベイカーの現在のワールドランキングは世界選手権のシード圏内ギリギリの8位。7位のキリル・デニソフ(ロシア)とは238ポイントの差があり、9位のアスレイ・ゴンザレスとの差は僅か42点。そしてゴンザレスは今週初頭に行われた総合競技大会である「パンナム大会」で2位に入賞しており、現在そのポイントはどうやらまだランキングにまだ反映されていない。既に4月にパンナム選手権が開催されているという現状で同年開催のパンナム大会に通常通りのポイントが与えられるかどうかは不透明な状況だが、もしそうであればゴンザレスは240点を積むこととなってしまう。ベイカーがヴォプロソフを抜いて安全圏に到達するには少なくとも決勝進出しての300ポイントが必要で、出来得れば優勝して500ポイントを確実に獲得しておきたい状況。日本がベイカーを世界選手権直前に敢えて試合に送り込む理由はまさしくここにあるはずで、ここは内容以上にまず結果。確実に優勝してもらいたいところ。

【プールA】
Aシード選手:ベイカー茉秋
有力選手:ルドウィク・ゴベル(フランス)

【プールB】
Aシード選手:ラグワスレン・オトゴンバータル(モンゴル)
有力選手:マーカス・ニマン(スウェーデン)

【プールC】
Aシード選手:ヨアキム・ドゥファービ(スウェーデン)
Bシード選手:ハテム・アブドエル エーカー(エジプト)
有力選手:

【プールD】
Aシード選手:ウォルター・ファチェンテ(イタリア)
Bシード選手:マルク・オーデンタール(ドイツ)
有力選手:クーセン・カルムルザエフ(ロシア)

■ 100kg級(エントリー24名)
ディミトリ・ピータース(ドイツ)とカールリヒャード・フレイ(ドイツ)のドイツが誇るツートップ、それしかないと誰もがわかっているのにやっぱり引っ掛かってしまう一撃を持つ巴投ファイターのマーティン・パチェック(スウェーデン)、躍進著しいロシア期待の若手アドラン・ビスルタノフ(ロシア)。このAシード選手4人にアジア選手権で見事優勝を果たした高木海帆が絡むというのが優勝争いの大枠の様相。

シード選手4人は実力、相性考え合わせて誰が勝ってもおかしくないが、トーナメント最大の不確定要素はやはり高木。アジア大会でラムズディン・サイドフ(ウズベキスタン)とマキシム・ラコフ(カザフスタン)に連勝した爆発力の高さを発揮できれば非常に面白い。配置はプールD、最初の山場は2回戦のビスルタノフ戦である。グランドスラム・バクーで東海大の後輩である羽賀龍之介が喫した悔しい一敗の仇を討つことができるか。注目の一番だ。

【プールA】
Aシード選手:ディミトリ・ピータース(ドイツ)
Bシード選手:ラファエル・ブザカリニ(ブラジル)

【プールB】
Aシード選手:マーティン・パチェック(スウェーデン)
Bシード選手:トマ・ニキフォロフ(ベルギー)

【プールC】
Aシード選手:カールリヒャード・フレイ(ドイツ)


【プールD】
Aシード選手:アドラン・ビスルタノフ(ロシア)
有力選手:高木海帆

■ 100kg超級(エントリー17名)
第1シードのファイセル・ヤバラー(チュニジア)と、今年の全日本選手権王者で今月のユニバーシアードを圧勝で制した原沢久喜の本格派2人が優勝候補。そしてこの2人がプールAに同居するという過酷な組み合わせのトーナメントとなった。

ヤバラーは3月のグランプリ・サムスンを制しているが今季は一頃ほどのパワフルさはなく、一方の原沢は上り調子。原沢はコンディションを崩していた昨年2月のグランプリ・デュッセルドルフでこの選手に「指導」累積で敗れているが、現在は真っ向勝負で勝ち切れるだけの地力が練れていると見る。優勝に期待したい。

【プールA】
Aシード選手:ファイセル・ヤバラー(チュニジア)
Bシード選手:スヴェン・ハインル(ドイツ)
有力選手:原沢久喜

【プールB】
Aシード選手:アンドレ・ブライドバルト(ドイツ)

【プールC】
Aシード選手:ダニエル・ナテア(ルーマニア)
有力選手:アスラン・カンビエフ(ロシア)

【プールD】
Aシード選手:ヴラダト・シミオネスク(ルーマニア)
有力選手:バトトルガ・テムーレン(モンゴル)

■ 70kg級(エントリー20名)
先月国際大会復帰を果たしたアネット・ブライテンバッハ(旧姓メサロシュ・ハンガリー)が大会直前にエントリーを取り消し。主役級が1名消えた形となったが、それでも厳しさは変わらぬトーナメント。第1シードのベルナデッテ・グラフ(オーストリア)を筆頭にケリタ・ズパンシック(カナダ)、リンダ・ボルダー(イスラエル)ら安定して力を発揮する強豪選手、チェリャビンスク世界選手権銀メダリストのヌンイラ華蓮と田知本遥の日本勢2人、そして東アジアからやってきたキム・センヨン(韓国)とチェン・フェイ(中国)の2人にこれも今季好調のスザンドラ・ディードリッヒ(ドイツ)と多士済済のトーナメントだ。世界選手権で表彰台を狙えるクラスの中堅が大量に参戦した81kg級と似た様相となっている。

中でも、戦い方オーソドックスながらジリジリ地力を上げて来た印象のグラフと、国籍変更以来一皮剥けた感のあるボルダーに注目しておきたい。

日本のヌンイラは準々決勝でボルダー、準決勝でグラフと連戦。ともに地力の強さをベースに戦ってくるタイプで、良くも悪くも組み勝たないと自分の良さが発揮できないヌンイラがどう戦うかは今後を占う上で非常に重要。

田知本は初戦でジュリアン・ロブラ(スイス)。以後はバーバラ・マティッツ(クロアチア)、準々決勝のズパンシックと対戦相手のレベルは尻上がり。健闘に期待。

【プールA】
Aシード選手:ベルナデッテ・グラフ(オーストリア)
Bシード選手:キム・センヨン(韓国)

【プールB】
Aシード選手:リンダ・ボルダー(イスラエル)
Bシード選手:ヌンイラ華蓮

【プールC】
Aシード選手:ケリタ・ズパンシック(カナダ)
Bシード選手:バーバラ・マティッツ(クロアチア)
有力選手:田知本遥

【プールD】
Aシード選手:スザンドラ・ディードリッヒ(ドイツ)
有力選手:チェン・フェイ(中国)

■ 78kg級(エントリー18名)
第1シードのルイーズ・マルツァーン(ドイツ)と第2シードのマルヒンデ・フェルケルク(オランダ)がトーナメントの2強。これにこのところ力をつけてコンスタントに上位に絡み始めたナタリー・ポウエル(イギリス)が絡むというのがトーナメントの概況。

日本勢2人は選抜体重別優勝者の濵田尚里がマルツァーン、佐藤瑠香がフェルケルクの山に配された。ついに海外開催のグランドスラム大会派遣の栄を得た濵田はいよいよその力を見せるとき。6月のグランプリ・ブダペストで世界選手権代表の梅木真美を大腰「一本」に仕留めているマルツァーンを打倒すれば強化陣に与えるインパクトは大きいはず。得意の関節技を要所に織り込む構成の柔道はこれまでの日本選手とは組成が少々異なり、このスタイルが海外の強豪に通用するようであれば以後非常に面白い。健闘に期待。

佐藤は準々決勝のフェルケルク戦が山場。フェルケルク、春期のワールドツアーを見る限りではまだ本調子に戻っていないという印象だがそれでも欧州選手権ではしっかり優勝を飾っている。選抜体重別は落としたものの、今季国際大会では良い試合も見せてメンタル面の進化も感じられる佐藤がどのような試合を見せてくれるか。期待して見守りたい。

【プールA】
Aシード選手:ルイーズ・マルツァーン(ドイツ)
日本選手:濵田尚里

【プールB】
Aシード選手:フッシェ・ステインハウス(オランダ)

【プールC】
Aシード選手:マルヒンデ・フェルケルク(オランダ)
Bシード選手:佐藤瑠香

【プールD】
Aシード選手:ナタリー・ポウエル(イギリス)
Bシード選手:アッスンタ・ガレオーネ(イタリア)

■ 78kg超級(エントリー20名)
なかなか見どころ多いトーナメント。注目すべき点を列挙してみると。

中国がワールドマスターズ2連覇を果たしたユー・ソンと、五輪代表争いのライバルであるマー・シーシを再び同時起用で突っ込んで来たこと。そしてその力を測り得る対抗馬として、現在の78kg超級の水準点として機能するフランジスカ・コニッツとヤスミン・クルブスのドイツ勢のトップ2が同時参戦していること。グランプリ・ブダペストでまさかの優勝を飾ったカイラ・サイエト(トルコ)という一発屋が「受賞後第1回」の大会に参加しその地位の確定に挑むこと。「アフリカの浮技女王」ことニヘル・シェイキロウホウ(チュニジア)がこれも不確定要素である稲森奈見の山に同居して、準々決勝での対戦が濃厚なこと。

と挙げた中で、日本のファンが何より気にするのは稲森だろう。シェイキロウホウは得意の浮技に最近では正統派の技も盛って、階級有数の不確定因子としてワールドツアーを荒らし捲っている。五輪、世界選手権でも面白い存在になるのは間違いない。足技に抱き着き技、そして早い展開の寝技と典型的な超級選手とは少々異なる組成の稲森がこの選手にどのような試合を繰り広げるかは大変興味深い。このシェイキロウホウ、田知本愛と山部佳苗の世界選手権代表2人には今季ことごとく敗れている。その意味では稲森が代表戦線に割って入るにはここで負けるわけにはいかない水準点の選手でもある。結果と、その様相がまことに楽しみだ。

【プールA】
Aシード選手:ユー・ソン(中国)
Bシード選手:ロチュレ・ヌネス(ブラジル)
有力選手:サラ・アドリントン(イギリス)

【プールB】
Aシード選手:ヤスミン・クルブス(ドイツ)
Bシード選手:マー・シーシ(中国)

【プールC】
Aシード選手:フランジスカ・コニッツ(ドイツ)
Bシード選手:クセニア・チビソワ(ロシア)
有力選手:カイラ・サイエト(トルコ)

【プールD】
Aシード選手:ニヘル・シェイキロウホウ(チュニジア)
有力選手:稲森奈見

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