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平成27年全日本柔道選手権大会全試合詳細①一回戦

(2015年7月17日)

※ eJudoメルマガ版7月17日掲載記事より転載・編集しています。
①一回戦
平成27年全日本柔道選手権大会全試合詳細
■ 一回戦
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垣田恭平は組み手の形を自在に変えながら担ぎ技を連発、瀧田真太郎を攻める

垣田恭平(旭化成)○優勢[判定3-0]△瀧田真太郎(道都大4年)

大拍手でスタートした第1試合は一昨年3位に入賞している垣田、初出場の瀧田ともに左組みの相四つ。
垣田は両袖、両襟と形を変えながら組み手争いをリード。大学生の瀧田は組み合っての左体落、1分4秒には組み手争いに混ぜ込んだ支釣込足で垣田を伏せさせるなど健闘。1分を過ぎると垣田が低い左背負投、そこから立ち直しての左一本背負投など取り味のある担ぎ技を連発してペースを掴むが、瀧田も組み際に良いタイミングで右への横落を見せるなど食らいつく。
2分を過ぎたところから垣田が釣り手を振り立てての左大外刈に左背負投と連発し展開で瀧田を引き離しに掛かる。瀧田左大内刈に左大外刈と見せるが散発傾向は否めず、打開を狙ったクロス組み手も瀧田はあっさり足技を入れて脱出。3分半過ぎから垣田が組み勝って左小内刈、さらに釣り手を大きく振りかぶらせておいての左背負投と山場を作って4分13秒瀧田に「指導1」。以後も垣田は組み手の形を変えながら左小内巻込に両袖の袖釣込腰と快走、瀧田はなかなか良い位置に立たせてもらえず力が発揮できない。瀧田残り40秒で半身の左内股、残り11秒で巴投を見せるが効なくタイムアップ。旗判定は3本が垣田に揃う。

瀧田健闘も垣田の戦術的な引き出しの多さが勝ったという一番。瀧田は6分通じてほとんど狙った位置に立つことが出来ず、勢いある技を繰り出すことが出来なかった。

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橋本憲宗は圧力勝負、猪又秀和を相手に手堅く「指導」を積み重ねる

橋本憲宗(岩手県警)○反則[指導4](3:45)△猪又秀和(東京学館新潟高教)

身長190cm体重163kgの巨漢・橋本が左、185cm110kgの猪又が右組みのケンカ四つ。
引き手争いの中で猪又は前技のフェイントを入れた右小内刈を鋭く繰り出すが橋本の巨体まったく揺るがず。橋本は両襟で引きつけを企図し、猪又は下から入れた釣り手を突いて間合いを確保して対抗。

1分7秒、双方に「指導」。橋本の圧力が効いて猪又が膝を屈した直後の1分32秒猪又に「指導2」。以後も猪又が仕掛けるが橋本がガッチリ受け、圧力を掛け返すという構図が続き2分18秒猪又に首抜きの咎で「指導3」、さらに3分35秒には場外に押し出された猪又に4つ目の「指導」が宣告されて試合終了。

体格差と力関係を弁えて圧力に徹した橋本の順当勝ちであった。猪又は中途でおそらく指を負傷、明らかに組めなくなってしまい力を発揮出来なかった。

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岩田勝博が江藤大暁を支釣込足に捉え鮮やかな「一本」

岩田勝博(兵庫県警)○支釣込足(1:12)△江藤大暁(福岡県警)

右相四つ。岩田は開始早々組みつきながらの右大内刈、さらに右肘を半ば極めながらの膝車に繋いで江藤を転がし、動き良し。体格に勝る江藤は釣り手で奥を叩いて形を作ると、相手を呼び戻しながらの右払腰を見せるが潰れてしまい「待て」。岩田が足技で細かく相手を崩した直後の43秒、江藤に「指導1」。
岩田が奥襟を掴むと、江藤応じてこちらも釣り手を奥襟に入れ、さらに背中へと握りを進めて互いに形は十分。岩田、ステップを切って大外刈のフェイントから支釣込足に変化すると一瞬堪えた江藤大きく宙を舞い文句なしの「一本」。

今大会初の、そして鮮やかな「一本」に会場は大拍手。岩田の業師ぶり際立った一番であった。

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香川大吾が田中大貴を大内刈で攻める

香川大吾(東海大1年)○優勢[判定2-1]△田中大貴(新日鐵住金)

左相四つ。田中は左大外刈、香川は左大内刈をまず繰り出して攻め合い、一旦横変形で双方の形が落ち着く。田中は支釣込足を出しながら前進し、27秒香川に積極的戦意に欠けるとの咎で「指導」。
引き手を確保した田中が大内刈で香川を大きく崩し、香川も大内刈で抗戦。細かく攻めたい田中、守るよりは攻めさせてでも間合いを詰めて一発を狙いたい香川という構図による足技の攻防を経て、3分過ぎにこれまで引き手で襟を持つ場面の多かった香川が初めて袖を一方的に制する場面が訪れるが、危機を感じた田中すぐに切り離す。直後の3分15秒双方に「指導」。

2つ目の反則は受けたものの前段の組み手の攻防に手応えを感じたか、以後香川は釣り手を強気に奥襟に入れ、引き手で袖を確保して攻勢に出る。4分30秒にはケンケンの右大内刈で田中を激しく追う場面を作り、4分46秒田中に「指導」。これで反則累積は双方ともに「2」となる。

残り1分、田中は大内刈を2度見せて手数を積むが香川は揺るがず。双方山場を作り切れないまま試合は終了となり、旗判定は主審と副審1人が香川を支持。判定2-1で香川の勝利が決まった。田中は練れた組み手をベースに技数を積んだが、香川のあくまで投げようとする姿勢と技の効果に軍配が挙がったという一番。

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山下諒輔が法兼真から2つ目の大外刈「技有」

山下諒輔(静岡県警)○合技[大外刈・大外刈](3:11)△法兼真(新田高教)

初出場の中量級2人による対戦。
両者左組みの相四つ。序盤法兼は巴投からの腕挫十字固を見せるが、山下素早い反応で防ぎ「待て」。
40秒過ぎに山下組みつきながら左大外刈を引っ掛け、法兼崩れて伏せる。一瞬「一本」が想起される鋭い技に会場はどよめき。以後も山下一貫して強気の組み手で釣り手を奥、あるいは背中に入れながら投げを狙い続ける。法兼はスピードのある組み手に良いタイミングの巴投でなんとか展開を保つがやや山下の強気を持て余し始めた印象。2分24秒、山下組み際に釣り手を背中に入れて左大内刈、さらに大外刈に繋いで「技有」奪取。リードを背に山下の勢いは加速、3分11秒には相手が下がろうとするところに再び左大外刈、返そうとした法兼をあくまで投げ切り、2つ目の「技有」を奪って勝利決定。

スピードのある中量選手同士の対戦だったが、投げを狙い続けた山下の強気が法兼の巧さを上回ったという一番。

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野村幸汰が西村久毅を大外刈で攻める

野村幸汰(三光不動産)○優勢[判定2-1]△西村久毅(敦賀高教)

右相四つ。西村は43秒に一本背負投のフェイントを入れた左小内刈で野村を大きく崩し、抗する野村は両襟で度々右大外刈を放つが西村は崩れず。野村が大外刈を放っては、効なしと見て自ら戻る場面が増え、2分半過ぎから両者足技の蹴り合いに展開が落ち着く。主審はこれを受け、双方に積極的戦意に欠けるとの咎で2分51秒「指導」を宣告する。

3分10秒過ぎに西村がタイミング良い左一本背負投、しかしこれは深く入り過ぎて抜けてしまい、野村が伏せて「待て」。3分43秒には、野村が支釣込足から大外刈を狙ったところを西村が返し、さらに野村が裏投で応じた攻防に西村の「有効」が宣告されるがこれは取り消しとなる。

以後も野村が支釣込足に払腰、西村が左一本背負投で攻めるという攻防が続く。
残り13秒、西村が一本背負投のフェイントから左小内刈を入れると、野村の膝がガクリと崩れる。しかし野村踏み止まって耐え、最後に山場を作らんと大外刈と支釣込足を連発、内股巻込に潰れたところで試合終了。

旗判定は2-1で野村の勝利が決定。技の効果という観点では散発ながら重たい一撃を放った西村が上だったのではないかと思われるが、審判員が野村の手数を評価したという形。

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長尾翔太が遠間から青山正次郎長尾翔太が再三の担ぎ技、遠間から青山正次郎の懐に飛び込み続ける

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チャンスを待ち続けた青山ついに長尾の担ぎ技を捕まえ、送襟絞を試みる

長尾翔太(兵庫県警)○優勢[僅差]△青山正次郎(福岡県警)

体重175kg、今大会最重量選手の青山に90kg級の曲者・長尾翔太が挑むという非常に全日本らしい好カード。両者が畳に上がるとその体格差と好試合への期待に場内ざわめく。
両者右組みの相四つ。長尾開始の声が掛かると、デンプシーロールよろしく身を躍らせながら左右に動き、17秒には素早く懐に飛び込んで右一本背負投。青山被り潰して両者もろともに崩れ、「待て」。
以後も長尾が左右の担ぎ技で懐に飛び込み、青山は敢えて掛けさせることで長尾を捕まえて返そうという意図の攻防が続く。長尾離れた立ち位置での「ダンス」を織り交ぜながら攻め続け、右一本背負投に潰れた直後の49秒青山に「指導1」。
1分25秒に長尾が左一本背負投、青山押し込んで返そうとするが長尾さらに担ぎ直して相手を崩す。なかなか相手を捕まえられない青山だが、3分過ぎの長尾の右一本背負投をついにガッチリ捉え、潰して送襟絞。長尾は顔を真っ赤にして堪え続け、青山ならばとこの絞めをテコに抑え込みへの移行を狙うが長尾はこれもあくまで耐え、攻防1分強が経過した3分58秒ついに「待て」。会場長尾の頑張りに大拍手。ヨロヨロと立ちあがった長尾はその拍手に力を得たがごとく、開始の声に再び踊るようなステップを見せて元気なところを見せる。
4分19秒、長尾に「取り組まない」咎で「指導1」。奮起した長尾は高低差をつけて右一本背負投を2連発、直後の4分29秒青山に積極的戦意に欠けるとの咎で「指導2」。疲労困憊の長尾この反則奪取で息を吹き返し、釣り手から組み手を開始する青山の右を捉えて右一本背負投を連発。この攻勢を受けて5分2秒青山に3つ目の「指導」が宣告される。

青山、それでも敢えて釣り手から持って長尾の右一本背負投を誘い続ける。しかし以降の長尾は袖を交換しつつ担ぎ技の仕掛けを最小限に絞って時間を使い切り、無事タイムアップの声を聞く。結果「指導3」対「指導1」の反則累積差で長尾の勝利が決まった。

組み際の担ぎ技で手数の積み上げを狙った長尾、追い掛けるのではなく敢えてそれを仕掛けさせることで動きの良い長尾を捕まえようとした青山。双方の作戦は妥当だったが、目論み通り得たワンチャンスを生かせなかった青山に対し、長尾が6分間良く攻め、そして良く耐えたという一番だった。

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鈴木誉広が佐藤大地を横四方固「一本」

鈴木誉広(ALSOK)○横四方固(3:11)△佐藤大地(羽黒高教)

鈴木が身長190cm体重145kg、対する佐藤は171cmの81kgという体格差大きい一番。
両者右組みの相四つ。鈴木は29秒に片襟の「指導」を受けたものの、引き手でまず襟を掴み次いで釣り手を深い位置に入れるという手堅い組み立てで佐藤を追い詰め優位に立つ。佐藤は鈴木が開始早々に放った支釣込足と1分10秒の払巻込はなんとか耐えたが、1分30秒に鈴木が引き手でまず首を殺しておいて放った左小外刈には我慢が利かず、押し込まれて「有効」失陥。以後も鈴木の圧力が良く効き、時間が経つほどに形勢は鈴木に傾く。2分半過ぎに鈴木が突進、応じた佐藤は隅返を見せるが鈴木しっかり捌いて素早く被さり横四方固。腕緘で肘を半ば極める牽制を入れながら抑え切って「一本」。鈴木が自らの「大きさ」を良く弁え、手堅く戦って勝利を得たという一番。

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海老泰博が形部安彦を背負投「一本」

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海老の背負投「一本」(別角度)

海老泰博(旭化成)○背負投(4:30)△形部安彦(香川県警)

中量級の海老、軽中量級の形部という好選手2人によるスピード対決。
海老が左、形部が右組みのケンカ四つ。形部は釣り手で下から、海老は上から襟を握って対峙。40秒、形部がタイミングよく左一本背負投を放つが海老は冷静に手を着いて回避。
直後の1分5秒、海老が組み手争いから抜け出してすさまじい勢いの右背負投。形部たまらず一回転するが回り過ぎて背中が畳に着かず、審判団合議の末これはノーポイント。
引き手争いが続くが大枠の優位は海老。3分、形部が左一本背負投を放つが目の慣れてきた海老は抱分による返しを狙うなどしっかり対応、海老が右袖を握った左背負投に打って出て形部を回り伏せさせた直後の2分27秒形部に積極的戦意に欠けるとの判断による「指導」。さらに、再び海老が右袖を握った左背負投で形部を大きく崩した直後の3分44秒には形部に2つ目の「指導」が与えられる。

4分0秒、海老が放った引き出しの左小内刈に形部激しく転がる。「有効」相当の技と思われたがこれはノーポイント。展開を完全に掌握して後は結果を残すのみの海老、4分30秒に今度は両手で右襟を握っての左背負投。投げた海老が自ら一回転、場外のアドボードに激突する勢い豊かな一撃は文句なしの「一本」。展開、結果としっかり揃えた海老の完勝であった。

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穴井亮平は組み手争いに混ぜ込みながら巧みに右内股で攻める

穴井亮平(東海大熊本星翔高教)○優勢[判定3-0]△鰐渕良則(愛知県警)

穴井が右、鰐渕が左組みのケンカ四つ。組み手の巧みな穴井は組んでも離れても良く動き、隙を見せずに試合を構成。具体的な攻めがなく1分45秒双方に「指導」が宣告されるがペース自体は穴井が握る。
鰐渕やや疲れた印象で中盤動きが止まり、3分1秒鰐渕に2
目の「指導」。穴井は片手の右内股を交えながら引き手争いを優位に進め、4分13秒からは片手の膝車に片手の内股、さらに右体落とひとつ山場を作る。鰐渕は払腰と内股を試みるが距離の出し入れの巧みな穴井は反転の前に背についてインパクトを殺し、技の威力を発揮させない。

残り30秒を過ぎても穴井は膝車に二段の小外刈と細かく鰐渕を崩し続けて快走。旗は3本が穴井に揃い、旗判定3-0で穴井の勝ち抜けが決まった。

試合巧者穴井の真骨頂ともいうべき試合。鰐渕はほとんど一度も自分のあるべき角度に立つことが出来ず、力を殺されたまま試合を終えることとなった。

※ eJudoメルマガ版7月17日掲載記事より転載・編集しています。

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