PAGE TOP ↑

柔道1

柔道2
柔道4 柔道5

eJudoとは?情報募集・お問い合わせサイトマップ

世界王者対決を浅見八瑠奈が制す、決勝は近藤亜美に完勝・全日本選抜柔道体重別選手権48kg級レポート

(2015年4月26日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版4月26日掲載記事より転載・編集しています。
ドコモ版QRコード
docomo版QRコード
KDDI版QRコード
au版QRコード
世界王者対決を浅見八瑠奈が制す、決勝は近藤亜美に完勝
全日本選抜柔道体重別選手権48kg級レポート
eJudo Photo
1回戦、近藤亜美が蓬田智佳を小外刈「一本」に仕留める

昨年の世界選手権覇者近藤亜美(三井住友海上)が第1シード配置。この近藤が第2シードの浅見八瑠奈(コマツ)と山岸絵美(三井住友海上)の勝者を決勝で待ち受けるという組み合わせ。

両者は順当に決勝までを勝ち上がる。近藤は1回戦で蓬田智佳(JR東日本女子柔道部)と対戦し、1分8秒に得意の払腰でまず「有効」、さらに最終盤の3分34秒に小外刈を決めて一本勝ち。準決勝は森﨑由理江(鑪建築設計事務所)を相手に1分58秒と2分25秒に得た偽装攻撃の咎による「指導」ふたつによる優勢で退け、決勝進出決定。

eJudo Photo
準決勝、浅見八瑠奈が山岸絵美を寝技で攻める

一方の浅見は1回戦で濵田早萌(龍谷大3年)と対戦。1分1秒に得意の小外刈で「有効」を得、1分30秒、2分31秒と2つの「指導」を追加して勝利し、準決勝では山岸絵美と対戦。
この試合は浅見が右、山岸が左組みのケンカ四つ。山岸が座り込みの左大外刈に左払腰と先に攻めるが、浅見は潰すとことごとく横三角に捉えて寝技で対抗。昨年のアジア大会でもムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)の横三角に負傷箇所である肩を攻められて大苦戦した山岸はこの攻撃を持て余し、1分30秒過ぎの攻防では浅見が山岸の頭をがっちりロックすることに成功。山岸は頭に嵌った脚を外して絡みつき、浅見が縦四方固に抑えかかったところで膠着が訪れ「待て」。展開拮抗も流れはやや浅見に傾く。

浅見が片手の左体落、山岸が右の一本背負投で攻めあった直後の3分8秒に山岸の側にのみ「指導1」。以降も浅見は先手の攻撃と早い横三角への移行で主導権を渡さず、そのままタイムアップ。小差の試合であったが、「指導1」を以て浅見の勝利が決まった。

eJudo Photo
決勝、浅見は再三の横三角で近藤を攻める

決勝は近藤、浅見ともに右組みの相四つ。
試合が始まるなり近藤が左一本背負投を放つが、浅見は潰すと早い動きで横三角。近藤がカメの姿勢のまま耐えきって「待て」。

続くシークエンスは近藤が先に引き手を得て得意の右払腰。しかし浅見はタイミングの良く左一本背負投に変換、近藤は大きく崩れて畳に落ち、浅見またもや力強い横三角でグイグイ攻める。「待て」が掛かった時点で経過時間は41秒。

近藤は右跳腰を2連発。「元気が良い」と言う形容が似つかわしいバネのある技であったが浅見は体捌き良く腰を切ってガッチリ耐える。しかし近藤の攻撃姿勢が評価され、1分45秒に消極的との咎で浅見に「指導1」。

eJudo Photo
浅見が右小外刈で近藤を大きく崩す

ビハインドを負った浅見は近藤の足を蹴り崩しての左一本背負投でいったん展開を作り直し、1分30秒過ぎには近藤の巴投を潰してこの試合3度目の横三角。近藤に耐えさせたまま強引にめくり返すことに成功する。あと一段で抑え込みという段で近藤がなんとか抜け出し「待て」。経過時間は2分2秒。

この攻防をきっかけにどうやら浅見が主導権を掌握。まず放った低い右背負投は不発だったが流れを切らずに立ち上がり、この技をきっかけに引き手の袖を一方的に得ることに成功。2分33秒にはタイミング良い両袖の右小外刈一閃。大きく崩れた近藤激しく畳に落ち、危うく腹這いで逃れる。「有効」が宣告されてもおかしくない、鋭い一撃だった。近藤はなんとか試合を作り直そうと先んじて右払巻込を仕掛けるが自ら潰れてしまい、却って流れは浅見へと傾く。

eJudo Photo
浅見の右体落が「有効」となる

eJudo Photo

eJudo Photo

展開を掌握し、ポイントに近い技を見せ、あとはスコアという結果を残すのみとなった浅見の攻撃はさらに加速。2分50秒を過ぎたところで引き手で袖、釣り手で片襟を握り、近藤を激しく上下に煽りながら自身は左右に動き、小内刈の蹴り崩し、さらに膝車と足を繋いで間合いを探る。

頭を下げられた近藤が対応するために自身も釣り手で片襟を探る。ここで、自身の膝車で位置関係を変えた浅見は体を近藤の左側に置いており、近藤の右側、つまりは浅見の引き手側にポッカリと空間が空く。浅見過たずここに右体落。ノーステップで自重を畳に叩きつける「ドロップ式」の強い一撃の前に、釣り手で片襟を探ることで肩を閉じていた近藤に残す手段はなし。出来上がった空間に吸い込まれるように肩から落ちてこれは「有効」。近藤はブリッジを試みる身体能力の高さを見せてポイント評価を減殺した(「ブリッジ一本」とは判断されず)が、「一本」にならなかったのが不思議なほどの完璧なタイミングだった。

浅見はそのまま横三角で攻めて存分に時間を消費、以後も主導権を渡すことなく試合を進める。残り14秒では近藤の巴投が偽装攻撃と判定され近藤に「指導1」。浅見は両袖で相手を封じたまま小外刈で攻めて隙なく残り時間を使い切り、そのままタイムアップまで走り抜けて勝利決定。「有効」優勢による勝利で2013年以来となる選抜体重別制覇を決めた。

eJudo Photo
浅見は隙を見せずに時間を使い切り、タイムアップ


新旧世界王者対決で注目された一番であったが、この試合は浅見の完勝。寝技で展開を掌握し、技で追い詰め、そして投げて具体的にポイントを得てと、結果、内容ともに伴った素晴らしい試合であった。グランドスラム東京決勝では試合の様相定まる前に一撃を呉れた近藤に凱歌が上がったが、今回はそのリベンジとして余りある成果。地力、経験、技術と駆使して近藤をノーチャンスのまま退け、前回対戦を「アクシデント」の域に押し込めたと言ってすら良い出来の試合だったと評したい。

世界選手権代表には、この日の段階で48kg級に2枠を行使することが決定。浅見、近藤ともに日本代表としてアスタナ世界選手権への派遣が決まった。2人の世界王者の同時出場、その結果はそのまま来年に控えるリオ五輪代表争いに直結する。両者の健闘に期待したい。

eJudo Photo
優勝の浅見八瑠奈

【入賞者】

優 勝:浅見八瑠奈(コマツ)
準優勝:近藤亜美(三井住友海上)

浅見八瑠奈選手のコメント
「素直にうれしいです。苦しい時に一緒に戦ってくださった沢山の方々がいるので、その人達のためにも勝ちたかった。近藤選手は強い選手で、今の私は挑戦者。勝たないと代表になれない立場だったので、勝てて良かった。やっとスタート地点に立てたという感じです。48kg級は偉大な先輩方が築いて来た成績があるので、自分も日本代表として頑張りたいです」

【一回戦】

近藤亜美(三井住友海上)○小外刈(3:34)△蓬田智佳(JR東日本女子柔道部)
森﨑由理江(鑪建築設計事務所)○優勢[指導2]△渡名喜風南(帝京大2年)
浅見八瑠奈(コマツ)○優勢[有効・体落]△濵田早萌(龍谷大3年)
山岸絵美(三井住友海上)○優勢[指導1]△高橋瑠衣(環太平洋大1年)

【準決勝】

近藤亜美○優勢[指導2]△森﨑由理江
浅見八瑠奈○優勢[指導1]△山岸絵美

【決勝】

浅見八瑠奈○優勢[有効・体落]△近藤亜美

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版4月26日掲載記事より転載・編集しています。
ドコモ版QRコード
docomo版QRコード
KDDI版QRコード
au版QRコード

→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・マッチレポート」に戻る




supported by KAYAC 運営会社サイトポリシー  RSS copyright (c) 2005 ejudo all rights reserved.