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激戦12分50秒、立川新が決勝でライバル古賀颯人下す・全国高等学校柔道選手権73kg級レポート

(2015年4月11日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版4月11日掲載記事より転載・編集しています。
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激戦12分50秒、立川新が決勝でライバル古賀颯人下す
全国高等学校柔道選手権73kg級レポート
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準々決勝、古賀颯人が佐藤晃輔を大内刈「一本」に仕留める

決勝に進んだのは第1シードの古賀颯人(愛知・大成高)と第2シードの立川新(愛媛・新田高)。長年激戦を繰り広げて来たライバル2人による、予想通りの頂点対決となった。

14年全日本カデ王者、昨年の高校選手権とインターハイで連続準優勝している古賀は好内容での勝ち上がり。2回戦は木越廉(石川県立工高)を内股「一本」、3回戦は塚本瑠羽(東海大翔洋高)に「指導1」の優勢だったが、難関と目された66kg級の強者佐藤晃輔(東京・安田学園高)との準々決勝は見事な大内刈「一本」(2:34)、準決勝も内村光暉(大阪・東海大仰星高)を横四方固「一本」で下して決勝進出決定。4戦して3つの一本勝ちという堂々たる内容で、迎えるは高校カテゴリ3度目の決勝の畳。この試合に勝利して初優勝を狙う。

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2回戦、立川新が阿部凌から内股「一本」

一方13年全日本カデ王者の立川は2回戦で阿部凌(宮城・東北高)を内股「一本」(1:19)、3回戦で清家裕馬(宮崎・宮崎日大高)を「有効」優勢、準々決勝は桑原宏典(和歌山・箕島高)を払巻込「一本」(2:14)、準決勝は助永洸太(広島・崇徳高)から浮落と浮腰で2つの「有効」を奪っての優勢とこちらも素晴らしい勝ち上がり。直近の対戦では引き分け(13年国民体育大会少年の部)ているライバル古賀を倒して、こちらも初の高校カテゴリ全国制覇を狙う。

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古賀が右小外掛に食いつき、立川は大きく崩れる

決勝は古賀が右、立川が左組みのケンカ四つ。
互いに手の内を良く知るライバル同士、序盤は引き手を争ってやや慎重な攻防が続き35秒双方に「指導」。

続く展開は立川が両袖の左小内刈で古賀をズルリと崩し、立ち直って来たところを左腰車の大技。しかし古賀は腰を乗り越えて右大腰、さらに右小外掛とこちらも大技を繋いで展開を譲らず。

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ケンカ四つ、腰の乗り越え合いから大技を狙う攻防が続

1分18秒、古賀のスライドステップに合わせて立川が左内股、しかしこれは場外で「待て」。立川はこのシークエンスの受けて自身の優位を確定せんと、引き手で近い側の袖を掴んでリスクなく崩し技の左内股を仕掛けるが、低く入ったその技を古賀はまたいで乗り越えて寝技へと繋ぐ好判断。立川は必死に脚を絡んで耐え「待て」。

以後はお互いが相手の大技にさらに大技を段重ねして攻める見応えのある攻防が続く。2分34秒には立川の右内股を古賀が小外掛に切り返して「待て」、2分44秒には古賀が横に滑りながら放った左背負投を立川が右内股に右払腰といずれも「一本」が想起される素晴らしい技の連続攻撃に切り返し、さらに古賀が小外掛で応じてあわやポイントという場面が現出する。両雄相譲らず本戦3分はあっという間に過ぎ去り、試合はGS延長戦へと突入する。

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古賀が右内股、この後に立川が耐えるともう一段右大内刈を放つ

延長戦序盤は双方に優位確保の志向が強く、本戦に比べると静かな立ち上がり。26秒双方に場外の「指導」、1分10秒には引き手争いの長期化を見てこれも双方に3つ目の「指導」が宣告される。

しかし以降、もはや投げるしか勝つ道なしと腹を括った双方の覚悟により試合は激化。「一本」を狙うには「一本」を取られるリスクを冒すしかないと改めて観客に知らしめる、互いが大技を放ち、それを回避するのではなく段重ねで自分の投げに繋ぐという「撃ち合い」の攻防が続く。

1分39秒、立川の左浮腰を乗り越えて捌いた古賀が腕挫十字固を狙う。
2分55秒には古賀の右内股に立川が左内股、さらに古賀が右大内刈を重ねて立川を伏せさせるという攻防。いずれも距離のないところから大砲を撃ち合った迫力満点の攻め合い。

3分28秒、立川が隅返。古賀、頭を畳について縦回転で大きく崩れるが一回転して腹から降り立ち、攻撃継続。

3分55秒、古賀が「小手投」の形で釣り手をロックしての右内股、さらに右小外掛。すわ「一本」かと思われたが、脚を抜いた立川は抱きつきの左小外掛に切り返すという異次元の強気で応じて「待て」。全ての技が「一本」であってもおかしくない、攻めに攻めを重ねる見応えのある攻防に酔ったスタンドの大観衆から、大きな拍手が沸き起こる。

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立川の左小外刈、古賀転がって一旦は「有効」が宣告される

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古賀が縦四方固、「抑え込み」が宣告されるが立川は脚を絡んでノーポイントで耐えきる

直後、古賀が右体落。立川鋭く左小外刈で切り返し、古賀が伏せると主審は「有効」を宣告。しかしこれは副審のアピールにより取り消としなり、試合は続行。主審が「差をつけたい」のは当然のこの長期戦、緊張感はいや増す。

以後もケンカ四つの「腰の乗り越え合い」を基調とした大技の撃ち合いが続く。

6分30秒、立川が鋭く隅返。これまでの展開から一段抜け出した、この試合の勝負技になり得る技であったが、立川サイドはGS3分28秒にこれを放って古賀を転がしかけた際に「それをもう一回いけ!」と事後大きく叫んで古賀にこの技を一段強く印象づけてしまっていた。明らかに予期していた古賀は一息に立川の脚を乗り越え、縦四方固。「抑え込み」が宣告されついにこの激戦も終了かと思われたが、しかし立川はベンチワークの不用意を驚異的な体力で収拾し、なんと脚を絡んでノーポイントのまま「待て」に持ち込む。延長戦はこの時点で実に6分57秒を経過。

7分56秒、古賀の大内刈を立川が大腰に切り返してブレイクした攻防の直後、場外で畳に転がった2人はともに疲労しきってなかなか開始線に戻れない。場内はこれを見て、地鳴りのようなどよめき。

それでも双方闘争本能に引きずられるように投げに出続け、試合はまったく予断を許さない。

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立川の左小内刈に古賀が伏せ崩れ、立川めくり返すが寝姿勢を経たと判断されたかノーポイント

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立川の小外刈に古賀は袖を振り払いながら下がってしまい「指導」宣告で試合は決着

GS9分40秒、立川の抱き付きから始まった攻防が古賀の右内股でブレイクし「待て」。
直後、組み際に立川が一方的に得た古賀の右袖を相手の押し込みながら左小外刈。引き手で襟を掴みながら前進すると、「人」の字の形で応じた古賀は体を開いて右を切り離しながら、たたらを踏むようにまっすぐ場外まで出てしまう。

ここで審判団が合議。結果、古賀に場外の咎で「指導」が与えられて試合は決着。激戦合計実に12分50秒、「指導」4回を以て立川の勝利が決まった。

勝敗が決した場面の「指導」は致し方ないところ。古賀はこれまでと同じように踏み止まって捌いたと思われるが、体のほうが言うことを聞かずに勝手に陣地を下げてしまったという印象だった。

長すぎる延長戦となってしまったが、GS延長戦での双方への2度の「指導」同時宣告も、以後差のつけようのなくなった激戦をそのまま見守ったことも、最後の「指導」も判定としては妥当なものと思われた。ここはとにかく、立川、古賀双方相譲らぬ名勝負であったとの評をこの決勝の総括としたい。互いをよく知るライバルであったこと、ケンカ四つという「腰を乗り越えあう」大技攻防が可能な相性であったこと、そして何より互いが「投げて決める」という攻撃志向の選手であり、リスクを抱えてでも勝負に出るファイターであったことの掛け算で生まれた、大会史上に残る素晴らしい一番であった。

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優勝の立川新

【入賞者】

優 勝:立川新(愛媛・新田高)
準優勝:古賀颯人(愛知・大成高)
第三位:内村光暉(大阪・東海大仰星高)、助永洸太(広島・崇徳高)
敢闘賞:佐藤晃輔(東京・安田学園高)、山口和馬(島根・開星高)、桑原宏典(和歌山・箕島高)、加藤眞也(三重・四日市中央工高)

立川新選手のコメント
「今日は凄く緊張しました。決勝も1分過ぎたくらいからやっと動けるようになったくらいです。古賀選手にはインターハイで背中を持たれてやりにくかったので、特に釣り手を意識して試合を進めました。延長戦は相手の息があがっているのがわかったので『いってやろう』と思いました。自分のほうが練習してきているんだという自信がありました。こんなに長い試合で負けたら本当に悔しいと思うので、勝てて良かった。優勝出来て嬉しいです」

【準々決勝】

古賀颯人○大内刈(2:34)△佐藤晃輔
内村光暉○大内刈(0:48)△山口和馬
立川新○払巻込(2:14)△桑原宏典
助永洸太○優勢[技有]△加藤眞也

【準決勝】

古賀颯人○横四方固(2:33)△内村光暉
立川新○優勢[有効]△助永洸太

【決勝】

立川新○GS反則[指導4](GS9:50)△立川新

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