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第37回全国高等学校柔道選手権大会・男子団体戦マッチレポート②二回戦

(2015年3月23日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版3月23日掲載記事より転載・編集しています。
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男子団体戦マッチレポート②二回戦
第37回全国高等学校柔道選手権大会
■ 二回戦
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国士舘の先鋒河田闘志が津幡・竹中敬太郎を攻める

いよいよシード校8校が畳に上がる二回戦。トーナメント序盤で勢いをつけるべく、なおかつ決戦戦力を上位対戦に残すべく、強豪各校の戦略とその立ち上がりの程やいかに。わけても注目を集めるのはCブロック、日体荏原高と25年インターハイ王者崇徳高がマッチアップする一番。

【Aブロック】

国士舘高(東京)◯三人残し△津幡高(石川)
(先)河田闘志◯払腰(0:58)△竹中敬太郎(先)
(先)河田闘志◯崩上四方固(0:48)△藤田省一郎(次)
(先)河田闘志×引分×日光一喜(中)
(次)磯村亮太◯縦四方固(1:45)△寺島綾都(副)
(次)磯村亮太△優勢[有効]○上野翔平(大)
(中)飯田健太郎◯反則(2:36)△上野翔平(大)
(副)竹村昴大
(大)山田伊織

国士舘は大会直前の監督会議で登録メンバーを変更、米山魁人に替えて田嶋剛希を投入した。結果、全国制覇に臨むべく岩渕公一監督が選んだ最終決戦兵力は山田伊織、竹村昂大、飯田健太郎、磯村亮太、河田闘志、そして田嶋の6枚。

その中から初戦にはサイズのある河田闘志が先鋒に起用された。圧倒的な膂力の反面攻め手の遅さ、決めるべき角度にもう一歩踏み込めない煮え切らなさが指摘されていた選手であるが、この試合は岩渕用兵の期待に応えて初戦は竹中敬太郎を僅か58秒の払腰「一本」、続いて藤田省一郎をこれも48秒で崩上四方固「一本」、そして3試合目は日光一喜を相手に手堅く引き分け。1人で3人を潰し、しっかり仕事を果たして畳から降りた。

続いて畳に上がったのは1年生ポイントゲッターの磯村亮太。膝の負傷による離脱が長く1月の東京予選までは明らかに本調子ではなかった磯村の復調具合は上位対戦における極めて重要なポイントであり、対戦予定の各校が目を光らせる注目の一戦。

その磯村、一試合目は寺島綾都を国士舘の得意とする型通りの「足抜き」から縦四方固に抑え込んで危なげなく一本勝ち。しかし続く試合では最後に立ちはだかった津幡のエース、前日の個人戦無差別で3位入賞の上野翔平に「有効」を先行されてしまう。サイズのある上野は前日に見せたパワーと、優勝した太田彪雅に唯一「一本」を許さなかった受けの強さを二つながら存分に発揮。磯村はこれを追い掛け切れずに優勢負けを喫することとなった。

試合自体は続いて出動した中堅飯田健太郎の勝利によって収束、国士舘は初戦を三人残しで順調に滑り出す。

スコア的には大差だが、試合後の岩渕監督は極めて厳しい表情、選手を集めると一歩前に出て磯村に強く檄を飛ばす。「なぜ後に回す気持ちになってしまうのか」「なぜ自分がやるという気持ちで戦えないのか」「出来ない選手には言わない。お前はもっと強い。取れるんだ。」と、失点自体ではなくその試合ぶりに強く反省を促す言葉が続く。「(巨大戦力であるからこそ)後ろに任せない、自分でやるという気持ちが大事」と幾度も語っていた大会直前インタビューの通り、上位対戦に向けてチーム全体にひとつ、強いメッセージを発した形の初戦だった。

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作陽の先鋒安田夢飛が國學院大栃木・高橋隼人から内股「一本」

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國學院大栃木は大将新井輝が二人を抜き返し抵抗、作陽の中堅・星野太駆から左払腰「一本」

作陽高(岡山)◯一人残し△國學院大栃木高(栃木)
(先)安田夢飛◯内股(0:43)△高橋隼人(先)
(先)安田夢飛◯優勢[僅差]△飯島敦也(次)
(先)安田夢飛◯支釣込足(0:42)△大賀興一(中)
(先)安田夢飛×引分×大中志津(副)
(次)久野壱虎△優勢[技有]◯新井輝(大)
(中)星野太駆△払腰(0:43)◯新井輝(大)
(副)田村淑真×引分×新井輝(大)
(大)岩崎恒紀

作陽は先鋒に突っ込んだ安田夢飛が大爆発、高橋隼人を内股「一本」、インターハイ66kg級3位の飯島敦也を「指導」累積差による優勢、さらに中堅大賀興一を支釣込足「一本」とあっという間に3人を抜き去り、しかも副将大中志津としっかり引き分けて1人で4人を相手にする大仕事。
しかし國學院栃木は大将に座ったエース新井輝が作陽の次鋒久野壱虎を「技有」優勢、さらに中堅星野太駆を払腰「一本」で抜き去り激しく抵抗。作陽は副将田村淑真まで出動してようやく新井を引き分けで止めることに成功。

新井の奮闘の結果スコアは一人残しという穏当なものとなったが、シード校作陽が順当に勝利したと評して良い試合ではないかと思われる。作陽、ぶじ次戦に控える神戸国際大附との大一番に駒を進めることとなった。

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神戸国際大附高の次鋒新井滉燿が四日市中央工・山口陸人から払腰「一本」、新井は一気に四人を抜き去る

神戸国際大附高(兵庫)◯三人残し△四日市中央工高(三重)
(先)倉見潤△大内刈(0:27)◯山口陸人(先)
(次)新井滉燿◯払腰(0:47)△山口陸人(先)
(次)新井滉燿◯優勢[僅差]△山口純(次)
(次)新井滉燿◯払腰(2:14)△柳川昴平(中)
(次)新井滉燿◯合技(2:14)△堤大志(副)
(次)新井滉燿△反則(2:49)◯佐野世純(大)
(中)瀧川駿◯片羽絞(1:20)△佐野世純(大)
(副)石山潤平
(大)田上英也

神戸国際大附は初戦と前衛後衛をそっくり入れ替え、初戦で仕事をした田上英也と石山潤平を副将と大将に下げて布陣。前衛には先鋒倉見潤、そして抜き役として次鋒に新井滉燿を投入した。

先鋒戦の「始め」がかかる直前、長澤伸明監督は何か予感が働いたかこの日初試合になる倉見を呼び止め「ボケっとしたらいかんぞ。出だしやぞ!」とひときわ大きく声を掛ける。しかしこの試合はまさしくその出だしで決着、四日市中央工高の山口陸人が思い切りの良い大内刈の一刀を浴びせると、倉見は体を固めたまま畳に沈んで「一本」。試合時間僅か28秒、四日市中央工高が意地の先制。

しかし神戸国際大附は次鋒の新井滉燿一枚で一気に事態を打開。186cm、120kgの恵まれた体格を利してまずは畳に残った山口陸人を払腰「一本」、続いて畳に上がった次鋒山口純の鋭い背負投には序盤手を焼いたが、背筋を伸ばして圧力を掛け続け、残り0秒で試合を決定づける「2差」となる3つ目の「指導」を獲得して優勢勝ち。さらにエース格の堤大志を1分0秒の大外巻込「技有」、2分24秒の払巻込「技有」と2度叩き落として合技の一本勝ち。

4人を抜き去った新井はさすがに疲労困憊、5戦目はもはや体を支えるのが精いっぱいという体で佐野世純を相手に4つの「指導」を失い反則負け。しかしほぼフルタイム戦い切ったこの頑張りが効き、次戦は神戸国際大附の瀧川駿が畳に残った佐野を片羽絞「一本」に仕留める。結果、神戸国際大附が三人残しで勝利を収めることとなった。

神戸国際大附はこの試合もスコア的には大勝。しかし周辺戦力の失点と大駒に頼った勝ち上がりという、一回戦で残した課題を完全には払拭出来なかった試合でもあった。次戦の作陽戦、さらに次々戦に控える国士舘戦という石山・新井の二枚看板のフル稼働が必須のカードを控える中で、新井をここまで消耗してしまったことも少々痛い。調子に乗りきれない石山、体力を激減させた新井と掌中の珠であるエース2枚に傷を残したまま、神戸国際大附は三回戦に進む。

[Aブロック二回戦]

国士舘高(東京)○三人残し△津幡高(石川)
比叡山高(滋賀)○二人残し△青森北高(青森)
作陽高(岡山)○一人残し△國學院大栃木高(栃木)
神戸国際大附高(兵庫)◯三人残し△四日市中央工高(三重)

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山形工・大沼翔太がここまで二人を抜いた東海大相模・中尾旭を袖釣込腰「一本」で止める

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東海大相模の次鋒河内優斗が山形工・大沼翔太から大外刈「一本」

【Bブロック】

東海大相模高(神奈川)◯二人残し△山形工高(山形)
(先)中尾旭◯大外刈(2:34)△布施佑晟(先)
(先)中尾旭◯優勢[技有]△後藤昌毅(次)
(先)中尾旭△袖釣込腰(1:23)◯大沼翔太(中)
(次)河内優斗◯大外刈(1:03)△大沼翔太(中)
(次)河内優斗×引分×佐藤力斗(副)
(中)早川佑斗×引分×峯田龍祈(大)
(副)杢康次郎
(大)辻湧斗

この試合が初戦となる東海大相模はサイズのある中尾旭、河内優斗を並べて前衛に投入。後ろには攻撃力のある杢康次郎、そして回りの見える辻湧斗を抑えのカードとして大将に置いた。破壊力はあるがまだ全国で実績のない中尾を前衛に突っ込んでチームに勢いをつけ、万が一縺れた場合でも信頼できる後衛の2枚で事態の収拾が可能という万全の布陣。

中尾は期待通りに布施佑晟を大外刈「一本」、後藤昌毅を「技有」優勢と順調に2枚を抜き去るが、3試合目は大沼翔太の近距離戦に応じたところから思い切った袖釣込腰を食ってしまう。投げ込みのように強烈に決まった一撃は「一本」、山形工が一矢を報いる。

しかし続いて畳に上がった東海大相模の次鋒河内優斗は僅か1分3秒の大外刈「一本」で大沼を畳から弾き出し、続く副将佐藤力斗を引き分けでしっかり止めて仕事を果たす。最終戦は早川佑斗が峯田龍祈を引き分けで止めて試合終了、東海大相模が二人残しで勝利することとなった。

「取って取られて」という乱戦は強豪チームにとってもっとも警戒すべき「場の荒れ」を呼び込む因子であり、かつここ数年攻撃力の高さの一方で試合力の仕上げの粗さに課題を残す東海大相模の典型的負けパターンでもある。さらに、攻撃力は十分だが一発大技を食ってしまうというのは、ここ数か月実力を上げたとされる中尾のかつての悪い癖でもある。

というわけで中尾は現在のチームと自分にとって最も忌むべき「抜いて抜かれる」乱戦を演じてしまったわけであったが、その後畳に上がった河内の、この状況を踏まえた戦いは見事であった。生まれかけた悪い流れを断ち切るにはこれしかないとばかりに早い時間の「一本」、そして続く試合は引き分けというこの手堅い仕事で、東海大相模はなんとか次戦に向けて体勢を立て直せた感あり。
東海大相模、3勝1敗2分けの二人残しで3回戦進出決定。次戦では新田戦という大きな山場に臨む。

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新田高・伊藤好信の豪快な「一本」

新田高(愛媛)◯二人残し△つくば秀英高(茨城)
(先)濱畑龍也△優勢[技有]◯野上廉太郎(先)
(次)信岡弘太◯小外刈(2:13)△野上廉太郎(先)
(次)信岡弘太×引分×志村大珠(次)
(中)米澤航春△優勢[僅差]◯岡田英志(中)
(副)伊藤好信◯小内刈(1:06)△岡田英志(中)
(副)伊藤好信◯払腰(0:39)△生井海地(副)
(副)伊藤好信◯上四方固(2:42)△黒田拳伍(大)
(大)立川新

関係者による前評判が非常に高い新田高は前日の個人戦73kg級王者で、決勝での約13分に渡る消耗戦を含めて5試合を戦い抜いたばかりの立川新を大将に下げ、信岡弘太を次鋒、伊藤好信を副将に据えて布陣。エース級3枚のうち2枚を後ろに置き、抜き役として前衛に信岡を配した陣形ということになる。次戦にシード校東海大相模戦を控える新田としてはなるべくこの3枚の消耗を抑えて勝利を収めたいところ。

しかしつくば秀英は1年時からインターハイに出場してきた強者野上廉太郎が濱畑龍也を「技有」優勢で下して先制、一人差リードで早くも信岡を畳に引きずり出す。信岡は野上を小外刈「一本」で退けて次戦を引き分ける手堅い仕事ぶりを見せるが、つくば秀英も今度は岡田英志が米澤航春を「僅差」優勢で抜き返す。

結果、またもや一人差ビハインドとなった状況で新田は副将伊藤好信が畳に登場。伊藤はいずれも「一本」で3連勝を上げる爆発力を見せつけて試合終了まで畳を駆け抜け、一気に事態を収拾。新田、立川を座らせたまま二人残しで三回戦進出決定。
つくば秀英は新田の攻略ポイントに過たず刃を入れて着実に得点を挙げたが、エース3枚の分厚さに弾き返されたという恰好だった。

大牟田高(福岡)◯一人残し△東海大仰星高(大阪)
(先)長倉力斗×引分×岡虎(先)
(次)西田将樹◯優勢[有効]△内村光暉(次)
(次)西田将樹×引分×山内凌太(中)
(中)立野宏輔△合技(2:41)◯深山将剛(副)
(副)西山瑠星◯腕挫十字固(0:17)△深山将剛(副)
(副)西山瑠星△優勢[僅差]◯池上大貴(大)
(大)浜野大生◯抱分(1:07)△池上大貴(大)

シード校大牟田、前半戦は東海大仰星高を相手に1勝1敗で試合は五分五分。しかし副将西山瑠、大将浜野大生のエース格2枚が踏ん張り、2人で2勝1敗の星を残してこの厳しい試合に競り勝った。最終戦は大黒柱浜野が池上大貴とのエース対決を抱分「一本」で制して決着。シード校大牟田、入賞への道程でもっとも高いハードルになると目された東海大仰星戦を乗り切って三回戦進出決定。

[Bブロック二回戦]

東海大相模高(神奈川)◯二人残し△山形工高(山形)
新田高(愛媛)◯二人残し△つくば秀英高(茨城)
大牟田高(福岡)◯一人残し△東海大仰星高(大阪)
前橋育英高(群馬)○一人残し△開星高(島根)

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大成の先鋒前濵忠大は3試合目も気力衰えず、秋田工・高橋諒を攻め込む

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並木泰雅が秋田工の大将・清水拓実をしっかり止めて引き分け、大成は無敗で初戦を終える

【Cブロック】

大成高(愛知)◯三人残し△秋田工高(秋田)
(先)前濵忠大◯背負投(1:12)△小西健太(先)
(先)前濵忠大◯優勢[技有]△今野快(次)
(先)前濵忠大×引分×高橋諒(中)
(次)並木泰雅◯後袈裟固(0:56)△進藤翔太(副)
(次)並木泰雅×引分×清水拓実(大)
(中)渡辺神威
(副)友田皓太
(大)神鳥剛

初優勝に挑む大成は大会直前の監督会議で清水祐希に替えて渡辺神威を登録。日本武道館に残した決戦兵力は神鳥剛、古賀颯人、並木泰雅、友田皓太、前濵忠大、そして渡辺神威の6枚。
大事な初戦の先鋒には吶喊小僧・前濵忠大を起用。前濱は小西健太を背負投「一本」(1:12)、今野快を「技有」優勢で下すと、3戦目も相手のポイントゲッター高橋諒に対して怖じずに攻め合いを続けたまま引き分け獲得。1人で3人を相手にする完璧な仕事で畳から降りる。

続いて畳に上がった並木泰雅は進藤翔太を後袈裟固「一本」に攻め、最後は秋田工東北制覇の原動力である巨漢・清水拓実をきっちり抑えて引き分け。盤石の4勝無敗2分け、三人残しの大差で初戦突破決定。前日の個人戦で大消耗戦を演じた古賀颯人を休ませたまま勝ち抜いた、文句なしの一番であった。

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埼玉栄の先鋒・焼谷風太が箕島・藤永虎之介から左内股で「有効」を奪う

埼玉栄高(埼玉)◯三人残し△箕島高(和歌山)
(先)焼谷風太◯優勢[有効]△藤永虎之介(先)
(先)焼谷風太◯送足払(1:55)△安土清一郎(次)
(先)焼谷風太△縦四方固(0:40)◯森岡稜太(中)
(次)高橋拓巳×引分×森岡稜太(中)
(中)長濱快飛◯優勢[有効]△中本敦士(副)
(中)長濱快飛◯大内刈(0:09)△石井健人(大)
(副)今入晃也
(大)蓜島剛

埼玉栄は先鋒焼谷風太がバイタリティ溢れる試合を披露。まず先鋒対決で藤永虎之介から内股「有効」を奪って勝利すると、続く安土清一郎との一番では送足払を体を投げ出しながら決め切り「一本」。3試合目は敗れたもののこの元気あふれる試合で醸成された埼玉栄の良い流れは止まらず、最後は中堅長濱快飛の2連勝で試合終了。三人残しの大差で大会初戦を勝ち抜くこととなった。埼玉栄は次戦で三回戦屈指の好カード、大成との大一番に挑む。

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沖縄尚学・照屋祐が修徳・久原力を小外掛「一本」で抜き返し、試合は一進一退

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修徳の中堅増山香補は3人を相手にする奮闘、一気に試合を収拾する

修徳高(東京)◯二人残し△沖縄尚学高(沖縄)
(先)福田宝◯優勢[僅差]△島袋健慎(先)
(先)福田宝△縦四方固(1:55)◯吉元一翔(次)
(次)久原力◯送襟絞(0:47)△吉元一翔(次)
(次)久原力△小外掛(0:51)◯照屋祐(中)
(中)増山香補◯優勢[有効]△照屋祐(中)
(中)増山香補◯優勢[技有]△小橋川元輝(副)
(中)増山香補×引分×那根将貴(大)
(副)室和樹
(大)佐藤竜

昨年度高校二冠チームである修徳の初戦。
修徳は大会3週間前に攻撃カードの一枚である佐々木和也が負傷離脱。攻撃型選手を補完すべく、2月の三春大会で活躍した90kg級の久原力を入れて今大会に臨む。

修徳の先鋒福田宝は得意の袖釣込腰を仕掛け捲って島袋健慎から「指導」累積差で勝利。しかし次戦は175cm、100kgと腰の重い吉元一翔を捌けず縦四方固で敗れてしまう。

修徳は続いて畳に上がった久原が「腰絞め」による一本勝ちで畳に残った吉元を抜くが、次戦はサイズのある照屋祐の小外掛一発に捕まって一本負け。ここまで2勝2敗と試合は乱戦気配。

しかしここで修徳はチームの柱である増山香補が登場。得意の担ぎ技を軸に攻め続けて照屋を「有効」優勢、副将小橋川元輝を「技有」優勢、そして大将那根将貴と引き分けるという獅子奮迅の働き。結果、二人残しでシード校修徳が勝利し、三回戦に駒を進めることとなった。

計算できる佐藤竜と増山の二枚以外の戦いぶりが課題の修徳だが、この試合は序盤戦で二敗。次戦に控える白鴎大足利との大一番に向けて不安の残る立ち上がりであった。

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白鴎大足利・薄井裕太が東海大三高・三村史也を大外刈「一本」に仕留める

白鴎大足利高(栃木)◯二人残し△東海大第三高(長野)
(先)河村貴文×引分×小林耀平(先)
(次)長島立弥◯合技(1:10)△下方謙太郎(次)
(次)長島立弥△優勢[技有]◯下総誠一朗(中)
(中)薄井裕太◯小外刈(0:22)△下総誠一朗(中)
(中)薄井裕太◯大外刈(1:17)△三村史也(副)
(中)薄井裕太△横四方固(1:36)◯平林直矢(大)
(副)佐俣楓◯裏投(0:28)△平林直矢(大)
(大)太田彪雅

白鴎大足利、この試合は大将太田彪雅を据え置いたまま勝利することに成功。
次鋒の長島立弥、中堅の薄井裕太がそれぞれ1敗を喫したが、長島は下方謙太郎を合技「一本」、そして薄井裕太は下総誠一朗を小外刈「一本」、三村史也を大外刈「一本」と二人を抜くことに成功。最終戦は副将佐俣楓が平林直矢を得意の裏投「一本」に斬って落としてフィニッシュ。二人残しで試合を終え、見事三回戦進出を決めた。

失点はあるもののその分豪快な「一本」も3つ飛び出し、白鴎大足利らしさが出始めた一番。次戦の修徳戦に向けてひとつチームが落ち着いたに違いない、大きな意味のある一番だった。

[Cブロック二回戦]

大成高(愛知)◯三人残し△秋田工高(秋田)
埼玉栄高(埼玉)◯三人残し△箕島高(和歌山)
修徳高(東京)◯二人残し△私立沖縄尚学高(沖縄)
白鴎大足利高(栃木)◯二人残し△東海大第三高(長野)

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崇徳の中堅古屋翔が日体荏原・東部雄大から送襟絞で一本勝ち

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日体荏原の中堅松井海斗が崇徳・森近唯を相手に「技有」ビハインドから逆転の左内股「一本」

【Dブロック】

日体荏原高(東京)◯三人残し△崇徳高(広島)
(先)長井晃志×引分×山本康生(先)
(次)東部雄大◯優勢[僅差]△中村優斗(次)
(次)東部雄大△送襟絞(1:55)◯古屋翔(中)
(中)松井海斗◯合技(0:49)△古屋翔(中)
(中)松井海斗◯内股(2:31)△森近唯(副)
(中)松井海斗◯払腰(0:53)△助永洸太(大)
(副)長井達也
(大)藤原崇太郎

二回戦最大の注目カードである、シード校日体荏原と崇徳の激突。スコアこそ大差だがこの試合は大いに縺れた。

合同稽古を通じてお互いの柔道を良く知る関係の両校だが、これを利したのはどちらかというと崇徳。先鋒戦は冬季招待試合と東京予選で大駒級の活躍を見せた長井晃志を山本康生が完封、的を絞らせないままに引き分けを獲得。

次鋒対決は日体荏原・東部雄大が中村優斗を反則累積差による優勢で破ったが、続く試合では崇徳高・古屋翔が東部を抱き付きの小外刈で畳に叩き付ける。明らかに「一本」級の技に試合が終わったと思いこんだ両者は一瞬気を緩めて立ち上がり掛けるが、そこに遅れて主審の「技有」訂正宣告が浴びせられる。古屋は東部に食いつき、がらあきになった首に送襟絞を食いこませる。東部は逃れることかなわずこれは「一本」、1分55秒。崇徳が一人を抜き返してスコアをタイに持ち込む。

続く中堅同士の対決では松井海斗が古屋を左内股「技有」と袈裟固の合技に仕留めてあっという間に一本勝ち。これで試合は落ち着くかと思われたが、続く第5試合では崇徳の副将森近唯が松井から内股「技有」を獲得してリード。

刻々残り時間が少なくなる中、しかし松井は底力を発揮して2分31秒に左内股「一本」で逆転勝利、拳を握りしめる。松井は続いて畳に上がって来た大将助永洸太も53秒左払腰「一本」で抜き去って試合終了。日体荏原、三人残しで大きな山場の崇徳戦を突破。

バタバタ、という言葉では表現しきれないほどに展開であったが、圧倒的な個の力で無理やり事態を収拾するという良くも悪くも日体荏原らしさを存分に発揮した試合。小久保純史監督が事前に課題として挙げた「チームとして戦う」観点からは合格点とは言い難い試合であったが、ひところ低調だった松井が3人を抜く爆発力を見せるなど好材料も見えた一番であった。

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仙台育英の梅津健吾がここまで2人を抜いた天理・西原大史から左内股「技有」を奪う

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天理・田中慎太郎が仙台育英・山中広夢から払巻込「技有」

天理高(奈良)◯三人残し△仙台育英学園高(宮城)
(先)西原大史◯小外刈(0:04)△神橋朱理(先)
(先)西原大史◯優勢[技有]△其川賢太(次)
(先)西原大史△合技(1:33)◯梅津健吾(中)
(次)矢野真我◯大外刈(1:11)△梅津健吾(中)
(次)矢野真我×引分×酒井拓磨(副)
(中)田中慎太郎◯合技(1:44)△山中広夢(大)
(副)並里樹
(大)山崎壱盛

天理は先鋒西原大史があっという間に二人を抜き去る、文句なしのスタート。西原は三人目の中堅梅津健吾に対しても内股「技有」で先行したがさすがに疲労したか、無理やり固定される形の内股を受け切れず剛体となって転がり「技有」失陥、そのまま抑え込まれて逆転の一本負け。スコアは天理の一人差リードに戻る。

しかし天理の堅陣は揺るがず。続いて畳に上がった矢野真我が大外刈「一本」で梅津を畳から引きずりおろし、続く次戦はしっかり引き分け。最終戦は中堅田中慎太郎が大将山中広夢を合技「一本」で下して試合終了。地力の高さを見せつけた天理が、三人残しの大差で初戦突破を決めた。

木更津総合高(千葉)◯一人残し△小杉高(富山)
(先)中村拓夢◯肩固(2:13)△澤田大輝(先)
(先)中村拓夢×引分×高波勁佑(次)
(次)仲佐怜優×引分×岡崎良樹(中)南條伯淋
(中)和田樹希也×引分×濱谷拓斗(副)
(副)楠竜童△優勢[有効]◯北山達也(大)
(大)山下魁輝◯反則(3:00)△北山達也(大)

初戦で強豪静岡学園を下した木更津総合の勢い止まらず、北陸の雄・小杉をも突破。大将対決で山下魁輝が4つの「指導」を獲得して小杉のエース北山達也に勝利、見事三回戦へと駒を進めることとなった。

[Dブロック二回戦]

日体荏原高(東京)◯三人残し△崇徳高(広島)
福井工大福井高(福井)○二人残し△常翔学園高
天理高(奈良)◯三人残し△仙台育英学園高(宮城)
木更津総合高(千葉)◯一人残し△小杉高(富山)

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