PAGE TOP ↑

柔道1

柔道2
柔道4 柔道5

eJudoとは?情報募集・お問い合わせサイトマップ

グランプリ・デュッセルドルフ第1日・各階級ひとこと展望

(2015年2月20日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版2月20日掲載記事より転載・編集しています。
ドコモ版QRコード
docomo版QRコード
KDDI版QRコード
au版QRコード
各階級ひとこと展望
グランプリ・デュッセルドルフ第1日
グランプリ・デュッセルドルフは20日~22日の3日間、ドイツ・デュッセルドルフで開催される。繰り返し書いてきたように、今季は欧州国際大会の両輪の片方であるグランドスラム・パリが行われず(10月に延期)、今大会の価値はいままでにないほど高い。当然強豪の密集度も高く、世界選手権王者が4人集った48kg級、世界選手権と見紛うメンバーが揃った60kg級、81kg級、90kg級などはまさしく冬季欧州シリーズのハイライト大会に相応しい陣容だ。

日本はもちろん代表候補一番手を中心に布陣。世界を舞台に戦い得るのは誰か、最終予選である4月の選抜体重別を前に各階級とも見逃せない戦いが続く。

■ 60kg級・大会通じた最激戦階級、高藤は準々決勝でキムウォンジンと対戦
エントリー44名
日本選手:高藤直寿(東海大3年)、志々目徹(了徳寺学園職)

【概況・有力選手】

大会屈指の激戦階級。実力ナンバーワンの高藤直寿(東海大3年)の参戦は勿論のこと、現在階級最強国として扱うべきモンゴルからチェリャビンスク世界選手権王者のガンバット・ボルドバータルと、2トップと遜色ない3番手選手ガンボルド・ケーレンが同時にエントリー。
昨年世界選手権を休んで狙ったアジア大会で圧倒的なパフォーマンスを発揮して優勝、今季大ブレイクの予感漂うイェルドス・スメトフ(カザフスタン)、同じく世界選手権を休んだ13年リオ世界選手権銅メダリストのキム・ウォンジン(韓国)とここまでだけでも既にお腹一杯の陣容。これらはいずれもアジア勢だが、現在軽量級をリードするのは間違いなくアジアであり、これにロシア勢を加えればそのまま世界選手権が開催できるほどの豪華なトーナメントだ。

加えてアミラン・パピナシビリ(グルジア)、オルカン・サファロフ(アゼルバイジャン)、イルガー・ムシュキエフ(アゼルバイジャン)らメダルに手が届くクラスの強豪、ベテラン勢もホヴァネス・ダフチャン(アルメニア)、ルドウィグ・ペイシャー(オーストリア)、ジョロエン・ムーレン(オランダ)といずれもノーシードながら意欲的に参加しており上から下まで実にトーナメントの密度が非常に厚く、予選ラウンドから目の離せない戦いが続く。特に高藤とキム・ウォンジンがプールファイナルで戦うプールBは最大注目。

高藤は世界選手権での行動に問題ありとしてペナルティを与えられ、これが復帰戦。常に新しいトレンドを階級に持ち込むこの選手がどのような試合を見せるか。リオ五輪まで全て勝つのではないかという圧倒的な強さを見せた13年、徹底研究と技術模倣によって迫られ、微妙な判定で敗れた14年。これを受けていよいよ畳に立つ15年の高藤の現在位置やいかに。来年に迫ったリオ五輪までの60kg級勢力図がどう描かれるかはまずこの日に掛かる。非常に楽しみな1日。

【組み合わせ(シード選手・有力選手)】 

[プールA]
Aシード選手:ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)
Bシード選手:ガンボルド・ケーレン(モンゴル)
有力選手:フランシスコ・ガリーゴス(スペイン)、ルドウィグ・ペイシャー(オーストリア)

モンゴル勢が揃って配され、準々決勝で戦うところまではほぼ確実。国際的な序列はガンバット・ボルドバータルの方が上だがなにしろ同国対決でありアップセットの可能性は排除できない。もしガンボルド・ケーレンが勝つとなれば以降のトーナメントに与える影響は大。

世界ジュニア王者のガリーゴスはワールドツアー皆勤だが再三再四厳しい山に置かれてなかなか結果が出ない。今回もガンバット・ボルドバータルの直下であり勝ち上がりは難しそう。

[プールB]
Aシード選手:高藤直寿
Bシード選手:キム・ウォンジン(韓国)
有力選手:ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)、ホヴァネス・ダフチャン(オランダ)

高藤の山にはイブラエフ、キムの山にはダフチャンがいるが、力的には高藤とキムの一騎打ちと見て間違いない。奥を叩いて上から目線で試合を進めるキム、そのキムの衝動を利用してことごとく投げつけて来た高藤というこれまでの構図に変化はあるのか。まことに楽しみな一番。

[プールC]
Aシード選手:アミラン・パピナシビリ(グルジア)
Bシード選手:イルガー・ムシュキエフ(アゼルバイジャン)

他3ブロックに比べると比較的穏やかな陣容。パピナシビリとムシュキエフの争いと見てほぼ間違いないかと思われる。

[プールD]
Aシード選手:オルカン・サファロフ(アゼルバイジャン)
Bシード選手:イェルドス・スメトフ(カザフスタン)
有力選手:ソフィアン・ミルス(フランス)、志々目徹、ジョロエン・ムーレン(オランダ)

激戦区。志々目は初戦でムーレンと戦い、2戦目では早くもスメトフと対戦する。志々目はアジア大会の準決勝でスメトフと対戦、技の出の遅さという悪癖が顔を出し、審判の遅い反則裁定に助けられてGS延長戦2分7秒まで畳に居残ったもののフィジカル、メンタルとも電池が切れて「指導1」で敗れている。未だ弱点払拭出来ずと一段評価を落とすこととなったあの黒星をここで取り戻すことが出来るか。もし敗れれば今季の欧州国際大会を「予選ラウンド敗退」で終えねばならぬという崖っぷちの大一番。今季のみならず、キャリアを通した正念場だ。

■ 66kg級・最大注目は3回戦、阿部vsダバドルジ
エントリー47名
日本選手:高市賢悟(東海大3年)、阿部一二三(神港学園神港高校2年)

【概況・有力選手】

もともと日本選手が強く、飛び抜けた海外の強豪がいないこの階級。トーナメントをリードするのは第1シードのアジア王者ダバドルジ・ツムルクフレグ(モンゴル)、Bシード選手のダビド・ラローズ(フランス)と高市賢悟というところ。

しかし世界の興味は彼らを超えて、ノーシード選手阿部一二三に集まる。シニア国際大会初参加にしてグランドスラム東京というビッグゲームを制した高校2年生の阿部がいったいどこまでやるのか。これをこの階級最大のトピックと位置付けることに異論のあるものは少ないだろう。

グランドスラム東京では阿部にとっての課題と目される「パワー系」の選手が対戦前に敗れてしまっていたが、今回阿部が配されたのはダバドルジの直下。高上智史(ALSOK)をパワーとスタミナで圧倒したダバドルジを直接対決で倒して、世界で戦う力を証明することが出来るか。この階級の最大注目は予選ラウンド、プールAの3回戦で実現する阿部一二三vsダバドルジ・ツムルクフレグだ。

【組み合わせ(シード選手・有力選手)】 

[プールA]
Aシード選手:ダバドルジ・ツムルクフレグ(モンゴル)
Bシード選手:オウセム・カルファオイ(チュニジア)
有力選手:阿部一二三

前述の通り、阿部とダバドルジの3回戦が最大の山場。阿部の初戦はベラルーシ選手、2回戦はコンチネンタルオープンが主戦場のジュニオール・デゲン(オランダ)でここまでの勝ち上がり自体は問題ないかと思われる。
勝者が準決勝に勝ち上がると見てまず間違いないはずだ。

[プールB]
Aシード選手:ニジャット・シカリサダ(アゼルバイジャン)
Bシード選手:ダビド・ラローズ(フランス)
有力選手:トルニケ・タタラシビリ(グルジア)

波のある選手ではあるが例年冬季欧州大会では好パフォーマンスを披露するラローズの勝ち上がりを押しておきたい。トルニケ・タタラシビリは前週のローマ大会で高上智史を破って2位に入賞したばかりで、ここで再度上がってくるようであれば要警戒。一定の注目を払っておくべきかと思われる。

[プールC]
Aシード選手:ディミトリ・シャーサン(ベラルーシ)
Bシード選手:ジャスパー・レフェブリー(ベルギー)

シード選手を見る限り、他ブロックより一段落ちる山。マイナーシーズンのグランプリ参加常連が顔を揃えて個々の戦い自体は激戦だが、トーナメント全体でみるとアウトサイダーのブロックではないかと思われる。

[プールD]
Aシード選手:ゴラン・ポラック(イスラエル)
Bシード選手:高市賢悟
有力選手:アン・バウル(韓国)、エリオ・ヴェルデ(イタリア)

シード選手がさほど癖のあるタイプではないポラック、有力選手2人もその山の中に配置され、逆サイドに座る高市にとっては比較的戦い易いブロック。準決勝で戦う相手も選手が薄いプールCから輩出されるわけで、これはしっかり決勝まで勝ち上がっておきたいところ。万が一苦杯を屈すればレペチャージブロックには強敵が待ち受ける可能性が高い。準々決勝と準決勝はまさに運命の分かれ目だ。

■ 48kg級・世界王者4人が競演、近藤亜美は最激戦ブロックに配置
エントリー24名
日本選手:近藤亜美(三井住友海上火災)、浅見八瑠奈(コマツ)

【概況・有力選手】

一次エントリーに名を連ねていた世界王者4人がいずれも欠けずにそのまま参戦。14年チェリャビンスク世界選手権金メダリスト近藤亜美、13年リオ世界選手権の覇者ムンクバット・ウランツェトセグ(モンゴル)、12年のロンドン五輪を制したサラ・メネゼス(ブラジル)、そして10年東京世界選手権と11年パリ世界選手権の連覇者浅見八瑠奈、エントリー22名のみだがちょっと考えられないほど豪華なメンバーが集まった。グランドスラムパリ延期の影響がもっとも露骨に表れた階級と言える。

投技の近藤、寝技のムンクバット、足技のメネゼスに安定感の浅見と個性もクッキリ。ファンにとっては勝ち上がりを見ているだけで楽しめる階級となりそうだ。

シードは順にムンクバット、メネゼス、近藤、タチアナ・リマ(ギニアビサウ)。浅見はノーシードだがリマのブロックに入り、4人は綺麗にブロックが沸かれた。

組み合わせを見ると4人のうち明らかに厳しい配置を為されたのが第3シードの近藤。直下にシャーリーン・ファンスニック(ベルギー)がおり初戦で対戦、準々決勝で相まみえるのはヴァレンティナ・モスカット(イタリア)、エブル・サヒン(トルコ)、レティシア・パイエ(フランス)のいずれかでどれもなかなか歯ごたえのある相手。ファンスニックはドーピング疑惑で1年間出場停止とされていたがチェリャビンスク世界選手権直後の昨秋に復帰、不在の間に王者にまで上り詰めた近藤にどのような戦いを挑むのか、注目の一番である。


【組み合わせ(シード選手・有力選手)】 

[プールA]
Aシード選手:ムンクバット・ウランツェトセグ(モンゴル)
Bシード選手:ジョン・ボキョン(韓国)

ムンクバットの勝ち上がり濃厚。ジョンはしぶとい選手だが寝技という絶対の武器を持つムンクバットが取りこぼす可能性は少ないのではないかと思われる。例年このシーズンは調整の甘さを見せることも多いムンクバットだが、デュッセルドルフ1大会のみに絞ってきた今回は平均値以上の出来を期待して良いはず、と仮定しておきたい。

[プールB]
Aシード選手:タチアナ・リマ(ギニアビサウ)
Bシード選手:マリアナ・チェルニアク(ウクライナ)
有力選手:浅見八瑠奈

浅見の勝ち上がり以外は考えられない。対戦順はアイグル・バイクレア(カザフスタン)、チェルニアク、リマ。どのような勝ち方を為すかが最大の見どころ。準決勝のムンクバット戦に向けてしっかり体勢を整えたい。

[プールC]
Aシード選手:サラ・メネゼス(ブラジル)
Bシード選手:モニカ・ウングレアヌ(ルーマニア)

メネゼス、実はロンドン五輪以降に本領を発揮した試合は一つもなし。大会を重ねることにそのパフォーマンスは下がるばかりで、8月のチェリャビンスク世界選手権での初戦敗退、12月のグランドスラム東京での2敗でその不調ぶりは極まった感がある。あるいは休養もあり得るかと思われたが、果敢に冬季欧州遠征に挑戦してきた。

さすがに予選リーグでの敗退はないと思われるが、勝ち負け以上にメネゼスらしいスピードが発揮されているかどうか、試合振りに覇気が感じられるかどうか。来年に控える地元開催の大イベント・リオ五輪に向けて観察すべきは結果よりそのパフォーマンス自体にあるかと思われる。

[プールD]
Aシード選手:近藤亜美
Bシード選手:ヴァレンティナ・モスカット(イタリア)
有力選手:シャーリーン・ファンスニック(ベルギー)、エブル・サヒン(トルコ)、レティシア・パイエ(フランス)

前述の通りもっとも厳しい山。得意の払腰を研究されながら、それでも払腰で勝ち抜き続ける近藤がいかなる戦いを見せるか。ファンスニックはパワー系の選手と規定されるべきで、近藤はブレイク直前の昨年の冬季欧州大会で階級屈指のパワー系エヴア・クセルノビスキ(ハンガリー)に「指導2」で敗れているという経歴がある。この一戦は以後の近藤を占うものとして非常に楽しみ。

■ 52kg級・西田、中村、キトゥが三つ巴の争い、注目は西田vsキトゥの因縁対決
エントリー34名
日本選手:中村美里(三井住友海上火災)、西田優香(了徳寺学園職)

【概況・有力選手】

超大物と呼べる選手が3人エントリー。中村美里、西田優香の世界選手権王者2人とチェリャビンスク世界選手権銀メダリストのアンドレア・キトゥ(ルーマニア)、この3人がそのまま優勝を争うと考えておいてほぼ間違いないだろう。

厳しいブロックに置かれたのは西田。2戦目(3回戦)で前週橋本優貴(コマツ)を破ったマー・インナン(中国)と対戦した後は、準々決勝で早くも第1シードのキトゥと対戦する。

この2人は因縁対決。11月の講道館杯を圧勝で制した西田は直後に行われたグランプリ青島に参戦したが、ここでキトゥの反則脇固を受けて負傷。キトゥは即刻反則負けとなったが、西田は肘に重症を負い、これが強行出場したグランドスラム東京での王座奪取失敗に繋がることとなった。青島大会序盤戦に見せた西田の素晴らしい出来と、落ち際の「やらなくてもいい」場面で突如腕を抱えたキトゥの不可解な選択、最も近くで見ている主審が迷わず試合を止めて下したダイレクト反則負けという判断から「キトゥは故意にやったのではないか」という憶測が生まれるのは無理からぬところ。試合に出まくってあくまで今大会も多数ある場の一つと捉えるキトゥ、世界選手権出場のためにはここで結果を出しておかねばならない西田。2人の置かれた立場の違いと世界選手権を睨んだ思惑も絡み、この試合の様相は予測不可能。日本選手としては西田が「一本」の鉄槌を下してくれると期待して見守りたいところ。

キトゥ-西田戦の勝者が対戦すると目されるのはギリ・コーヘン(イスラエル)の山で、これは問題ないかと思われる。勝者の決勝進出は濃厚。

中村はマリーン・ケラー(ドイツ)がAシードを張るプールDに配置。勝てば準決勝はエリカ・ミランダ(ブラジル)かヨアナ・ラモス(ポルトガル)で、攻略難易度は高くない。しっかり決勝まで勝ち上がりたい。

この階級は現在マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)が世界選手権2連覇中。世界選手権の舞台への復帰を目論む中村と西田は結果のみならず、欲を言えば「ケルメンディと勝負し得る」という期待が膨らむような試合内容を見せつける必要がある。両者の健闘と決勝の日本人対決に期待。


【組み合わせ(シード選手・有力選手)】 

[プールA]
Aシード選手:アンドレア・キトゥ(ルーマニア)
Bシード選手:マー・インナン(中国)
有力選手:西田優香、パク・ダソル(北朝鮮)

前述の通り、西田はマー、キトゥと連戦する厳しい組み合わせ。逆に言えば国内のライバル橋本に勝ったばかりのマー、現役銀メダリストのキトゥをまとめて下して力を示すチャンスでもある。11月のコンディションに戻せていれば、普通に考えて敵はいない。しっかり勝って、力を見せつけたいところ。

[プールB]
Aシード選手:ギリ・コーヘン(イスラエル)
Bシード選手:ヤーナ・スンドベルグ(フィンランド)

選手の密度が薄いブロック。誰が勝ち上がっても準決勝以降を勝ち抜くことは難しいのではないかと思われる。

[プールC]
Aシード選手:エリカ・ミランダ(ブラジル)
Bシード選手:ヨアナ・ラモス(ポルトガル)
有力選手:ロミー・タラングル(ドイツ)

絶対的な力を持った選手はいないが、試合の様相を具体的に考えると勝ち上がり最有力候補はやはりミランダ。

[プールD]
Aシード選手:マリーン・ケラー(ドイツ)
Bシード選手:中村美里
有力選手:ペネロペ・ボンナ(フランス)、ムンクバータル・ブンドマー(モンゴル)

選手の最高到達点、密度ともになかなかの激戦区。中村はムンクバータル・ブンドマー、ケラーという順番での対戦。アジア大会、グランドスラム東京と2度「絞め落とされた」中村に対して固技を決めてやろうと相手が目を光らせている可能性は十分。しかしもともと寝技は中村のストロングポイントである。立ち際、寝際に隙なく、油断なく戦い抜きたい。

■ 57kg級・パヴィア中心に今大会も強豪密集
エントリー40名
日本選手:宇高菜絵(コマツ)、山本杏(国士舘大2年)

【概況・有力選手】

海外勢実力ナンバーワンと思われるオトーヌ・パヴィア(フランス)、リオ世界選手権銀メダリストで現在メキメキ力を付けているマーティ・マロイ(アメリカ)という骨太の2人に、リオ世界選手権王者ラファエラ・シウバ(ブラジル)、ベテランのコリナ・カプリオリウ(ルーマニア)、13年ワールドマスターズ王者ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)と実績十分の選手が揃ってただでさえ激戦のトーナメントに、日本からチェリャビンスク世界選手権金メダリスト宇高菜絵とアジア大会王者山本杏が参戦。冬季欧州シリーズのハイライトである今大会にふさわしい重厚な陣容となった。

実はいずれの選手も出来不出来の波が激しいこの中にあって、安定感があるのはやはりパヴィア。各選手のコンディション次第でどのようにも目が転がりうるこの階級であるが、事前予測としてはこの人を優勝候補ナンバーワンに挙げておくべきだろう。

【組み合わせ(シード選手・有力選手)】 

[プールA]
Aシード選手:オトーヌ・パヴィア(フランス)
Bシード選手:キャサリン・ブーシェミンピナード(カナダ)
有力選手:連珍玲(台湾)

順当に進めば若手世代の旗手ブーシェミンピナードが準々決勝でパヴィアに挑戦することとなり、これは楽しみな一番。連珍玲とノーラ・ジャコバ(コソボ)といずれかがその前にブーシェミンピナードを止めることが出来るかどうか、これもなかなか面白い見どころ。

勝ち上がり候補はパヴィア。ただし「指導」奪取の順行運転を心がけすぎると体の力の強いブーシェミンピナードの思わぬ一撃を食う可能性もあり。

[プールB]
Aシード選手:コリナ・カプリオリウ(ルーマニア)
Bシード選手:ドルジスレン・スミヤ(モンゴル)
有力選手:山本杏、ケトレン・クアドロス(ブラジル)

激戦区。山本は2回戦でカプリオリウ、準々決勝でドルジスレン・スミヤというなかなかに厳しい配置。山本は過去カプリオリウに1勝0敗、ドルジスレン・スミヤには2勝1敗で直近の対決(13年ワールドマスターズ)では敗れているが、この時山本は絶不調のさなかだった。アジア大会優勝以降緩やかに上昇気配にある山本の現在が問われる2戦。

[プールC]
Aシード選手:マーティ・マロイ(アメリカ)
Bシード選手:レティシア・ブロ(フランス)
有力選手:キム・ジャンディ(韓国)、ジュリア・クインタバレ(イタリア)

勝ち上がり候補はマロイ。勝敗を揺らす可能性があるのはキム・ジャンディだが、事前予測としてはマロイを推しておくのが妥当かと思われる。

[プールD]
Aシード選手:ラファエラ・シウバ(ブラジル)
Bシード選手:宇高菜絵
有力選手:ヘドウィグ・カラカス(ハンガリー)

シウバは強敵だが、宇高が平均値以上のパフォーマンスを発揮できれば勝ち上がりの可能性は高い。負傷からの回復具合と、世界を制した後のモチベーションのありようという宇高の内面の問題が勝敗を揺らす要素。五輪に対する渇望、現実的な問題としてのコンディション、シビアにこの2つが問われる大会。

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版2月20日掲載記事より転載・編集しています。
ドコモ版QRコード
docomo版QRコード
KDDI版QRコード
au版QRコード

→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・マッチレポート」に戻る




supported by KAYAC 運営会社サイトポリシー  RSS copyright (c) 2005 ejudo all rights reserved.