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キムウォンジン順当に優勝、志々目徹は攻めの遅さ払拭出来ず2位に留まる・グランドスラム東京60kg級レポート

(2014年12月19日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版12月19日掲載記事より転載・編集しています。
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キムウォンジン順当に優勝、志々目徹は攻めの遅さ払拭出来ず2位に留まる
グランドスラム東京60kg級レポート
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ガンバット・ボルドバータルの2回戦。ウロズボエフに「有効」で勝利したものの再三腕挫十字固を狙われ大苦戦だった。

第1シードのガンバット・ボルドバータルと第2シードのダシュダバー・アマーツブシンというモンゴルの強者2人が決勝ラウンドに辿り着けず。

今季世界選手権覇者のガンバットは初戦(2回戦)のディヨロベク・ウロズボエフ(ウズベキスタン)戦を小内巻込「有効」で勝ち抜いたが3回戦でほぼ無名と言って良いダビド・プルクラベク(チェコ)に敗戦。双方が「指導2」を失った後の残り11秒で我慢が利かず3つ目の「指導」失陥で脱落。久々の試合で休養十分ではという予測があったが、世界選手権とアジア大会で見せた好パフォーマンスには程遠い出来であった。

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ダシュダバー・アマーツブシンは2回戦で今季世界ジュニア王者ガリーゴスを大外刈「一本」で一蹴

13年リオ世界選手権銀メダリストのダシュダバーは2回戦で今季の世界ジュニア王者フランシスコ・ガリーゴス(スペイン)を大内刈「一本」(4:41)で退けさすがというところを見せつけたが、こちらも3回戦は体力が切れ、中堅選手のアルティオム・アーシャンスキ(イスラエル)と「指導」2つを取り合った末のGS延長戦17秒に3つ目の「指導」失陥で敗退。3位に終わった前週の済州大会のローパフォーマンスから抜け出せないまま、あっさりツアー最終戦を終えた。

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準々決勝、キム・ウォンジンが山本浩史から背負投で「技有」奪取

決勝に進んだのは第4シードのキム・ウォンジン(韓国)と志々目徹(了徳寺学園職)。

13年リオ世界選手権銅メダリストのキムは2回戦で好選手ツァイ・ミンエン(台湾)に「指導」2つと背負投「有効」を奪う完勝。3回戦はトビアス・エンゲルマイアー(ドイツ)を「指導2」優勢で退け、迎えた準々決勝は山本浩史(ALSOK)を相手に開始35秒背負投「技有」で先制すると、以後は守勢に回ってしまい偽装攻撃、消極的試合姿勢、そして残り1秒の「極端な防御姿勢」と3つの「指導」を失ったがなんとか逃げ切ってベスト4入り。準決勝はガンバットが消えたブロックから勝ち上がってきたダークホースのルスタン・イブラエフ(カザフスタン)を支釣込足「有効」に「指導3」を積み上げて相手にせず、見事決勝進出を決めた。

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準決勝、志々目徹が大島優磨から左体落「有効」

一方の志々目は2回戦でファン・ドンキュ(韓国)を相手に双方「指導3」を失う難しい展開に陥りながらも隅返「有効」、内股「技有」と連取して勝利。3回戦はアン・ジァンキ(韓国)に序盤の背負投「技有」、残り0秒の内股「技有」の合技「一本」で勝ち抜け、準々決勝はアーシャンスキから内股「有効」を先制、「指導3」まで追いすがられるが優勢勝ちを果たしベスト4入り。準決勝は大島優磨(国士舘大2年)から「指導」2つを奪った末に3分22秒体落「有効」を追加して優勢勝ち。2010年に2位入賞して以来のグランドスラム東京決勝の畳に臨むこととなった。

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決勝、キムが支釣込足で志々目を大きく崩す。直後志々目に「指導」

決勝はキム、志々目ともに左組みの相四つ。9月のアジア大会ではキム得意のクロス組み手を、志々目が持たせたまま左大外刈「技有」で転がして勝利し、地元優勝の野望を砕いたという経緯のあるカード。

志々目は一手目を釣り手から持ち、左大外刈を引っ掛けてキムをぐらつかせる先制攻撃。しかしキムが奥襟を確保し、内股のフェイントで2度、3度と足を振り上げるとリアクションを取らんと動きが止まり、続いて放たれた左足への支釣込足で伏せてしまい「待て」。続く展開でもキムの支釣込足につんのめって畳に落ちてしまい、すぐに立ち上がったものの主審はキムの攻勢を取り47秒志々目に「指導1」。主審のゼスチャーは「取り組まない」であり、これは少々不可解な判定。

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キムは長い足を伸ばして左大外刈、次いで反転して担ぎ技へと繋ぐ

志々目は片手の左背投、キムがまわりこんでかわすと今度は左背負投を放ってキムを浮かし崩すが、1分過ぎからキムが奥襟を叩いて組み手の優位を確保。志々目は腰を押して距離を保とうとするがキムは送足払に左背負投、左小内刈と技を繋ぎ、志々目の左大外刈も躱して左の外巻込に吸収し自身の優位をアピールしたままシークエンスを終える。続く展開も引き手で襟を掴んで足を飛ばしながら前進を続け、志々目が下がりながらの片手内股で展開を切った直後の2分32秒には志々目に2つ目の「指導」。

以後も志々目は引き手で襟、釣り手で奥襟を押さえるキムのパワフルな柔道の前にペースを変えられず、3分36秒には「極端な防御姿勢」の咎で3つ目の「指導」を失うに至る。一見互角に近い戦いだが反則の累積差は0-3という志々目の典型的な嵌りパターン。

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志々目が片襟の左大外刈で追撃を試みる

志々目は残り1分を過ぎてから追撃に掛かるが、キムは志々目の前進を巻き込みの動作で一旦流し、回り込んで出足払で攻防を締めて偽装攻撃を回避するという上手い組み立てであっさりいなす。

片手の左大外刈、さらに片襟の左大外刈で遮二無二前進する志々目をさすがに抑えあぐねたキム、手持ちの反則累積アドバンテージを踏まえてもはやまともに組み合わず。4分32秒に偽装攻撃の「指導」、残り6秒で「極端な防御姿勢」による「指導」と2つの反則を食ってしまうがこれはキムの計算通り。結果、「指導3」対「指導2」の優勢でキムの優勝が決まった。

前回対戦では志々目が2発投げて(大外刈「技有」、大外刈「有効」(取り消し))勝利しているカードだが、終盤はキムの追撃を捌きあぐねて「指導3」まで追い詰められていた。大枠、その後半戦の流れがそのまま持ち込まれたという今回の対戦だった。

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優勝のキム・ウォンジン。8月の世界選手権は欠場したが、来季は間違いなく優勝候補の一角。

勝利したキムはワールドツアー通算3つ目のタイトルで、グランドスラム優勝はこれが初。前週のグランプリ済州に続く2週連続の国際大会制覇となった。過緊張ゆえか動きの硬かったアジア大会と打って変わってそのパワーとスピード、試合運びの上手さを再び見せつけて存在感を発揮。8月の世界選手権を休んだことで一瞬シーンから消えた格好となっていたが、どうやらこれで完全復帰、来年の世界選手権では優勝候補の有力株と見ておいて間違いないだろう。

一方の志々目は攻め手の遅さという積年の課題をまたもや払拭出来ず。勝ち上がりも決して抜群というわけではなく持ち前の技一発の魅力を見せつけたとも言い難い。少なくとも、ミッションに失敗したアジア大会の評価を跳ね返すような上昇ベクトルの感じられる大会ではなかった。1階級に複数の強豪を配して強化することが基本政策の日本男子、高藤を追う存在がなかなか現れないこの階級は厳しい状況が続く。

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3位決定戦、大島は寝技で攻め続けて「指導1」のリードを守りきる

ジュニア世代から唯一の参加となった大島優磨は3回戦のイルガー・ムシュキエフ(アゼルバイジャン)戦を小内刈と横四方固の合技「一本」で勝ちぬけて準決勝まで進出。3位決定戦も山本浩史に勝利して志々目とともに表彰台に昇った。

講道館杯優勝で復活が期待された山本浩史は初戦でソフィアン・ミルス(フランス)に「指導4」勝ち、3回戦でロンドン五輪3位のフェリペ・キタダイ(ブラジル)から「指導3」と内股「有効」を奪って勝利と強豪2人を打倒したが、前述の通り準々決勝でキムに敗戦。3位決定戦も大島優磨を相手に開始26秒で失った「極端な防御姿勢」の「指導」1つを追いつけず、5位に留まった。

もっともパフォーマンスが安定していると思われた木戸慎二(パーク24)はまさかの3回戦敗退。ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)を相手に「指導2」を奪っていたが、最終盤に大内返「有効」を食って予選ラウンド敗退となった。

入賞者、日本選手成績とそれぞれの勝ち上がり、準々決勝以降の結果は下記。

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60kg級入賞者。左から志々目、キム、大島、イブラエフ

【入賞者】

1.KIM, Won Jin(KOR)
2.SHISHIME, Toru(JPN)
3.IBRAYEV, Rustam(KAZ)
3.OSHIMA, Yuma(JPN)
5.ARSHANSKI, Artiom(ISR)
5.YAMAMOTO, Hirofumi(JPN)
7.LIMARE, Vincent(FRA)
7.PULKRABEK, David(CZE)

【成績上位者】

優 勝:キム・ウォンジン(韓国)
準優勝:志々目徹
第三位:大島優磨、ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)

【日本選手成績】

志々目徹(了徳寺学園職) 2位
大島優磨(国士舘大2年) 3位
山本浩史(ALSOK) 5位
木戸慎二(パーク24) 3回戦敗退

【日本選手勝ち上がり】(~3回戦)

[2回戦]

木戸慎二○内股(3:53)△エイサ・マジャラシ(サウジアラビア)
山本浩史○反則[指導4](2:42)△ソフィアン・ミルス(フランス)
志々目徹○優勢[技有・内股]△ファン・ドンキュ(韓国)
大島優磨○横四方固(1:22)△ロバート・ムシュキドバゼ(ロシア)

[3回戦]

木戸慎二△優勢[有効・大内返]○ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)
山本浩史○優勢[有効・内股]△フェリペ・キタダイ(ブラジル)
志々目徹○合技[背負投・内股](5:00)△アン・ジァンキイ(韓国)
大島優磨○合技[小内刈・横四方固](1:46)△イルガー・ムシュキエフ(アゼルバイジャン)

【準々決勝】

ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)○GS小外刈(GS1:30)△ダビド・プルクラベック(チェコ)
山本浩史△優勢[技有・背負投]○キム・ウォンジン(韓国)
志々目徹○優勢[技有・内股]△アルティオム・アーシャンスキ(イスラエル)
大島優磨○横四方固(2:34)△ヴィンセント・リマー(フランス)

【敗者復活戦】

山本浩史○腕挫十字固(2:33)△ダビド・プルクラベック(チェコ)
アルティオム・アーシャンスキ(イスラエル)○優勢[有効・背負投]△ヴィンセント・リマー(フランス)

【準決勝】

キム・ウォンジン(韓国)○優勢[技有・体落]△ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)
志々目徹○優勢[有効・大外刈]△大島優磨

【3位決定戦】

大島優磨○優勢[指導1]△山本浩史
ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)○小外掛(3:01)△アルティオム・アーシャンスキ(イスラエル)

【決勝】

キム・ウォンジン(韓国)○優勢[指導3]△志々目徹

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