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グランドスラム東京第1日男子(60kg級、66kg級)直前展望

(2014年12月4日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版12月4日掲載記事より転載・編集しています。
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第1日男子(60kg級、66kg級)直前展望
グランドスラム東京
■ 60kg級・世界選手権「金」「銀」「銅」ホルダーが集結、王者高藤欠く日本勢は苦しい布陣
エントリー:39名
日本選手:山本浩史(ALSOK)、木戸慎二(パーク24)、志々目徹(了徳寺学園職)、大島優磨(国士舘大2年)

現在階級最強国であるモンゴルから、今季の世界選手権王者であるガンバット・ボルドバータルと13年リオ世界選手権2位のダシュダバー・アマーツブシンの2トップが揃って来日。この2人がそのままトーナメントの軸となる。

これにリオ世界選手権3位で今季は自国開催のアジア大会に備えて世界選手権を欠席したキム・ウォンジン(韓国)、オルハン・サファロフとイルガー・ムシュキエフというアゼルバイジャンの強力2枚、ロンドン五輪銅メダリストであるフェリペ・キタダイ(ブラジル)が絡む。

実績と最高到達点の高さから言えばガンバット・ボルドバータルがもっとも有力。モンゴル勢と言えばオフシーズンに大会に出続けてコンディションを崩し、ワールドツアーにおいては実績ほどの力を出せないのが定番となりつつあるが、この選手はチェリャビンスクでの金メダル奪取後にこなした試合は9月のアジア大会のみ(決勝でイルガー・ムシュキエフに敗れて2位)で、抜群のスタミナで勝ち抜いた8月に近いパフォーマンスを想定しておいたほうが良いだろう。対照的にダシュダバー・アマーツブシンは10月にグランプリ・アスタナ(2位)とグランプリ・タシケント(1位)、11月初旬にグランドスラム・アブダビ(2位)とこなし、先週の済州大会では日本の河野亮哉に大外刈「一本」で敗れて3位に終わるなど少々元気がなかった。

その中にあって先週末に地元のグランプリ・済州大会を制したキム・ウォンジンの勢いは買い。左組みで奥襟を叩く圧力ファイトに担ぎ、足技に裏投と技術の幅が広く、同大会ではサファロフを膝車「一本」、河野からも裏投と背負投で2つのポイントを奪って圧勝している。キムとガンバット・ボルドバータルが優勝候補の最右翼と考えるべきだろう。

迎え撃つ日本勢は世界王者高藤直寿を欠く苦しい布陣。アジア大会代表に選ばれながら優勝を逃して高藤に差を広げられてしまった志々目徹にとっては少なくとも表彰台確保は絶対条件。講道館杯優勝で復活なった山本浩史、持ち前の安定感をビッグゲームで再び見せつけたい木戸、抜擢を受けた形の若武者大島とともに、高藤の「次」の座を確保すべく強豪たちに挑む。

【プールA】

シード選手:ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)
日本選手:木戸慎二

第1シードガンバットの山。木戸は逆側に配されて、かつ双方の山に強敵と呼べる選手はいない。準々決勝はガンバット-木戸戦と見て間違いない。木戸、ガンバットには1勝2敗だが昨年はこの大会で勝利しておりアップセットの可能性十分。間を詰めてくる、かつ組み手争いの中でも的確に足を飛ばしてくる相手に対して適正距離をとって戦えるかどうかが焦点。

【プールB】

シード選手:キム・ウォンジン(韓国)
有力選手:ツァイ・ミンエン(台湾)、フェリペ・キタダイ(ブラジル)、ソフィアン・ミルス(フランス)
日本選手:山本浩史

第4シード者キムの山。キムは初戦で足技の効く好選手ツァイ・ミンエン(台湾)と対戦するが、担ぎの得意な軽量級選手ながら無理やり押さえつけて自分の形にすることにも長けたキムがアップセットを許す可能性は少ない。準々決勝進出まではまず確実。

山本は逆側、キタダイの山に配された。キタダイは柔道の線がさほど太くなく、ロンドン五輪3位という実績ほどの圧倒的な強さはない。山本には決してやりにくい相手ではないと思われるが、むしろ気にかかるのは今年の世界選手権1回戦でダシュダバーに勝利しているソフィアン・ミルス(フランス)とマッチアップする初戦。なかなか成績を残せない選手だが気持ちで戦うタイプでここ一番の集中力は怖い。足元をすくわれないようにしたい。

【プールC】

シード選手:ダシュダバー・アマーツブシン(モンゴル)
有力選手:フランシスコ・ガリーゴス(スペイン)、ルドウィグ・ペイシャー(オーストリア)
日本選手:志々目徹

ダシュダバーの山。ここに世界ジュニア王者フランシスコ・ガリーゴス(スペイン)が配された。ガリーゴスは世界ジュニア優勝直後のアビダビ大会でサファロフとムシュキエフに連敗、済州大会では初戦でキム・ウォンジンと対戦するという不運が続いてなかなかシニアの壁を破れずにおり、ダシュダバー打倒は少々荷が重いという印象。

志々目は初戦でグランプリ済州3位のファン・ドンキュ(韓国)と対戦し、パヴェル・ペトリコフ(チェコ)、ルドウィグ・ペイシャー(オーストリア)と対戦。大ベテランのペイシャーは今年やや復調気配だが力の絶対値からも対戦相性からも志々目を脅かすには至らないはず。志々目の山は準々決勝のダシュダバー戦。足技も効くダシュダバーに対して「狙い過ぎる」悪い癖を出さずに先手で攻めていけるかどうかがカギ。前週の河野の勝利を受けて、高藤追撃の一番手としては絶対に負けられない一番。

【プールD】

シード選手:オルハン・サファロフ(アゼルバイジャン)
有力選手:イルガー・ムシュキエフ(アゼルバイジャン)
日本選手:大島優磨

他国の選手にとって面倒なアゼルバイジャンの強者2人が1ブロックに詰め込まれた。その割を食ったのが日本の大島で、しかも3回戦でムシュキエフ、準々決勝でサファロフと2人を相手にしなければいけない厳しい配置。試練の大会だ。

■ 66kg級・海老沼vs阿部の実現なるか、海外勢はダバドルジとチバナ、ザンタライアら充実メンバー
エントリー:33名
日本選手:海老沼匡(パーク24)、高市賢悟(東海大3年)、阿部一二三(神港学園神港高2年)、高上智史(旭化成)


世界選手権3連覇中の海老沼匡と、高校2年生で講道館杯を制した阿部一二三の直接対決なるかが階級最大の話題。

トーナメント全体でみると、当然ながら海老沼が優勝候補の筆頭。
追う勢力は、世界選手権ではコンディション調整ミスから映えない結果に終わったが今季実力世界一と噂されていたチャールス・チバナ(モンゴル)、アジア大会では圧倒的な強さで優勝し日本の高上智史にも2連勝をマークしたダバドルジ・ツムレクフルグ(モンゴル)が2強。これに世界選手権銅メダリストの曲芸師ゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)、高上、高市賢悟の日本勢が絡むというのが大枠の構造。

今大会がシニア国際大会初出場の阿部はトーナメント全体で見ると「不確定要素」。抜群の体幹の力をベースに背中を叩き、あるいは脇を差しての密着攻撃と、釣り手を絞ってくる相手に対してそのまま両袖で攻める大技がこの選手の持ち味であるが、このスタイルはグルジア、モンゴル系のパワーファイターと類似する。果たしてシニアの「本家」パワーファイター相手にこのスタイルが通用するのか、そしてこれらのパワー派たちをことごとく殺して世界の頂点に立ち続ける海老沼に対して阿部がどんな試合を繰り広げるのか。興味は尽きない。


【プールA】

シード選手:海老沼匡
有力選手:アリム・ガダノフ(ロシア)、アン・ボウル(韓国)

海老沼の山。逆側の山にベテランのガダノフ、そして世界ジュニア代表を3回務めた韓国の新鋭アン・ボウルが配された。
アンは先週の済州大会で2位(竪山将に「指導1」で敗退)、世界ジュニアでも初戦で阿部に敗れており、ガダノフを凌ぐのは難しそう。ガダノフは長年続けてきた圧殺ファイトにここ2年間左右の担ぎ技を盛ってなかなか面倒な相手。海老沼の準決勝勝ち上がり自体は動かないが、片手なら組み際の一本背負投、組めば両者を剛体とするような圧殺を仕掛けてくるガダノフをどう料理するかは、海老沼のコンディションとモチベーションを測るには格好。注目して見守りたい。

【プールB】

シード選手:ダバドルジ・ツムレクフルグ(モンゴル)
有力選手:ゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)、リショド・ソビロフ(ウズベキスタン)
日本選手:阿部一二三

シード選手ダバドルジの山。ザンタライアとソビロフという60kg級世界王者2人に、同じく60kg級銅メダリストのエリオ・ヴェルデ(イタリア)が詰め込まれ、「階級変更組」ブロックとでも呼ぶべき様相。

阿部は初戦を突破すると早くも3回戦でダバドルジと対戦することになる。パワーに長け、担ぎ技一発に威力を持つダバドルジ相手に阿部がどう戦うか注目したい。ダバドルジは夏期に高上と3戦しているがいずれも終盤に威力のある技を繰り出してポイントを挙げておりそのスタミナは脅威。早い時間、阿部のリズムに慣れる前の時間帯に勝負に出たい。

下側の山ではザンタライアとソビロフが激突。今年の世界選手権ではザンタライアが勝利しているが内容はGS延長戦の外巻込「有効」という僅少差。前週の済州ではザンタライアにいまひとつ元気がなかったこともあり勝負は予断を許さない。

阿部がダバドルジを突破した場合。低身長だがまるで重量選手のようにガップリ組んでくるソビロフ、ケンカ四つで引き手で脇下を持ってくる長身のザンタライアと見た目は好対照の2人だが、「組んでくる」という点、そして66kg級転向以来パワーファイトでは遅れを取り気味(かつスタイルはパワーファイター)という点で共通項があり、この属性を整理する限り意外に阿部にとっては相性が良いのではないかと見る。勝ち上がりの可能性も低くはない。

【プールC】

シード選手:チャールス・チバナ(ブラジル)
日本選手:高上智史

ともに担ぎ技に長け、そしてともにそこに至る「形」の多彩さを誇るこの2人の一騎打ちではないかと見る。チバナは組み際を狙う傾向があり、かつ格上にしっかり持たれると脇差しなど形を変えて逃れる癖がある。「際」が好きな高上もここはしっかり組み合って仕掛けることが肝要と見る。

【プールD】

シード選手:ミハエル・プルヤエフ(ロシア)
有力選手:スゴイ・ウリアルテ(スペイン)、コリン・オーツ(イギリス)
日本選手:高市賢悟

綺麗に分かれた日本選手4人、もっとも戦い易いプールDに配されたのは高市。
大ベテランのウリアルテは数年スパンのビッグゲーム以外にフォーカスして力を出すような余力はなく、ロンドン五輪5位のオーツはワールドツアーにおいては3位、5位が指定席で表彰台に上がっているのは強豪の密度が薄い大会のみ。ともに「名前」ほどの力を出せる選手ではない。高市の敵はプルヤエフのみだ。

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