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高校生朝比奈沙羅、重囲突破して連覇達成・講道館杯全日本柔道体重別選手権78kg超級レポート

(2014年11月24日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版11月24日掲載記事より転載・編集しています。
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高校生朝比奈沙羅、重囲突破して連覇達成
講道館杯全日本柔道体重別選手権78kg超級レポート
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全試合一本勝ちで決勝まで勝ち上がった井上愛美

決勝に進んだのは井上愛美(山梨学院大4年)と朝比奈沙羅(渋谷教育学園渋谷高3年)の2人。

世界ジュニア選手権連覇者(2010年、2011年)の井上は1回戦で岡田彩加(横須賀学院高3年)を払腰「一本」(1:18)、2回戦では前戦で強化選手白石のどか(JR東日本)を内股「一本」(0:51)で下している石川笑美子(日本エースサポート)を大外刈「一本」(3:05)に仕留める好スタート。準々決勝は冨田若春(埼玉栄高2年)に「指導2」対「指導1」でリードを許す苦しい展開を残り30秒の払巻込「有効」で逆転、そのまま崩袈裟固に抑え込んで一本勝ち(3:55)。最大の勝負どころとなった準決勝ではアジア大会銀メダリストの稲森奈見(三井住友海上)と「指導1」のタイスコアから残り1分18秒に払巻込で「有効」獲得、そのまま崩上四方固に抑え込んで勝利決定、全試合一本勝ちという素晴らしい成績での決勝進出。

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準決勝、朝比奈沙羅が市橋寿々華から右払腰で「技有」を奪う

一方、今季の世界ジュニア王者で今大会は2連覇が掛かる朝比奈の勝ち上がりも抜群。1回戦で照喜名あずさ(九州共立大2年)を右払腰「有効」からの袈裟固「一本」(2:10)で下して後はことごとく強豪とマッチアップする厳しい組み合わせだったが、2回戦の谷村美咲(帝京科学大3年)戦は大内刈「有効」の優勢勝ち、準々決勝は烏帽子美久(JR東日本)を終盤に右払腰で転がし「技有」、そのまま袈裟固に抑え込んで合技「一本」(3:40)、準決勝は受けの強さが売りの市橋寿々華(大阪府警)を右払腰と上四方固の合技「一本」(3:45)で下し、重囲を跳ね除けて見事決勝進出決定。

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決勝序盤、朝比奈が両襟の右払腰で探りを入れる

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朝比奈が右払腰で山場を作り出し「指導」奪取

決勝は井上、朝比奈ともに右組みの相四つ。「始め」の声が掛かるなり両者ともに両襟を掴むガップリの組み手。

井上が足を伸ばして右大外刈の形で探りを入れ、朝比奈は右払腰の構えを見せて牽制。動きの少ない圧力の掛け合いが続くが朝比奈は足技で相手をつつき続け、50秒過ぎには支釣込足で井上を大きく崩す。主審この攻防を以て展開に差がついたと判断、54秒井上に「指導」。

再び両者ともに両襟。井上柔道衣をずらしながら間合いを探り、釣り手を伏せての右払腰を仕掛けるが朝比奈押し戻して大過なし。朝比奈はすかさず支釣込足を一撃返して攻勢評価をリセット、以後は両者組み合ったまま細かく足技を飛ばしあうのみで非常に静かに試合が進む。

1分45秒を超えたところで朝比奈が右足車、さらに右大内刈へと繋いで井上を場外まで弾きだす。主審この攻防を受けて井上に2つ目の「指導」を宣告。

奮起した井上は釣り手を持ちながらの右払腰を仕掛けるが朝比奈落ち着いて押し戻し、支釣込足を2連発して井上の攻勢点を相殺。2分40秒過ぎから再び試合は膠着し、3分2秒双方に「指導」が宣告される。反則累積は井上が「3」、朝比奈が「1」。

後のない井上猛然と前に出るが朝比奈は悠揚その突進を受け止め、圧力を掛け返して右払腰。さらに支釣込足と払腰で先手を打って井上に山場を作らせない。

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朝比奈が支釣込足で井上を大きく崩し、ここでタイムアップ

朝比奈が支釣込足で井上を大きく崩したところで終了ブザーが鳴り響く。結果、「指導3」の優勢で高校生朝比奈の大会2連覇が決まった。

負傷明けの朝比奈、今大会の組み合わせは非常に厳しいものであったが準決勝までは全て相手を投げての勝利。昨年の覇者で全ての選手にターゲットとされる立場、負傷明け、かつ世界ジュニアからほとんど間のないハードスケジュール下でのコンディション調整の難しさ、さらにここで勝たねばリオ五輪挑戦の道がなくなるというギリギリのキャリアスケジュール、そして配された相手は強敵揃いとなれば「勝ちを拾いに行く」リスクの少ない戦いに逃げ込んでもおかしくないところであったが、その中であくまで投げに出、そして勝ち抜いた実力とメンタルタフネスは特筆ものだ。ギリギリの場面での攻撃性に欠ける選手が多い重量級にあってこの骨の太い戦いぶりは頼もしい。

技の構成に特異なものがあるわけではない典型的超級選手の朝比奈。オーソドックススタイルのままどこまで辿り着けるか、どの時点で次なる武器の獲得に舵を切ることになるのかがその成長を見守る上での重要観察ポイントであったが、現在の戦いの延長線で十分頂点に立つ可能性があるのではないか、そう思わせるだけの迫力ある戦いであった。

朝比奈のライバルと目されていた稲森は前述の通り準決勝で敗れたが、3位決定戦で後藤美和(日光警備)を内股「一本」に下して表彰台を確保、グランドスラム東京の代表にも無事選出された。

13年選抜体重別覇者の白石のどかは前述の通り初戦で石川笑美子に一本負け。苦手の石川と初戦でマッチアップするという不運はあったが、出来不出来の波の激しさという課題を払拭出来ずに強化選手落ち決定。もと強化選手で度々国際大会への抜擢を受けて来た橋口ななみ(大阪府警)も2回戦で高校生の冨田若春(埼玉栄高2年)に「指導2」対「指導1」で敗れた。

冨田は前述の通り準々決勝で井上愛美に善戦したが惜しくも逆転負け。敗者復活戦では山本沙羅(大阪体育大2年)にGS「指導2」対「指導1」で勝利したもののこの際合計試合時間13分という大激戦を演じ、さすがに体力切れ。3位決定戦で待ち受ける強豪市橋を凌ぐ力は残っておらず、合技「一本」で屈した。

入賞者と準々決勝以降の結果、優勝者のコメントは下記。

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78kg超級入賞者。左から井上、朝比奈、市橋、稲森

【入賞者】
優 勝:朝比奈沙羅(渋谷教育学園渋谷高3年)
準優勝:井上愛美(山梨学院大4年)
第三位:市橋寿々華(大阪府警)、稲森奈見(三井住友海上)

朝比奈沙羅選手のコメント
「重量級はトップ2人の力が頭一つ抜けているという認識が強いと思うので、実力を見せたかった。結果が出て良かったです。強い選手ばかりの山に入ったので一戦一戦大変でしたが、我慢して一発を狙うという戦い方を徹底出来ました。グランドスラム東京は次が3度目の参加。優勝したいですし、リオ五輪を狙うには結果を残すことが大事。覚悟を決めて、やるべき仕事をしっかりやりたいと思います」

【準々決勝】

稲森奈見(三井住友海上)○優勢[指導3]△山本沙羅(大阪体育2年)
井上愛美(山梨学院大4年)○崩袈裟固(3:55)△冨田若春(埼玉栄高2年)
朝比奈沙羅(渋谷教育学園渋谷高3年)○合技[払腰・袈裟固](3:40)△烏帽子美久(JR東日本)
市橋寿々華(大阪府警)○優勢[指導1]△後藤美和(日光警備)

【敗者復活戦】

後藤美和(日光警備)○優勢[指導3]△烏帽子美久(JR東日本)
冨田若春(埼玉栄高2年)○GS指導2(GS9:00)△山本沙羅(大阪体育大2年)

【準決勝】

井上愛美(山梨学院大4年)○崩袈裟固(3:05)△稲森奈見(三井住友海上)
朝比奈沙羅(渋谷教育学園渋谷高3年)○合技[払腰・上四方固](3:45)△市橋寿々華(大阪府警)

【3位決定戦】

市橋寿々華(大阪府警)○合技(3:37)△冨田若春(埼玉栄高2年)
稲森奈見(三井住友海上)○内股(2:23)△後藤美和(日光警備)

【決勝】

朝比奈沙羅(渋谷教育学園渋谷高3年)○優勢[指導3]△井上愛美(山梨学院大4年)

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