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グランプリ・アスタナ女子各階級レポート

(2014年10月21日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版10月21日掲載記事より転載・編集しています。
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女子各階級レポート
グランプリ・アスタナ
■ 48kg級
-ファンスニックは出場回避、モンゴル2番手のガルバトラフがワールドツアー初優勝飾る-

【入賞者】 エントリー19名
1.GALBADRAKH, Otgontsetseg(MGL)
2.BRIGIDA, Nathalia(BRA)
3.MOSCATT, Valentina(ITA)
3.SAHIN, Ebru(TUR)
5.CHIBANA, Gabriela(BRA)
5.HAN, Galimuga(CHN)
7.RISHONY, Shira(ISR)
7.ROSSENEU, Amelie(ISR)

リオ世界選手権王者ムンクバット・ウランツェトセグがエースを張るモンゴルから22歳のガルバトラフ・オトコンツェトセグ、ロンドン五輪覇者サラ・メネゼスが第一人者のブラジルから21歳のナタリア・ブリヒダと、軽量級の強国2つの代表が決勝に進出。

ガルバトラフは2回戦でジアーン・ヤーホン(中国)を浮落「有効」、準々決勝でガブリエラ・チバナ(ブラジル)を「指導4」(3:39)の反則、勝負どころの準決勝では第2シードのヴァレンティナ・モスカット(イタリア)を小外刈「有効」で降して決勝進出。ブリヒダは初戦でシュシナ デビ・ライクマバム(インド)を片手絞「一本」(0:44)、準々決勝で第1シードのアメリー・ロッセネウ(イスラエル)を右払巻込「有効」、準決勝はトルコの強豪エブル・サヒンを「指導2」対「指導1」で下してファイナリストの権利獲得。

決勝はガルバトラフが「指導2」対「指導1」でリードした最終盤に「巴十字」に打って出る。膝固気味に体を捻りながら見事に極め切り、一本勝ちで勝負を決めた。

ガルバトラフはこれまでIJF主催大会で3位が3回、2位が2回。ついにワールドツアー初優勝を果たすこととなった。決勝は先輩ムンクバットばりの関節技を決めて見せ、各階級に複数強豪を配置する政策を敷くモンゴルの陣容はいよいよ充実し始めた印象。

ドーピング疑惑による出場停止が明け、復帰の途上にあるシャーリーン・ファンスニック(ベルギー)は直前で出場を回避。これまでを読んで頂いた通りトーナメント参加者のレベルはさほど高くなく、第1シードのロッセネウと第2シードのモスカットの独走かと思われたが、両者はともに決勝進出した若手に敗れタイトル獲得の大きなチャンスを逸した。

【3位決定戦】

ヴァレンティナ・モスカット(イタリア)○優勢[技有・背負投]△ハン・ガリムガ(中国)
エブル・サヒン(トルコ)○裏投(3:32)△ガヌリエラ・チバナ(ブラジル)


【決勝】

ガルバドラフ・オトゴンツェトセグ(モンゴル)○腕挫十字固(3:34)△ナサリア・ブリヒダ(ブラジル)

■ 52kg級
-ノーシードスタートから強豪次々撃破、32歳ラモスが優勝飾る-

【入賞者】 エントリー21名
1.RAMOS, Joana(POR)
2.LEGENTIL, Christianne(MRI)
3.COHEN, Gili(ISR)
3.VALENTIM, Eleudis(BRA)
5.GOMEZ, Laura(ESP)
5.SKRYPNIK, Darya(BLR)
7.HEYLEN, Ilse(BEL)
7.TARANGUL, Romy(GER)

ノーシードからスタートした32歳の大ベテラン、ヨアナ・ラモス(ポルトガル)が優勝。初戦で第4シードの実力者ムンクフバータル・ブンドマー(モンゴル)から左袖釣込腰「技有」、左払巻込「一本」(3:26)と連取して勝利、準々決勝は昨年から上位常連となったベテランのイルゼ・ヘイレン(ベルギー)を「指導1」で破り、準決勝では第1シードのギリ・コーヘン(イスラエル)の左小内刈を引きずり倒して片手絞「一本」(0:41)。決勝ではダークホースのクリスティアーヌ・レジョンティ(モーリシャス)を腕挫脇固「一本」(2:56)に仕留めて優勝を決めた。32歳のラモスは2010年グランプリ・アブダビ以来キャリア2度目のIJF主催大会タイトル獲得。

レジョンティはアフリカ選手権で2位(2014年)、3位(2009年、2013年)に入賞しておりロンドン五輪では7位という結果が残っているが、アフリカ地域以外の国際大会出場がほとんどない選手。しかしこの日は全戦で強豪を、それも投げて倒しての決勝進出。内訳は2回戦で第2シードのアディヤサンプ・ツォルモン(モンゴル)を右大内刈「技有」、浮落「一本」(2:06)、準々決勝でロミー・タラングル(ドイツ)を右小外掛で「一本」(1:13)、準決勝はローラ・ゴメス(スペイン)を右大内刈「技有」。決勝の脆さで評価をやや落とした感はあるが、倒したメンバーと内容を見る限りでは今後も気にかけておくべき選手の1人かと思われる。

【3位決定戦】

エレウディス・ヴァレンティン(ブラジル)○優勢[指導2]△ローラ・ゴメス(スペイン)
ギリ・コーエン(イスラエル)○優勢[有効・小内巻込]△ダリヤ・スクリプニク(ベラルーシ)

【決勝】

ヨアナ・ラモス(ポルトガル)○腕挫脇固(2:56)△クリスティアーヌ・レジョンティ(モーリシャス)

■ 57kg級
-決勝は順当な顔合わせ、カラカスがフィルツモザー破ってワールドツアー初優勝-

【入賞者】 エントリー18名
1.KARAKAS, Hedvig(HUN)
2.FILZMOSER, Sabrina(AUT)
3.QUINTAVALLE, Giulia(ITA)
3.SMYTHE DAVIS, Nekoda(GBR)
5.ROGIC, Jovana(SRB)
5.TREMBLAY, Stefanie(CAN)
7.MINAKAWA, Camila(ISR)
7.NOSKOVA, Tatiana(RUS)


第1シードのサブリナ・フィルツモザー(オーストリア)と第2シードのヘドウィグ・カラカス(ハンガリー)が順当に決勝進出。フィルツモザーは2回戦でナズリジャン・オザレル(トルコ)に右大内刈「技有」、準々決勝はタチアナ・ノスコワに崩上四方固(1:21)、準決勝ではネコダ・スミス・デヴィス(イギリス)に浮落「一本」、カラカスはセヴァラ・ニサンバエワ (カザフスタン)に縦四方固「一本」(1:56)、カミラ・ミナカワ(イスラエル)を内股透「技有」優勢、準決勝はヨヴァナ・ロギッチ(セルビア)を「指導1」優勢で勝ち上がっての決勝進出。その勝ち上がりを見てわかる通りカラカスのロギッチ戦のみが勝敗の揺れる顔合わせで、山場と呼べるカード自体がほとんどなし。

決勝は序盤にフィルツモザーが縦四方固に抑え込む場面があったが9秒でカラカスが逃れ、終盤にカラカスが腕挫十字固から崩袈裟固に繋いで「技有」獲得。そのまま試合終了まで戦い切って優勝を決めた。

24歳という年齢の割にキャリアの長いカラカスだが、所謂ワールドツアーでの優勝はこれが初。IJF主催大会のタイトルは2009年世界ジュニア選手権以来だ。寝技に舵を切りつつある今年は上位入賞が増えて来ており、上位グループと中位集団との実力差がさほどないこの階級では注目しておくべき存在かもしれない。上位とマッチアップする冬季、そして来春の国際大会での戦いを注視しておきたい。

【3位決定戦】

ジュリア・クインタバレ(イタリア)○優勢[指導2]△ヨヴァナ・ロギッチ(セルビア)
ネコダ・スミス・デヴィス(イギリス)○合技[小外刈・横四方固](1:59)△ステファニー・トレンブレイ(カナダ)

【決勝】

ヘドウィグ・カラカス(ハンガリー)○優勢[技有・崩袈裟固]△ザブリナ・フィルツモザー(オーストリア)

■ 63kg級
-ゲルビ圧勝、決勝は鮮やかな内股「一本」で技術的成熟見せる-

【入賞者】 エントリー25名
1.GERBI, Yarden(ISR)
2.BERNHOLM, Anna(SWE)
3.GWEND, Edwige(ITA)
3.UNTERWURZACHER, Kathrin(AUT)
5.HERMANSSON, Mia(SWE)
5.TRAJDOS, Martyna(GER)
7.DREXLER, Hilde(AUT)
7.SILVA, Mariana(BRA)

唯一最大の目玉、第1シードのヤーデン・ゲルビ(イスラエル)が見事優勝。2回戦はツェデフスレン・ムンクザヤ(モンゴル)を内股「一本」(3:33)、準々決勝はミア・ヘルマンソン(スウェーデン)をあっというまの「指導4」(2:26)、準決勝は第4シードのエドウィッジ・グウェン(イタリア)を右内股「有効」、右釣込腰「技有」と連取して退け決勝進出。

決勝では準々決勝でマルチナ・トラジドス(ドイツ)を引込返と横四方固の合技「一本」、準決勝で第2シードのカトリン・ウンターヴルツァハー(オーストリア)を払巻込「有効」で破っているアンナ・ベルンホルム(スウェーデン)と対戦。1分18秒に鮮やかな右内股で「一本」を奪い、あっさり優勝を決めた。

決勝の内股は崩し、前に引出し、軸足をずらしてギャップを作って回し込みと、技術レベルの高い一撃。傲慢を覚悟で言えば、あたかも日本選手のような美しい一撃であった。

長年アリス・シュレシンジャーに続くイスラエルの2番手として戦い続け、そしてリオ世界選手権の反則絞技「ゲルビチョーク」投入による優勝で一躍有名となったゲルビだが、もとは典型的なパワー頼りの選手であり、このような精緻なダイナミクスの技を繰り出すタイプではなかった。もはやゲルビはかつてとは別人。組み合って、そして投げねば勝てない新ルール下にあっての海外選手の「業」獲得に対する志向を強く感じさせる、鮮やかな「一本」であった。

【3位決定戦】

カトリン・ウンターヴルツァハー(オーストリア)○合技[釣腰・大腰](2:55)△ミア・ヘルマンソン(スウェーデン)
エドヴィッジ・グヴェン(イタリア)○優勢[技有・隅落]△マルティナ・トラジドス(ドイツ)

【決勝】

ヤーデン・ゲルビ(イスラエル)○内股(1:18)△アンナ・ベルンホルム(スウェーデン)

■ 70kg級
-グラフが優勝、ファルカスコッホは同国の若手に苦杯も3位を確保-

【入賞者】 エントリー17名
1.GRAF, Bernadette(AUT)
2.STAM, Esther(GEO)
3.DIEDRICH, Szaundra(GER)
3.VARGAS KOCH, Laura(GER)
5.FLETCHER, Megan(GBR)
5.MERLI, Nadia(BRA)
7.PORTELA, Maria(BRA)
7.UMIRALIYEVA, Dilbar(KAZ)

第1シードのラウラ・ファルカスコッホ(ドイツ)が準々決勝で敗退。3つ年下の同国の後輩スザンドラ・ディードリッヒ(ドイツ)に内股返「技有」、右大内刈「一本」と連続で失って本戦トーナメントから脱落するという意外な展開となった。
ファルカスコッホは敗者復活戦でディルバー・ウミラリエワ(カザフスタン)を僅か28秒の内股「一本」、3位決定戦でナディア・メルリ(ブラジル)を1分52秒片手絞「一本」とディードリッヒ戦が嘘のような強さで2連勝、しっかり3位は確保した。

唯一絶対の優勝候補を失ったトーナメントの勝者は第2シードのベルナデッテ・グラフ(カナダ)。2回戦はディナラ・クダロワ(カザフスタン)を内股2発の合技「一本」(2:46)、準々決勝はミーガン・フレッチャー(イギリス)を裏投「技有」に左大内刈「一本」(3:16)、準決勝はメルリを左内股「有効」2つで破り、決勝はエステル・スタム(グルジア)をパワーで押さえつけて「指導2」の優勢で優勝を決めた。

ファルカスコッホを破ったディードリッヒは準決勝でスタムに左大腰「一本」で敗れ、
結局は3位。表彰台候補のマリア・ポーテラ(ブラジル)を準々決勝で破ったメルリ同様、同国同士の潰し合いがトーナメント全体の行方を狂わせたという体の階級だった。

【3位決定戦】

ラウラ・ファルカスコッホ(ドイツ)○片手絞(1:52)△ナディア・メルリ(ブラジル)
スザンドラ・ディードリッヒ(ドイツ)○優勢[有効・大内刈]△ミーガン・フレッチャー(イングランド)

【決勝】

ベルナデッテ・グラフ(オーストリア)○優勢[指導2]△エステル・スタム(グルジア)

■ 78kg級
-ポウエルの執念実る、強敵マルツァン降してワールドツアー初制覇-

【入賞者】 エントリー12名
1.POWELL, Natalie(GBR)
2.MALZAHN, Luise(GER)
3.GALEONE, Assunta(ITA)
3.TURKS, Victoriia(UKR)
5.AMANGELDIYEVA, Albina(KAZ)
5.MOSKALYUK, Vera(RUS)
7.MARANIC, Ivana(CRO)
7.TORT MERINO, Marta(ESP)

決勝は第1シードのルイーズ・マルツァン(ドイツ)と第2シードのナタリー・ポウエル(イギリス)の対決。抗するレベルの選手が見当たらないトーナメントの陣容からして、順当過ぎる顔合わせだ。

そして実績、ランキング、これまでの試合内容からしてマルツァンの優位動かしがたしと思われたこの決勝は意外な展開。開始46秒にマルツァンが右大外刈で「技有」を獲得したところまでは順当だったが、初タイトルに掛けるポウエルが必死に前に出続けると守勢に回ったマルツァンが間合いの管理を誤り、1分54秒ポウエルが左大内刈で勢いよくマルツァンを刈り倒し「技有」を取り返す。この時点で主導権はポウエルに移っており、2分19秒にはマルツァンが前技を試みようとしたところを谷落でひっくり返し「有効」を奪ってついにリード。マルツァン必死に追い掛けるが序盤の防衛戦でスタミナを消費してしまっており、残り2秒で「指導3」までを獲得するのがやっと。ポウエルが「有効」優勢でマルツァンを破り優勝を決めた。

ポウエルはIJF主催大会で3位6回、2位が3回。3位決定戦進出の当落ラインで戦うことが続いて閉塞感が漂っていたが、必死の戦い実ってついにそのキャリアに優勝を刻むこととなった。一方この1年の大活躍で実力を高く評価されながら肝心の世界選手権ではAグループの選手達に絡むことすら出来なかったマルツァンは「出直し」とでも言うべき今大会のタイトルを逃し、その勢いは減退の気配。

3位にはヴィクトリア・タークス(トルコ)とアッスンタ・ガレオーニ(イタリア)というシード選手2人が入賞。つまり表彰台は全員シード選手が占めたわけで、決勝の結果以外はまことに順当に進んだトーナメントだった。


【3位決定戦】

ヴィクトリア・タークス(トルコ)○片手絞(0:47)△アルビナ・アマンゲルディエワ(カザフスタン)
アッスンタ・ガレオーニ(イタリア)○優勢[指導2]△ベラ・モスカリュク(ロシア)


【決勝】

ナタリー・ポウエル(イギリス)○優勢[有効・谷落]△ルイーズ・マルツァン(ドイツ)

■ 78kg超級
-コニッツ順当に優勝、3位決定戦の地元対決はアブドラスロワがイッサノワ下す-

【入賞者】 エントリー11名
1.KONITZ, Franziska(GER)
2.KINDZERSKA, Iryna(UKR)
3.ABDRASSULOVA, Zarina(KAZ)
3.IAROMKA, Svitlana(UKR)
5.ADLINGTON, Sarah(GBR)
5.ISSANOVA, Gulzhan(KAZ)
7.KOCATURK, Gulsah(TUR)
7.SARBASHOVA, Nagira(KGZ)

参加者僅か11名、第1シードのフランジスカ・コニッツ(ドイツ)の優勝が規定路線と思われる脆弱な陣容であったが、大方が描くそのシナリオ通りにトーナメントが進行。

逆側の山では第2シードのグルサ・コジャトルク(トルコ)がザリナ・アブドラスロワ(カザフスタン)に敗れ(指導2)、第3シードのサラ・アドリントン(イギリス)がイリナ・キンザウスカ(ウクライナ)に大外刈「有効」、腰車「有効」、横四方固「一本」とボコボコに投げられるというアップセットがあったが、シード順はともかくほとんど差がない力関係とアドリントンの防御の脆さを考えればこれらは誤差の範囲内。

決勝ではコニッツが横四方固「一本」(1:17)でキンザルスカを破って破綻なく優勝を決めた。コニッツは昨年のグランプリ・アブダビに続く2度目のワールドツアー制覇。

3位決定戦ではグルザン・イッサノワ(カザフスタン)とアブドラスロワの地元勢同士の対決が現出。長年同国を引っ張ってきた31歳のイッサノワを26歳のアブドラスロワが豪快な大外刈「一本」に仕留めるというアップセットがあった。

【3位決定戦】

スヴィタナ・イアロムカ(ウクライナ)○大外刈(2:53)△サラ・アドリントン(イングランド)
ザリナ・アブドラスロワ(カザフスタン)○GS大外刈(GS0:14)△グルザン・イッサノワ(カザフスタン)

【決勝】

フランジスカ・コニッツ(ドイツ)○横四方固(1:17)△イリーナ・キンザルスカ(ウクライナ)

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