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出場14選手個人採点表(10点満点)・アジア大会柔道競技

(2014年10月3日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版10月3日掲載記事より転載・編集しています。
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出場14選手個人採点表(10点満点)
アジア大会柔道競技
常であれば、階級のトップランナーが世界選手権と併せて両方に出場して2番手以下に「差をつける」ことが可能であったはずのアジア大会だが、今季は世界選手権と時期が迫り過ぎていたため重複出場は出来ず。つまりは2番手、3番手がオリンピック代表候補に残り続ける、あるい1番手との「差を詰める」ことが可能な場となった。

この機会を各選手がどう生かしたのか。10点満点で評価を試みたい。


※10点満点、評価は団体戦こみ


60kg級 志々目徹 4.0
攻撃の遅さという積年の課題、自身も周囲も十分意識していた弱点をまたもや露呈し3位。加えて準決勝の敗退の様相が息切れの末の「根性負け」の感あったこと、相手が高藤が4勝しているスメトフであったことなど良い材料がなかった。つまりは技術構成、体力、メンタル、海外選手を評価の基準にした彼我の戦力差とこれだけ多くの要素において「ネガティブ」の目が出たということ。キム・ウォンジンに勝利した最高到達点の高さもこれでは評価しにくいのではないかと思われる。銅メダルという結果のみが加点材料。


66kg級 高上智史 6.0
チョ・ガンヘンに背負投「技有」で勝利するなど持ち味を見せつけたが、決勝は「ダバドルジが強かった」と評するしかない。高上は強かったが、ダバドルジはもっと強かった。ただし団体戦のウズベキスタン戦で、ソビロフに日本敗退の直接の因となった失点を喫したこと、そしてダバドルジに再びの一本勝ちを許したことが余計であった。ソビロフは直近の世界選手権で7位、つまりは世界の中で現時点での序列がシビアに確定している選手であり、これはとりもなおさず高上の現時点での地位を決めるカードであったはず。また、グランプリ・ウランバートル(逆転の背負投「技有」で高上が勝利)、と個人戦決勝(拮抗の末1分54秒小外掛でダバドルジが一本勝ち)を経た段階では「投げたり投げられたり」という言葉で消化できるはずだったダバドルジとの力関係は団体戦(背負投でダバドルジが一本勝ち)という補助線一本を引いたことで「1人の相手に、対戦ごとに水を開けられた」という構図に変質してしまった。十分魅力は見せたが、失ったもののほうが大きかったと見る。


73kg級 秋本啓之 7.5
見事優勝。本人のコメント通り内容は爆発的なものではなかったが、大局観、戦術選択のディティールという勝負の見極め、そして自身を見つめる目の確かさは出色ものであった。苦戦続きの中で心を折らなかったそのメンタルの強さには感服。団体戦でも66kg枠のミスを収拾すべく確信的な早い勝負で一本勝ちを連発、若手が揃う代表にあって一味違う大人ぶりを発揮していた。

81kg級 長島啓太 6.0
準決勝のキム・ジェブン戦ではGS「指導2」で敗退、3位決定戦でヤキョー・イマモフを見事な内股「一本」に仕留めるなど内容、結果ともにほぼ大方の予想の枠内。しっかり力を出した大会であったと総括出来る。キム戦は「指導1」を奪った直後の時間帯で持ち前の投げではなく「指導」を狙いにいった戦術選択のミスが悔やまれる。終盤に勝負を持ち込むこと自体、もっと言ってしまえば反則累積で競り合うこと自体がキムのフィールドで、長島のフィールドとはすなわち投げによる決着であったはずだ。これを単なるミスと取るか長島の本来性と考えるのか強化陣の評価はいかに、というところ。


90kg級 吉田優也 8.0
優勝という結果、そして階級屈指の難敵チョリエフを倒しての優勝という対戦相手のレベルの高さに鑑みて高評価。敵が事実上チョリエフのみという中での勝ち上がりの物足りなさ(一本勝ち1、優勢勝ち2)は減点材料ではあるが、8分半に渡る激戦の中でチョリエフに隙を見せずに勝ち切ったメンタルタフネスと具体的な技で仕留めたというところは大いに評価されるべき。以後を考えると団体戦における再戦での負けは余計だったが、これは負傷という事情と、この試合におけるチョリエフの異常な頑張り(と以後の失速)が個人戦のショックを逆説的に物語るものでもあり、あまりナーバスになることはないのではと思われる。

100kg級 熊代佑輔 2.0
残念ながら今大会から持ち帰るべき糧を得られなかった唯一の選手と評するしかない。団体戦と合せて0勝3敗という数字は強敵とのマッチアップ、そして出場予定になかった団体戦超級枠への出動の結果でありこの点考慮されるべきではあるが、数字以上に内容が悪かった。第一戦のファーストアタックが逆方向への技である右一本背負投フェイントの小内刈という消極的選択であったことはレポートに記したとおりだが、順方向の技である左大外刈を繰り出したのは最終戦の3分59秒、つまりはこの決心に至るまで14分を擁したわけでこれでは結果はついてこない。最終戦の裏投「技有」のみを加点材料と考えた。

100kg超級 王子谷剛志 8.0
優勝という結果を残したことが何より。周囲が語る通り最終戦を「一本」で締めれば完璧であった。キム・スンミン戦の実現(キムの敗退により実現せず)とキムからの「一本」奪取が満点要因ではなかったかと思われるが、これはないものねだりで仕方のないところ。この勝利で七戸龍に次ぐ超級二番手の座を確保したことは確実。負傷をしっかり治して冬季の国際大会に照準を合わせてもらいたい。

山岸絵美 7.0
チーム内での立ち振る舞いにおける落着き、勝っても一切表情を変えない畳上での集中力の高さ、そして準決勝までの完璧な勝ち上がりとこの人はやはりモノが違った。ただただ、ムンクバットに敗れた決勝が悔やまれる。横三角が得意なムンクバットに対して自身はその攻防の鍵となる肩を負傷したままの出場、そしてムンクバットが後輩の近藤亜美に投げられたばかりゆえもはや会話を拒否しての徹底寝勝負に走って組み合わず、と今回もこの人には不運が重なったが、大枠「山岸は強かったが、ムンクバットのほうが強かった」と総括するべき大会であったと思われる。2位という結果はシビアなものだが、それでも、若い選手が多い中で見せたほとんど可憐と評すべきたたずまいと集中力の高さを加点材料としておきたい。それほどこの人の出来は良く、存在感は群を抜いていた。

中村美里 7.0
敵となるべき相手がいない、頭一つも二つも抜けた状態での戦いだったが、手堅さと強さを見せつけてしっかり優勝。南條充寿監督の「(世界2連覇の)ケルメンディと負傷が癒えた中村がどんな戦いをするのかが楽しみ」というコメントもうなずける。ライバル不在の様相と、団体戦決勝で喫した絞め落とされての一本負けが減点材料。

山本杏 8.0
久々に山本らしい好パフォーマンス。鋭い左小内刈の威力はもちろん、粘戦志向の相手に「寝技しかない」と決めて掛かった個人戦決勝のクレバーさと度胸の良さは買い。団体戦での図太い戦いぶりも含め、メンタルに揺れのある選手が多い女子の中にあって「勝負」への適性を改めて示したと評したい。出場の意義大いにあり、再浮上のきっかけになりうる大会だった。

阿部香菜 4.0
格下相手に完全に試合を誤った。うるさい組み手に絡めた先手攻撃による「指導」奪取という相手の作戦は目新しいものではなかったが、腰の定まらぬ対応で自ら展開を失ったと言える。世界選手権2度の出場における「メダルなし」という結果はこれまで不運(パリ大会は負傷、リオ大会はヤーデン・ゲルビの反則絞め技)と考えられていたのではないかと思うが、今回はメンタルの問題が表出した格好。団体戦では同じ相手に「指導2」対「指導1」で勝利したが明確な対策が打ち出せていたわけではなく、試合の様相としては大枠個人戦と変わりなし。対処能力という点でも課題を残した。

新井千鶴 6.0
決勝で喫した失点、そしてその後立ち直るまで2分半に渡って続けた「乱取り状態」は明らかにメンタルの問題。強気を以て鳴る新井の思考停止は一種衝撃的であった。個人戦のショックゆえか翌日の団体戦準決勝以降に見せた防御姿勢もおそらくはこれに連なるもので、ポジティブな評価は為し難い。団体戦決勝で明らかに相手を怖れたこの状態でも勇を鼓して攻めの選択に出て「指導」を得たことと、銀メダルという結果が評価材料。、


梅木真美 7.0
結果は3位だが、披露した柔道の内容の良さは女子チーム内でも屈指。世界王者ソル・キョン相手に安易な巻き込みの選択を為さず、あくまで釣り手を確保したまま見せた連続攻撃は圧巻であった。一人代表で相手は世界王者、選手の本性問われるこのギリギリの場面で起こしたアクションがいずれも強気のもの、攻める選択であったことは国内にナイーブな選手の多いこの階級においては大きなアピールポイント。もう一つ国内のライバル達との比較でいえば、いったいに試合の雑な選手が多いこの階級にあって、強気と丁寧な組み立てを両立させたこの試合の様相は新しい風を感じさせるものでもあった。

稲森奈見 7.0
個人戦決勝でマー・シーシを相手に見せた消極性には「自身のストロングポイントを捨てたのか」と少々がっかりさせられたが、団体戦では同じマーを相手にガンガン前に出続けて「指導1」の優勢勝ち。個人戦でキム・ユンキョン、団体戦でイ・ジュンギュンと韓国の2トップをいずれも「一本」で狩るなど世界に通じる可能性を見せた。まさしくここでこそ頑張らねばなかったはずの個人戦決勝でのメンタルのエンストをどう評価に反映させるかは悩ましいところではあるが、ここは若さへの期待と「立て直した」という対処能力の高さを買うというスタンスを採って、加点した。

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