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スメトフが世界王者ガンバット下し優勝、"暗黒面"に嵌った志々目徹は3位・アジア大会60kg級レポート

(2014年9月21日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版9月21日掲載記事より転載・編集しています。
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スメトフが世界王者ガンバット下し優勝、"暗黒面"に嵌った志々目徹は3位
アジア大会60kg級レポート
【成績上位者】エントリー名
1.SMETOV, Yeldos(KAZ)
2.GANBAT, Boldbaatar(MGL)
3.KIM, Won Jin(KOR)
3.SHISHIME, Toru(JPN)
5.LUTFILLAEV, Sharafuddin(UZB)
5.TSAI, Ming Yen(TPE)
7.YU, Kin Ting(HKG)
7.ZIADE, Damien(LIB)

優勝はついにブレイクを果たしたイェルドス・スメトフ(カザフスタン)。準決勝では志々目徹と大消耗戦、幾度も攻め込みながら主審の遅い反則裁定に苦しめられたがGS延長戦2分7秒ようやく「指導」が宣せられて決勝進出決定。
決勝では8月の世界選手権で優勝したばかりのガンバット・ボルドバータル(モンゴル)に一本勝ち。左内股巻込を思い切り放った後の1分17秒、今度は右内股巻込に飛び込んで「有効」奪取、そのまま崩上四方固「一本」で勝利してカザフスタン初のアジア大会柔道競技金メダルを決めた。

スメトフは志々目が60kg級で優勝した11年世界ジュニア選手権の55kg級王者。4度の対戦歴がある高藤直寿らが「強い」と警戒しているゆえ、これまで成績を残し切れないながらも日本の強化陣が常に強者として目配りをしてきたという経緯のある選手だ。優勝決定後は顔を両手で覆って涙を見せ、ついでコーチに抱きかかえられたまま通路に辿り着くと突っ伏してまたもや涙。8月の世界選手権を回避してこの大会に賭けた13年世界選手権銀メダリストのアザマト・ムカノフ(66kg級)同様、このアジア大会にカザフスタンという国家が置く価値の高さがうかがわれるシーンだった。

志々目徹は準々決勝で優勝候補の地元選手キム・ウォンジン(韓国)を大外刈「技有」で下すという会心の試合を演じながら準決勝でスメトフに敗退。引き手での袖確保にこだわり過ぎて攻撃を行わずに「指導」を受けるという、「志々目が負けるならこの形」というテンプレートにあまりにも忠実過ぎる、評価するべきところの少ない試合だった。キム・ウォンジン戦という大きな山場を越えた後にあまり時間を置かずに行われた連戦というエクスキューズはあるものの、アジア大会の参加者の少なさと試合進行の早さは事前に十分織り込んでいたはず。何年も攻め手の遅さが課題と言われ続けた志々目が見せた「完璧に持たなければ攻めない」とでも言わんばかりの遅攻、これでもかと自分の弱点を見せつけた試合ぶりはファンと関係者の失望を誘うに十分なものだった。加えて主審の反則裁定ははっきり遅く、GS延長戦では「待て」が掛かってはそのまま試合が続行されるということが2度繰り返された。つまりは立ち直る、気持ちを持ち直すきっかけを2度貰うという幸運を得ながらアクションを起こさなかったわけで、これでは「負けを受け入れた」と評されても仕方のないところだろう。

今大会で高藤のライバルであるキムに勝ち、そして高藤が勝てなかった世界選手権の王者であるガンバットを倒した実績を以て第1ランナー高藤を追撃する、という志々目のあるべきキャリアプランは頓挫。どころか、高藤に4敗を喫しているスメトフに敗退という真逆の結果を突き付けられることとなってしまった。潜在能力の高さと一撃の威力を見込まれてここ数年の成績的な低空飛行をいわば免責されてきた志々目。積年の課題を、「よし」として受け入れたこの1試合が、その評価とキャリアに与える影響はまことに大きい。一言で言って残念な試合だった。

3位には、今大会やはり好パフォーマンスを見せたツァイ・ミン・イェン(台湾)を逆転の腰車「技有」で下したキム・ウォンジンが入賞。志々目も3位決定戦を勝利して表彰台は確保した。

準決勝と3位決定戦、決勝の結果、日本選手の勝ち上がりと試合経過は下記。

【準決勝】

SMETOV, Yeldos(KAZ)○GS指導1△志々目徹
GANBAT, Boldbaatar(MGL)○反則[指導4](3:07)△TSAI, Ming Yen(TPE)

【3位決定戦】

志々目徹○優勢[有効・大内刈]△LUTFILLAEV, Sharafuddin(UZB)
KIM, Won Jin(KOR)○優勢[技有]△TSAI, Ming Yen(TPE)


【決勝】

SMETOV, Yeldos(KAZ)○崩上四方固(2:22)△GANBAT, Boldbaatar(MGL)

■日本選手勝ち上がり

志々目徹(了徳寺学園職)
成績:3位

【2回戦】
志々目徹○反則[指導4](3:55)△MAJRASHI, Eisa (KSA)

志々目が左、マジラシが右組みのケンカ四つ。
28秒、左大内刈を引っ掛けて止めておいての左背負投「技有」。
以後も単発ながら技を仕掛け続け、「指導」4つで勝利。

【準々決勝】
志々目徹○優勢[技有・大外刈]△KIM, Won-Jin(KOR)

キム・ウォンジン得意のクロス組み手に完璧な対応。
左相四つ。キムの偽装攻撃による「指導1」奪取後、相手が肩越しに釣り手を入れようとしたところを深々と左大外刈に捉えて1分35秒「技有」奪取。
さらにキムが右構えから左釣り手を叩き込んできた瞬間左大内刈で迎え撃ち「有効」、これは取り消しとなったが得意の形を封じられたキムに大きなプレッシャーを与える。
4分10秒キムに場外の判断で「指導3」、キムの追撃をさばきかねた志々目に4分38秒「指導2」、4分53秒「指導3」が与えられるがなんとか逃げ切り。

キムは失意のため、畳上に大の字になってしばし立ち上がれず。

【準決勝】

志々目徹△GS指導1(GS2:07)○SMETOV, Yeldos(KAZ)

スメトフは右、左と組み手をスイッチしながら左右に内股を仕掛け続けて攻勢。志々目は開始早々の苦しい体勢での巴投に展開を切ることを狙った左内股と技の選択に消極性くっきり、明らかにやりにくそう。
延長戦突入後、スメトフは左体落、右一本背負投、右の巻き込みから繋いでの腕挫膝固、右袖釣込腰と連発。志々目は主審の反則裁定の遅さに命拾いを続けたが、GS2分7秒ついに「指導」が宣せられて試合決着。

【3位決定戦】

志々目徹○優勢[有効・大内刈]△LUTFILLAEV, Sharafuddin(UZB)

これもスイッチファイターのルトフィラエフが相手。2分13秒にルトフィラエフの浮技が決まり「有効」が宣せられるが幸運にもこれは取り消しとなる。3分12秒、相手が左袖を押し込んで来たところに合わせて左大内刈を決め「有効」奪取。残り0秒で相手の右内股を股中で回して「有効」追加。そのまま試合終了。

文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta

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