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ダークホース天野拓未が大物2人を破って優勝、抜群の体幹の強さと度胸の良さ光る・インターハイ柔道競技81kg級レポート

(2014年9月14日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版9月14日掲載記事より転載・編集しています。
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ダークホース天野拓未が大物2人を破って優勝、抜群の体幹の強さと度胸の良さ光る
インターハイ柔道競技81kg級レポート
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2回戦、天野拓実が藤原崇太郎から右背負投で「技有」を奪う

昨年の全国中学校大会王者で今大会では早くも優勝候補と推す声もあった藤原崇太郎(日体荏原高1年)が初戦で敗退。天野拓実(桜丘高3年)と対戦した2回戦の2分5秒、天野が右内股から連絡した右背負投についていけず「技有」失陥。藤原は「指導3」まで追い掛けたが攻め切れずこのまま終戦、負けが決まった瞬間には一声大きく発してガックリ。再三背負投に入り込んで感触を掴んでいた天野の勝負勘と地力の高さはまさしく見事だったが、藤原は煮え切らない攻撃に試合後の意外な振る舞いと、伸びやかな柔道と悠揚落ち着き払った態度で全国を制した昨年とは少々印象が異なる内容。大物・藤原がどう復活してくるか、来年度に注目といったところ。

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2回戦、佐々木優太が高校選手権覇者の佐々木健志を袖釣込腰「一本」で下す

高校選手権覇者の佐々木健志(平田高3年)は初戦の赤岩和樹(國學院大栃木高3年)戦を腕挫十字固「一本」で勝ち上がったが、2回戦で佐々木優太(羽黒高3年)の思い切った袖釣込腰一撃を食って僅か15秒「一本」で敗戦。持ち前の高い身体能力で外側に逃れたが、初動であまりにも深く入り込まれてしまい逃げ切ることが出来なかった。2冠を目指した佐々木、続けて勝つことの難しさを周囲に知らしめ、トーナメントから脱落。

これも優勝候補に推されていた青木雅道(宮崎工高3年)は準々決勝で鳥居天凱(神戸国際大附高3年)に大内刈「一本」(2:35)で敗れた。

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1回戦、正木聖悟が堤大志から左内股で「有効」を奪う

激戦を勝ちあがって決勝に進出したのは正木聖悟(天理高3年)と、藤原を破って波に乗った天野。

金鷲旗、そして団体戦の大活躍で一躍優勝候補筆頭に躍り出た正木は1回戦の堤大志(四日市中央工高1年)戦を「有効」優勢、2回戦は山田史人(長崎東高3年)を「技有」優勢、3回戦は前述の佐々木優太を「有効」優勢で凌いでベスト8入り。準々決勝は船橋龍之介(青森北高3年)を大外刈「一本」(2:34)、準決勝は鳥居天凱を「指導2」優勢で振り切って決勝進出決定。

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初の決勝に挑む天野拓実

一方の天野は1回戦で濵田崇仁(福岡大大濠高3年)を支釣込足「一本」(2:46)、2回戦は藤原崇太郎を「技有」優勢で撃破し、3回戦は藤原貢望(常翔学園高)2年を合技「一本」(3:37)、準々決勝は下山和哉(国東高2年)を「指導3」優勢で下し、準決勝も山田知輝(東海大翔洋高3年)を「指導3」の優勢で倒して決勝進出決定。もちろんこれが初の全国大会決勝の畳。

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天野が右大内刈で「有効」を奪う

決勝は正木が左、天野が右組みのケンカ四つ。

天野右小内から動き良く片手の右背負投に飛び込むが、正木体捌き良くクルリと立って「待て」。天野は以後も巴投を放ち動きを止めずに攻める。

天野が低い右背負投を放つと、正木は一瞬体勢を低くして捌く。と、正木は天野の立ち上がり際に膝裏を狙った左小外刈。膝車気味に回しに掛かって決まるかと思われたタイミング絶妙の一撃だが、天野は逆に一歩前に出て右大内刈に捉え返す。崩れた正木を捻り倒して「有効」。経過時間は44秒。

天野は以後も左右に背負投を連発し、1分3秒正木に「指導1」。天野はペースを緩めず片手の右大外刈を引っ掛けて正木を転がし、ポイント奪取直後の不安定な時間帯を自らが主導権を握ったまま過ごすことに成功。以後双方引き手争いでやや膠着し、2分16秒双方に「指導」。

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投げ合いを制したのは天野、大内返で決定的な「技有」奪取

ここで正木、絶妙のタイミングで相手を引き寄せながらの左大内刈を放つが、回避した天野は右背負投、さらに組み手とは逆の左大外刈を挟んで思い切り良く右背負投。一瞬ポイントが想起される技であったが、正木自ら回転して畳に降り立ち回避。

直後、さらに攻撃意欲を増した天野は抱き付きの小外刈に打って出る。しかしこれは際の強さ抜群の正木の術中、正木抱きとめ返して落ち際に身を捻って浴びせ「有効」を取り返す。経過時間は3分4秒。これで攻撃ポイントはタイ、天野が「指導」1つぶん反則累積差でリードという状況。これは自身のリードにも関わらず正木に際の勝負を、それも察知されやすい形で挑んだ天野のミス、むしろ「有効」で済んでラッキーというところ。

しかしそれでも天野の攻撃意欲は止まず、残り25秒を切ったところで左構えにスイッチ、左で奥襟を叩く形で首を抱え、右を脇から差し入れながら抱き付きの右小外掛という大技に打って出る。受け止めた正木も回避せずにこれを迎え撃って左大内刈で対抗、返し合いとなったまま両者の体は場外へ。互いがケンケンを続ける中、正木が大内刈から左内股、そしてさらに左大内刈に連絡したところでこの投げ合いは決着。天野が大内返でこの技を振り返して決定的な「技有」を獲得する。正木が技を重ねるほどに逆に右手を深く入れ、最後は両手で首をロックするに至った天野の強気が正木の際の強さを凌いだという攻防。

残り時間は僅か18秒。残り8秒で天野に片袖の「指導」が入ったが大勢に影響なくそのまま試合は終了。天野がうれしい全国大会初制覇を成し遂げた。

強い体を生かして、そしてエンジンを切らずに6試合を戦い抜いて全国制覇を成し遂げた天野は見事の一言。体の強さに加えて、左右こだわりなく「取る」ことに誠実なその組み立ての面白さと技の威力はもちろんだが、何より、際の強い正木に失点しながらさらにもう一段「際」の勝負を挑むという積極性と自信がその勝利の因であった。

負けがついた正木も、いかにビハインドとはいえそこで回避行動をとるのではなく、あくまで自身の「取る」チャンスとして受けて立ち、投げに打って出たその度胸は見事。競技者の本音が出る刹那の密着、この瞬間採った正木の選択にはこの選手の戦闘者としての資質の高さが垣間見えた。敗退してなお評価を上げるべき、見応えのある戦いぶりであった。

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優勝の天野拓実

【入賞者】

優 勝:天野拓実(桜丘高3年)
準優勝:正木聖悟(天理高3年)
第三位:鳥居天凱(神戸国際大附高3年)、山田知輝(東海大翔洋高3年)
敢闘賞:青木雅道(宮崎工高3年)、船橋龍之介(青森北高3年)、下山和哉(国東高2年)、北村翔太(近江高3年)

天野拓実選手のコメント
「決勝なので、勝っても負けても思い切って勝負を掛けようと思いました。得意技は背負投と関節技です。愛知代表と言えばいつも大成高ですが、その中に混ざって意地を出せたかなと思います。普段は体幹を鍛えることをかなり意識していて、基礎体力ならこのクラスでは一番という自信があります。将来はオリンピックに出れるような選手になりたいです」

【準々決勝】

鳥居天凱(神戸国際大附高3年)○大内刈(2:35)△青木雅道(宮崎工高3年)
正木聖悟(天理高3年)○大外刈(2:34)△船橋龍之介(青森北高3年)
天野拓実(桜丘高3年)○優勢[指導3]△下山和哉(国東高2年)
山田知輝(東海大翔洋高3年)○優勢[指導2]△北村翔太(近江高3年)

【準決勝】

正木聖悟○優勢[指導2]△鳥居天凱
天野拓実○優勢[指導3]△山田知輝

【決勝】

天野拓実○優勢[技有]△正木聖悟

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